ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回は1期12話の『ともだち』の回です。
上手くできるか不安ですが
よろしくお願いします。

それではどうぞ。


第30話 更なる悲劇

「申しわけありませんでした!」

 

僕が頭を下げると、みーちゃん達も頭を下げる。

 

「あなた達何言ってるの・・・?」

 

ほのちゃんママが笑っていた。

笑う要素あるかな・・・

 

「どうせ、あの子ができるできるって言って背負い込んだんでしょ?昔からそうなのよね。」

 

確かにそうだけど今回は僕が悪い・・・

 

「で、でも・・・」

「大丈夫よ。それより退屈してるみたいだから上がってって?」

 

ほのちゃん病人だよね?

 

「・・・分かりました。じゃあ僕達2年生と3年生で行ってくるから

凛ちゃん達1年生は外で待ってて?」

 

大人数で行くわけにもいかないので6人で向かう事になった・・・

 

「穂乃果!」

「穂乃果ちゃん!」

「あ、海未ちゃん。ことりちゃん。やっほー!」

 

部屋に入ってみるとプリンを食べてる

ほのちゃんがいた。

マスクを顎まで下げ、額には冷えピタを貼っていた。

 

「風邪だからプリン3個食べていいって!」

 

テーブルを見ると空の容器が2つある。

 

「まったく心配して損したわ」

「お母さんの言う通りやね。」

 

にこさん、希さんが安心したのか

ほのちゃんの近くに座る。

 

「・・・足の怪我、大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。軽く挫いただけだって」

 

足には包帯が巻かれていた。

ほのちゃん曰く日常生活には支障はなく

数日すれば治るらしい。

 

「ほのかちゃん本当にごめんなさい!」

「ゆ、ゆうちゃん!?」

 

僕は、ほのちゃんに土下座をした。

急な行動に、ほのちゃんだけでなく

周りのみんなも驚いてた・・・

 

「穂乃果のほうこそごめんなさい!」

「・・・何で?。僕が悪いのに」

「私、ゆうちゃんに酷い事言っちゃったから・・・」

「違うよ。ほのかちゃんは事実を言っただけだから悪くないよ。」

「それは違います。」

「「え?」」

 

・・・みーちゃん?

 

「穂乃果は頑張りすぎたんです。オーバーワークしている穂乃果に気がつかなかった私達の責任があります。だから悠里君も自分ばかり責めないでください・・・」

 

・・・でも。

 

「それで学校にはいつ来れそうなの?」

「明日には行けると思うよ。心配させてごめんね絵里ちゃん。」

「そう。なら良かったわ・・・」

 

すると、ほのちゃんは・・・

 

「うん。それでね短いのでもいいから、もう1回ライブできないかな?」

 

ほのちゃんの言葉に全員の顔が難しくなった・・・

 

「・・・えっと、埋め合わせって言うのかな?。出場グループ決定まで、まだ少しあるでしょ?」

「ほのかちゃん・・・」

「ゆうちゃん?」

 

これから僕が言う事は、まだ知らない

ほのちゃんには辛い一言になる。

だから僕は・・・

 

 

 

 

 

「・・・μ'sはラブライブ出場を辞退する事になったから」

 

 

 

 

 

 

「・・・辞退って」

 

ほのちゃんが驚愕の表情で口にした言葉だった・・・

絵里さんが理由を説明する。

 

「昨日、理事長に無理しすぎたんじゃないかって。こういう結果を招くために、アイドル活動をやってたのかって。」

 

南先生の言いたい事は僕にも分かる。

僕も一緒に聞いてたから・・・

 

「・・・もうランキングにμ'sの名前は無いわ」

 

ほのちゃんはカタカタと震えてた。

そして・・・

 

「穂乃果のせいだね・・・。こんな事って・・・」

「誰が悪いなんて言い合ってる暇は無いわよ」

「えりちの言う通りやね」

 

これからどうなってしまうのか

僕は不安で仕方なかった・・・

 

 

 

 

 

 

ーー翌日ーー

 

 

 

 

 

 

ほのちゃんは無事に登校して来た。

だけど明るく振る舞っても落ち込む時があった。

・・・まるで、()()()()()()()()()と同じだった。

少しでも元気になって欲しいと思い、

僕は、みーちゃん、ことちゃんを連れて購買に行く事にした。

途中、掲示板前で人だかりができていたので

気になって見てみると、

そこに書かれていたのは・・・

 

 

 

 

 

『来年度入学者受付のお知らせ』

 

 

 

 

 

 

 

 

と書かれていた・・・

 

「「「「ええええ!?」」」」

 

これが掲示板にあると言う事はつまり・・・

 

「嘘・・・」

「穂乃果、やりましたね!。」

「穂乃果ちゃん!」

 

3人共、泣きながら喜んでた・・・

 

「僕、理事長室に行って来るね。」

「ゆうちゃん、これからパーティーするのに?」

「・・・え?。いつの間に、そんな話になったの?」

「ちょうど悠里君が考えごとをしてた時です・・・」

「・・・全然気づかなかった。」

「あはは・・・」

 

まあ南先生に聞くだけだし・・・

 

「じゃあ先に部室で待ってて?」

「うん!。分かった!」

 

 

 

 

ほのちゃん達と一旦別れ、僕は理事長室に来ていた。

 

 

 

 

 

ーーコンコンーー

 

 

 

 

 

 

「どうぞ」

 

 

南先生の声がしたので中に入る。

 

「・・・失礼します。」

「悠里くん、どうしたの?」

「個人的に聞きたい事があって・・・」

 

すると南先生は「せっかくだから座ったら?」と

ソファに促した。

とりあえず座る事にした。

 

「それでどうしたの?」

「・・・廃校にならなくて良かったですね。」

「そうね。悠里くんのおかげよ。」

「僕、何もしてないんですけど。それで転校っていつなんですか?」

「あら?。どうして?」

「だって廃校が無くなったと言う事は、共学する意味が無くなったって意味なんじゃ・・・。」

 

すると南先生は僕が言いたい事を理解したのか

笑いながら・・・

 

「大丈夫よ♪、悠里くんは転校しなくても♪」

「・・・え?。なんでですか?」

「大人の事情よ♪」

 

(絶対、瑠花さんと2人で職権乱用か何か使ったな・・・)

 

すると南先生は真面目な顔になり・・・

 

「瑠菜ちゃんから藍里の事、聞いたわ・・・」

「・・・そうですか。」

「どうして黙ってたの?」

「下手したら瑠花さんや南先生にも被害が及ぶかもしれないと思って」

「ルカも知らないの?」

「・・・全部は知らないと思います。僕自身が話すと約束したんで」

 

南先生は溜息をつき

 

「もう。まるで藍里と話してるみたいだわ・・・」

「・・・母さんと?。瑠花さんにも同じ事言われました。」

「あら。ルカにも言われたの?」

「はい。あの、昔の母さんって・・・」

「藍里はね。昔から自分より他人を優先する子で、一度決めたらやるって感じだったわ。悠里くんが生まれてからは、自分を大事にするようになってたけど・・・」

 

確かに母さんは自分の事より僕の事を優先してた・・・

僕も人の事言えないけど・・・

この後も南先生と話して、僕は理事長室をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー部室ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にっこにっこにー!みんな、グラスは持ったかな?」

 

・・・持ってますよ。紙コップという名のグラス。

 

「思えば、μ'sが結成されて私が部長になってどれほどの月日が流れたのであろうか」

 

うん。長くなりそうなので

僕は近くにいた凛ちゃんに合図を送り・・・

 

「「「「「かんぱーい!」」」」」

「ちょっと待ちなさいよ!」

 

にこさん。すみません挨拶が長いです・・・

そしてパーティーを楽しんだ・・・

 

「ごめんなさい。みなさんに少しお話があります。」

 

みーちゃんの声にみんな静まった。

みーちゃんの表情は真剣で、隣に座っている

ことちゃんを見ると落ち込んだ様子だった・・・

今から話す内容は良い話ではないと僕は確信した・・・

 

「突然ですが、ことりが留学します。2週間後に日本を発ちます。」

 

 

 

 

・・・え。

 

 

 

「前から服飾の勉強がしたくて、そしたらお母さんの知り合いの学校の人が、来てみないかって・・・」

 

僕が、みーちゃんを見ると

「本当です。」と言うように頷いてた。

・・・あれ?

ことちゃんが元気がなかった理由って・・・

 

「・・・どうして言ってくれなかったの?」

「だから、学園祭があったから・・・」

「・・・海未ちゃんは知ってたんだ」

「そ、それは・・・」

「・・・ことりだって言おうとしたよ、何度も、何度も!!」

 

ことちゃんは涙を流しながら・・・

 

「でも穂乃果ちゃんは・・・。ラブライブに夢中でライブに夢中で、話そうとしたけど話せなかったんだよ?。何度も言おうとしたよ、相談に乗って欲しかった。だから、ライブが終わった時に言おうとしたけど、あんな事になっちゃって・・・。聞いて欲しかったよ。1番に相談したかったのに!ずっとそばにいた友達だよ!?そんなの、そんなの当たり前だよ!」

 

そう言って、

ことちゃんは部室から飛び出して行った・・・。

 

「ずっと・・・。行くかどうか迷っていたみたいです。いえむしろ行きたがってはいるようには見えませんでした。ずっと穂乃果を気にしてて・・・。穂乃果に相談したら、なんて言うかって・・・。黙っているつもりはなかったんです」

 

みーちゃんは、ほのちゃんに説明し

頭を抱えながら椅子に座った。

 

(()()()()()()()()()()()()()()()()()()())

 

僕は、みーちゃんに・・・

 

「・・・()()()()()

「え?」

()()()()()は行きたがっているようには見えなかったんだよね?」

「は、はい・・・」

「・・・それが聞ければ十分だよ」

 

僕は確信した事がある為、部室をあとにする前に

呆然としていた、ほのちゃんに・・・

 

「・・・()()()()()、自分を責めないで。」

 

伝わったかは分からないけど

僕は部室をあとにし、行動を移す事にした。

・・・僕の事がバレるかもしれないけど。

 

(残り2週間がタイムリミット。問題は、ほのちゃんが・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side海未

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の昼休み。ことり以外のみんなで屋上に集まりどうするか

話合う事になりました・・・

 

(あの時、悠里君が私達を呼んだ時・・・)

 

ことりが留学する事を打ち明けた時、

悠里君は私の事を『みーちゃん』、ことりを『ことちゃん』。

そして穂乃果の事を『ほのちゃん』と呼んでいました。

この呼び名は何処かで聞いた事があります・・・

それも、かなり大事な・・・。

 

「・・・ライブですか?」

 

悠里君の一言で我に返りました。

考えごとをしてしまったみたいです・・・

 

「そうよ、ことりがいなくなる前に全員でライブやろうって」

「あとでことりちゃんにも言うつもりよ?」

「思いっきり賑やかなライブにして、ことりちゃんの門出を祝うにゃ!!」

「はしゃぎ過ぎないの!」

 

みんな、ことりの為にライブをしようと考えてくれました。

・・・私だって本当は、ことりに行って欲しくないです。

悠里君を見てみると、穂乃果の事を心配そうに見ていました。

しかし表情は、あまり良くないです。

まるで「嫌な予感しかしない」という表情・・・。

すかさず私は穂乃果に・・・

 

「まだ落ち込んでいるのですか?」

「私が周りを見ていれば、こんな事にはならなかった。」

「・・・ほのかちゃんはそれでどうしたいの?」

 

悠里君は穂乃果が今から何を言うか分かるかのように

確認するかのように問うと・・・

 

「・・・辞めます。」

 

ほ、穂乃果・・・!?

 

「私、スクールアイドル辞めます。」

 

悠里君以外は驚きを隠せませんでした。

 

「・・・ほのかちゃん本気で言ってるの?」

「・・・。」

 

悠里君の質問にも答えず

穂乃果は屋上を出る。

 

ドアノブに手を掛けようとした瞬間

私は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンッッッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果の頬を叩きました。

 

 

 

 

 

「・・・あなたがそんな人だとは思いませんでした。」

 

 

今の穂乃果は最低です。

 

 

 

「最低です・・・。あなたは最低です!!」

 

 

 

 

 

 

 

 




1期12話は今回で終わりです。
次回は1期最終回に向けて
オリジナルの回を執筆しようと
思います。
最初は、ことりちゃんメインでやろうと
思います。
ことりちゃん視点を多く書こうと
思いますので、よろしくお願いします。

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