ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
ここ最近、暑いですね……
楽しんでもらえると嬉しいです。

それではどうぞ。



第151話 初めてのバイトは挨拶でも緊張します

「…うぅ、どこかおかしいとことかないかな……」

「もう悠里くんたら、何度も言ってるけど気にし過ぎよ?」

 

朝の6時30分。

僕は南先生の車でバイト先の花咲川女子学園に向かっている。

ちなみに何を気にしているのかというと、自分のスーツ姿である。

見苦しくない程度に何度も確認したがそれでも気にしてしまう……

…だって、似合わないし……

 

「確認しておくけど、今日は1日、花咲川女子学園でバイトしてもらって、明日は羽丘女子学園でバイトという形だけど大丈夫よね?」

「あ、はい。その辺は大丈夫です」

 

それについては昨日、確認してあるので問題ない。

それからバイトをしている間は、学校は登校してる扱いらしい……

その代わり、空き時間等を利用して、僕だけの宿題を南先生が用意してくれたそうだ。

 

「まさかこの年でスーツを着るとは思わなかったです……」

「良いじゃない♪ かなり似合ってるわよ? 藍里が見たら写真を撮りまくるんじゃないかしら」

「それは……まぁ…想像がつきます」

 

そんなこんな車内で会話をしている内に、目的地である花咲川女子学園に着いた。

車を専用の駐車場に停止させ、車から降りる。南先生が警備員の人にここに来た理由を話した後、入校許可証を渡された後、校内に入って行く……

 

(生徒がまだ来てないっていうのも意外なんだけど……)

 

校内に入って思った事。

警備員の人によると、生徒が来るのは7時過ぎくらいらしい。

そうなると部活の朝練とかかな……?

けっこう広いテニスコートがあったくらいだし……

そうこうと考えてる内に、理事長室に着いた。

南先生がドアを2回ノックをする……

 

「はい。どうぞ」

 

声を聞く限り女の人だろうか?

入るだけなのに凄く緊張するんだけど……

 

「あら♪ 南ちゃん、久しぶり~」

「ええ。六華(リッカ)も元気そうね?」

「元気も元気よー♪ 仕事サボれるくらい元気よー♪」

「もぅ……仕事はちゃんとしなさい? 理事長なんだから……」

 

中に入ると、南先生がここの理事長と思われる女性とのほほんと会話をする。

もしかして知り合い……なのかな?

 

「六華。この子が私の教え子の……」

「み、水無月悠里です。今日は…じゃなかった、本日はよろしくお願いします……」

「もしかして藍里ちゃんの息子さん?」

「ええ。そうよ? あの藍里が親バカになってるくらい可愛がってる息子よ。というか、悠里くんの方がしっかりしてるけど」

「あ~……確かにそうね~。なんとなく分かるわ~」

 

どうやら母さんと知り合いらしい。

 

「それじゃ六華。悠里くんをよろしくね?」

「はいはい~♪ 任せて~♪」

「じゃあ悠里くん。自信もって頑張ってね? 終わったら、音ノ木坂学院に一度戻って来てね?」

「分かりました。が、頑張ります……」

 

そう言うと南先生は理事長室を後にした。

 

「それじゃあ改めまして。花咲川女子学園の理事長をしている千野六華(せんのリッカ)です♪ 気軽に六華さんって呼んでもいいからね?」

「あ、はい……」

 

なんていうか……フレンドリーな理事長だ。

 

「それじゃあ今から全校集会が体育館であるから移動しましょうか♪」

「は、はい。あの……他の生徒とは遭遇したりはしないんですか?」

「その辺はノープロブレム♪ 職員室の先生方に頼んで、生徒の体育館の移動は迅速にって頼んであるから♪」

 

めっちゃ不安なんだけど……

 

 

 

 

ーー体育館ーー

 

 

 

 

六華さんが言った通り、

体育館に着くまでの道中、生徒には1人とも遭遇しなかった。

僕は今、体育館のステージの横の死角的位置にいます。

合図があるまでここで待っててね?と言われたからだ……

 

(怖い、怖い、怖いよぉ……)

 

何が怖いかって?

どんな反応をされるか+どんな挨拶をすればいいかの二重の意味でだ。

例えるなら、死刑宣告みたいな感じ……

 

「それでは最後に皆さんに重大なお知らせがあります。この6月の間だけですが、花咲川女子学園に新しい先生が就任しまーす♪」

 

六華さんが言うと、周囲がザワザワと騒ぎだした……

耳を澄まして聞いてみると、どんな人なんだろー?とかが聞こえた。

 

「ちなみに男の先生でーす!! 私から見ても凄くイケメンだったわよー♪」

『キャーッ!!!』

 

黄色い声が体育館全体に響く……

ちょっと、何ハードルが上がる事を言ってるんですか……

…あ。僕、もう詰んだかも……

 

「それではそれでは、新しい先生に登場していただきましょう♪ カモン~♪」

 

どこぞのノリが良い司会者みたいな感じで六華さんが僕を手招きした。

嗚呼……ほんとになんて言おうか……

頭の片隅で考えながらも僕はステージに立ち……

 

「えっと、先程……理事長のご紹介にありました……み、水無月悠里です。6月の間のみですが……よ、よろしくお願いします……」

 

なんとか言えたけど、この後どうすればと考えてると……

 

「「「「「ええええええーーー!?」」」」」

 

僕から見て右側から驚きの声がした方……どうやら3年生のようだ。

チラッと視線を向けると、僕の知ってる子が5人いらっしゃった……

絶対に後でなんか聞かれそう……

それもあるけど、その前に今は挨拶を考えないと……

 




読んでいただきありがとうございます。
クラスの組み分け……どうしようかな(失笑)
特に現3年生組。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

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