19時半
ぼくのアニールブレードが、バサァ!!と、音をたてて砕け散った。
ぼくは起きたことを理解出来ずに座り込んだ。
「なんで!?おい!SAOの公式サイトには武器が強化で壊れる何てなかったはずだ!」
「ぼ、ぼくにもわかりません!!もしかしたら、極稀に起こる現象かもしれません!?」
ユウキは座り込んでから動かず、キリトとNezhaと書いてあるプレイヤーとの会話を聞いて、あることが頭の中でずっとまわっていた。
(なんで?ぼくのアニールブレードが?砕けて、折角キリトとアルゴと一緒に頑張ったのに。)
キリトはユウキが困惑状態になのを気付き、ユウキを横抱きにし、宿屋に戻った。
ベッドにユウキを降ろし、ユウキの心情を聞いてみた。
「ユウキ!!大丈夫か!?ユウキ!!」
「ぼくなら大丈夫だよ、心配してくれてありがとう、キリト♪」
ユウキはいつも通りの声と笑顔で言ったつもりだろうが、顔は曇っていて、声も震えていた。おれに心配を掛けない為にしたんだろう。
「くそ!!」
キリトは毒づき、アルゴにメッセージを送り急いで、アニールブレードを手に入れる為に、走り出した。
村でポーション類を買い込んでいる最中に、酒場から声が聞こえて来た。
「いやぁ、ネズオお前、今日も成功したな。」
と酒を飲みながら先程のNezhaなるプレイヤーに話しかけていた。
(成功した?)
おれはその言葉に気になり、少し開いたドアから聞いていた。
「うん、でも、やっぱりやめた方が良いと思うな、強化詐欺なんて。」
「な!?」
(強化詐欺だと!?)
おれは思わず息を飲んでいた。
その僅かな音に反応したのか、酒を飲んでいるプレイヤーの一人がこっちを見た。
「おい!?あそこのドアいつから開いてた!?」
マズイ、そう考えた時には、近くの大木まで移動し、隠蔽スキルを使って隠れていた。
バン、とドアを勢いよく開き、周りを見回していた。隠蔽スキルを使ったお陰で、何とか見つからずに難を逃れた。
ちょうどアルゴからメッセージが帰ってきた。
「強化による武器破壊はなイ、その現象が起きるのハ強化回数を使いきった武器を、強化しようとした武器ダ。」
強化回数を使いきった武器、その言葉を頭の中で考え、あることを思い出した。
「今の時間は!?」
20時25分
(間に合うか!?)
キリトはアジリティを最大まで出して宿屋まで戻った。
20時28分
バタン、とキリトが勢い良く部屋に入ってきた。
「ユウキ!!」
「な、なに!?キリト!?」
「今すぐにウインドウを開いて、アイテムの欄を開いて、一番下にある、ALL DLOPSていう、窓を開け!!」
「え?開いたけど、ALL DLOPSって、」
ぼくが質問しきる前にキリトが大きな声で叫んだ。
「イエーーーーース!!」
キリトの迫力に負け、OKボタンを押した。
ドサッとぼくの持っているアイテムが全部床に出た。
「この中にある筈だ!!」
キリトはそう言いぼくのアイテムの山に飛び込み、土をを掘るかのように手を動かした。
「ねぇキリト!!その中には、ぼくの下」
「はい!!」
と、キリトはあるアイテムを渡してきた、黒の片手剣、でもあり得ない、確かにあの時目の前で壊れた筈の、
「ぼくの、アニールブレード!?」
強化詐欺のネタあかしは次回の話に詳しく書きません。
というよりかは書けません。
短い話してが多くてすみません。強化詐欺が終わった場合は長いのを書いて行きます。
話が多くて、目次ページを重たくさせたくないので。