てわけでどーも莢那です。
不定期更新の言い訳? いや、エタった訳じゃないの。むしろ狂三攻略でここから原作乖離が激しくなるかもだしやる気はあります。ただ、眠たかっただけなんですほんと。夏期講習、オープンキャンパスとやること多いわ休みなのに朝から起きなきゃならんわで夜に書こうと思ったんだけど眠くて諦めたという。
楽しみにしてた方、すみません。でも一応タグつけてたから許して……。
しかし、折紙とは付き合ってないし十香とのデートもありえないとなると三巻の見所かもしれないトリプルデートは消えてしまうのか……? 鞠亜、鞠奈と被らせる手もあるけどあの二人なら気づきそうだしなぁ。どうしたものか。
「ちょっと。何してるのよ」
「へ?」「はい?」「何かしら?」
朝から何故か指揮官モードの琴里に呼び止められる。朝からチュッパチャプスを咥えるのはやめとけよな。
「何をって、学校に行くんだけど?」
そう言って、自分の格好を見下ろす。高校の制服(夏服)を着て右手に鞄、左手には鞠亜の鞄。どう見ても登校スタイルだ。
「……鞠亜が持ってるものは何?」
「お弁当ですけど」
「自分達で食べるもの?」
「十香の分も入ってるけどな」
そう。これは皆のお弁当なのだ。学校では四人集まってご飯を食べるのが普通となってしまっている。
「そこまで仲良さげにしておいてどうして一緒に登校しないのよ……」
「そもそも登校時間が違うんだから仕方ないだろ」
鞠亜、鞠奈と一緒に登校しているので十香が増えても今さらという感覚はあるのだが、十香が少々遅起きであったりと、うまく噛み合わないのだ。
「せっかく隣に住んでて、クラスも同じなんだからわざわざ別々に登校しなくていいでしょ。次にいつ精霊が出現するのかもわからないのだし、一緒にいられるときはいてあげなさい」
そう言って、琴里は鞠亜と鞠奈に目を向ける。
この二人、気づけばこの家にいるのだ。合い鍵を渡しているとかなら理解もできるのだが、玄関から入ってくることもなく、本当にいつの間にかいるのだ。一度どうやって来ているのかと調べようとしたのだが、ラタトスクの
わざわざ調べておいて直接聞くということも出来ず、その方法は分からずじまいだ。
「じゃあ、今日は十香と一緒に登校すること。いいわね?」
「おう、了解した」
今日は六月五日。そのわりに天気には恵まれているのだが、そのせいで日光が激しく照りつけ、気温がなかなかに高い。数日前の夢――というには少々はっきりとしたあれのせいで、余計に熱く感じられる。
ふと、五河家の真ん前に立っていた人影に気づき、目を見開く。
「四糸乃、元気でしたか?」
『やっはー、三人とも。ひっさしぶりだねー!』
薄手のワンピースに、白の麦わら帽子。帽子の隙間からは海のような青い髪を覗かせ、さらにその合間に見える
「久しぶりだな、よしのん」
まあ、士道にとってはそれほど久しい理由でもないのだが。
時間は、数日前の深夜に遡る。
士道が見たのは、凍りつく街。凍りつく世界。そして、降り注ぐ雨。
見慣れたと言える天宮市のその全てが、余すことなく氷に包まれた世界。凍った地面に触れた瞬間、雨は氷と化して地面をさらに覆ってゆく。
とはいえ、何度もこういったことを経験してきたためか、何となくもう理解はしている。
「つまりこれは――
つまりはいつものアレだ。精霊を封印した後に見る不思議な夢であり、精霊の霊装を扱うに当たって必要となる手順のようなもの。
突然、降りしきる雨が吹雪へと変わり、そして止む。目の前に現れた災厄とされる存在の名は
『やっはー、士道くん。おっ久しぶりー!』
それから唐突に響く陽気な声に思わずずっこける。
「よ、よしのん?」
『ぅん、五河くんフレンドのよしのんだよー』
この話し方からしてよしのんで間違いないようだ。
「どうしてここに……?」
『ぃや、よしのんにもわからないんだけどねー。気づいたらここにいたんだよー』
「そ、そうか」
『で、も。五河くんのやることはわーかってるよー』
「え?」
こっちとしては本格的にどうしていいかわからないところなんだが。
『よしのんのカッコイイ力を貰いに来たんっしょ? 来たんっしょ?』
「ああ、そうだけど……」
正直、気づいたらここにいたんだけど、やることは確かにそうだ。
『四糸乃のヒーローの五河くんならオールおっけーだよー』
「い、いいのか?」
『そのカ・ワ・リ。よしのんの質問に答えて貰うよー』
ごくり。
『鞠亜ちゃんに鞠奈ちゃんの好きなところをどーぞっ!』
「は、はあ?」
拍子抜けというか、なぜそんな事を?
『ホントは士道ーくんの覚悟みたいなのを聞くんだろぉけどねー。士道くんはそこんところしっかりしてそうだからよしのんの聞きたいことをきかせてもらうよぉー』
「な、何じゃそりゃ……」
頭の中を整理する。二人の好きなところを上げるなんて、そう難しい事じゃない。
「一番好きなところは……傍にいて、支えてくれること、かな」
『ふむふむ?』
「見た目とかそういったことも大事なんだろうけど、やっぱり俺にとって一番、好きで嬉しいと思える事はきっと、そういうことなんだ。無茶で自分勝手な俺を、ずっと傍にいて、共に歩んでくれて、支えてくれて、励ましてくれる。だから、俺は二人が一番大事なんだ」
『ふむふむ。士道くんってばお熱いねー』
「う、うるさい。よしのんがいえって言ったんだろ」
『まぁ、そうなんだけどねー。じゃ、これが本当の質問だよー』
一拍おいて。
『どうして士道くんは精霊を助けたいって思うのかなー?』
「どうして……か」
そんなの、一つじゃない。
「最初は、単純だったんだ。精霊のことを知って、殺されようとしてるって聞いて。それで、どうにかしてやれないかと思った。そして、十香の時は……十香の目を見て、助けたいって思った。世界に絶望したかのような十香を放っておけなかったんだ。四糸乃の時は四糸乃が誰も傷つけようとしないその訳を知って、本当に助けたいって思ったんだ。敵にだって優しくあろうとする四糸乃が救われないのはおかしいって。そう思ったんだ」
『……そっか。ぅん、士道くんになら、この力を託せるよ』
薄氷が割れるかのような音と共に、世界が砕ける。
それと同時に、体内へと冷たくて暖かい、そんな矛盾した温度が伝わってきて、俺は目を覚ましたのだった。
とまあ、これまでとは一風変わったことを経験したのだった。
「それで、どうしたんだ、今日は」
「ぁの、……っ、おはよう、ございます……」
『よしのん達もお隣さんになるからねー。ちょーっとしたご報告ってやつかなー』
「なるほど、隣のマンションに来るのか」
精霊が住むためのマンションなんだし、まあいずれはそうなることもわかっていたが、今日だったのか。
この後十香がやってきて会話につい夢中になり、遅刻間際に慌てて駆け込むことになった。
――唐突に思いついたいつもの――
寝言的にあの時の事を呟いてて鞠亜達もそれを聞いていたというシチュ。
「一番好きなところは…………大事なんだ」
「し、士道……」
「キミ、何言ってるのよ……」
「「私達も、貴方を愛しています」」
眠っているうちに伝えられた言葉でも、その
十香がそもそも嫉妬してないし(正直面倒だし)そもそも恋人いるから最初の訓練は消えました。仕方ないね。
いつもの覚醒イベント。最初の誓いを繰り返すんじゃ面白くないからとちょっと捻ってみたがそれはそれで変な感じになった気がしないでもないけどこれはこれで面白いと思うのでいいんじゃないかと採用してみた。
原作にて四糸乃の力を使うと四糸乃は気づかなかったけどよしのんは気づいてたからこんな感じにしてみた。よしのんは霊力で構成された人格で四糸乃を宿主として存在してる。で、そのよしのんは四糸乃の霊力を司ってるから干渉に気づく的な。そんなイメージ。何言ってるか分からん。
要約するとよしのん≒ザドキエル的な。近しいけどそれそのものではない。でも近しいから出てこれた的なイメージです。
質問の回答は基本想像なので私がキャラに持つイメージというか、私から見たこのキャラならこう言うだろうな、ってのだから人によって思うところあるかもだけど気にしないで。よしのんの口調が変に感じられたらすいません。そっちは普通に力不足です。よしのん難しい……。
質問のチョイスとしては、よしのんの気になること。一つ目は、四糸乃が好意を向けてる士道が好きな相手のことを知りたいって感じ。今後の四糸乃へのアドバイスに生きる……かも。多分生きない。個性が大事だよね!
二つ目は士道の気持ちの確認。四糸乃を身をていして助けたから信じられるけど、そのことに関して士道はどう思ってるのかっていう疑いではなく単なる興味としての質問ということで。
最後のは、間に文をいれずセリフだけで構成したらやたら短くなりました。でもまあ、直接イチャラブする訳では無いしこれはこれで満足。