ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
突然ですが、例えばの話ですが
みなさんは放課後、外の景色は綺麗な
夕焼けなのに土砂降りの雨が降っていたら
どう捉えますか?
今回は、そんな異常な天気での中での話です。
暗い内容になるかもです。

それではどうぞ。



第41話 夕焼けの雨

中学2年生になってから

僕は1人でいる事が多くなった。

・・・いや違う。

 

(僕が望んで選んだんだから・・・)

 

中学1年生の時に放課後で

僕が自分を捨てた『あの日』から

ここに来るようになった。

 

 

 

『多目的室』

 

 

 

ここはあまり人も来なく

鍵もかかっておらず、余程の物好きではない限り

人が来ない事で有名だった。

更に、ここにはピアノが置いてあり完全下校の時間になるまで

ピアノを弾いたり、宿題をやったりして、放課後を過ごしていた。

 

 

 

「・・・今日の天気は異常だよ。」

 

現在、午後の16時20分なのだが外を見ると

綺麗な夕焼けの筈なのに土砂降りの雨が降っていた。

ある意味、異常な天気だった・・・

 

(・・・不吉な感じ。何かの前触れなのかな)

 

僕は、そう解釈する事しかできなかった。

普通の中学生だったら「変わった天気だ!凄い!」と思う人が

多いかもしれないが、どうしても僕はマイナスな考えになって

しまう。

そんな事を考えていると・・・

 

 

 

 

ーーガチャ!!ーー

 

 

 

 

多目的室のドアが開いた。

この場所は教師でも使わない所なので

僕は警戒しながらドアを見つめた。

そこに入って来たのは・・・

 

「ここにいたのね。ユーリ。」

「ティアちゃん、何で・・・」

 

入って来たのはティアちゃんだった。

何で僕が多目的室にいる事が分かったんだろう・・・

 

「ユーリがピアノを弾いてたのが聴こえたからよ」

「・・・それ、理由になってなくない?」

「そう?。じゃあ誰も行かない場所を探したら、この場所に辿り着いたじゃダメ?」

「はいはい。僕の降参だよ・・・」

 

本当にティアちゃんの洞察力には背筋が凍る。

謎解きゲームとか推理ゲームとか絶対やっているに違いない。

 

「今でも休日にやっているわよ」

「・・・さりげに僕の心読まないでよ」

「ユーリ程ではないわ」

 

それに何しに来たんだろう?

みーちゃんと今日は一緒に帰ったんじゃないの?

 

「ウミに頼まれたのよ」

「・・・みーちゃんに?」

「もしユーリに会ったら元気だったかどうか教えて欲しいって」

「・・・僕は、いつも通りだけど?」

「嘘ね。」

「・・・理由。聞いていい?」

 

するとティアちゃんは・・・

 

「中学1年の時、弓道部をアイツの権力で辞めさせられた事でしょ?」

「・・・。」

「別にユーリが悪いわけじゃないでしょ」

「そうなのかな・・・」

「ユーリが止めなかったらウミだって助からなかったのよ?」

 

実は中学1年の頃。

僕は弓道部に所属していたのだが、みーちゃんを執拗に狙う奴がいて

僕が止めたのだが、その腹いせに自分の親が偉いから何かの理由をつけて

学校側に文句を言って僕を弓道部から辞めさせた。

 

「実際、僕がいなくなって良かったんじゃないの?」

「ユーリ、本当に思ってる?」

「僕が辞めた時の周りの反応を見れば分かるよ・・・」

「・・・そう。」

 

僕が言うとティアちゃんは何も言わなくなった。

気になった事があるので聞いてみる事にした。

 

「今の弓道部。どうしてる?」

「カレンから聞いたんだけど好き放題やっているそうよ」

「それって・・・」

「気に入らない後輩がいれば退部させては、その繰り返し」

「・・・みーちゃんは?」

「ウミだけは退部させられてないわ」

「・・・何で?」

「さっきも言ったけど、後輩を退部させたって言ったでしょ?」

「・・・男子だけ?」

()()()()よ」

 

いくら何でも無茶苦茶だ・・・。

後輩達は悪くないでしょ。

何で誰も止めないの?

 

「・・・学校側は?」

「ユーリの考えの通り知らんぷりよ」

「・・・それって」

「私の方でも調べてもらったら口止め料を貰っているみたい」

「・・・嫌な予感しかしない。」

「奇遇ね。私も同じ考えよ。」

 

 

この天気に加え、ティアちゃんに見つかった事。

更に弓道部の崩壊の危機・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ひょっとしたら

今朝見た夢が現実になってしまうかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夢を見た内容は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みーちゃんを守る為に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()・・・

 

 

 

 

 




第10話と第12話で
悠里が弓道とピアノができるのは
これが理由です。
次回も暗い内容になりそうですが
よろしくお願いします。

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