悪魔城ドラキュラ Dimension of 1999 作:41
遂に結界は完成した。だがシャフトが残した爪痕は予想以上に大きく、無事だった者達が総出でケガ人の治療にあたっている。それでも結界を作り上げるという大仕事をやり遂げたからか、皆の顔に影が無いのは幸いだったが……
「…………」
だがにわかに活気づき始めたホールの中にあって、思いつめた顔で立ち尽くしている人間がいる……ラングだ。
魔物との戦いで多くの仲間を失い、とうとう将軍まで敵の手にかかった。その心中は察するに余りある。
「おい、ラング……」
溜まりかねたユリウスがラングへ話しかける。青年の表情を見て我に返ったのか、ラングは意外なほど落ち着いた声で返答した。
「ん?ああ……俺なら大丈夫だ。あの光のおかげで大分落ち着いた」
ラングが指さす方向、光の柱に包まれた水晶がある。ラングの言う通り、見ているだけで長い戦いで荒んだ心が癒されていく……そんな気がする。
「心配かけてすまん、だが親玉はもう目の前なんだ。将軍の為にも悔んでばかりいられない……」
仲間に心配をかけまいと幾分無理はしているのだろうが、それでもラングの瞳には再び闘志が戻っていた。将軍の事がショックだったのは事実、しかし軍人という職業柄仲間や上官を失う事には慣れている。ラングは既に意識を切り替えていた。
「とにかくお互い無事で何よりだ。ユリウスの方こそ体は何ともないのか?」
「おう!完全に調子は戻ったぜ!」
ラングの問いかけにユリウスがわざとらしく力こぶを作り、健在ぶりをアピールした。顔色も空中庭園以前の物に戻っている。大量失血で生死の境を彷徨っていた筈だというのに……肉を食べ、ほんの少し寝ただけで元通りに回復している目の前の青年に、ラングは驚きを通り越して呆れかえっていた。
「そう言うお前らも俺が寝てる間に色々あったみたいだな……」
ユリウスが仲間たちをまじまじと見る。誰の体にも生々しい傷跡があった。
「まあ色々聞きたい事や言いたい事もあるけどよ……、アルカード、あの爺は一体何者なんだ?
お前随分親しいみたいじゃねえか」
ユリウスが先の襲撃者の詳細を、恐らく知古の中であろうアルカードに尋ねる。
「……親しくは無い。奴の名はシャフト。今から二百年ほど前に存在した邪教の教祖だった男だ」
「奴は元は普通の人間……それも教会の司祭だった。だが人間の闇に触れるうち次第に神に失望し、ついには暗黒の神を信仰する教団を立ち上げた」
「世界の終焉を望んだ奴はドラキュラを復活させるべく様々な悪事を働いていた。だが一度目は当時のベルモンドが、そして二度目はこの俺の手でその野望を食い止めた…………筈だったが」
「結局また復活した……と、」
アルカードが無言で頷く。
「……奴の執念深さとドラキュラへの信仰はある意味で死神以上だ。この世を恨む者達にとって
ドラキュラは世界を作り変えてくれる救世主……人間にとってのキリストと何ら変わらない」
「血にまみれたキリスト……ね、ある意味そこは本家と一緒かよ」
ユリウスが「うへぇ……」といった感じで肩をすくめる。そんなユリウスに、今度は逆にアルカードが尋ねる。
「……実際に奴と戦ってみた感触はどうだった?」
「ん?、まあ確かに強かったけどデスほどじゃねえな。今の俺たちなら問題無いだろ。つーか
ヴァンパイアキラーお前が直してくれたのか?めちゃくちゃ切れ味が上がっててびっくりしたぜ」
ユリウスが腰のホルダーからヴァンパイアキラーを外し、アルカードに見せた。鞭は元の美しい光沢を取り戻している。
「……知り合いに頼んでな…………ならばいい……」
「?」
アルカードは言葉少なにそう答えると、半ば強引に話を打ち切った。ユリウスはアルカードの態度に一瞬違和感を感じたが……まあこの男が言葉足らずなのはいつもの事かと受け流した。
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「……結界は完成した。後は本城にいるドラキュラを目指すだけだが……」
そこまで言った途端、アルカードが言い淀んだ。核を捜索に行ったティード将軍たちが襲われたという事は、十中八九核が敵の手に渡ったと考えてよい。
「すまん……」
ラングが言葉少なに謝罪した。
「気にするな、お前一人の責任ではない」
アルカードがラングを気遣う素振りを見せた。多少は気持ちが楽になるが、それでもラングの心は晴れない。
「あの……念のためもう一度探しに行くのはどうでしょうか?」
「!」
恐る恐るといった感じでマキが提案する。しかし……
「……無理だな」
アルカードが辺りを見回す。先の襲撃のせいで動ける者はホール中の人間の半分もいない、これではダンスホールの防衛すら危うい状況だ。あるかどうかも解らない核の捜索に人員をさく余裕など無い。
「とにかくその事も含め忠守達と今後について話し合ってくる、ラング来てくれ。ユリウス達は不足した道具の補充が終わったら今のうちに少しでも休んでおけ」
そう言うとアルカードはラングを連れ立って忠守達のいるホール中央へ行ってしまった。
後にはユリウスとハルカ、それにマキの三人だけが残った。
「休んでおけ、ね……。急にそんな事言われてもなあ……」
ユリウスが思わず一人ごちる。休めと言われてもさっきまでずっと寝ていたのだ。これ以上休んだら逆に体がなまってしまう。
……しかし仲間たちはそうではない。自分が眠っていた間、激闘を続けていたのはそのボロボロの姿を見れば解る。中でも特にハルカの状態が酷かったが……
「?、何ユリウス、私の顔に何かついてる?」
まじまじと自身の顔を見るユリウスに、ハルカが少しだけ怪訝な顔つきで尋ねた。
「いや……確かに顔も服も血だらけだけどよ……。ハルカ、お前何があった?まるで憑き物がとれたような……」
ハルカの雰囲気が以前と明らかに変わっている事にユリウスは気付いた。不思議そうな顔で首をかしげるユリウスを見て、ハルカとマキは目を見合わせると、次の瞬間思わず吹き出してしまう。
何がおかしいのかさっぱり理解できないユリウスは、ただただ呆気にとられるばかり。そんなユリウスを見て、少女たちの笑い声は増々大きくなるのだった。
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「俺が寝てる間にそんな事があったのか!」
ハルカに迎賓館で起きた事を説明され、ユリウスはホール中の人間が振り向く程大きな声をあげた。
「ちょっとユリウス声大きい!」
「悪ィ悪ィ、でナオミ……だっけ?今話しできるのか?」
ユリウスの質問に、ハルカは首を横に振る。
「ううん……私に負担かけないために完全に眠っちゃってる。できれば私も話したいんだけど……」
ハルカが少しだけ寂しそうに説明した。4年振りに姉と再会し、限りない程近くにいるのに会話すら出来ないとは……ままならない物だな、とユリウスは思った。
「しっかしそのパペットなんたらか?どっかのエセ紳士よりむかつく野郎だな……くそッ、俺もそこにいればボコボコにしてやったのに……」
「……ユリウス」
ユリウスが実に悔しそうに舌打ちをした。口ではなんだかんだ言いつつも、ハルカのピンチに何もしてやれなかった事を不甲斐なく思っているのだろうか?ユリウスにしては意地らしい態度に、ハルカはそう悪くない気分だったが……
「とはいえこれで少しはハルカのヒステリーも治るか」
「はあ!?私がいつヒステリー起こしたってのよ!」
一言多いユリウスに、さっきまでの神妙な雰囲気はどこへやら、大の大人と少女の口喧嘩が始まった。双方しばらくは我を忘れて罵り合っていたが、ふと呆然とこちらを見ているマキの視線に気づき、互いに我に返る。
「あ……と、マキ……だっけ?俺がいない間こいつの面倒見てくれてありが……ああ、英語わかんねーのか。ARIGATO……であってんのかな……」
ユリウスが若干バツの悪そうな顔で少女に話しかける。マキも最初英語で話しかけられて戸惑った様子だったが、ハルカに通訳をしてもらった事でその意味を理解し、満面の笑みを返した。
だが何故かユリウスはマキと会話を始めた途端さっきまでの快活さがなりを潜め、妙によそよそしいというか……落ち着きのない感じになる。不安に思ったマキはハルカに尋ねた。
「(あの……ハルカ殿、私何か失礼な事をしてしまったのでしょうか?)」
「あー、気にしなくていいよ。初対面の、特に女の人にはいつもこうだから。こう見えて意外とチキン……」
「おいハルカ、お前今その子に何て言った」
ハルカの説明をユリウスが目ざとく指摘する。
「んー?別にー?特に何もー?ユリウスはハンサムだよねー?……って」
「い~や嘘だ!日本語解らなくてもお前が俺の悪口言ってる時は目みりゃ解る!お前今何言った!
正直に訳せ!」
「やーだよ!そんなに知りたきゃユリウスも日本語勉強すればいいじゃん!」
「あ!てめ!逃げんな!瞬間移動は卑怯だぞ!!」
突然目の前で始まった追いかけっこに、マキは再び呆気に取られた。
それなりの年齢を重ねているユリウスはもちろんだが、今まで大人びた雰囲気を漂わせていた少女にこんな子供らしい一面もあったのかと、マキは驚きの表情で目の前の光景を眺めるのだった……
「……休めと言ったのに何をしているのだ。お前たちは……」
ふと気づくと、アルカードとラング、そして忠守が呆れた様子でこっちを見ていた。
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◆
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「ありがとなタダモリ、これ返すわ。少し焦げちまったけど……」
ユリウスが少しだけ申し訳なさそうに、半分焦げた
「いえ、代わりの物ならありますからお気になさらず。それより少しでもユリウス殿のお役に立てたならなによりです」
忠守は大切な神具がボロボロになったというのに、相変わらずの柔和な笑顔でそう答えた。だがその視線が隣の少女に写った瞬間、忠守の細い目元がさらに鋭い物へ変わる。
「マキ……貴方、私との約束を破りましたね?」
「…………ッ!!」
普段に比べ数段トーンの落ちた忠守の声に、マキの体がビクッと直立する。忠守は表情こそ笑顔のままだが、その眼は笑っていない。
「あ……その……お、叔父上……」
普段温厚な人間ほど怒らせると怖いというが、マキは怒った忠守によほどのトラウマでもあるのか、普段の快活さは鳴りを潜め、しどろもどろになりながら震えるばかり……と、ハルカが忠守の前に一歩進み出た。
「マキを叱らないでください!私が無理を言って付いてきてもらったんです!マキがいなかったらきっとお姉ちゃんも救う事が出来なかった。だから……」
「ハルカ殿……」
ハルカはマキをかばうように立ちふさがると、忠守に対し必死に弁明した。だが忠守はマキと視線をあわせたままその表情を一向に変えない。日本人特有の堀りの浅い能面の様な顔立ちが、忠守の柔和な表情と相まって今は逆に恐ろしい。マキは相変わらず震えている。
「忠守……」
見かねたアルカードが静かな怒りを見せる友人に声をかけた。ラングも会話の内容は解らなかったがマキが詰問されているのはなんとなくわかった。彼の眼も「少女を許してやって欲しい」と忠守へ訴えている。
「………………ハァ」
やがて忠守は小さな溜息を一つつくと、委縮する姪子に静かに語り掛けた。
「ケガは……大分したようですね。でもとにかく無事でよかった……」
忠守はマキの前まで歩み出ると、マキの烏帽子をとり、その頭を優しくなでた。
「城の魔物と戦ってみてどうでしたか?」
「はい……、私などまだまだ未熟者でした。剣がほとんど通じなかった……」
神妙な面持ちでマキが答える。忠守の表情は元の柔和な顔つきに戻っていた。
「それが解っただけでも大きな成長です。これで身の程が解ったでしょう。この先の戦いはおとなしくここで護衛の仕事をしなさい」
「そ……そんな!後生です叔父上!行かせてください!」
「行かせてください」「いやダメだ」 叔父と姪の押し問答が唐突に始まった。
一時とはいえ供に戦った仲間達を放っておけないマキの気持ちも解らなくは無いが、祭壇の護衛も重要な使命だ。尚且つ忠守はこの少女ではこの先の戦いを耐えられない事が解っていた。可愛い姪だからこそ、忠守は心を鬼にしてマキを引き止める。
……二人のやり取りが平行線を辿る中、アルカードが諭すような口調でマキに語りかけた。
「……お前はここに残ってくれマキ。先のシャフトの事もある、またいつ城の魔物達がここを襲うとも限らん。俺達がドラキュラを倒しても封印のための祭壇が壊されてしまっては元も子も無いのだ。頼む……残って忠守たちを守ってやってくれ……」
「有角殿……」
今までどちらかといえば近寄りがたく、怖い人という印象を持っていたアルカードの、思いもよらぬ優しい語りかけに、マキの頑なな心が揺り動く。
「ハルカ……殿……」
マキはハルカにすがるような視線を投げかけた。が、その翡翠色の瞳と目があった瞬間、少女はおもむろにマキから目を逸らす。
「…………!」
ハルカに悪気があったわけでは無い。ただもしそのまま視線を合わせ続けていたら、その哀願に負け、一緒になってアルカードに懇願してしまいそうだったからだ。
本当はハルカもマキに一緒に来て欲しかった。ほんの短い間だったが、少女との間には不思議な友情が芽生えていた。
……だが、それだけは出来ない。これから向かう本城は、瘴気も、敵も、今までとは比べ物にならないほど強いはずだ。厳しい事を言う様だがマキの力量では到底ドラキュラまで辿り着けまい。
ハルカは険しい表情で、ただじっとホールの床を見つめ続ける。……友人の無言の行動に、マキは全てを悟った。
「解りました……私だけが……我侭を言ってはいけませんね…………」
……少女がポツリと呟いた。それは普段の溌剌としたマキからは想像もつかないほど元気の無い、……捨てられた仔犬の様に物悲しい声だった。
「ごめんなさい……マキ……」
「いえ!ハルカ殿が謝る必要などありません!……私も少々思い上がっていました!少し考えれば解る事ですよね!私などがついていっても……足手まとい…………ですし……」
出だしこそ明るく振舞っていたが、ものの数秒とたたず、マキの声は沈んでいった。
「ハルカ……殿。短い間でしたがあなたと一緒に戦えてとても楽しかったです。ありがとうございました」
「うん、こちらこそありがとうマキ!私も楽しかった……マキのおかげでお姉ちゃんを取り戻せたんだよ?下界に帰ったらお姉ちゃんも一緒に……三人で一緒に遊ぼう!」
「は……ハルカ殿!?」
ハルカがマキの頬に感謝と愛情のキスをした。そういったスキンシップに慣れていないであろう日本人の少女は、顔を真っ赤にさせ思い切り取り乱す。そんな慌てるマキを見て、ハルカがころころと鈴の様な声を出して笑った。そんなハルカを見て、マキも少し照れた様子で微笑んだ。
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不足した物資の補充と束の間の休息を終えた後、アルカードが戦士達を集め、訓示する。
「……これから行くのはドラキュラの
アルカードが一際厳しい表情で一堂を見回し、決断を促がす。だが返ってきたのは皆同じ答えだった。
「誰に物言ってんだアルカード?俺がいなきゃ始まんねーだろ!!」
「乗りかかった船だ、今更降りる気は無い。……将軍の……スミス達の仇は取る……」
「お姉ちゃんの受けた痛み……百万倍にしてドラキュラに返してあげる!」
解りきっていた仲間達の頼もしい返答に、アルカードの顔が思わず「フッ」とほころぶ。
「有角殿……ユリウス殿……ラング殿……ハルカ殿…… 世界を頼みます。こちらはどうか心配なさらずに、思う存分戦って来て下さい。あなた方に神仏の加護があらん事を……」
「皆さんどうかご無事で!必ずドラキュラを倒し、絶対此処に帰ってきてください!絶対……絶対ですよ!」
「ラング軍曹!仲間達の……将軍の仇を頼みます!海兵隊の強さを見せてやってください!
常に忠誠を!!」
「世界の命運は任せました。神のご加護のあらんことを。アーメン……」
忠守、マキ、海兵、教会関係者、それぞれの言葉を背に受けて、ユリウス達はホールを後にする。
「ホールを出たらもう此処に戻る事は無い。次ここに帰って来る時は……ドラキュラを倒し、城の封印終わらせた時だ。……行くぞ皆!!」
「おうッ!!」
「おうッ!!」
「おうッ!!」
アルカードの呼びかけに、皆が一斉に声をあげ、答えた。
……世界の命運は自分達にかかっている……決意の炎を瞳に宿し、ユリウス達は一路、魔王ドラキュラが鎮座する城主の間を目指す!
期待、恐れ、不安、希望、友情、勇気、祈り。
……正負入り乱れた様々な想いが、今彼らの中に渦巻いていた――
「いいですかマキ、あの四人の顔をしっかり覚えておきなさい」
「え……!?」
ユリウス達の姿が通路の闇へと消えた後、忠守は傍らの姪に静かに告げた。
「叔父上、それはどういう……」
「………………………………」
忠守はマキの問いかけには答えず、結界の祭壇へと無言で戻ってしまう。一人残されたマキだったが、忠守の無言の返答を聞いて嫌でもその真意に気付いた。あの四人のうち何人かはドラキュラとの戦いで命を失うかもしれない……叔父はそう言っているのだ。
「ハルカ殿……」
マキの脳裏に真っ先に浮かんだのはハルカの顔だった。もちろんあの4人の中では最も長く戦いを共にし、同性であるなど共通点も多い。だが……マキがハルカを想うのはそれだけが理由では無かった。
――迎賓館での戦いの際、自分はハルカに嘘をついた――
あの時、マキはハルカの戦い方に畏怖してなどいないと答え、少女の戦い振りを称賛した。
だが実際の所、喜々として化け物を屠る少女の姿に、一瞬ではあるが恐怖を……埋める事の出来ない隔たりを感じてしまっていた。
この先の戦いは自分の様な凡人がついていける世界では無い。才能、実力、精神そのいずれもが狂人の域に達した者でようやく渡り合える……そんな抗えない現実を、肌で感じてしまったのだ。さっきのやりとりにしても、心のどこかで誰かが止めてくれる事を期待していたのではないだろうか?
だがそれでも、マキはもう一度ハルカに会いたかった。会って少女の事をもっとよく知りたかった。幾重にも重ねられた仮面の先にある少女の本当の顔を、否応なく感じてしまった隔たりを埋めたかった。
友情とは知り合った時間では無くその密度にあると人は言う。だがほんの数時間行動を共にしただけでは互いを知るには足りなさすぎるのだ。
四人の消えた通路の暗闇を見ながらマキは思う。あの四人ならばきっとドラキュラを討ち果たし、無事に帰って来てくれるはずだと。マキは心の底からそう信じ、願った。あの中の誰かが欠けるなど、マキは想像すらしたくなかった。
………しかし……拭っても拭いきれない”しこり”のような何かが、いつまでもマキの胸に重く張り付いていた………………
以上で悪魔城ドラキュラ1999第二部終了です。
間話を一話挟んでから本城の攻略に移りたいと思います。
話は変わりますがシモン&リヒター、スマブラ参戦おめでとう。
新作(スマホだけど)も出るみたいですし、ひょっとしたら
1999年の戦いもワンチャンあるか!?