「あら、道具が足りないですわね」
ジャパンカップから数日後の朝。雨宮宅のリビングでジャパンカップ限定品のトールギスⅡを作成していたシオンは手元の持参したプラモ用の器具を見ながらおもむろに声を上げる。近くのソファーでは夕香がファッション雑誌を読んでいた。
「困りましたわね……。このままでも仕上げられますがそれではやはり……」
「……」
「参りましたわねぇ……。買いに行くにもわたくしはこの辺りの地理に詳しくありませんのに……」
「……」
どこかわざとらしく大っぴらにするかのようにオーバーなリアクションでため息をついたり首を振ったりするシオン。
しかしそんなアクションをする度、夕香は関わりたくないと言わんばかりに少しずつ雑誌で顔を隠していく。
「ああぁぁー……どこかにわたくしを最寄りのトイショップに案内してくれる方はいらっしゃらないのかしら……チラッ……。このままではトレーズ閣下のエレガントさが出せませんわ……チラッチラッ」
「……はあっ……」
両手を組んで天を仰いで悲運を嘆くが、その目はちょくちょく夕香を見ている。
ついに観念したかのようにため息をついた夕香は持っていた雑誌を下ろすのであった。
・・・
「聞いて聞いて!!」
「なんだよ、朝から元気だな」
彩渡商店街のトイショップには彩渡商店街ガンプラチームの面々が集まっていた。
そんな中、ミサが慌ただしく、しかし嬉しそうな様子で駆け込んでくる。あまりの騒々しさにどこか呆れながらカドマツが応対する。
「世界大会の招待状が来た!!」
ぐっと笑顔で両手に持ったとある郵便物を見せてきた。
にわかに信じられない様子のカドマツはそのままひょいっと取って内容に目を通す。
「こりゃ凄い。会場は宇宙エレベーター。しかも決勝は静止軌道ステーション! 当然参加だろ!」
「当然だよ!」
確かに内容は世界大会の招待状であった。
カドマツが興奮した様子で一矢やミサに問いかけると、当たり前だと言わんばかりにミサは大きく頷く。
「──それは良かった」
そんな和気藹々とした空気の中、入口の方から冷やかすかのような声が聞こえる。
目をやれば、そこには日本に滞在中のウィルがいた。
「えっと……どちら様?」
いきなり話に入られたが、ミサや一矢からすれば全くの面識がない。
しかしカドマツだけが驚いたような表情を浮かべる中、ミサがおずおずと対応する。
「やれやれ……商売敵なのに顔も知らないのかい?」
「タイムズユニバースCEOだな」
首を振りながら嘆息する。
眉を上げ、明らかに呆れてますと言わんばかりの態度をとるウィルに横からカドマツが厳しげな様子でウィルの素性を口にする。
「え!? なんでこんなところに!?」
「こっちに作った百貨店が振るわないんでね。視察だよ。こちらは僕の秘書のようなものだ。ドロシー、挨拶を」
カドマツの言葉を聞き、ミサは目を見開いて驚いている。
まさに言葉通りなのだろう。しかしウィルにもちゃんとした理由があってこの場に来ていた。彼はそのまま背後に控えるドロシーを紹介する。
「お初にお目にかかります、ドロシーと申します。ウィル坊ちゃまが尊大な態度で極めて不愉快でしょうが何卒ご容赦ください。わたくしの顔に免じて何卒」
「ドロシー?」
「は、わたくし初めての日本で少し浮かれているようです」
紹介に預かったドロシーは前に出て手を組みながら中々ウィルに対して棘の物言いを交えて挨拶と共に頭を軽く下げると、ウィルからは何を言っているんだと言わんばかりに微妙な顔で声をかけられる。
ウィルの横にすっと移動しながら、実際はどうなのか、その様子や声色からは分からない態度でドロシーは答える。
「さてお嬢さん、一つ勝負をしようか」
「勝負?」
気を取り直して再びミサを見据えながら提案をする。
しかしウィルと何の勝負をするのか意味が分からないミサは首を傾げる。
「奇遇にも僕も世界大会の招待状を持っている」
「なんで!? タイムズユニバースはガンプラチームなんて持ってないでしょ!?」
「うちの一部門に宇宙事業があるんだ。宇宙エレベーターにも出資している。まぁそんな縁があって、ちょっとお願いしたのさ」
ウィルが懐から出したのは紛れもなく先程ミサが見せていた招待状と同じものであった。
だが知る限り、タイムズユニバースにガンプラチームはない。
そのことを問いかけるミサにウィルは薄ら笑いを浮かべながら、コネを利用したことを口にする。
「それで僕が勝ったら……この商店街、立ち退いてほしいんだが」
「そんな勝負、受けるわけないでしょ!!」
「お嬢さんは別に出なくて構わないよ。僕が戦いたいのはそこのやる気のなさそうな君らのエースだ」
ウィルの提案など受け入れられる訳がなく突っぱねるミサだが、ウィルはミサを眼中にもない様子でその後ろの作業ブースで我関せずに頬杖をついて話は聞いていた一矢を見やる。
「こないだのエキシビション……。君はチャンプとの戦いで消耗していた。全力だったらあんな事にはならなかった……。なーんて言い訳されるのも面白くない。だからさ、もう一度バラバラにしてあげるよ」
「なっ……!? アンタ、まさかあの時のガンプラ……!?」
やる気のなさそうで悪かったな、と腹の中で思っていた一矢だが口角をあげ歪な笑みを浮かべたウィルの言葉に一転して表情が変わる。
その言葉は紛れもなくジャパンカップのエキシビションマッチについて。あの白いガンダムのファイターの正体に気づいて、ミサは唖然としている。
「受けてくれるよね? まあダメならこの辺一帯を即金で買い上げる事も出来るけど」
「……別に。言い訳する気もないし逃げるつもりもないけど」
半ば脅しのような事を言い放つが、そもそも一矢にとってしてみれば願ってもない好機。ゆっくりと立ち上がりながらウィルの目を見て答える。
「それじゃ宇宙エレベーターでお会いしよう。ドロシー帰るぞ」
一矢の返答を聞いて満足そうに頷いたウィルは背を向け軽く手を上げると、ドロシーに声をかけてトイショップを出て行く。
・・・
「おや、失礼」
店から出たウィルとドロシーだが、店の外には夕香とシオンがいた。
ここに来た理由はやはりシオンのせいだろう。店の扉の近くに話を聞くかのように寄りかかっていた夕香に驚きながらも去ろうとするが……。
「……ん? 君、もしかして店の中にいる男の血縁者かい?」
「妹だけど」
夕香の顔を見て、その髪色や瞳の色などどこか一矢の面影を感じたウィルがそのまま話しかけると、夕香はあまり話をしたくないと言わんばかりに小さく答える。
「へぇそうかい。現実を見せちゃってお兄さんには悪いことをしたね」
口元に軽薄な笑みを浮かべながら、そのまま夕香にさえ悪びれる様子もなくちょっかいを出す。その言葉に今まで俯いて表情が見えなかった夕香がピクリと反応する。
「いやいやー。ま、ウチの兄貴も気にしてないみたいだからさ」
「そうかい。それじゃあね」
顔を上げた夕香はにっこりとした笑みを浮かべながら答えると、ウィルはチラリと一矢がいるであろう入り口の方角を見やりながらその場を後にしようとするが……。
「そーいえばさ、昔、アメリカでガンプラバトルをしてた一人の男の子が最高のバトルだったモノをぶち壊しにされたって話を聞いたんだよねー」
「……」
「なんか最近もジャパンカップで似たような事があったよねー。すっごい大事で楽しかったバトルだったのに、ぶち壊しにされてさー。その男の子だったら、その気持ちがどんなものなのか分かると思うんだけどねぇ」
ウィルが去ろうとした瞬間、わざとらしく大きな声を上げた夕香の言葉の内容に反応したウィルが立ち止まる。そんな姿を尻目に夕香はそのまま言葉を続ける。
「あぁごめんごめん。独り言だから気にしないでよー」
立ち止まっているウィルににっこりと微笑みながら立ち止まらせた事を詫びる。
だが夕香が浮かべる笑顔は貼り付けたような笑顔であった。ウィルは肩越しに夕香を振り返るとそのままドロシーを引き連れて歩き出す。
しかしウィルの表情は険しく、その心中には様々な想いが渦巻いているのが見て取れた。
・・・
「で、どうすんだよ。ウィルはウチのエースと戦えれば良いってよ」
「……なにが言いたいの?」
ウィルとドロシーがいなくなったトイショップではカドマツがミサに先程のウィルとの話について話題を出すと、その言葉の意味にミサは顔を顰めながら問いかける。
「ウチのチームのエースは嬢ちゃんだって言ってなかったか?」
「そんな昔の事、持ち出さなくても……。私、ここ最近、たいして何もできなかったのに……」
「だからエースはこいつで良いってのか? こいつだって何も出来なかっただろ? 一瞬でバラバラ」
かつてタウンカップの祝勝会で調子に乗ったミサの発言を引き合いにされ、今更話題を出されると思ってなかったミサはここ最近の自分のバトルを思い出しながら視線を伏せると、その様子を見たカドマツは顎で一矢を指す。
「でもコイツは逃げないよなぁ、強ぇ相手が出てきて、ちょっとワクワクしちゃってるよなぁ。今度やっても負けるかもしれねぇけど、商店街とかぶっちゃけどーでも良いよなぁ!!」
「なんで……なんでそんなこと言うの!?」
「勘違いしてるかもしれないから言っとく。商店街をどうにかしたいのは嬢ちゃんだ、俺達じゃない。本気でここを守りたいなら嬢ちゃんが突っ張んねーでどうすんだよ」
どこかミサを挑発するようなカドマツの物言いにミサはカドマツに突っかかろうとする。しかし途端に真剣な面持ちで放たれた言葉にミサは留まってしまう。
「……わたし、しばらく留守にする!!」
ミサの拳が握られる。
様々な葛藤があるのだろう、ミサは途端にトイショップを飛び出す。
「まったくよぉ、エンジニアの仕事じゃねぇての」
ミサが出て行った入口の方を見やりながら、やれやれと言った様子で肩を落とすカドマツ。たまらず一矢が笑みをこぼす。何となくであるがカドマツの意図を察していたのだろう。
「ロボ太の方は俺に任せろ。後はお前さんだ。近々小規模だが国際大会のツアーが開かれる。お前さんだってもっと強くならなきゃいかんだろ」
ロボ太の兜を撫でながらカドマツは一矢を見やる。
そう、カドマツの言うように近々、外国で国際大会が行われる。カドマツの促しに一矢も出場するつもりなのだろう、頷く。
「おっ、いたいた」
すると入り口の方から来客を知らせる音が響く。
一矢達が見やればそこにはシュウジとカガミの二人がいた。
「……どうしたの?」
「強くなりたいって言ってたよな。だから俺達も手を貸そうと思って来たんだ」
何故わざわざ、この二人が来たのか?
首を傾げて尋ねる一矢に、先日のことを思い出しながらシュウジは軽く笑って答える。
「ロボ太の調整は俺も手伝うぜ。知識はそれなりにあるし、テストにも協力できるぜ」
「本当か? そりゃ助かる。アンタ相手だったら俺も全力で調整が出来そうだ」
シュウジはロボ太に合わせてしゃがんで、カドマツに協力を申し出る。
シュウジは異世界においてMFに乗ったりと一応のメカニックの知識はある。
それは無駄にはならない筈だ。それにテスト相手にもなれる。シュウジの実力を知っているカドマツはやる気を漲らせながら頷く。
「そういうわけだ。よろしくな、ロボ太」
ロボ太に向かって握手を求めるように手を差し伸べる。
その姿に喋れないロボ太でも意思表示をするようにシュウジの握手に応える。
「……えっ……。ロボ太、は? 俺は……?」
「アナタには私が付くわ」
シュウジの言動はロボ太だけにしか聞こえない。
強くなるならば自分の相手はどうすると言うのだ。その事を口にする一矢に横からカガミが声をかける。
「……アナタとまともに話すのはこれが初めてね。カガミ・ヒイラギよ。翔さんやシュウジから貴方の話は聞いている……。それなりに期待しているわ」
「あっ……はい……」
カガミを見る一矢。
かれこれ何度か顔を合わせた事はあるが、まともに接するのはこれが初めてだ。サイドテールを揺らし、澄ました表情はクールな印象を受ける。
「……何でわざわざ……?」
「……私のチームは完全に纏まるまでが大変だった。貴方のチームも今が正念場。だから同じくチームを持つ者として背中を押しに来たの。それに貴方の事は翔さんからも任されているのよ」
おずおずとここまでしてくれようとするカガミ達にその理由を尋ねると、ふとカガミは懐かしむように過去の事を思い出しながら、また翔のことも踏まえて話す。
・・・
「カガミ、君に一矢君を任せたいんだ」
「……私が、ですか」
それは先日のことであった。
翔のマンションにて翔とカガミはソファーに向かい合って座りながら話をしている。話題は一矢のことであった。
「カガミ、君は過去にチームを任された際、リーダーの重圧を感じていた。だからこそ、あれからリーダーとして幾多の戦いを越えて来た君が見出したものを一矢君に教えて欲しいんだ」
・・・
(さて、どうなるものかしらね……)
翔さんが……と考えている一矢を見ながら、カガミもまた思考を巡らせる。
翔は過去に自分に色んな事を教えてくれた。言わば師弟のような関係でもある。今度は自分の番となった事にカガミも手探りのような状態だ。
「ん? そういや、もしかして嬢ちゃんには……」
「ああ、ちゃんと俺達のチームの一人が付いてるぜ。ここに来る前に走ってくのが見えて追いかけて行ったから今頃、合流してんじゃねぇかな」
ロボ太にはシュウジ、一矢にはカガミが付いた。
ではミサにも付くのだろう。この場にはシュウジとカガミはいるがもう一人はいない。その事を口にしたカドマツにシュウジは笑みを浮かべる。
・・・
「何故、追いかけましたの?」
「だってミサ姉さんが凄い顔して飛び出してったし……」
商店街からほど近い公園のベンチではミサが俯いて座っている。
それを物陰から見ているのはシオンと夕香だった。
早くエレガントなガンプラを作りたいシオンは辟易している中、どう声をかけるか夕香は悩む。トイショップでの話は聞いてしまったし、祝勝会の時からミサが一矢に対して様子がおかしかったのは知っているからだ。
「あれ……」
しかしそんなミサに近づく女性がいた。
艶やかな黒髪は見惚れるくらいに美しく思わず触ってしまいたくなるくらいの魅力がある。夕香はその女性を見た事があった。
・・・
「ミーサちゃんっ」
「わぁっ!?」
ベンチで思い悩んで座っていたミサの頬に声をかけられるとともに冷たい感触を味わう。飛び退いて見てみれば缶ジュースを持っていたヴェルがそこにいた。ヴェルはミサに缶ジュースを渡しながら、その隣に座る。
「ねぇミサちゃん。一矢君との距離をどう思ってるかな?」
ミサの隣に座ったヴェルが遠巻きを見ながらミサが感じる一矢との距離感について問う。前置きはなしにした単刀直入の話だ。
「……どうって……。私には届かないくらい遠くて……。結局、チームって言っても一矢君一人が凄くて……。私なんか……」
「ミサちゃんはそれで良いの?」
「良い訳ない! 私が強くならないといけないし、私自身が商店街を守らなきゃいけない! いつまでも一矢君の後ろにいたくなんてない!! だって一矢君とこれからもバトルしたいからッ!!!」
一矢との距離は凄まじく離れている。
その距離を埋めるには並大抵の事ではないだろう。
それを実感して段々とまた俯いていくミサにヴェルがその横顔を見ながら問いかけると、バッと跳ねるようにヴェルに反論する。今のままで良いわけない。それを一番今実感しているのはミサだからだ。
「私ね、ミサちゃんの気持ち、分かるよ」
「えっ……?」
「私のチームはね、凄い人ばかりなの。カガミさんもシュウジ君も気が付けばどんどん前にいるような人……。私なんかが……って思った時もあった。自分がどうすれば良いかも分からず見失いそうにもなった……。それでも私はあの二人と一緒に前に進みたかった。私はあの二人を支えて守ろうと思った。シュウジ君もカガミさんも見てて危なかっしい所があるから……。その為に強くなろうとした」
そんなミサの想いに触れ優しい笑みを見せたヴェルはベンチの背もたれに身を預けながら空を仰ぐ。
とても綺麗な青空だ。
だがミサにはヴェルの言葉が今一分からなかったが、ヴェルの口からその意味が語られる。しかしその言葉はミサには驚きだ。何回か見たおかげでヴェルの実力は知っているからだ。
「ミサちゃんが欲しいのは守るための強さだと思うんだ」
「守るための強さ……」
「うん、商店街を……そして一矢君を」
ゆっくりとミサに向き直って話す。
ミサが自分に言い聞かせるように呟いた言葉に頷きながら彼女の手を取る。ヴェルの手はほんのり温かく、安心感さえ感じてしまう。
「欲しい……。私、その強さが欲しい!!」
「うん、見つけよう。その強さを。ミサちゃんだけが手に入れる守る強さを」
もう一矢の背中の後ろにいるのは嫌だ。
自分はもっと前に出る。彩渡商店街も一矢も全部、自分が守るんだ。その言葉に満足そうにヴェルは頷く。
「大丈夫。何かを守りたいって気持ちに限界なんてないよ。ミサちゃんがそう思えば思うほど強くなれる。だから一緒に探しに行こう」
「はいっ!」
ヴェルは立ち上がミサの前に移動すると笑いかけながら手を差し伸べる。
青空を背に手を差し伸べるヴェルを眩しそうに見ながらも応えるようにその手を掴んで立ち上がりながらミサも笑う。
その様子を遠巻きで見ながら夕香は安心したように急かすシオンに腕を掴まれながら、その場を後にするのであった……。
第五章はこれで終わりです。次章はそれぞれ三部構成のようになっております。
ですがその前に長期になったジャパンカップ編を書き終えガス欠状態になってまして、またちょっと充電期間を頂こうと思います。具体的には残りのDLCをプレイして、他の書きたい小説や絵を描いたりと。
っていうか、もっと言えばガンプラを作りたい感じなのです。たまたま感想の方でその話をする事があったので、ずっと衝動に襲われてました(今、一番作りたかった1/100ガンダムヴィダールが近場のガンプラ取扱店から根こそぎ消えていただと…)
とりあえず営業終了する前にガンダムフロント東京にもまた行かなきゃいけなかったりと充電完了するまで次の更新は未定ですが、忘れられないうちにそのうちまた伸び伸びと更新はするつもりです。申し訳ありませんが少々お時間をください。
後、ホワイトデー用のアンケートを近々活動報告に書いておく予定なので良ければまたご協力をお願いいたします。