黒と紫のソードアートオンライン   作:壺井 遼太郎

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月夜の黒猫団

最前線から10層以上したの階層にて、

 

キリトとユウキは片手剣の強化に必要な素材を集めに降りてきていた。

 

正直、キリトとユウキはレベル47の攻略組なため、退屈であった。

強化素材を集めて帰ろうとした時にユウキが服を掴んだ。

 

「キリト、プレイヤーがいるよ、しかもモンスターに囲まれてる。」

 

キリトはその言葉を聞いて索敵スキルを発動した。

ユウキがいった通りにモンスターに囲まれていた。助けることにし、モンスターの元へ向かった、前衛をしていたプレイヤーが限界そうに息をあげていた。

 

危険とおれとユウキは判断し《ヴォーパルストライク》を放ちモンスターを瞬く間に倒した。

 

「大丈夫?なんならぼく達が出口まで護衛してあげようか?」

 

「ありがとう、ならお言葉に甘えさせて貰うよ。」

 

出口までユウキとキリトが護衛し、前線に帰ろうとした時だった。

 

「あの?酒場で一杯やりませんか?奢りますよ。」

 

そう言われ、おれとユウキは酒場に行くことにした。

 

「我ら《月夜の黒猫団》と、命の恩人キリトさんとユウキさんに感謝し、乾杯。」

 

ダガー使いの男が音頭を取り、「乾ぱーい!」と言ったときに、一気にお礼の言葉が言われた、ありがとう、命の恩人だよ、怖かった、等の言葉が発せられた。

 

おれとユウキは慌てながらでも一つ一つ返していった。

 

「あのこんな事を聞くのは、マナー違反だけど、キリトさんとユウキさんのレベルはいくつですか?」

 

「ぼくたちは47だよ♪後、敬語じゃなくても良いよ、そっちの方が喋りやすいし♪」

 

ユウキはこっちを見て笑った。

 

(それ、おれが第一層でいった台詞じゃねぇか。)

 

キリトは心で突っ込んだ、そしたら先程の長身の男が言葉を発した。

 

「じゃあさ、二人共おれたちのギルドに入ってくれないか?こいつ《サチ》って、言うんだけど前衛にメイス使いの《テツオ》しかいないから、槍から片手剣に代えて前衛にしたいんだけど、片手剣のレクチャーをしてくれないか?」

 

「ちょっと待ってくれ、ユウキと相談させてくれ。」

 

「あぁ、良いよ。」

 

キリトはユウキの手を握り、酒場の外に出た。

 

「どうする?キリト。」

 

「やめておいた方が良いと思う、おれは攻略組から嫌われてる、そんなおれが月夜の黒猫団に入って、最前線に出たら、他のギルドに怒りを買うだけだ。」

 

「そうだね、ぼくたちが恨みを持たれても良いけど、月夜の黒猫団の皆もその矛先を向ける訳にもいけないね。」

 

酒場に入り、ギルドには入れないけど2週間共にいることはできる。と伝えた、リーダーの槍使いは残念そうな顔をしたが、「それでも良いよ」と握手した。

 

「なら、おれとユウキが最前線に出られるようにみっちり鍛えてやるけど?」

 

それを聞いたメンバーは顔が一瞬だけ明るくなったが、サチが質問した内容の答えで、一気に暗くなった。

 

「もしかして、物凄くハードなんじゃない?」

 

おれの代わりにユウキが答えた。

 

「言ったでしょ、みっちり鍛えてやる、って♪」

 

後日、最前線の近くのフロアで男性プレイヤー4人と、女性プレイヤーの絶叫がフィールドに響いた。

 

「皆、この2週間近くで金が溜まったので、おれたちのギルドホームを買うことにします!!」

 

おぉ!との声が上がり、明日の朝買いに行くことになった。

 

おれとユウキの厳しい特訓に耐え、ダガー使いの《ダッカー》が42、槍と片手剣を必要に応じて入れ換える《サチ》は40、槍使いの《ササマル》は41、メイス使いの《テツオ》は42、リーダーの《ケイタ》は43に上がっていた。

 

勿論、モンスターとの戦いは勝っているものの、精神的疲れが出ていた。が、5人の頑張りの賜物だ、レベルがその証拠だ、ボス攻略会議の時に、血盟騎士団に報告に行くそうだ。

月夜の黒猫団は2週間足らずの地獄の特訓により、全員が最前線プレイヤーになった。

 

翌朝

 

「じゃあ、行ってくる。転移、始まりの街。」

 

「なぁ、金が殆ど無くなっちまったから、最前線で稼ぎに行かないか?」

 

「やめた方が良いだろ、何があるかわかんないぞ。」

 

おれは警告したが、それでも押しきられてしまった。

安全マージンが取れてるにも関わらずに止めたのは、今の最前線の迷宮区はトラップ地帯なのだ、下手をすれば殺られるが、安全マージンを取っているから大丈夫か、とおれとユウキは妥協した。

 

第三十七層

 

思っていたよりも順調に金が溜まった、モンスターとエンカウントしても直ぐに倒してしまうので危険は無かった。その時ダッカーが隠し扉を発見した。部屋の真ん中に宝箱があったので、ダッカーが鍵を開けた。

 

ビー、ビー、ビー、とアラームがなった、アラームトラップだ、部屋の隅からモンスターが大量に現れた。転移結晶を使っても作動しなかった、結晶無効エリアだったのだ、仕方なく全員に指示した。

 

「全員、誰も死なずに帰るぞ!!」

 

「おお!」と声が上がったところで、おれとユウキは片手剣最上位スキル《ノヴァ・アセンション》を発動した。モンスターはみるみる内に減っていった。だが、モンスター全員を片付けられることはなかった。スキルがで終わった直前に硬直が出た。動けなくなったおれとユウキ、モンスターが攻撃をしようとした直前に攻撃しようとしたモンスターは四散した。サチとササマルが槍の投擲スキル、《ブラスト・スピア》でモンスターを倒したのだ。

 

「うぉら!」

 

「喰らえ!!」

 

威勢のいい声をあげて戦っていたのはテツオとダッカーがアラームを鳴らしているモンスターを攻撃していた。

 

「良いぞ、モンスターは残り少しだ!!油断するなよ!!」

 

了解!!と声をあげ、全員が今の自分に出せる最上位のスキルでモンスターを一掃した。

 

酒場に行くと、ケイタが心配そうにおれ達を待っていた。

 

「お前達!!何してたんだ心配したんだぞ。」

 

泣きながら、テツオとダッカーにケイタは抱き付いた、おれ達は今までにあったことを全てを話した。話し終わったら、今度はケイタが怒り始めた。

 

「お前達!!次からは危険な事をしたら罰じゃ済まさないからな!!特にダッカー、今回の件を提案したのはお前だそうじゃないか。」

 

「いや、すいません。」

 

「お前は暫く禁酒だ。」

 

「はい。」

 

いつにもなく、弱気なダッカーを見ておれ達は笑った。

 

そして、約束の2週間がたった。

 

「じゃあな、次に会うときは攻略会議の時だ!」

 

「じゃあ、元気でね♪」

 

「はい。って、待ってくれ。」

 

「「何!?」」

 

「皆とフレンドになってよ、そうした方が連絡が取りやすいよ。」

 

「わかった。」

 

こうして、攻略組に新たなギルドが仲間入りした。




月夜の黒猫団を生存とビーターと明かすルートにしました。(コイントスで)
今回から出来るだけ長くしたいと思います。
これからも、温かいめで以下略

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