ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回から6月編になります。
少し短いかもしれませんが楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


6月編 非日常、集う欠片達
第146話 6月1日


今日は6月1日……

個人的には雨が降る時期かなと決めつけている。

 

「…どうしよ?」

 

僕、水無月悠里は少し困っています。

一体何に困っているのかというと……

 

「早く起き過ぎた……ほんとにどうしよ?」

 

現在の時刻は5時30分。

いつもは7時30分に起きるのだが2時間も早く起きてしまったのだ……

二度寝しようと思ったけど完全に目が覚めてしまっているので、

こればかりはどうしようもない……

 

「…神田明神でも行こうかな、暇だし」

 

思い浮かんだら即行動みたいなノリで僕は、

黒を基調とした練習着に着替えてランニングがてら神田明神に向かって走った……

ちなみに家の戸締りはしたよ?

 

 

 

 

 

走って神田明神に着いたのはいいんだけど……

 

(…誰もいない)

 

そう…誰もいないのだ……

まぁ…いないならいないで別に構わないんだけどさ……

 

『あれ? ゆうり君?』

 

と思ってた矢先に花怜ちゃんが現れた。

 

「実は、かくかくしかじか……」

『まるまるうまうまね……私もたまにそういう事はあるよ』

 

幼馴染み同士しか分からないやり取りで事情を説明する。

慣れると便利だよね?

 

「今日から6月だね……」

『そうだけど……大丈夫なの?』

「…何が?」

 

すると花怜ちゃんは、

僕の首に付けてあるチョーカー型のペンダントを指さした。

…あぁ、そういう事ね……

 

「…1()2()()()だけなら流派を使って行動できるけど……」

『だよ…ね……』

 

実はこのチョーカー型ペンダントには、

起動スイッチが付いており、それをON状態にすると12分間だけ、本来の水無月流が使用可能になるのである……

どういう感じになるかというと"僕、人間ヤメマシター♪"みたいな状態になる。

ざっくりと説明するとだが……

 

『使う時が来ないといいね……』

「…それが一番なんだけどさ」

 

苦笑い気味に答える僕。

だいたい僕の嫌な予想は当たる事が多いから始末に負えないのである。

所詮、僕みたいな落ちこぼれには損な役割しか来ないのが現実なのだ……

 

『ねぇ、ゆうり君』

「…どしたの?」

『久しぶりに身体、動かさない?』

「…いいけど、花怜ちゃん動いて平気なの?」

『だいじょぶ♪ だいじょぶ♪』

 

そう言うと花怜ちゃんは地面に降り立ち準備運動を始めた。

彼女が言う、身体を動かさない?というのは俗に言う"模擬戦"である……

 

「…ルールはどうする?」

『うーん…… じゃあ、どっちかの攻撃が3回当たったら負けっていうのはどう?』

「…ま、僕も今日は学校だしそれでいいよ」

 

…というか、花怜ちゃんの三日月流もチートだからなぁ……

気を抜いたら即ゲームオーバーだもの。

 

『あー♪ それと……』

 

すると彼女の姿が消えたと同時に、

背中から鋭い殺気を感じた僕は咄嗟に避ける……

 

 

『本気で()らないと……怒るから』

 

 

不敵な笑みを浮かべながら花怜ちゃんは言った。

 

 

「…そんなの、お互い様でしょ?」

 

 

こうして久しぶりの少々過激な模擬戦を開始する僕達2人だった……

 




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますのでよろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

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