ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回の内容はサブタイ通り
前回の話での正体が発覚します。

それではどうぞ。


第71話 中学時代の元凶、再来・・・

僕と花怜ちゃんが

部屋に戻ると・・・

 

「って、なんで雨なのおぉぉ‼」

 

予想通り、ほのちゃんが

外の天気を見て嘆いていた・・・

 

『まぁまぁ穂乃果ちゃん・・・』

「うぅ~・・・」

 

花怜ちゃんが宥めてるが

ほのちゃんは頬を膨らませていた。

 

「台風直撃だって・・・」

「えぇ~!?」

『海は!?、真夏の太陽は!?』

 

ことちゃんの呟きに

ほのちゃん、花怜ちゃんは携帯の画面を見た。

 

「諦めるしかないですね・・・」

 

・・・みーちゃん。

ほのちゃんと花怜ちゃんに

そんな事を言っても2人が言う事は・・・

 

「『やだよ‼』」

 

・・・ほらね?

 

「高校の修学旅行だよ!?、1度しかないんだよ!?」

『そうだよ、そうだよ( ・`д・´)』

 

ほのちゃん、花怜ちゃんは

みーちゃんに抗議し始めた・・・。

というか、花怜ちゃん?

表情が凄い事になってるよ?

 

「こうなったら・・・」

『穂乃果ちゃん?』

 

ほのちゃんは、何かを思いついたのか

ことちゃんの携帯の画面に向かって・・・

 

「逸れろ~、逸れろ~・・・」

 

逸れろ~、という謎の呪文を発していた。

 

「そんな事しても無駄だと思いますが・・・」

「僕も、みーちゃんと同意見・・・」

 

すると花怜ちゃんが・・・

 

『はっ‼( ゚д゚)ハッ!』

 

花怜、閃いちゃった♪みたいに背を向けて外を見た。

まさかと思うけど・・・

 

『逸れろ~!、逸れろ~!(・ω・`人)』

 

やっぱし・・・

 

「「はぁ・・・」」

 

僕、みーちゃんは呆れるしかなかった・・・

すると、誰かの携帯の着信音が鳴った。

 

「絵里ちゃんだ・・・」

 

ほのちゃんの携帯からだったみたい。

絵里さん、どうしたんだろ?

 

「もしもし?」

『あ、穂乃果?。どう楽しんでる?』

「嫌味?」

 

あぁ、確か『シェー‼』って言ってる人だっけ?

そっちじゃないよね。

当たり前だけど・・・

 

『えっ、何が?』

「もぅ、いいよ!」

 

電話越しの声で絵里さんが、

困った表情しているのが想像できる。

 

「それでどうしたの?」

『今週末にあるイベントの件でね・・・』

 

話の内容を聞く限り、

僕達2年生組が修学旅行でいない間、

つまり代理のリーダーは誰がいいか提案して欲しい

との事・・・

 

「う~ん、誰がいいだろう?」

 

すると、ほのちゃんは

僕の方を見て・・・

 

「ゆうちゃんは誰が代理リーダーが適任だと思う?」

「僕が提案しちゃっていいの?」

「うん。」

 

いいのかな・・・?

代理リーダーで適任なのは・・・

 

(あっ・・・)

 

・・・いる。

今後の為にも適任な代理リーダーが・・・

 

「僕は凛ちゃんが適任だと思う・・・」

『花怜も凛ちゃんがリーダーに適任だと思う♪』

 

僕は念のため

ほのちゃんから携帯を借りて

絵里さんに、凛ちゃんがリーダーに適任な理由を

説明した。

すると絵里さんは・・・

 

『悠里くんは周りの事よく見てるわね』

「凛ちゃんが不安そうだったら花陽ちゃんと真姫ちゃんがフォローしてくれると思いますし・・・」

『じゃあ本人に伝えておくわね?』

「お願いします。」

 

僕は電話を切って、

携帯をほのちゃんに返した。

 

「・・・お腹、空いた」

『花怜も~・・・』

 

部屋にある時計を見ると

まだ7時30分にもなってなかった。

朝食の時間が8時なので、

あと30分も時間がある・・・

 

(さて何しようかな・・・?)

 

そんな事を考えた、

その時・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

ほんの僅かだが

2階のフロアから殺気がしたので

僕は、すぐに部屋から飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side穂乃果

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆうちゃんが血相を変えて

部屋から飛び出して行ったけど

どうしちゃったんだろ・・・?

追いかけなきゃと思い、ドアに向かおうと

すると・・・

 

『どこに行くつもり?』

 

花怜ちゃんの一言で止められた。

 

「ゆうちゃんが心配で・・・、その・・・」

 

なんとか言い訳しようと

思ったが花怜ちゃんの前では無駄だった。

 

『私が今の状況を観せてあげるから・・・』

 

そう言うと花怜ちゃんは

テーブルに向かい・・・

 

『穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん。

3人共、このテーブルに来て?』

 

花怜ちゃんの言う通りに

穂乃果達はテーブルに向かうと・・・

 

『今から、ゆうり君の視点を映像化するから

動かないでね?』

 

すると花怜ちゃんは

何処から取り出したのか懐中時計を

上に投げ・・・

 

立体映像化(ホログラムビジョン)、開始・・・』

 

と呟くと周りの背景が変わった。

そこには・・・

 

「ゆうちゃん?」

「私達、浮いてませんか?」

「ここって2階のフロアだよね?」

 

不思議な感覚だった。

下には、ゆうちゃんが居て

穂乃果達3人は空中に浮いていた。

 

『正確には穂乃果ちゃん達は部屋から動いてないの』

 

目の前に花怜ちゃんが現れ、

今の状況を説明してくれた。

 

「でも花怜、私達は浮いてますよ?」

『あー、分かりやすく言えば簡易的な思念体になってるって言えば分かる?』

 

海未ちゃんの疑問に花怜ちゃんは

答えたが、穂乃果もイマイチ分かんない・・・

 

『う~ん、穂乃果ちゃん達は今、映画鑑賞をしている

状況だって言えば分かりやすいかな?』

「ことりも、それなら分かるかも・・・」

 

そ、そうなんだ・・・

 

『あれ?、ゆうり君が今いる場所って・・・』

 

花怜ちゃんが疑問に思っていると

ゆうちゃんが・・・

 

「この辺で殺気が・・・」

「ここだぜ!、ここ!」

 

ゆうちゃんの目の前に現れたのは

左腕が無い、高校2年生くらいの男の人だった・・・

 

「・・・本当に生きてたんだ。」

「貴様を殺す為だけにな。今日は挨拶だ。」

 

今あの人。ゆ、ゆうちゃんを殺すって・・・

 

『海未ちゃんは誰だか覚えてるでしょ?』

「は、はい・・・」

「海未ちゃん大丈夫!?」

 

花怜ちゃんが海未ちゃんに聞いた時は

海未ちゃんは震えていた・・・

あの男の人を見た瞬間からだった・・・

 

「・・・あの時の死体はフェイクだったんだね」

「あれはマジで死ぬと思ったな」

「・・・どの口が言うか」

「貴様のお陰で俺は、片腕での生活をしなきゃならなくなった。」

「・・・で、用件は何?、そして帰れ」

 

ゆうちゃんの表情は

機械のように無表情で、目のハイライトは

無かった・・・

更に相手に対して口調も氷のように冷たかった。

 

「ちっ‼、落ちこぼれの分際で生意気な。まぁいい」

 

すると、ゆうちゃんに向かって・・・

 

「今夜の夜中の0時に海岸に来い!。来ない場合・・・」

「・・・行けばいいんでしょ」

 

ゆうちゃんの答えに満足したのか・・・

背を向け・・・

 

「せいぜい、最後の時間を楽しむ事だな!。貴様を殺すのは、この俺・・・」

 

そして高らかに・・・

 

九毛流一(くもうりゅういち)様だ‼、ハハハ‼」

 

それだけを言い残し、窓から飛び降り去って行った。

 

「・・・()()2()()()()()()()か。」

 

ゆうちゃんは、自分の右手を見ながら

そう呟いてた・・・

 

『ログアウト・・・』

 

花怜ちゃんが呟くと、周りの背景が変わり

穂乃果達は、部屋に戻ってた・・・

 

『海未ちゃん、大丈夫?』

 

花怜ちゃんが聞くと、海未ちゃんは何も言わず

黙ってるだけだった・・・

 

『重症みたいだね・・・』

「ねぇ、花怜ちゃん。あの男の人って・・・」

 

ことりちゃんが聞くと、花怜ちゃんは衝撃的な事を

言った・・・

 

『中学2年の時に権力を使って好き放題やって、

海未ちゃんを陥れて、更に弓道部の後輩達に酷い事した張本人だよ・・・』

 

そ、それって・・・

 

「ティアちゃんが言ってた・・・」

『ゆうり君に殺された筈の人。もう分かるでしょ?』

 

ゆうちゃんが中学2年生の時に

海未ちゃんを守る為に殺したって言ってた人!?

 

『ゆうり君、あの様子だと・・・』

 

花怜ちゃんは深刻そうな顔をしながら

考えていた・・・

 

(ゆうちゃん・・・)

 

穂乃果達は、ただ黙っているしか

できなかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




『過去の真相編・海未編』で悠里に断罪された筈の
人間が実は生きていたという回でした。
次回も暗い内容になりそうですが
よろしくお願いします。

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