デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 昨日の更新が無かったのは英検二次試験の練習とかいうやつのせいです。英検は悪い文明だと思うのですが誰か粉砕して。結果は散々でしたとも。聞き取るのは安易なんですが、いざ話すって時に単語が出てこない。後から考えりゃあ出てくるんだがなぁ。
 明日から三日間、水曜日まで懇談の短縮授業なので火曜か水曜の午後にもう一本上げますので勘弁して。IFルートも進めなきゃなぁ。しかしEXTELLAが来てしまう。ダイオラマ魔法球手に入んねぇかなぁ!?

 まあ実は、深夜帯に執筆しようとしたんだけどね。二時から。当然のごとく寝落ちしたので上げれませんでしたが。布団に入らなきゃ寝落ちしないんだが親がいるので下手に出られず寝落ちって感じですね。布団には抗い難い魔力がありますよね。


前夜

 

 ピロン、と携帯が着信を告げる。

 

 『五河くん、二人でお出かけするのは本当なんですか?』

 

 買い物から戻り、夕飯も終えた後にそのメールは来た。もちろん、送り主は折紙だ。

 

 『ああ。出かける先も考えてあるから十一時に駅前の銅像の辺りに集合でいいか?』

 

 出かける先は天宮クインテット。様々な施設があるアソコはまた定番とも言える場所だが、趣味趣向を把握出来ていない折紙とのデートならばむしろ定番を行くべきだろう。

 ちなみに集合場所の銅像のあだ名は「パチ公」という。もともとなんやらと名前があったらしいのだが、その姿があまりにも有名な忠犬に似ていたためにそう呼ばれ親しまれるようになったのだ。元の名前は覚えていないが、銅像に彫り込まれているのだろうか?

 

 『分かりました。十一時ということは、お昼は行った先で食べるんですか? そうでないなら、お弁当を作っていきましょうか?』

 

 鞠亜と鞠奈以外の人物が作った弁当、というのも興味はあるが、ひとまず折紙とのデートは〈ラタトスク〉のメンバー達の用意した手順になるべく従っていきたい。何処にある店に入る、などと指定してあるのはなんというか、さすがの一言に尽きる。本当に準備していてくれたんだなぁと思うと同時に、また申し訳ない気分になってきた。有効活用できなくてすまない……。

 

 『行く店も決めてあるから、楽しみにしていてくれ。弁当はまたいつか作ってもらいたいかな。お弁当の交換とかどうだ?』

 

 思いつきで弁当の交換を提案してみる。どっちかが大量に弁当を用意しなきゃならないなんてことにもならないし、普通な思いつきとはいえ我ながらナイスな思いつきではないだろうか。

 

 『お弁当交換はいいですね! 楽しみにしています。

 デートも楽しみにしていますから……エスコート、お願いしますね!』

 

 デートと言われてしまった。いやまあ確かに自覚はあったし、幼なじみでもない男女が二人っきりで出かけることをデートと呼ばずしてなんと言うのかなんて話でもあるのだが。

 エスコートを楽しみにしていると言われてしまった以上、〈ラタトスク〉の支持に従いつつ、自分のできる範囲で彼女を喜ばせられるよう頑張らねば、と気合いが入った。

 

 『じゃあ、また明日』

 『はい、また明日』

 

 メールを終え、一息。

 

 「で、キミ。話はついたの?」

 「うおっ、鞠奈か。急に驚かすなよ」

 「メールでデートに誘うのは初めてだから失敗していないか気になると鞠奈が言い出しましてね」

 「先に言い出したのはキミだったじゃないのよ!」

 「さあ、なんのことが覚えていませんね」

 「ぐぬぬ……」

 

 なんというか、この流れは久々に目にする気がする。

 

 「心配してくれてありがとうな、二人とも」

 「別に感謝される事でもないわよ」

 「まあ、確かにそうですね」

 「それでも、だ。ありがとう」

 

 感謝を伝える。思いを伝える。それは簡単なことで、いつだって出来ることで。そして大切なことだと思うから。

 照れたように視線を横に向ける二人。その頬の赤みは二人が照れていることを悟らせる。こういう初々しい反応というのは月日が経てば無くなっていくのだとネットで目にしたがそうなる様子は微塵も見えない。

 

 「そ、それはそうとキミ。あたし達は攻略についていけないけど大丈夫なのかしら?」

 「そうか、二人きりでデートだもんな……」

 

 精霊攻略でも常に一緒だったので、正直に言うと忘れていた。途端に不安になってきたのだが大丈夫だろうか。

 

 「一応、私たちは〈フラクシナス〉に乗って〈ラタトスク〉隊員達と共に協力します」

 「〈ラタトスク〉と一緒に手伝ってあげるってことね。わざわざやってあげるんだから感謝しなさいよね」

 「やりたいと言い出したのは鞠奈ではありませんでしたか?」

 「か、簡単にばらさないでよね、キミ……。そ、そうよあたしがやりたいって言ったわよなんか文句でもあるの!?」

 

 どうして俺に言うんだ。何も言ってないだろうに。

 

 「落ち着け鞠奈。え……と、ありがとうな」

 「ふんっ…………どういたしまして」

 

 何だかんだ言っても素直な彼女だ。

 

 

 

 「きひひひ、士道さぁん?」

 「狂三か、どうした?」

 

 封印してからというもの、狂三は頻繁に五河家にやってくる。まあ、現状狂三が心を許しているのは精霊達と俺だけで、その中でも特に深く――これは仲の良さとかではなく――関わりがあるのは封印した時の場にいた人のみ。具体的には俺、鞠亜、鞠奈だけなのだ。常に二人か三人がいる五河家に来るのもまあ精神が安定してすぐの彼女では仕方のないことなのかもしれない。

 

 「いえ、特に用事があってきた訳ではありませんの。強いて言うなら……激励、でしょうか?」

 「どうしてそこで疑問形なんだよ」

 

 お互いに笑い合う。こうして彼女が前向きになれて良かったと、改めてそう思う。

 

 「士道さんが世界を変えてまで救った折紙さんを……完全に救ってみせて下さいまし」

 

 急に真剣な表情になり、そう告げる狂三。その真剣な表情には一抹の不安の色が見て取れた。きっと、彼女は不安に思っているのだろう。〈十二の弾(ユッド・ベート)〉で過去を変えたとしても、今は変わらず同じ結果になるのでは、と。過去を変える力を持つ狂三であっても、しかしそれを試したことは無いという。それゆえの不安なのだろうと士道は推測した。故に。

 

 「心配するな、狂三。絶対に俺が折紙を救ってみせる。世界は変わるんだって証明してみせるから」

 

 それは狂三への誓いであり、同時に自らへの誓いでもあった。

 そんな士道の宣言に、狂三は一度驚いた顔をして――不意に、涙を零した。

 

 「ええ……っ、そう、ですわね。……しどうさん、なら、きっと……」

 

 安心し、笑顔を浮かべながらに涙を流す狂三。

 そんな彼女を士道は抱きしめ、彼女が落ち着くまでその背中をなで続けた。




 長々と引き伸びてましたね。次回からはデートで、そのデートで攻略完了の予定です。鞠亜のターンにしようかとも思ったけどここで狂三のターン。
 最近、士道のキャラが私の書きやすい方向に揺らいでいるのを感じます。具体的には内心とかその辺。原作読み直して気をつけなきゃね。二次創作ばっか読んでる弊害でしょうか?
 そんなわけでまた2、3日後に。ではでは

 ……なんか、誤字多い気がするなぁ。なんとなくだけど。
 サブタイはデートの前夜ってことでそのまま前夜。次話は当日とかそんな安直なタイトルでいいかなぁ……(思いつかない)

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