この小説を覚えてらっしゃる方はいるかな…?
中々執筆できない状況も続き、筆を置いた身ではありますがビルドメタバースに感化され、再び戻ってきた次第であります。
数年ぶりの執筆ではありますが、リハビリを兼ねて風呂敷を広げたままの如月翔の話をここで完結させようと思います。全四話程度を予定しておりますのでよければお付き合い願います。
優陽「みんな、久しぶりっ。今回は読者参加型のガンプラ系の新小説も考えているから良かったら活動報告もみてねっ」
【挿絵表示】
ひさかたの
エヴェイユ。
それは時間や空間を支配できるとすら言われた能力。機械仕掛けの巨神であるMSにも干渉し、眩い光と共にその性能以上の力を発揮する事さえ出来る未だその全てが明かされていない未知の能力だ。
それは今、宇宙空間を舞台にガンプラバトルを行っている如月翔もその能力者である。
かつて異世界で英雄と呼ばれ、己の世界に帰還してなお、ガンプラを通じて多大な影響力を持つ人物のでもある。
今、彼は現在の愛機であるガンダムブレイカーインフィニティを駆り、広大な宇宙空間を所狭しと駆け巡っていた。
「逃がさないッ!」
その相手は彼の娘である如月奏だ。
彼女もまた愛機であるガンダムブレイカークロスゼロによって得意な近接戦に持ち込んでブレイカーインフィニティを肉薄する。
「逃げる気などない。新型ガンプラシミュレーターVRの試作テストとはいえ、お前との久方ぶりのバトルだからな」
このバトルはどうやらガンプラバトルシミュレーターのテストも兼ねているようだ。
とはいえ親子の間柄ではあるものの翔にとっても奏とのバトルは高揚感があるのか、自然と笑みが零れる。
だがここでブレイカーインフィニティのガンプラシミュレーター内でアラートが鳴り響く。
ブレイカーインフィニティに向かって高エネルギービームが迫っているのだ。完全なる奇襲ではあるもののブレイカーインフィニティはこれを難なく避け、相手を確認する。
「ウイングゼロにエクリプス……。まさかリーナと風香か!」
こちらに迫る二機をレーダーが捉える。それは純白の翼を持つウイングガンダムゼロとカスタマイズを施されたガンプラであるエクリプスだった。エヴェイユとして同じ能力者であるリーナと風香の存在を感じ取ったもののバトルに関しては奏とのシングル戦とだけ聞かされていたようでどこか面食らった様子だ。
対して奏はさして驚いた様子もなく、ブレイカークロスゼロはそのままブレイカーインフィニティに組み付いたではないか。自身の隙が招いた結果とはいえ、すぐさま思考を切り替えてブレイカークロスゼロを振りほどこうとするが、ここでブレイカークロスゼロに異変が起こる。
まるで宇宙を照らすかのように眩い光を放ったのだ。
否、ブレイカークロスゼロだけではない。ウイングゼロとエクリプスもそうだ。
三機はまるでブレイカーインフィニティを取り囲むようにしてエヴェイユの力を開放し、その光は混ざり合い、やがてはブレイカーインフィニティを包み込み、翔もまた引きずりだされるかのようにエヴェイユの力を開放する。
「なんだ……。なにをするつもりだ……!?」
翔にとって乱入ならまだしも、自身の身に起きているこの状況は予想外なのだろう。
自身が知るエヴェイユの力を持つ全ての者が一堂に会して能力を発現するなか、光はどんどん強まっていき、翔の視界を奪っていく。
「──きっと楽しい事だよ」
少なからずの動揺を見せる翔とは対照的に通信越しに優しげな奏の声が耳に届く。
異常な状況とそのあまりにも優しい声を最後に遂には意識までも手放してしまうのであった。
……
あれからどれだけの時間が経ったのだろう。
しかし自分はまだガンプラバトルシミュレーターのVR空間にいるのだろう。ゆっくりと覚醒する頭で少しでも情報を取り入れようと周辺の状況を確認する。
まず第一に自分がいるのは先程までの宇宙空間ではなく、どこかの荒野ステージのようだ。
今のガンプラバトルシミュレーターならばフィールドの設定次第で宇宙空間から大気圏に突入し、地上での戦闘も可能だが、仮にそうやって場所を変えたにしても意識を失った状態で大気圏を突入して地上に降りたにしてはブレイカーインフィニティに目だった損傷はない。寧ろこの場合、宇宙空間からそのまま荒野ステージに転移したと言い表したほうがしっくりくる。
「奏達は……いないのか」
この状況を作り出した奏達の機体反応はない。
ただただ状況に混乱するなか、またしてもブレイカーインフィニティのシミュレーターが接近警報を知らせる。
その瞬間、空を割るかのように二つの閃光が舞い降りた。
「あれはリミットブレイカー……。一矢君か?」
どうやらバトル中らしく、確認してみれば一機は自身がよく知る雨宮一矢が駆るリミットガンダムブレイカーであった。圧倒的なまでの高機動を売りにするガンプラだが、相手もまたその機動力に翻弄されることなく、寧ろ互角に渡り合っているではないか。
一矢とリミットブレイカーの実力を知るだけにそれだけ渡り合う相手にも興味が湧き、確認すればここで翔は驚きで目を見開き、息を呑む。
「ν-ブレイカー……!? まさかアラタ君なのか!?」
鮮やかな発光パーツを輝かせながらリミットブレイカーとバトルしているのはν-ブレイカーと呼ばれるガンプラだった。しかしそんな訳はないと翔は顔を顰める。
何故ならばν-ブレイカーはこことは異なる世界に存在するガンダムブレイカーであるからだ。しかし異なる世界とはいえ、それは自身の直近の後輩である覇王の異名を持つシュウジの世界とは違い、それを操るソウマ・アラタはガンブレ学園に通う普通の学生であり、世界もそのような技術などない。
だが翔の困惑を他所に激しさを増していくリミットブレイカーとν-ブレイカーのバトルはここで決着をつけるかのように大空に舞い上がり、リミットブレイカー渾身のバーニングフィンガーとν-ブレイカー全力の高トルクパンチのぶつかり合いにより、辺り一帯に大きな衝撃波を生み出す。それはまるでこれから起こる波乱を翔に告げるかのように……。
何かこの話の最後にイラストを投稿しようと思ってますがどの組み合わせが良いでしょうか?(24/3/5まで)
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一矢&希望
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翔&奏
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翔&一矢&アラタ
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リーナ&夕香&レイナ
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一矢&夕香
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夕香&シオン
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希望&奏
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一矢&優陽