ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今日から6月ですね・・・
気温も少しずつですが暑いです。
さて、今回から2期第2話『優勝をめざして』の回です。
1期の合宿回と同じ、オリジナル要素も入れてみようかなと
思ってますので、よろしくお願いします。

それではどうぞ。




第58話 2度目の合宿先は山!? その1

放課後の練習中・・・

 

「た、大変です!」

「・・・花陽ちゃん?」

 

花陽ちゃんがノートパソコンを

両手に持ちながら

慌てた様子でこっちに来た・・・

 

「ラブライブの予選で発表できる曲は、未発表の物に限られるそうです!」

「「「「「「「「ええー!?」」」」」」」」

「・・・あらら」

 

まさかの未発表・・・

 

「・・・花陽ちゃん、何で未発表の曲になったの?」

「実は参加希望チームが予想以上に多く、中にはプロのアイドルのコピーをしてきた人達もエントリーを希望してるらしくて・・・」

「・・・なるほどね」

「この段階でふるいにかけようという訳やね」

「そんな~!」

 

花陽ちゃんの説明に僕と希さんが

納得すると、凛ちゃんが困ったように声を上げた。

 

「絵里さん、これって・・・」

「えぇ。あと1ヶ月で何とかしないとラブライブには出られないって事ね」

「・・・そうなりますよね」

 

僕が絵里さんに聞くと

予想通りの答えが返ってきた・・・

 

「何とかしなきゃ!、でも一体どうしよう・・・」

 

意気込む、ほのちゃんだが

早々に良い案が見つからない・・・

僕も考えるが、なかなか浮かばない・・・

 

「作るしかないわね・・・」

「絵里さん、どうやって・・・?」

 

僕の問いかけに

絵里さんは真姫ちゃんの方を向き・・・

 

「真姫!」

「えっ?、もしかして・・・」

 

あ、この後の展開、僕もう分かった・・・

もしかして絵里さん・・・

 

「えぇ!、合宿よ!!」

「「「「「「「合宿!?」」」」」」」

 

僕、真姫ちゃん以外の

みんなは絵里さんの発言に驚いていた。

 

「・・・どの道、新曲が必要になっちゃた訳だし」

「確かに、言われたらそうですよね・・・」

 

僕が苦笑いしながら言うと

みーちゃんも苦笑いしながら答えた。

 

(・・・2度目の合宿か)

 

こうして予選に向けて急遽、合宿する事が決まり

今日は練習に戻った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー合宿当日、電車内ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・今度は山なんだね」

 

今回の合宿先は真姫ちゃんが山で所有している

別荘だそうだ・・・

現在、僕達は電車の中にいます・・・

ちなみに席順は・・・

 

 

 

 

 

穂乃果 悠里   凛 花陽

 

海未 ことり   にこ 希

 

絵里 真姫 

 

 

 

 

てな感じです。

それにしても・・・

 

(少し眠いな・・・)

 

昨日はちゃんと寝たよ?

何時間くらい寝たんだっけ?

覚えてないや・・・

くだらない事を考えていたら

隣の席から凛ちゃんが・・・

 

「真姫ちゃん、まだ着かないのかにゃ?」

「次の駅で最後なんだけど・・・」

 

あ、もしかして・・・

 

「・・・発車時刻が長いとか?」

 

僕が答えると真姫ちゃんは

当たりと言わんばかり頷いた・・・

 

「え~!?、待ってる間、退屈だにゃ~・・・」

「しょうがないよ、凛ちゃん」

 

落ち込む凛ちゃんに花陽ちゃんが

宥めるが、落ち込む人がもう1人いた・・・

 

「えー!?、穂乃果、退屈だよー・・・」

「全く、穂乃果は・・・」

「「あはは・・・」」

 

ほのちゃんの答えに

みーちゃんは呆れて溜息を吐き、

ことちゃんと僕は苦笑いするしかなかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

ーー最後の駅、電車内にてーー

 

 

 

 

 

 

 

「・・・あれ、ほのちゃんは?」

「まだ戻ってませんが・・・」

 

僕が売店で飲み物を買ってきて

電車内に戻ると、ほのちゃんが

戻ってないみたい。

 

「・・・みーちゃん。他のみんなは?」

「穂乃果以外は揃ってます」

「・・・どうしたんだろ?」

「穂乃果ちゃん、携帯も置いて行っちゃったみたいで」

「・・・あらら」

 

連絡手段がないのかぁ・・・

お手洗いかな・・・?

それかまだ売店にいるとか?

僕が考えていると・・・

 

「ことり、捜してくるね?」

「・・・え?、うん。」

 

ことちゃんが、そう言いだしたので

任せる事にした・・・

時間、間に合うかな・・・

ちょっと不安になり考えていると・・・

 

「見て見て!、珍しいお菓子見つけたから買ってきたよ!」

「「「「「「「えっ・・・?」」」」」」」

「?。みんな、どうしたの?」

 

ほのちゃんが戻ってきた。

・・・ん?

 

「あれ?、ことりちゃんは?」

「・・・ほのちゃんを捜しに行ったけど」

「悠里君、入れ違いになっちゃいましたね・・・」

「・・・どうしよう」

 

駅のホームを見ると

ことちゃんを発見したので

みーちゃんが・・・

 

「ことりー、穂乃果が戻ってきましたよー!」

「良かったぁ、今行くねー!」

 

ことちゃんが走った瞬間・・・

 

 

 

 

 

ーー間もなく発車します、ご注意くださーい!ーー

 

 

 

 

 

「あ、あれ・・・?」

 

電車のドアが閉まり発車してしまった・・・

 

「ことりちゃん!?」

「ことり!?」

 

ほのちゃん、みーちゃんが叫ぶが

ことちゃんは唖然としてるだけだった・・・

すぐさま僕は真姫ちゃんに・・・

 

「真姫ちゃん!、降りる駅は次の駅でいいんだよね!?」

「は、はい・・・」

「絵里さん、引率よろしくです!」

「悠里くん何する気!?」

 

ていうか僕が最近読んでいる四コマ漫画と同じ現象に

なるって、どういう事!?

そっちの方に僕は驚きだよ!?

 

(・・・しかも窓があいているし)

 

ここまで漫画と同じ現象になると

逆に怖くなってきたので・・・

 

「ちょ!?、ゆうちゃん!?」

「ゆ!?、悠里君!?」

「・・・後で合流ね」

 

さぁ、猫のように高らかに飛ぶぞ?

怪我したら自己責任でいいや☆

 

「・・・にゃんぱすー」

 

このセリフは田舎をテーマにした漫画で

僕の好きなキャラが発言する名言・・・

ちなみに未柚ちゃんに、この漫画を勧めたら

大いにハマりだしたのは懐かしい思い出である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideことり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どうしよう・・・」

 

穂乃果ちゃんが見つかったのはいいけど

ことりだけ電車に乗り遅れちゃった・・・

 

「ちょ!?、ゆうちゃん!?」

「ゆ!?、悠里君!?」

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんが

慌ててるけど、どうしたんだろ?

その理由はすぐ分かった。

 

「・・・にゃんぱすー」

「「「「「「「「ええー!?」」」」」」」」

「ゆ!?、ゆーくん!?」

 

ゆーくんが謎の掛け声を出しながら

走行中の電車の窓から飛び降りてきた。

 

「・・・着地成功なのん」

 

ゆーくんは、ちょっとだけドヤ顔をしながら

ことりの前に着地しました・・・

 

「・・・電車行っちゃった」

 

遠くに走り去った電車を見ながら

呟きました・・・

って、そうじゃなくて!

 

「ゆーくん!!、怪我したらどうするの!?」

「・・・自己責任だね」

「そうじゃなくて!!」

 

ことりが怒鳴ると

ゆーくんは無表情で怪我したら自己責任だと

言い切ったのです。

だって、さっきの行動は下手したら大怪我じゃ済まないと

思ったから。

 

「・・・ことちゃん、落ち着いて」

「うるさいちゅん!!、落ち着いてられる問題じゃないちゅん!!」

「・・・てい!」

「ちゅん!?」

「・・・語尾がおかしくなってるよ」

 

うぅ・・・

おでこ痛いよぅ・・・

はっ!?、ことりは一体何を・・・

 

「・・・次の電車が来るまで待とう?」

「うん・・・」

 

ゆーくんと2人で次の電車が来るまで

駅のホームで待つ事になった。

 

 

 

 

 

ーーその頃、悠里が飛び降りた後の電車内ではーー

 

 

 

 

「どど、どうしよう海未ちゃん!?」

「悠里君が、悠里君があぁぁ・・・」

「海未ちゃんが壊れ始めたにゃ!?」

「ダ、ダレカタスケテー!?」

「アイツ何考えてんのよ!?、大人でもやらないわよ!!」

「にこっち、普通はやらんて!?」

「絵里、どうする?」

「目的地の駅で悠里くん達を待ちましょう・・・」

「私、死にます!!」

「海未ちゃん!?、落ち着いて!」

「穂乃果、離してください!!」

「とりあえず全員で海未を止めるわよ!」

「ふえぇぇん!!、悠里君~!!・・・」

 

大泣きしながら電車の窓から飛び降りようとする

海未を止めるのに必死な穂乃果達8人だった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー駅のホームーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はい。飲み物」

「あ、ありがと///」

 

ゆーくんから缶ジュースを貰い

ことり達は電車を待っていた・・・

 

「・・・さてと」

「ゆーくん?」

 

ゆーくんが腰に着けているポーチから

何かを取り出した。

その正体は簡易型救急箱だった・・・

 

「・・・流石に無傷じゃないか」

 

そう呟くと、怪我した両手を手当てし始めた。

ことりは、見てられなかったので・・・

 

「・・・ちょ!?、ことちゃん!?」

 

ゆーくんから強引に救急箱を取り

手当てをしようと思ったのですが

とんでもないものを見てしまいました・・・

 

「ゆ、ゆーくん、こ、この怪我・・・」

「・・・。」

 

ゆーくんは黙っているだけでした。

さっきの擦り傷だけなら、まだ分かる。

だけど私が気になったのは

無数の切り傷の痕が生々しく残っていた事でした・・・

 

「答えて・・・」

 

こればかりは聞かなきゃならない

ことりは、ゆーくんに問い詰めた。

 

「・・・ただの怪我だけど?」

「そんなの嘘・・・」

 

こんな酷い傷、ただの怪我じゃない。

ゆーくんは何か隠してる・・・

そういえば前に瑠菜ちゃんが・・・

 

『ゆうくん、痛覚がなくなるくらいの怪我を負ってるの』

 

ことりは、ゆーくんに・・・

 

「中学の時の傷・・・?」

「・・・そうだけど」

 

観念したのか、ゆーくんは

白状しました。

 

「両手の傷だけなの・・・?」

「・・・いや、全身かな。殴られた痕も含めると」

「そ、そんな。どうして・・・」

「・・・別に僕、自分の事どうでもいいと思ってるし」

「バカッ!!!」

 

気づいたら、ことりは泣きながら

ゆーくんに怒鳴っていた・・・

 

「も、う少し自分の事、大事にしてよぅ・・・!」

「・・・なるべく気をつけるよ」

「ゆー、くんのバカァ・・・!」

 

電車が来るまで

ことりは、ゆーくんの胸の中で

泣いていた・・・

 

 

 

 

 

 

 




少し長くなってしまいました・・・
合宿の回は、やっぱり難しいですね・・・
次回は別荘に着いた後の話です。
こんな感じですが
次回もよろしくお願いします。。

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