ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
あ、暑い……(ポケモンで例えると黄色ゲージ)
サブタイ通りです。

※2019年8月26日、ほんのちょっとだけ内容を編集しました。

それではどうぞ。


第152話 午前の授業

全校集会を終えた後、

僕は先生方に職員室まで案内された。

 

「ここが水無月君の席です」

「はい。ありがとうございます……」

 

指定された席は、

職員室に入った視点から見て、右側。更にそこから2番目の席である。

分かりやすく説明すると、入ってすぐ右側……

 

ざっとそんな感じ。

説明がアレで申し訳ないけど、その辺は勘弁してもらいたい……

 

「水無月君が担当してもらう授業は国語だけど大丈夫?」

「あ、はい。自分なりに頑張ります」

「うんうん♪ 最初は戸惑うかもしれないけど頑張りなよ? じゃあこれが君が担当するクラスのシフト表と各学年の生徒名簿を渡しておくよ。もし分からなかったら、周りの先生に訊いてね?」

 

そう言うと先生は、職員室を後にした。

恐らくこれから1時限目の授業なのだろう……

 

(えっと、僕が今から担当するクラスは……)

 

先程渡された本日のシフト表を確認する。

2時限目に3年A組で国語の授業があったので、最初のクラスはここだろう……

次に生徒名簿の確認。3年生は全部で2クラスみたいなので、担当するA組の生徒を確認しなきゃいけない……

 

「…どうしよう」

 

困った程ではないが、A組に先程の全校集会での自己紹介の時に驚いてた知り合い5人の内、4人がこのクラスにいらっしゃった。

ちなみにB組も確認してみたら、残りの1人はそちらにいるようだ。

まぁ…なんとかなるでしょ……多分。

 

さてと。次にやる事は、授業で使うプリントの用意だ。

1クラスの人数を数えたところ、30人だったので30枚のプリントを用意しなきゃいけない。といっても、僕が事前に作った問題表をプリンターで印刷するだけどね……

早速、職員室に備えてあるプリンターを使わせてもらおう。

 

(試しに1枚、印刷してみるか……)

 

プリンターの電源ボタンを押し、起動させる。

 

『ヨ・ウ・コ・ソ・ゴ・キ・ボ・ウ・ノ・モノ・ヲ・セッ・テイ・シ・テ・ク・ダ・サ・イ』

 

なんで音声が193ベルトなんだろ?

ちょっと疑問に思ったが、設定をプリンターに入力して印刷ボタンを押す。

すると印刷口から紙が出てきた。

 

(このプリンター凄いな。印刷したとはいえ、文字も荒くないし……)

 

高性能な193プリンター(僕命名)に感謝しつつ、

授業で使うプリント、計30枚を印刷した。

 

印刷したプリントをファイルに纏め、時間になるまで国語の教科書を読んで過ごす事にした……

 

 

 

 25分後……

 

 

気がつくと1時限目の授業終了15分前になっていた。

そろそろ準備した方がいいなと思ったので、持って行く物を確認し、3年A組の教室に向かう事にした。

 

職員室を出て、

東か西、どっちの階段を使って行こうか迷ったが、人通りが少ない西側の階段を使って3年生の教室に行く事に。

 

 

ーー3年A組・教室前ーー

 

 

 

教室に着いたのは良いけど、

どうやって入ろうかな……?

仕方ない。気配を消しながら入ろう。ええ、そうしよう!

 

そう決めた僕は早速、教室のドアに手をかけ……

 

 

ガラッ!!!

 

開く寸前で気配を消して教室に入る。

 

「あれ? なんでドアが開いてるんだろ?」

 

1人の生徒がドアが何故か開いてる事に気づく。

ちなみに僕は教卓前にいます。もちろん、気配を消しながら。

 

「次の授業は国語か~。今日は何やるんだろ?」

「それにしてもさ。全校集会で紹介された新しい先生、なんかカッコよくなかった?」

「分かる分かる♪ 何歳なんだろ?」

 

すみません。17歳です……

女子校のクラスって実際、こんなに賑やかなのかな? かな?

もう少し観察しようと思ったので、辺りを見渡すと、知り合い3人を見つけた。そして3人が何か話してたので、少し聞いてみる事に……

 

「クラスのみんな、悠里くんの話で盛り上がってるね? 千聖ちゃん」

「そうね。思わず大声を出しちゃったけど……」

「私も。新しい先生って言うからてっきり……」

「わ、わたしも……びっくりしました……」

 

知り合いの内3人、千聖ちゃんと花音ちゃん、燐子ちゃんが話していた。

さてと。もう1人……紗夜ちゃんは一番前の席にいた。

腕時計を見て時間を確認する……そろそろ授業開始時間だった。

そう思った僕は気配をちょっとだけ緩め……

 

「…はろろ~ん☆ オハヨウゴジャイマース」

「「「「えっ!?」」」」

 

とあるキーワードを言ってみる。

すると千聖ちゃんと花音ちゃん、燐子ちゃんが突然、聞き覚えのある声に驚いたのか、教卓の方を見た。紗夜ちゃんに至っては、表情が驚きの余り固まっていた。

4人以外のクラスの子達も驚いた表情をしていた……

そりゃそっか。

 

まぁ…驚かせるのはこれくらいにしておこっか。

正直、そんな柄じゃないし……

 

「てな感じで、皆さん驚かせて申し訳ありません。全校集会でも挨拶したと思いますが、6月の間だけ教師をする事になりました。水無月悠里です。今日は国語を担当させていただきます」

 

自己紹介を終えた途端……

 

「キャー! 直接見ると凄くイケメンー♪」

「先生、年はいくつなんですかー?」

「趣味はなんですかー?」

「彼女はいるんですかー?」

 

質問の嵐だった。

ほんとに賑やかなクラスだな、ほんとにもう……

 

「あの……授業を始めてもいいかな?」

 

そう言うと"はーい♪"と言い静かになった。

その声の中には花音ちゃんと燐子ちゃんも混じっていた……

 

「今日の授業は、僕が作成したプリントを皆さんにやってもらいます。今から配りますので、一番前の席の人は貰ったら後ろの席の人に回してください」

 

ファイルから193プリンターで作成したプリントを取り出し、一番前の席に座ってる子に配る。なんか久しぶりにやるな……この作業。

紗夜ちゃんにプリントを渡すと、『後で説明してくださいね?』と目線で訴えられた。なので、時間が空いたらねと僕もアイコンタクトを送る。

そして何とか無事に全員分、配り終えた……

 

「それでは今から30分、プリント……というか小テストをやってもらいます。終わった人は、時間になるまで何しててもいいですよ? ただし騒がない程度に。それでは準備ができた人から始めてくださーい」

 

その合図で小テストが開始。

さて。僕はその間に、南先生が用意してくれた問題集をやっていよう……

担任の先生が使ってるテーブルを借り、問題集を解く事にした。

 

 

 

 30分後……

 

 

問題集を解いてると、

あっという間に30分が経過した……

…えっ? 早くない……?

 

「それでは、後ろの人から順にプリントを回収してくださいー」

 

一番後ろの子から前の子の順にプリントを回収してもらう。

他の学校はどうなのかは分からないけど、僕が知る限り、こっちの方が手っ取り早い。

全員分のプリントを回収し終えたのを確認した僕は教室に備え付けてある時計を見る……

 

時間的に10分前だし……

 

「それではちょっと早いですが、授業を終わりたいと思います。今日やってもらったプリントは採点が終わり次第、担任の先生に渡しておきます。多分、放課後のホームルームまでには返せると思うよ? それではお疲れ様でした。他のクラスはまだ授業中だと思うので、静かに残り時間を過ごしてください」

 

僕はそれだけを言い残して、

教室を後にした……

 

さてと。

職員室に戻ったら、採点をしないと。

軽くプリントをパラパラとめくって確認してみると……

 

『ゆうりくん、後でわたしと氷川さんに説明してね?』

『後でちゃんと説明して』

『なんて言えばいいか分からないけど、説明してくれると嬉しいな?』

 

燐子ちゃん、千聖ちゃん、花音ちゃんがプリントに小さい文字で僕宛てのメッセージが書かれていた……

…うん。分かってたけど、そうなるのね?




読んでいただきありがとうございます。
次回は昼休みの内容にしようと思ってます。
本日はありがとうございました。

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