ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

72 / 187
ゆるポメラです。
執筆する前に何気なく
『サンシャイン!』の公式サイトで
番宣CMがあったので見てみたら
梨子ちゃんの転校する前の高校の名前に
ビックリして唖然としていた作者です・・・
今後のストーリーの展開も考えなきゃと
改めて思いました。
まぁ、今後の展開は考えてあるんですけどね?
それにしても、
梨子ちゃんの転校前の高校が、
・・・まさか、ねぇ?

それではどうぞ。



第68話 その日の夜・・・

宿に戻った後、

ちょうど夕飯の時刻だった為

大広間で夕飯を食べた。

 

(は、初めて食べれた・・・)

 

そして今は部屋にいます。

何してるのかっていうと・・・

 

「・・・はい。花怜ちゃんのターンね?」

『むむむ・・・』

 

僕が持ってきたトランプを使って

花怜ちゃんと2人で

オリジナルゲームをやっています。

ほのちゃん達は、お風呂に入ってるので

今はいません・・・

 

『スペードの5・1枚とジョーカー1枚で勝負!!』

「・・・ちょっ!?。このターンでスペード10倍攻撃!?」

『更に、ここでA(エース)を1枚出すよ!』

「・・・しかも貫通攻撃!?」

『さあ、ゆうり君どうする♪』

 

手札は結構、消費するけど・・・

花怜ちゃんの残り手札は2枚だから・・・

 

「クローバーの5・1枚とハートの5・1枚で防御(ガード)・・・!」

『足りないよ!、防御(ガード)するには10倍相殺と付与効果(エンチャントスキル)が無いと・・・』

「更に、ここで、もう1枚・・・」

『えっ!?、貫通効果を付けてるのに!?』

「・・・ダイヤのQ(クイーン)を1枚、付与効果(エンチャントスキル)にして反射防御(リフレクションガード)!」

『あ、この場合って花怜が受けるダメージって・・・』

「・・・500倍のダメージだよ?。カウンター無しで通すと」

『手札2枚じゃ無理じゃん!?』

 

とまあ、逆転して

僕が勝ちました・・・

 

「・・・あの時の気配、何だったんだろうね?」

 

僕がトランプのカードをシャッフルしながら

花怜ちゃんに聞くと・・・

 

『少なくとも動物とかの気配じゃなかったよ・・・』

「ってなると、やっぱり・・・」

『殺意を持った人だね・・・』

「今も実際、監視されてるみたいだし・・・」

『向こうは気づいてないみたいだね』

 

なら・・・

 

『穂乃果ちゃん達が戻ってきたら2人で見に行く?』

「・・・相手は花怜ちゃんの気配は分からないんだっけ?」

『ゆうり君に憑依してるんだから分かる訳ないでしょ』

「それもそうだね・・・」

『油断してる訳じゃないけどね・・・』

「・・・僕も同じかな」

 

さっきより気配が近いな・・・

この宿の近くにいるな・・・

 

「・・・近いね」

『そうだね』

 

僕と花怜ちゃんが

相手の行動を窺っていると

ほのちゃん達が戻ってきた・・・

 

「いや~。いいお湯だった~」

「全く穂乃果は・・・」

「まあまあ、海未ちゃん・・」

 

・・・さて、

3人が戻ってきた事だし。

 

「僕、外の空気吸ってくるね・・・?」

『あ、私も私もー♪』

 

それだけ言い残し

僕と花怜ちゃんは

部屋をあとにした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side海未

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっきから

悠里君と花怜の様子が変です・・・

いえ正確には、自由時間から帰って

きてからでした・・・

 

「ゆうちゃんと花怜ちゃん、どうしたんだろう・・・?」

「ことり、何か嫌な感じがする・・・」

 

実は私も、さっきから

嫌な胸騒ぎがしてならないんです・・・

気になって仕方ないので・・・

 

「・・・私、悠里君達を見てきます」

「穂乃果も行く!」

「ことりも!」

「3人で行くと逆に怪しまれますから2人は待っててください」

 

穂乃果とことりは

渋々でしたが何とか納得してくれました・・・

 

「もし先生が来たら散歩に行ったと伝えてください」

「うん、分かった・・・」

「海未ちゃん、気をつけてね?」

 

なるべく早めに戻ろうと思い

私は部屋をあとにした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が外に出てみると

悠里君が海岸の森の近くに行くのが

見えたので、見つからないように

追いかけました・・・

 

(こんな人が来ない場所で悠里君は一体・・・)

 

何をする気なのかと

考えていると・・・

 

「・・・出てきなよ」

 

悠里君が誰もいない筈の森に向かって

低い声を出しながら問いかけていました・・・

 

「・・・隠れているのは分かってるんだよ」

 

わ、私の事でしょうか・・・?

焦りながら考えた、その時・・・

 

「チッ!、ばれちまったか・・・」

 

暗い森の奥から出てきたのは

ライフルのような物を持った男でした。

 

「参考に聞くが何故、俺の気配に気づいた?」

「・・・強いて言うなら銃のリロード音と僅かな殺気かな」

「テメェ、何モンだ・・・」

「・・・ただの高校2年生ですけど?」

 

そして悠里君は・・・

冷たい目をしながら・・・

 

「・・・何が目的?」

「依頼主に頼まれてな、テメェの抹殺をよ」

「・・・僕、怨まれる事しました?」

「依頼主曰く『斬られた片腕の分』を返すとよ」

 

い、一体、何の事を・・・

 

「・・・僕が殺した筈だけど?」

「お喋りは終わりだ、とっとと死ね!」

 

男は悠里君に向かって

銃を突きつけ引き金を引こうと

していました。

私は目の前の光景に見てられず・・・

 

「悠里君!!」

「みーちゃん!?」

「チッ!?、邪魔が入ったか。まずテメエから死ね!!」

 

銃口を私に向けてきました。

 

「あ、あ・・・」

 

恐怖のあまり

体が動かなかった・・・

そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーズガンッ!!ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ・・・?」

 

おかしい。痛みが来ない・・・

私が、ゆっくり目を開けると

そこには・・・

 

「みーちゃん、大丈夫?」

「悠、里君・・・?」

 

私の事を抱えながら

守ってくれた悠里君がいた・・・

 

「・・・少しだけ待ってて?」

「は、はい・・・///」

 

私を降ろすと

男に向かって・・・

 

「・・・五体満足で帰れると思うなよ」

「テ、テメェ!、今何をした!?」

「・・・銃弾を鉛筆で弾いただけだけど?」

 

悠里君の右手には3本の鉛筆が握られていた・・・

 

「・・・遺言があるなら聞くけど?」

「ま、待て!?」

 

男は完全に悠里君に怯えていました。

悠里君の目はハイライトが無く、

表情も無表情でした・・・

そして男に近づき・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーードシュ!!ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がっ・・・!?」

「みーちゃんに銃を向けた時点で、殺す理由は充分だよ・・・」

 

男が絶命したのを確認すると

悠里君は私のところに来て・・・

 

「・・・怖い思いさせてゴメンね」

 

その言葉を聞いた私は

悠里君に抱きつきました。

 

「こ、怖かった、怖かったですぅ・・・」

「ゴメンね・・・」

 

自分が死ぬんじゃないかって思った。

でも何より怖かったのは・・・

 

「ゆ、悠、里君が死んじゃうのが怖かったんですぅ・・・」

「僕は・・・」

『ゆうり君、海未ちゃんに怪我がない事に喜んだら?』

「うん、そうだね・・・」

 

悠里君の隣に花怜が現れ

悠里君が今思ってる事を弁解していた。

 

「みーちゃん、戻ろうか・・・」

「はい・・・」

 

私達3人は、穂乃果とことりが待つ

宿へ戻りました・・・

 

 

 

(悠里君、もう1人で抱え込まないで・・・)

 

 

 

 

 

悠里君の手を繋ぎながら

私は彼を見つめながら、

そう思った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は前回の話の最後で
出てきた気配の正体と
悠里が海未の目の前で
断罪した回でした。
次回も暗い感じに
なりそうですが、
よろしくお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。