ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
穂乃果ちゃん、誕生日おめでとう。
もう8月になるのは早いもんです…
拙い内容ですが楽しんでいただけると嬉しいです。
穂乃果ちゃん視点になります。

それではどうぞ。



特別編 穂乃果の誕生日

「ほのちゃん、そっちの書類終わった?」

「うん、今終わった」

 

穂乃果だよー。

今日は溜まっていた生徒会の仕事を片付けているんだー。

最初は1人でやろうと思ってたんだけど、

ゆうちゃんが手伝ってくれたんだー♪

 

「これで当分は生徒会の仕事はないの?」

「書類とかの類は当分ないよって、みーちゃんが言ってたけど……」

 

私がそう訊くと、

ゆうちゃんが紅茶を淹れながら答えた。

前から気になってたんだけど……

 

(何処から紅茶セットなんて持ってきたのかな?)

 

これは絵里ちゃん達が卒業して、

私達が3年生になったばかりの4月半ばの時かな?

放課後の生徒会の仕事が終わる度に、

ゆうちゃんがいつの間にか紅茶を淹れてるの。

初めてその光景を見た時に私の一言でちょっとした気まずい空気を作っちゃって……

あれは確か……

 

 

 

 

ーー回想・4月の半ばの放課後ーー

 

 

 

 

「あーん! 書類が多くて終わんないよー!!」

「それは私のセリフです!! どれだけ溜めてたんですか!!」

「うぅ……」

 

海未ちゃんに叱られながらも手を動かす私。

この時は1人じゃどうやっても今日の分は終わりそうにもなく、

ゆうちゃん、海未ちゃん、ことりちゃんに手伝ってとお願いした。

それでどのくらい溜めてたのかと海未ちゃんに訊かれ、

現物を見せたところ予想通りお叱りを受けました……

ゆうちゃんとことりちゃんも唖然としてたのは覚えてる。

 

「みーちゃん、残りの書類ってあとどれくらい?」

「今のが終わればやっと半分ってところです……」

「じゃあ残りは明日からコツコツやろ。こっちは何とか終わるから」

 

それから1時間くらいかな?

何とか半分までこぎつけた所で今日は終わりにしようってなった。

うぅ……溜め過ぎるとこうなるんだね……

 

「穂乃果ちゃん、お疲れ様♪ 今ゆーくんがお茶淹れてるからね?」

 

ことりちゃんが労いの言葉をかけてくれると同時に、

ゆうちゃんが紅茶セットを準備していた。

ことりちゃんは今日焼いてきたという新作のクッキーを用意していた……

 

「悠里君それ…何処から持って来たんですか?」

「…企業秘密」

 

海未ちゃんが疑問に思ったのか、

紅茶セットを何処から持って来たのかを

ゆうちゃんに訊いたところ秘密だと言われた。

 

「もしかして誰かからのプレゼントだったり?」

 

私が何気なく言ったら、

ゆうちゃんの手が一瞬だけ止まった。

そしてまた何事も無かったように作業を続けた。

 

「え? ゆーくん本当なの?」

「…企業秘密」

「悠里君、誰から貰ったんですか?」

「…プライバシー保護の為、黙秘権を行使させてもらいます」

 

ことりちゃんと海未ちゃんに訊かれても

頑なに言いたくない様子だった。

 

「えー!? ゆうちゃんのドケチ!!」

「…は? いや別にケチとかそんなんじゃないから……」

 

ここで私はやってはいけない事をやってしまった。

それは…ゆうちゃんを怒らせてしまった事。

この微妙に苛立ってる口調は怒る前兆だったりするんだ。

実は私……小さい頃に一度だけ、ゆうちゃんを怒らせてしまった事がある。

現に今も海未ちゃんとことりちゃんは震えていた。

そして私達3人はその場で緊急会議を始める。

 

「どうしよう!? ゆうちゃんを怒らせちゃったよ!?」

「あなたが悠里君にドケチとか言うからでしょう!?」

「それより…私達3人に原因があるような気が……」

 

ことりちゃんの言う通り、

どっちかと言うと私達3人に原因があるかもしれない。

そうと決まれば直ぐに謝らなきゃ!?

 

「…3人共そこでコソコソと何してるの? お茶淹れておいたよ」

「「「は、はい!!!」」」

 

後日3人で謝ったところ、

ゆうちゃんは別に怒ってなかったとの事。

逆に私達に気を悪くさせてゴメンねと謝ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……とまぁ、こんな感じかな?

それで私達3人の暗黙の了解として決めた事が

放課後の生徒会の仕事が終わった時に、

ゆうちゃんが紅茶を淹れてる間は何も訊かない事だった。

 

「すみません、遅れました」

「遅れてゴメンね~」

 

海未ちゃん、ことりちゃんが生徒会室に入って来た。

2人が遅れてきた理由が海未ちゃんが弓道部、ことりちゃんは日直の仕事を終わらせてきたからなんだ。

 

「みーちゃん、ことちゃん、お疲れ様。ちょうどお茶淹れたから座りなよ」

「は、はい……」

「急いで来たから、ことりも疲れちゃった……」

「…いや廊下は走っちゃダメでしょ?」

 

2人が座るのを確認すると、

ゆうちゃんは紅茶とチョココロネを私達の前に置いた。

この初めて見る組み合わせなんだろう?

 

「今日のお茶受けは大人気のパン屋さんで買ったチョココロネだよ」

「ゆーくん、目元にクマができてるけど……」

「…朝イチで買った。すぐに売り切れるから」

「もしかして悠里君……寝てないんですか?」

「今日合わせて5日は寝てな……コホン! ちゃんと寝たよ」

「「「ふーん……」」」

 

今の言葉を聞いた私達3人は、

ゆうちゃんを少しお説教する事に。

 

「あーそれと紅茶の方は、昨日知り合いが久しぶりに遊びに来て新しい紅茶の茶葉を貰ったから良ければどうぞって……ほのちゃん達どうしたの?」

 

私達の様子に気がついたのか、

ゆうちゃんは顔が真っ青になってる。

 

「ほのちゃん達? 目が怖いよ?…あれ? この空気ってもしかして説教される流れなのかな、かな? ただでさえ昨日も千聖ちゃんと花音ちゃんに同じ事で怒られちゃったのに……

 

後半あたりに小声で何か言ってた気がするけど今はいいや♪

 

「ゆーくん♪」

「悠里君♪」

「少し…穂乃果達3人と……オハナシしよっか♪」

 

 

ユウチャン……?

 

 

 

 

 

 

 

 

キョウトイウキョウハ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャントセツメイシテモラウカラネ♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
なんとかこちらも間に合って良かったです……(焦り)
次回も更新が早かったり遅かったりとあるかもしれませんが
よろしくお願いします。

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