デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 やっちまったよ……。意気揚々と「また来週!」的なことを先週口走った気がするけど、もうテスト二週間前切ってたぜ。しかも無機化学がテスト範囲でかなりやばい。覚えること多すぎ……。そんな訳で昨日は勉強に追われてました(割とマジで)
 しかしまあ、言った手前活動報告して投稿しないのもなぁ……という感じでして。二時間あれば最低限出来るはずなのにその二時間を取れない辛さ。化学は来年も取るからこれだけはガチなんだよ……! 数3? それなりでダイジョウブダイジョウブ。

 てことで、時間がないため2月14日に活動報告に上げたバレンタイン特別編。あれ、こっちに引っ張ってきて終わらせます()。い、一応上げたから!って自分に言い訳するためですね。
 3月初めにテストがある筈なので次の更新は三月入ってからになります。ううむ、勉強に焦らされると受験が近づいてきたことを嫌でも実感させられる……。IFも紙媒体に書き終えてから何週間放置されてるのやら。3、4月は勉強合宿と春期講習以外にイベント無いだろうしガンバリマス。


【番外編】ハッピーバレンタイン

 

 

 「ハッピーバレンタインだぞ、シドー!」

 「五河くん! バレンタインのチョコです! その、本命ですから!」

 「……そ、その…………これ、……どうぞ……!」

 『ハッピーバーレンタインだよ、士道くん』

 「士道、こっち来なさい……。ん、これ。……言わなくてもわかるでしょ、チョコレートよ」

 「士道さん、こちらをどうぞ。私(わたくし)、何かを作るなんて初めてでしたのよ?」

 「あ、あの、士道。これ……! か、感想とかはまた聞くからね! じゃ、じゃあね!」

 「贈呈。こちらを召し上がってください、士道。感想、また聞かせてくださいね」

 

 そう、今日はバレンタイン。女の子が男の子にチョコレートを渡す日本だけのちょっとしたお祭りの日。お菓子メーカーの陰謀だとか、そんな事を言うのは無粋というものだろう。

 もちろん、士道だって健全な男子高校生であり、恋人の少女二人からの贈り物に期待を膨らましていた。

 ……まあ、鞠亜達以外からたくさんチョコを貰ったのであるが。

 

 

 大人の事情とかその他もろもろにより、時は飛んでもう下校中。鞠亜達が恋人だという事実が周知のものとなった故か、精霊たち以外からのプレゼントというものはないまま、しかし美少女達から一身に本命と思われるチョコを受け取り、その上で恋人もいる士道には少なからぬ嫉妬の目線を受けたわけだが、まあ仕方の無いことだ。

 

 いつになく無言の鞠奈に手を引かれ、或守家に入る。鞠亜がいないのは、気を使ってのことか。

 

 「キミ、随分とモテモテだったみたいねぇ?」

 「せ、精霊たちからだけだし、好意を受け取らない理由にもいかないだろ?」

 「それを分かっていても、嫉妬はあるのよ。士道はあたし達のものなんだから」

 

 こうした独占欲を表に出すというのは、鞠奈にしてはとても珍しいことで、それだけ思うものがあったという事なのだろう。それを察した士道は、後ろからそっと鞠奈を抱きしめる。

 

 「……また、今度」

 「え?」

 「また今度、丸一日中あたしに付き合うこと。それで許してあげる」

 

 もちろん構わない、と士道は返す。鞠亜が素直なのはやはり珍しく、ここまで甘えたがるのも新鮮に思えた士道。その腕を離れて向き直り、鞠奈は冷蔵庫に閉まっていたそれを手渡す。

 

 「ま、チョコレートを送るのが風習だし、あんまり手間はかかってないんだけど……受け取ってくれる?」

 「ううん、凄く嬉しいよ、鞠奈」

 

 他のみんなにチョコを貰ったことも嬉しいものではあったが、待ち望んだとすら言えるソレとの違いは明らかだ。そして、また抱きしめ合う。

 

 「名残惜しいけど、鞠亜と交代ね。夕飯は三人で食べんだからね? だから、それまで……じゃあね」

 「ん……っ」

 

 別れ際に、触れるだけのキスをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「士道。こちらをどうぞ」

 「ありがとう。鞠奈の時もそうだったけど……」

 「何度もしていることでも、少し緊張しますね」

 

 二人、同じことを思ったようで。顔を見合わせ、クスリと小さく笑う。

 

 「ところで士道。鞠奈と約束をしましたよね?」

 「あ、ああ」

 

 鞠奈と入れ替わりだったから、話す暇は無かったと思うんだけど……? いや、別にやましい事をしていた訳では無いけど、言い当てられてしまうと驚きを隠せない。

 

 「鞠奈のことぐらい、一緒にいる私にとってはお見通しです。それより……」

 「どうしたんだ?」

 

 不意に、鞠亜が俺に手渡したチョコの包みを解く。そしてそれを咥えると、顔が近づいて――

 

 「――ん。士道、お味はいかがですか?」

 

 ――ぴちゃり、と淫靡な水音と共に口移しで食べさせられた。何度しても、キスに慣れることなどない。さらに、間近で見た鞠亜の顔が頭に残って離れず、チョコの味なんてよく分からなかった。

 

 「わ、分からなかったみたいですね。では、もう一つ……」

 

 顔を赤くした鞠亜が、また近づく。今度は士道の方からそれを奪って。そして甘さを味わって。答える。

 

 「……美味しい。ありがとう、鞠亜」

 「当然の事です。私は士道の鞠亜ですから」

 

 

 懐かしいその言葉に、理由もなくふと笑いがこみ上げてきて。

 二人、顔を見合わせて笑いあったのだった。

 

 

 




 ほんと申し訳ない。でも、下手に美九編書き始めてもそこで切れてしまうから上げにくかったのもあるのよ。時間が無いのもそうではあるのだけど。
 あ、こっちに上げたので活動報告のは消した方がいいのかしら? よく分かんねぇ。まあ、同じのがあってもだしね。
 では、二、三週間後こそまた……!

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