デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 最近読み返すとさっぱりし過ぎてる気がしてきました。気が向いたら変更加えて…いや、やめとこう。今よりひどくなる気がする。

 タイトルは最近の二文字を保つために少々適当になってしまった。二文字縛りって理由でもないんだけどねぇ。つい揃えたくなる。


或守

 

 

 

 さらに翌日。

 

 「訓練の第二段階を……いえ、でも鞠亜に鞠奈もいるわけだし……」

 

 朝、鞠奈に起こされ、服を着替えて階段を降りリビングに向かえば、ぼそぼそっと何かを呟きながら考え込む琴里がいた。朝から黒いリボンで司令官モードだ。

 何かあったんだろうなーとは思いつつ、邪魔になってはいけないと、食事を促したり、登校を促したりするだけして、大した会話を行わず学校へ。

 

 

 

 「朝から琴里がそんな様子だったんだよ」

 「琴里にも何かと事情があるのでしょうね。困っているようなら私達が力を貸すと伝えておいてくださいね」

 

 鞠奈は手伝うとは言っていないが、なんだかんだでやってくれるだろう。力を貸すことに断りもしないし。

 

 「ああ、わかった」

 「ところで、今日もあんな訓練をするのかしらね」

 「うーん、どうするんだろう…? 特に家では何も言われなかったんだけど」

 

 まあ、考え込んでたってのもあるんだろうけど。

 

 「士道、今週末はどうしましょうか?」

 「先週はショッピングモールだったよな。気になる映画もあるし、映画館とかどうだ?」

 

 鞠亜達とは、たいてい毎週末にどこかへ出かけている。三人で行くこともあれば、二人で行くこともある。行く場所は割と適当で、気が向いたところへ、といったところだ。まあ、高校生の金銭的なものもあって、それほど豪勢なものでもないのだが。鞠奈達は一応そこそこの金を持っているが、女の子に奢られるというのはそれはそれで思うところがあり、向こうもそれを汲んでくれるのでありがたい。

 

 

 

 

 

 そして週末。

 普段どうりの日々を過ごして週末になり、集合場所の駅前へ。集合場所時間の三十分も前にやってきた二人の服装は色違いのワンピースで、鞠亜が白、鞠奈が黒と二人のイメージにそれぞれ合ったものだ。上からこれまたモノは同じで色違いなだけのカーディガンを着ている。

 

 「二人とも早かったな」

 「すみません士道、待たせてしまいましたか」

 「いいや、今来たところだよ」

 

 まあ、一時間も前から待ってたんだけどな。二人とも来るのが早いから、待たせてしまうのが申し訳なくてつい早く来てしまう。まあ、それだけ楽しみにしてるってことでもあるんだが。

 

 「ふふっ、キミの言うこと、女の子のセリフよ?」

 「う、まあ気にしないでくれよ」

 

 つられるように鞠亜も笑顔を浮かべる。

 

 「それじゃ、行きましょうか」

 「そうですね、少し早いですが、チケットを取って辺りを見て回るのもいいかと思います」

 「よしっ、行くか!」

 

 二人に手を引かれ、映画館へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―なかなかに面白い映画だった。

 最初からカーチェイスが行われたり、悪の組織の人間が記憶喪失状態で主人公達と動き回り、最後には主人公の友人を救ってみせる、感動的なシーンもあった。体は子供、頭脳は大人(高校生)な名探偵くんはすごかった。しかし、敵味方含めてあれだけのものが壊れたとなると一体どれだけの金がかかるんだろうか。

 

 鞠奈達も知っている作品の映画だったので、楽しんでくれていたようだ。映画の最中にこちらの手に指を絡ませてきたりしたんだけど、その手が何度かぎゅっと握られたりして、熱中して見てるんだなぁ、なんて微笑ましく思ったりもした。

 

 

 そして、その後に向かったのはアクセサリーショップ。

 花を模したものや、宝石を使ったものなど、様々なものが置いてあったのだが、まあそれなりのお値段がするわけで。

 結局、帰りに百円ショップに立ち寄った。鞠奈がどうもキーホルダーを見て立ち止まっているようだ。

 

 「鞠奈、これが気に入ったのか?」

 「べ、別にそんなわけ無いけど」

 「いやでも、さっきからじーっとこれを見てたし…」

 「ちーがーうーのっ!」

 「わかったわかった」

 

 そんなわかりやすく気になってたって分かるように否定しなくてもな、なんて思い、苦笑する。

 

 「それじゃあ、俺がこれを買いたいから、お揃いってことで鞠奈も貰ってくれ。それならいいだろ?」

 「う…うん。その、ありがと」

 

 早速買いに行くとするか。

 

 「良かったですね、鞠奈。欲しかったものを士道に買ってもらえて」

 「う、うるさいわねっ!」

 「鞠奈、こんなところで大声をだしてはいけませんよ」

 「キミのせいじゃないの! もうっ」

 「それでも、士道に買ってもらえて嬉しそうにニコニコとする鞠奈でした」

 「なーにーを、言ってるのよキミは。というかどうして説明口調なのよ」

 「さっきもぼそっと、ありがと、なんて言ってましたね。ほんと、鞠奈は素直じゃないんですから…」

 「余計なお世話よ!」

 「ほら、買ってきたぞ、鞠奈」

 

 ここ、レジにそれなりに近いから、さっきの話も小さい声できこえてたんだけど、言わない方がいいんだろうなぁ、なんて思いつつ。

 

 「士道、その、ええと」

 

 鞠奈は言葉を一度区切って

 

 「何時も正直に言えないけど、その、ありがと」

 

 顔を赤くして、俯きながらに言う鞠奈。こっちも顔に熱が集まってきた気がする。

 

 「俺もいろいろ助けてもらってるし、おあいこってやつだ。ありがとうな、鞠奈」

 

 少し恥ずかしいが、これが俺の本心だ。

 

 「ふ、ふんっ、せいぜい感謝しなさいよね」

 

 なんて、顔の赤いままにそう返事をされて、また少し笑ってしまう。

 

 「全く、また元のツンに戻ってしまいましたね」

 「ほら、こっちは鞠亜の分だ」

 「………え? 私に、ですか?」

 

 当たり前だ。一人だけ仲間外れになんてしないに決まってる。しかし、鞠亜には予想外だったようで、呆けた顔をしている。

 

 「ああ、鞠亜にも助けてもらってるし、ほら、俺の分ももう一つある。三人でお揃いだ。まあ、こんな安いもので申し訳ないけどな」

 「いえ、嬉しいです、士道」

 

 まさに、花の咲いたような、満面の笑みを浮かべる鞠亜。

 

 そんな二人を、これからも守っていきたい。そう思った。




 第一弾のギャルゲの訓練は十日ほどかかってたんだけど進行の都合上カット。ものっそい頻繁に空間震に襲われることになったようです。だってさ、十日間も余っちゃったんだもの。デートさせてもよかったかなー、と後から後悔。精霊とキスするとこまで持ってくわけだから、こうマーキングというかなんというか。そんな感じのデートを用意したかったと思ったのであとがき書いてから文章消して書き直しました。

 …来禅高校って土曜日登校だっけ? まあいいか。

 映画の感想は作者の思ったことを代弁してもらいました。ほんとあれの修復にいくらかかるんだか。というか、オッドアイかっこいい。

 後からアクセサリーショップに向かったのは作者が本日行ったからです。今日、母親の誕生日でね、プレゼントを探しに行ったんですわ。実地で見たものを書くってのは資料探しした感じもあってそれなりに楽しかったです。まあ、何も買わなかったんですが。植える花は割とあるので生け花にしました。母の日も兼ねてます。

 さて、また次回からデート本編に戻りましょ。ああ、唐突にやること変えるとなかなか疲れましたね。
 最後の所は先にセリフを書いてから途中の描写を入れてみました。なんとなくで。

 最近、Simejiの超変換やらキーボード、キー音の設定が頻繁に初期化されて辛いです。だれか対処法しってたら教えて下さいな。

 てことで次回、十香と再開です。

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