最後の真相編は前回の予告通り
穂乃果編です。
コンセプトは『自分と他人。どちらを優先するか?』を
イメージして執筆しました。
更に海未編のラストで花怜が発言した
『友達殺し』の事も穂乃果編で明らかにします。
主な登場人物は、悠里、穂乃果、花怜の3人です。
それではどうぞ。
第45話 太陽の少女との出会いと日々
僕がまだ小学2年生の終わり頃・・・
「母さんが言っていた和菓子屋ってこっちかな?」
僕が母さんに渡された地図を見ると
「ゆうり君、あっちみたいだよ!」
「ありがと。花怜ちゃん。」
彼女の家は有名な武術の家系、
『三日月流』の後継者なんだって。
「花怜ちゃんも同じ場所に、おつかいだったんだ?」
「うん♪。ママに頼まれたのー♪」
花怜ちゃんとは幼稚園からの付き合いで
母さんと父さんも花怜ちゃんの両親とは
幼馴染みって聞いた。
「ここかな?」
「なんて読むんだろう?」
着いた和菓子屋の場所は
こう書かれていた。
『穂むら』
「入ろうか?」
「そうだね・・・」
僕達は初めてのおつかいなので
正直、緊張していた・・・
だって入りにくいんだもん!
「こんにちはー♪」
「え!?。花怜ちゃん!?」
あっさりと入っていくので
僕も入ると・・・
「いらっしゃいませー」
僕と花怜ちゃんと同い年くらいの
女の子が出迎えてくれた。
「「こ、こんにちは・・・」」
い、今時の小学生の女の子って
店番もやっているの?
それくらい僕達はビックリしていた・・・
「ほのかはね、こうさかほのかっていうんだよ!!」
・・・えっと、自己紹介しなきゃいけないのかな?
「み、みなづきゆうりです。」
「みかづきカレンです♪。よろしくね♪」
「うん!。ゆうちゃん、カレンちゃん!」
「よろしくね、ほのちゃん。」
すると奥から・・・
「穂乃果?。どうしたの?」
「あ、お母さん!お客さんがきたの!」
「お客さんって・・・。あら!」
「「こ、こんにちは・・・」」
「まあ~。もしかして2人共おつかい?」
「「は、はい。」」
僕は、ほのちゃんママに
母さんに頼まれた物を注文しようと
したら後ろから聞き覚えのある声がした。
「悠里、お金渡すの忘れてしまったわ!?」
「花怜、財布。忘れてるわよ!?」
母さんと花怜ちゃんの母親の
慌てた様子で、お店に入ってきた・・・
「藍里ちゃんに未花ちゃん?。慌ててどうしたの?」
「はぁ、はぁ。悠里に空の財布だけを渡しちゃって・・・」
「ぜぇ、ぜぇ。花怜が家に財布を置いたまま・・・」
「え!?。この子達、藍里ちゃんと未花ちゃんの子供なの!?」
「そ、そうよ。私の息子の悠里・・・」
「と、隣にいるのが私の娘の花怜・・・」
「・・・どうりで2人の面影があると思ったわ」
ほのちゃんママは納得した様子で僕達を見て頷いていた。
「・・・本当だ。財布はあるのに、お金がない」
「あれ!?。私もないよ!?。あれ?、あれれ!?」
すると母さんは・・・
「ゆ、悠里。穂乃果ちゃんと3人で遊んでらっしゃい」
「そ、そうね。花怜、一緒に行ってらっしゃい」
・・・母さん達、大丈夫かなぁ
僕と花怜ちゃんが心配していたら
「「大丈夫よ!!」」
声を揃えて言い切った・・・
「2人共?、息を切らしながら言っても説得力ないわよ?」
ほのちゃんママに論破された。
「お母さん、ゆうちゃん達と遊びに行っていいの?」
「ええ♪。悠里くん、花怜ちゃん。穂乃果をお願いね?」
「「はあーい」」
すると、ほのちゃんと花怜ちゃんが
僕の腕を組んできた。
「ゆうり君♪。早く行こう♪」
「えへへ///。ゆうちゃん、早く行こっ♪」
「ふえー!?」
母さん達を見ると・・・
「「「あらあら♪」」」
・・・やっぱりニヤニヤしていた。
助けてはくれないみたい。
これが僕と
ほのちゃんの出会いでした・・・
短いですが最初が終わりました。
穂乃果編ですが、あと何話続くかは
まだ未定です。ごめんなさい・・・
ただ、ストーリーの構成は考えてあるので
安心してください。
次回からは暗い内容が少しずつ続くと思います。
これからもよろしくお願いします。