ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回は前半は明るめですが
後半は少し暗いです。
上手く表現できていると
いいのですが・・・
余談ですが自分も高校の時
沖縄に修学旅行に行った時は
楽しかったです。
本場のゴーヤーチャンプルーは
ゴーヤーが分厚かったです。

それではどうぞ。


第67話 不穏な影・・・

「『海だ!、海だ!、海だ~!』」

 

着いて途端、

ほのちゃんと花怜ちゃんが

叫ぶ・・・

 

「もう!、人の名前を何度も呼ばないでください!」

 

まぁ、みーちゃんからしたら

そうなるよね・・・

 

「違うよ!、海未ちゃんじゃなくて、海!」

 

ほのちゃんの説明に

みーちゃんは自分の勘違いだという事が

分かったみたい・・・

 

「・・・じゃあ僕は寝てるから」

「ゆうちゃん、泳がないのー?」

「・・・気が向いたら」

「でも、せっかく来たんだし・・・」

『2人共、ゆうり君は今は眠いみたいだから休ませて?』

「そうですよ、悠里君だって疲れてるんですから」

 

みーちゃん、花怜ちゃんが何とか

話を合わせてくれた・・・

僕は近くの砂浜で寝る事にした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

sideことり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことり達4人は

海で泳いでいるんですが

正直に言うと、あまり楽しくない・・・

 

「はぁ・・・」

『どうしたの?、溜息なんて吐いて・・・』

「何で、ゆうちゃんは泳がないんだろうって・・・」

 

穂乃果ちゃんが溜息を吐く理由は

ことりも同じなんです・・・

 

「ことり、ゆーくんと遊びたいな・・・」

「私もです・・・」

 

海未ちゃんも本当は

ゆーくんと一緒に遊びたかったんだと思う。

 

『ゆうり君が泳がない理由は2つかな・・・』

「「「えっ?」」」

 

花怜ちゃんが砂浜で寝ている

ゆーくんを見ながら呟いた。

 

「花怜、それってなんですか?」

 

海未ちゃんが聞くと・・・

 

『ゆうり君、私服のままでしょ?』

「そういえば・・・」

 

ゆーくんを見ると

確かに私服のままでした。

しかも薄い長袖の服・・・

気温も暑いのに、なんで長袖なんだろう?

半袖でもいいのに・・・

 

『1つは単純に眠いから』

「え、そうなの・・・?」

『体を休める為だと思うけどね』

「じゃあ、あと1つは・・・?」

 

穂乃果ちゃんが聞くと

花怜ちゃんは少し言いにくそう

な表情をしていました・・・

 

『あまり人がいないからいいけど・・・』

「人が多かったらダメなの?」

『周りが絶対、ゆうり君を変な目で見るから・・・』

 

一体、どういう事なんだろう・・・

幸い、海に来た人は、ことり達5人くらいで

他の人はさっきまでいたんですが

帰ってしまいました・・・

 

「聞いてもいい・・・?」

 

ことりが聞くと

花怜ちゃんは暗い表情をしながら・・・

 

『中学で受けた傷が人前で見せれる程じゃないからかな・・・』

「「「えっ・・・?」」」

 

じゃあ、ゆーくんが長袖を

着てる理由って・・・

 

『ことりちゃんの考えてる通りだよ』

「ゆうちゃんの怪我、そんなに酷いの・・・?」

「私も腕の傷しか見てないんです・・・」

『口では説明できないけどね』

 

花怜ちゃんの言う通り

あの時ことりが見た傷は口では説明できない・・・

 

『あっ!?、そろそろ戻らないと夕飯の時間に遅れるよ!?』

「嘘っ!?」

『この時間見てよ!?』

 

花怜ちゃんが何処から取り出したのか

懐中時計を見せてきました・・・

さすがに着替えて戻らないと、

まずいなと思ったのですが・・・

 

「・・・おはよ」

 

・・・えっ!?

ゆーくん、今起きたの!?

確かにぐっすり寝てたみたいだけど・・・

 

「・・・自分のバックを枕にしたら、ぐっすり寝れた」

『それ何となく分かる♪』

 

ゆーくんと花怜ちゃんが

話してると・・・

 

「あー!?」

「・・・ほのちゃん?」

「穂乃果?」

『穂乃果ちゃん?』

 

穂乃果ちゃんが自分のバックを

慌てながら探してました。

ど、どうしたんだろう・・・?

 

「着替え、部屋に置いてきちゃった・・・」

「何してるんですか!!、あなたは!?」

「怒る事ないでしょー!?」

『穂乃果ちゃん、海未ちゃん落ち着いて!?』

 

ほ、穂乃果ちゃん!?

着替え置いてきちゃったの!?

こ、こればかりは・・・

 

「どうしよー!?、海未ちゃん貸して!?」

「貸せるわけないでしょう!?。私も自分のしか持ってきてないんですよ!?」

 

貸してあげたいけど

ことりも自分のしか

持ってきてないし・・・

 

『穂乃果ちゃん、全部置いてきちゃったの?』

「ううん、上に着るTシャツだけ置いてきちゃったの・・・」

『ある意味、幸いだね。海未ちゃん・・・』

「そ、うですね・・・」

 

でもどうしよう・・・

 

「・・・僕の服、貸そうか?」

「「「へっ・・・?」」」

 

ゆ、ゆーくん?

 

「ほのちゃんが着れそうなの、僕が今着てるのしかないし・・・」

「でも、ゆうちゃんのが・・・」

「・・・予備にあるから大丈夫」

 

そう言うと

ゆーくん着ていた長袖の服を

脱ぎ始めました。

ゆ、ゆーくんの・・・///

 

「・・・はい、ほのちゃん」

「あ、ありがと、ゆうちゃ・・・!?」

「ゆ、悠里君・・・!?」

「・・・なに?」

「そ、その傷・・・」

 

ことりだけじゃない・・・

穂乃果ちゃんと海未ちゃんも

ついさっきまで花怜ちゃんから聞いた

ゆーくんの全身の傷を直視してしまった・・・

 

「ただの掠り傷だから・・・」

『ゆうり君、流石に無理があると思う・・・』

 

花怜ちゃんの言う通り、

ゆーくんの全身の傷は掠り傷じゃ

済まないレベルだった。

切られた痕や殴られた痕が

生々しく残ってた・・・

 

「・・・まぁ、気にしなくていいよ」

 

ゆーくんは何事も無かったかのように

自分のバックから予備の服を

取り出し着替え始めた・・・

 

「・・・早く戻ろう」

 

そう言って戻り始めた。

もう、見てられない・・・

ことりだけじゃなく

穂乃果ちゃんと海未ちゃんも

同じ思いだった・・・

 

 

 

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、宿に戻ろうかなと思った時

後ろから誰かに抱きつかれた・・・

 

「「「バカッ!!!」」」

 

今の声で

誰かは、すぐ分かった・・・

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃんに

怒鳴られながら抱きつかれた・・・

 

「バカッ!!!、ゆ、うちゃんのバカァ・・・」

「どう、して自分を大事にしないんですかぁ・・・」

「心、配する身にもなってよぉ・・・」

 

3人が泣いてるように

聞こえた・・・

 

「僕の事なんて、どうでもいいと思われても・・・」

「「「そんな事ない!!!」」」

 

すると花怜ちゃんが・・・

 

『少しくらいは自分の事、大事にしてもいいんじゃないの?』

 

そうは言われても

こればかりは・・・

 

「僕が決めた事だから・・・」

『もぅ・・・』

 

次の瞬間・・・

 

 

 

「『っ!?』」

 

何かに狙われるような

気配がしたので

僕と花怜ちゃんは殺気を出しながら

反射的に構えた・・・

 

「・・・ねぇ、花怜ちゃん」

『うん、何かいたよね・・・』

 

僕と花怜ちゃんは

まだ泣いていた

ほのちゃん達3人を慰めながら

離れる事にした・・・

 

(・・・嫌な予感がする)

 

宿に戻る最中も、

そう思わずにはいられなかった・・・

 

 

 

 

 

 

 




今回は悠里の怪我と
最後に悠里と花怜が何かの気配に
気づいた回でした。
次回も暗い内容になりそうですが
よろしくお願いします。

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