ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
最近は暑くてたまりませんね……(若干の死んだ目)
今回の内容は涼香が無事にお使いを終えたところからになります。

それではどうぞ。


第140話 長いと感じた放課後

「それじゃ帰りのHR(ホームルーム)は終わりだ。みんな気をつけて帰れよ? それから水無月、高坂達に連絡事項とかを伝えておいてくれ」

「分かりました」

 

帰りのHR(ホームルーム)を終えた直後、

先生が僕に連絡事項を、ほのちゃん達に伝えてくれと頼まれた。

ほのちゃん達は保健室にいる。

どうしてそうなったのかって?

それは……

 

「お兄ちゃん抱っこ!」

「はいはい……」

 

ほのちゃん達が倒れた元凶が僕に抱っこをせがんできました。

あの時は驚いたよ……

体育の授業の休憩時間に真姫ちゃんから涼香が来たと聞かされたので冗談かなと思ったら本当に涼香が音ノ木坂学院に来てたんだもの……

何でも1人でお使いに来たらしい。

それで美柚樹さんに無事にお使いが終わったと報告する電話を涼香がした直後、

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃんが謎の反動で吹っ飛び倒れたって訳。

 

「お兄ちゃんー今からどこに行くの~?」

「…ん? 書類を理事長室まで運びに行くんだよ」

 

涼香が小首を傾げながら聞いてきたので答える僕。

それにしても妹を抱っこしながら校舎内を歩くとか周りはどう思ってるんだか……

ちなみに今は理事長室に向かっている。

ほのちゃん達へのお見舞いは後からである。

 

「あ、悠里さんと涼香ちゃんだにゃ」

 

理事長室に着くと凛ちゃんがいた。

凛ちゃんだけじゃなく花陽ちゃんと真姫ちゃんも一緒だった。

どうしたんだろ……?

 

「3人共どうしたの? 南先生に何か用があるとか?」

「あ、はい…理事長に許可を貰おうかなと思いまして……」

 

花陽ちゃん曰く、

学校外でのライブの許可を貰いに……というより聞きにきたとの事。

凛ちゃんがやっても大丈夫だと言ったのに対して真姫ちゃんが一応聞いておいた方がいいとなったらしい。

 

「…真姫ちゃん、副部長が様になってきたね?」

「や、やめてください/// そんな柄じゃないですから……」

「真姫ちゃん照れてるにゃー」

「うるさい!」

「ま、まぁまぁ…凛ちゃんも真姫ちゃんも落ち着いて……」

 

花陽ちゃんも部長が様になってる……

にこさんが見たら驚くんじゃないかな?

 

『流石にこが次期アイドル研究部部長に見込んだだけあるわ!』

 

なんかドヤ顔してるにこさんを幻視した。

そんな事はさて置き僕は理事長室のドアをノックする……

 

 

 

ーーコンコンーー

 

 

 

 

「どうぞ」

 

声がしたので僕達は中に入る事にした。

すると南先生は僕達を見るなり……

 

「あら珍しい組み合わせね? 今日はどうかしたの?」

「僕は後からでいいから先に花陽ちゃん済ませちゃいないよ」

「あ、はい……」

 

書類を南先生に渡すだけだしね……

花陽ちゃん達は自分達の用件を南先生に話す。

そういえば涼香がいないな?

 

「うぅ…お兄ちゃん……」

 

背中に引っ付きながら隠れていた。

というかいつ移動したの……

お兄ちゃんびっくりだよ?

 

「さて…悠里くんは何の用かしら?」

 

そんな事を考えてたら南先生に呼ばれた。

どうやら話が終わったみたいだ……

…っと、その前に……

 

「ほーら涼香? いつまで隠れてるの?」

 

未だに背中に引っ付きながら隠れてる涼香を南先生の前に移動させる。

初対面の人には恥ずかしがり屋なところがあるからなぁ……

 

「ぅにゅ……は、初めまして……水無月涼香です……8歳です……」

 

南先生は目を見開きながら僕と涼香を交互に見る。

そして溜息を吐きながら……

 

「…悠里くん、少し話があるけどいいかしら?」

「は、はい……」

 

どうしよう……南先生が怒ってるよ。

何故だかは分からないけどそういう雰囲気を出していたから。

 

「真姫ちゃん、涼香の面倒見てもらってもいい? 後で僕が迎えに行くから」

 

この場の様子を察してくれたのか、

真姫ちゃん達は涼香を連れて理事長室を後にした。

 

「早速だけど……あの子は義理の妹かしら?」

「いえ……涼香は正真正銘、れっきとした血縁関係の妹です」

「でもどうして1人っ子だって黙ってたの?」

 

僕は涼香から預かった封筒を南先生に渡す。

B4サイズくらいの大きさだ。

封筒を受け取った南先生は中を開け書類に目を通す。

そして一通り目を通し終わると……

 

「全く……藍里はどこまで自分勝手なんだか、今度会ったら引っ叩こうかしら……」

 

今ほんの一瞬だけ南先生の背後に般若が視えた気がする。

…母さん今度来た時……大丈夫なのだろうか?

 

「話は変わるけど悠里くんはこの後どうするの?」

「ことちゃん達が倒れたので保健室に……」

「あらあら♪ 娘の看病でもしてくれるの?」

「体調が悪化してたらですが……」

 

まぁそんなこんなで僕も

理事長室を後にする事にした。

 

 

 

 

 

ーー保健室ーー

 

 

 

 

 

そんなこんなで保健室に着きました。

時間を確認したら16時30分になっていた……

もう30分も経っていたとか早いもんだね。

そう思いながら保健室に入る。

 

(3人共、寝てるし……)

 

涼香の可愛さ反動でやられたのもあるけど、

日頃の疲れも溜まってたのかなと思いながらも近くで寝ている

ことちゃんの隣に椅子を置き座る事にした……

 

「ゆーくん……?」

「あ、起きた?」

 

ことちゃんが目を覚ましたようだ。

なんだか含み笑いをしているのは僕の考え過ぎかな?

 

 

 

sideことり

 

 

 

 

えへへ♪

ゆーくんが来るまで()()()()をしておいて正解正解♪

つまり今は2人きり……♡

 

「ほのちゃんとみーちゃんはまだ起きてないの?」

「う~ん…ついさっきまで起きてたけど疲れてまた寝ちゃったみたいなの♪」

 

起きないに決まってる。

何せ穂乃果ちゃんと海未ちゃんが起きる寸前に、

ことりが()()()()()で眠らせてあげたんだもの♪

あと30分は起きないよ♪

 

「これ先生から預かったプリントとかだから、ほのちゃんとみーちゃんが起きたら2人に渡してもらってもいいかな?」

 

ゆーくんが渡してきたのは、

帰りのHR(ホームルーム)で配られたと思われるプリントでした。

 

「うん♪ 2人が起きたら渡しておくね」

「ごめんね…なんか起きたばかりで……」

「そんな……逆に心配かけてごめんね?」

「今日の生徒会の仕事とかは僕が代わりにやっておくから、ことちゃん達は休んでて?」

 

やーん♡

そんな舐めまわすような目で見ないでぇ~♡

でも寧ろ……

 

(もっと…ことりを見て欲しい……ゆーくんのモノだけにして欲しいクライ見て欲しい)

 

 

ふへへェ…ゆーくん大好き……好き好き好き好き好き大好き♡

コロシチャイタイクライダイスキ♡ このままコトリとイイコトしてくれたりしてくれないかな?

そうなるとソコで寝てる2人が邪魔になっちゃうな~♪

でもそんな事したらユークンがカナシンジャウモンネ?

 

「…でも2人をこの場でコロシテも……ふふ♡」

「ことちゃんどうかしたの?」

「え? なんでもないよ♡」

 

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんでもユークンは……ゼッタイニワタサナイカラ……

 

 

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

ことちゃん達が起きた事を確認し保健室を後にした僕は、

涼香を迎えに部室に向かっていた。

それにしても今日は特別な1日になったなぁ……

今朝は空想上の存在だった奇跡の魔女ベルンカステルに逢うわ、涼香が1人で音ノ木坂学院にお使いで来るわ……

 

(それとも何? 明日の休日に何か起こる前兆なの?)

 

そんな事を思いながら、

部室のドアを開けると……

 

「えっ!? 嘘……えっ?ええええぇぇぇぇ!?」

 

パソコンの前で驚いてる花陽ちゃんの姿が。

絵里さん達の卒業式の帰りに聞いた時以来だよ……

 

「あ♪ お兄ちゃーん♪」

 

涼香が僕を見つけると抱きついてきた。

すると凛ちゃんと真姫ちゃんも気づいたようだ。

 

「あ、悠里さんいらっしゃいにゃー」

「いらっしゃいって凛あなたね……」

「悠里さんちょうどいい所に!!」

「花陽ちゃん落ち着いて……一体何に驚いてるの?」

 

そう言うと花陽ちゃんはパソコンの画面を僕に見せてきた。

そこに書かれていたのは……

 

「…"バンドの観覧席の抽選券に見事当選"って花陽ちゃん当たったの?」

「はい! しかも3人分も当たったんです。はぁ~楽しみだなぁ~♪」

「花陽ちゃん1人で行くの?」

「いえ。凛ちゃんと真姫ちゃんと行こうかなと思いまして……」

「凛も1度バンドを間近で観たいとおもってたんだにゃ♪」

「私も…生で観て見たいなと思ってて……」

 

確か花陽ちゃんが言ってた抽選券って好きな席を選べるんだよね。

当たる確率も相当低かった筈だけど……

あ、そうだ……

 

「花陽ちゃん、その抽選券ってどこの?」

「えっと……このライブハウスでやるんです。明日の19時からなんですが」

「どれどれ? あぁ…なるほどね……」

 

画面を確認すると、よく知ってる場所だった。

それは昔…僕と璃夢ちゃんがアイドルをしてた時に練習していた

ライブハウスだった。

実はここだけの話だが今でも僕は利用している。

 

「あのさ…涼香も連れてってもらってもいいかな?」

 

突然の僕の言葉にキョトンとする花陽ちゃん。

まぁそりゃそうだ。

 

「涼香ちゃんも連れて行ってもいいんですか? 抽選券3枚だけですけど……」

「その点は大丈夫だよ。10歳以下は抽選券の制限には含まれないから。裏に書かれてると思うよ?」

「本当だ……10歳以下は制限しませんって書いてありますね」

「じゃあ涼香ちゃんも一緒に行けるにゃー♪ あれでも何で悠里さんはそんなに詳しいんだにゃ?」

 

凛ちゃんがそう言うと、

花陽ちゃんも……

 

「そういえば……悠里さんって、このライブハウス知ってるんですか?」

「まぁ明日来れば分かるよ」

「なんかそれを言われると逆に気になります!」

 

詰め寄って来る花陽ちゃんを何とか宥めた僕は、

今日の分の生徒会の仕事を終わらせる為、部室を後にした。

ちなみに涼香は真姫ちゃんの家で泊まるそうだ。

 

 

(さて…帰ったら楽器の調整と練習しなきゃ。1分1秒も無駄にしたくないしね)

 

 

生徒会室に向かう途中、

曲のイメージトレーニングをしながら僕は考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
次回は悠里の休日の話になります。
花陽ちゃんの視点も入れようかなと考えています。
頑張って執筆しますので今後もよろしくお願い致します。


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