黒と紫のソードアートオンライン   作:壺井 遼太郎

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読みにくい、誰が喋っているかわからない等ありましたら、指摘してください。


ビーター

ボス部屋内部

 

「キシャァ!」

 

雄叫びをあげ、センチネルが襲い掛かってきた、のだが

キリトが攻撃を外し、ユウキとアスナにスイッチすると、

 

「スイッチ!!」

 

「はぁぁ!!」

「せりゃぁぁ!!」

 

と、ユウキとアスナがスキルを使うと一瞬で片付く、そのためセンチネルをおれたちが大量に倒しまくっている。

 

「ごあぁぁぁぁ!!」

 

雄叫びがした方を向くと、ボスのHPがレッドゲージに入っていた。

情報通り斧とバックラーを後ろに投げ、タルワールの鞘に手を着けた。

 

「情報通りみたいやな。」

 

「下がれ、おれが出る。」

 

(何故だ、基本はここはパーティーで攻撃するのがセオリー通りのはず)、

(それになんだこの異様な寒気わ)

気づくとディアベルはスキルを発動させ、突っ込んでいた。

 

ディアベルがスキルを発動させた、タイミングと同時にある戦慄がおれを襲った。

(!!タルワールじゃなくて、ノダチβテストと違う!!)

 

「駄目だディアベル!!全力で後ろに飛べ!!」

 

だが、必死の呼び掛けも間に合わずに、コボルドロードもスキルを発動し、ジャンプした、刀単発攻撃《浮舟》ディアベルはコボルドロードを捉えきれず、無防備にくらった、だが、この技には恐ろしいコンボ技がある、ディアベルを助け出そうと走り出すプレイヤーがいたが、しかし、空中でコボルドロードは新たなスキルを発動していた、刀三連撃《緋扇》、ディアベルはボス部屋の入り口付近まで飛ばされた。

 

「ディアベルはん!!」

 

キバオウは叫びながら走っていたが、コボルドロードに先回りされ、道を塞がれた、

キリトはディアベルに向かって走りディアベルにポーションを飲ますためにポーションの栓を開けた、ディアベルのHPは着実に減っている。

 

「なぜ一人で」

 

と言いながらディアベルにポーションを飲ませようとするが、手を抑えられてしまう。

 

「お前もβテスターならわかるだろ。」

 

「ラストアタックボーナスによるレアアイテム狙い、お前もβ上がりだったのか。」

 

と、喋っている間にもディアベルのHPは無くなりかけている。

 

「キリト、どいて!」

 

いきなり声をかけられたが、なんとかその場から退いた、ユウキがポーチから、ポーションを取り出しディアベルの口に押し込んでいた。

間一髪ディアベルのHP全損は免れたが、強い衝撃を受けたのが原因でディアベルは気絶した。

 

「アスナ!ユウキ!」

 

「わかってるよ!!」

「行きましょう!!」

 

コボルドロードが他のプレイヤーから、こちらにターゲットを変更した、

ノダチを後ろに下げ手を乗せていた、ディアベルに放った浮舟を発動していた。

 

「はぁぁ!!」

 

おれは、浮舟が発動する前に、片手剣突進剣技《レイジスパイク》を放った。

かぁぁん、と甲高い金属音をたて、おれはコボルドロードの武器を弾いた。

 

「スイッチ!!」

 

「はぁ!」

「てりゃああ!」

 

とソードスキルを叩き込もうした直前、ユウキが異変に気付きソードスキルを中断し、アスナを伏せさせた。

 

「ごあぁぁ!!」

 

弾ききれていなかったのか、コボルドロードは硬直時間からすぐに回復し、ノダチを降り下ろしていた、ユウキがアスナをギリギリの所で伏せさせたが、ローブはノダチに切られ消滅した、ギリギリで避けたが、ユウキが伏せさせていなかったら、アスナはやられていた。

 

「次は、今より思いきり弾くその間に攻撃を叩き込んでくれ!!」

 

「「了解!!」」

 

おれはどうにかノダチによる攻撃を、刀スキルの初動を見極め、ひとつひとつ弾いていた、βテストの時には、タルワールや斧は、重さに差があったため完全に弾けなかったが、今は違う、今はタルワールや斧より数段軽いノダチだ、それを完全に弾くことはできたが、スキルを中断しようとしたが間に合わなかった。

 

(しまった!この技は!)

 

キリトがスキルを止めようとしたのは、コボルドロードが使った刀変化スキル《幻月》、ランダムに上か下から攻撃してくる、キリトは幻月をくらい、ユウキとアスナを巻き込んで飛ばされた。

 

「くっ!?」

 

コボルドロードが止めを刺そうとスキルを放つ、ユウキとアスナは止めようと剣でガードしようとしたが、スキルを使ってる相手にスキル無しでは弾けない、その時、

 

「ぐおらぁ!!」

 

威勢のいい叫び声でコボルドロードのノダチを両手斧単発技《ワールウィンド》で弾いた、助けてくれたのはエギルだ、エギルに続いてプレイヤー達が、コボルドロードに向かっていく。

 

「回復が済むまでオレ達が支えるぜ!!」

 

「頼む!」

 

エギル達はコボルドロードに攻撃すべく囲んで前に攻撃したら後ろから攻撃するつもりだった、だがキリトはひとつのスキルを忘れていた、囲まれたと感知すれば発動される刀重範囲攻撃《旋車》エギル達はそれをくらい、吹き飛ばされていた。

 

「危ない!!」

 

叫びながらキリトはジャンプし、片手剣基本突進剣技《ソニックリープ》を発動した、

ギリギリ間に合い、コボルドロードの腹を攻撃し、コボルドロードを落とした。

 

「アスナ!ユウキ!最後の攻撃一緒に頼む!」

 

「「了解!!」」

 

「ごあぁぁ!!」

 

「はぁ!!」

 

かぁぁん、とキリトはコボルドロードの攻撃を弾きアスナはリニアーで腹を刺した。

おれとユウキが同時にコボルドロードの腹を斜めに切った、コボルドロードのHPの残り1ドット、ニヤリと勝つことを確信したのか、コボルドロードが笑っただが、おれとユウキのソードスキルは終わっていなかった。片手剣2連撃《バーチカル・アーク》おれとユウキは同時に剣を戻し残ったHPを消し去った、ボスが消滅した。

 

一瞬の静寂それを消したのはプレイヤーではなくシステムだった。

 

congratulations

 

やった~!!とプレイヤー達が叫んだ同時におれとユウキにウインドウが出た。

 

you got last atack bonus

 

キリトとユウキに《コートオブミッドナイト》というLAボーナスによる、アイテムが送られた、色を決められると書いていたので、ユウキは紫、キリトは黒にした。

 

キリトとユウキはプレイヤー達からの歓声を浴びていた、だがある一言がボス部屋に響いた。

 

「なんでだ!なんでお前は刀スキルのことを知ってたんだ!?」

 

プレイヤーが大きく叫ぶとどよめきが走った、確かにいくらβテスターだっておかしいよなぁ、攻略本には書いてなかったのに、と発せられた。

 

「この攻略本も刀スキルなんて書いてなかった!なのにコイツが知ってるなんておかしいだろ!きっと、この攻略本を書いたやつもおれたちを殺すために嘘を書いたんだ!」

 

マズイこのままではアルゴに被害が行く可能性もある、仕方ないがこうするしかない。

 

「ははははは」

 

「なに笑ってるんだ!?」

 

「情報屋が嘘をついたねぇ、そいつは違うな、おれはβテストの時に第十層まで、上がった、刀スキルのことを知ってたのは、刀を使う敵と何度も戦ったからだ、他にも知ってるぜ、情報屋なんか必要ないくらいにな。」

 

なんだよそれ、チーターじゃねぇか、βとチーターだから、ビーターだ!と言葉が出た、

 

「ビーター、いい響きだ、そうだおれはビーターだ。」

 

と言い、キリトは先程手に入れた、コートオブミッドナイトを装備し、階段に向かった。

 

「おい!どこに行く気だ!?」

 

「第二層にだよ、転移門はアクティベートしといてやる、命が惜しくないやつだけおれについてこい、最も初見のモンスター相手に出来る物ならな。」

 

キリトは第二層に続く階段を登る手前に、

 

「待って、キリト」

 

「ユウキかなんだ?」

 

「ぼくも行く」

 

「おれに着いてきてもデメリットしかないぞ、それに」

 

「キリトは言ったよね、「命が惜しくないやつだけついてこい」って、そういう事だよ。」

 

「けど、」

 

キリトが反論しようとした時、ユウキが新たに装備フィギュアを開いて、コートオブミッドナイトを装備した。

 

「それにぼくがついていくことの他に伝言も頼まれたんだ。」

 

「次のボス攻略一緒に頑張ろう」

 

「って言う、エギルさんと、キバオウからの伝言だよ。」

 

「それにぼくはもうキリトと一緒に地の果てまで行くことは決めたんだ。」

 

「なら、一緒に行こうかユウキ、第二層へ!!」




今回は前回と逆に一番長いです。
訂正以前に《ホリゾンタル》のことを垂直技と言いましたが、ホリゾンタル、ではなく《バーチカル》でした。すいません。
補足
ユウキとキリトは両思いですが、お互い恋に気づいていません。
キリトは会議の時にわかるようにしました。
ユウキは今回の最後に地の果てまでというヒントを出しました。

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