セフィロスさんとかを見てたら思いついてしまったのだから仕方ない!
……ですよね?
ぶるわあああああああ!
「貴様らに俺と戦う資格はねえええええええ!!」
その怒鳴り声と共に、闇の炎が吐き気を催すような幼虫を燃やし尽くしていく。
それでも虫たちはせめてもの抵抗とばかりに、声の持ち主である俺に向かい酸をまき散らす。
「は! 洒落臭いわぁ!」
だが、そんな抵抗など、屈指の初見殺しキャラであるバルバトスボディには無駄である!
右手に持つディアボリックファング無造作に振るう。
それによって発生した突風が酸を、そして死に損なった虫共を吹き飛ばしていく。
いやはや爽快の一言である。
プレイヤーたちを絶望に落としたこの強さ。
負けイベントだと多くのプレイヤーに勘違いさせた理不尽さ。
きっとこの肉体を持つ限り、俺に負けはない!
……ただ、
「ぶるわあああああああああ!!!」
この叫び声がなければ戦闘面に関しては文句なしなんだけどなぁ~。
一頻り幼虫と、その後に出てきた女性型のモンスターを屠り一息つく俺。
いやはやモンスターたちは強敵でした。
え? 怪我? してませんよ。というか酸での攻撃に被弾したら溶けますし。
バルバトスボディなら平気?
……いや、たぶん、きっと、おそらく平気じゃないんじゃないかな~?
と・も・か・く!
無事モンスターたちを殲滅したので、俺はロキファミリアのメンツがいる場所に向かって歩き出す。
……まあ、こっちもこっちで問題があるんだけどな。
ロキファミリアが集まっている場所に無事辿り着いた俺は、団長であるフィンがいるテントに入り報告をする。
「フィン、雑魚共は殺しておいたぞ」
皆さん、TOD2のバルバトスを知っているだろうか。
今更だが俺は、そのバルバトスボディに転生を果たした男だ。
といっても原作バルバトスより若い姿だけどな。
まあ、それでもバルバトスには変わらない。
そう変わらないのだ!
あの悪人風男バルバトスと!!
つまり俺は!!!
「……ああ、ご苦労」
むっちゃ団員どころか団長にも警戒されています(´・ω・`)
俺、悪い顔と、悪い雰囲気、悪の風格を放ってますけど悪い人じゃないんですよ?
顔や雰囲気なんて飾りなんですよ! 悪い人にはそれが分からんとです!!
「ふん」
まあ、そんなこと言えないんですけどね、物理的に。
バルバトスボディが逆らうんですよ(ノω・、) ウゥ・・・
見た目は威風堂々、内心メソメソとテントを後にする。
うう、仲間の信頼が欲しいとです……
「バルバトス……大丈夫?」
テントを出て数歩歩いたところで、背後から声をかけられる。
振り向くと、テントを背に綺麗な黄金の髪をなびかせ、アイズが立っていた。
もしかして、俺を待っていてくれていたのだろうか?
「アイズか。俺を誰だと思っている」
「バルバトスは強いって知ってる。でも……心配だったから」
「ふん、そうか」
ああ、やべえむっちゃ嬉しい。
アイズの顔を直接見ることが出来ねえや。
お礼の言葉ぐらい述べたいんだが……
「ふん、そうか」
でもすまないアイズ。このボディは素直に感情を表現できないんだ。
俺はそう言って、再び歩き始める。
はぁ、こんなことしてるから親しい人が出来ないんだよ。
なんで戦闘時は自由に動けるのに日常生活では不自由なんだよ!
普通逆だろう!?
俺がそう、グチグチと心の中で文句を言っていると、背後から腰マントを引っ張られる。
ん? 背後にいるのは
「…………」
アイズしかいないよな、つまり……。
目線を少し下げる。
そこにはマントを掴んでいるアイズが。
「……なんだ?」
「一緒にご飯……食べよ?」
コテンと首を傾げながらそう言うアイズ。
ああ、アイズ。君は何て良い娘何だ!
これにて短編集第二弾 ダンまちinバルバトスが終了です。
楽しんでもらえたでしょうか?
楽しんでもらえたなら幸いです。
ダンまちはあと何種類かネタを考えています。
アチャクレス、SW2.0の冒険者技能持ち、ぐだお とかですね。
後、予定している短編は、
ダイヤのA、Fateですかね。
まあ、確定ではありませんが。
ではでは、次回またお会いしましょう。