ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今日から6月ですね。
天気が悪くなったりと色々とありますが……
今回は少し短いかもしれませんが楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。



第137話 青の少女の悩み事

みーちゃん、ことちゃんの甘えを受けた後、

特に変わった事もなく夜になり僕達は晩ご飯の支度をしていた。

 

「お兄ちゃん、味付けこれでいいー?」

「うん。大丈夫だよ」

 

訂正。

晩ご飯を担当してるのは僕と涼香である。

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃんは現在お風呂に入っている。

凛ちゃん達はというと……

 

「なんでゴールデンウイークなのに宿題があるんだにゃー!?」

「凛ちゃん頑張って?」

「あと少しで終わるんだから頑張んなさいよ……」

 

ゴールデンウイークに出された宿題をやっていた……

花陽ちゃんと真姫ちゃんは終わったらしく残りは凛ちゃんだけみたい。

そういえば僕も転入したばかりの時にも宿題とか出されたっけ……

ほのちゃんが、終わんないよーって泣きついた時が懐かしい。

 

「いや~遊んだ後のお風呂はいいよね~♪」

「…穂乃果は悠里君と遊んでただけじゃないですか」

「そうだよ。ゆーくんと遊んでただけだよね」

 

そう思っていたら、

ほのちゃん達がお風呂から上がったようだ。

何の話をしてるんだろうかな?

気のせいか僕の名前が凄く強調された気がする……

 

「もうすぐご飯できるから、みんな座ってて」

「「「「「「はーい」」」」」」

 

ちなみに食器等は既に凛ちゃん達に頼んでテーブルに並んである。

 

「むー……」

「涼香、どうかしたの?」

「味に納得いかない……」

 

頬をぷくっと可愛らしく膨らませながら、

先程の料理に味付けに納得がいかない涼香。

今日のメニューは煮込みハンバーグとポトフである。

僕が煮込みハンバーグを担当し涼香がポトフを作る担当になった。

 

「材料を足す……」

 

そう言いながら涼香は冷蔵庫に向かう。

母さん譲りの性格なのか涼香は料理には凝るタイプだ。

 

「"ゲート・オブ・調味料"………あった♪」

 

…涼香?

それはどこの宝具なの……

というかなんでそのネタを知ってるの?

そんなこんなもあって無事に料理が完成しました。

さてとその前に……

 

「ルーちゃん起きて、ご飯だよ?」

「あ、おはよ~……」

「瑠菜……もう夜ですよ?」

 

本当だよ……

というかルーちゃん、1日中ずっと寝てたよね。

もう僕は慣れた光景なんだけど……

 

「お兄ちゃんお腹空いた!」

「はいはい……」

 

僕の膝にちょこんと座りながら訴える涼香。

…というかいつの間に座ってたの?

 

「…じゃ冷めない内に食べよっか」

「わ~い♪ ゆうくんと涼香ちゃんの手作りご飯~」

「いたぁきます!」

「「「「「「か、可愛い……///」」」」」」

 

 

 

ーー食事中にてーー

 

 

 

 

「「「「「「……………」」」」」」

 

…あれ?

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃん、凛ちゃん、

花陽ちゃん、真姫ちゃんどうしたんだろう?

何故か6人共、涼香が作ったポトフを口にした途端に黙っちゃったのである。

 

「あ、あの……悠里さん?」

「どしたの?」

 

すると先に口を開いたのは花陽ちゃんだった。

 

「このポトフを作ったのは悠里さんですか……?」

「いや? 涼香が1人で。僕は煮込みハンバーグだけだよ作ったの」

 

その言葉を聞いた花陽ちゃん達は目を見開きながら、

涼香とポトフを交互に見ていた……

そんなに驚くもん?

 

「「「涼香ちゃん!」」」

「んにゅぅ?」

「「「料理………教えてください!!」」」

「穂乃果ちゃん達が土下座をし始めたにゃ!?」

 

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃんが涼香に向かって土下座をした。

ちょっと何でそんな事をするの!?

 

「8歳の女の子に土下座とか……意味分かんない」

「だって真姫ちゃんも食べたでしょ!?」

「食べたわよ……凄く美味しいし」

「美味しいという領域を越えてるんですよ!?」

「そうね」

「ことり達、女として色々と負けちゃってるんだよ!?」

「いやだからって……」

 

ほのちゃん達の言い分を軽くあしらう真姫ちゃん。

最終的には呆れてたけどね……

で、料理を教えてと頼まれた妹はというと……

 

「うん♪、いいよ~♪」

 

どこぞの奇跡の魔女やオヤシロ様がやってる

『にぱー☆』をしながら答えたのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後片付けをみんなで済ませた僕は、

少し夜風に当たりたかったので外の砂浜に行く事に……

 

(やっぱり夜の風は涼しいな……)

 

そう思いながら夜風に当たっていた時……

 

「悠里君」

 

背後から声がしたので振り返ると、

みーちゃんがいた。

 

「どうしたの?」

「ちょっと夜風に当たりたくて……」

 

みーちゃんはそう言うと、

僕の隣に座り夜の海辺を眺め始めた。

 

「…何か悩みでもあるの?」

「えっ……?」

 

図星なのか少し間の抜けた声を出す。

周りからは分かりやすいと言われてる彼女。

ほのちゃん、ことちゃんでさえも分かりやすいと言われるレベル。

けど自分の悩み事に関してはあんまり言わない………

なら僕はどうして分かったのか。

それは()だ。

みーちゃんの目はどこか寂しそうで言いたいのに言えない……

そんな感じだったから。

すると観念したのかポツポツと話し始めた……

 

「私……………()()するんです」

 

みーちゃんは結婚すると言った。

普通だったら友人としては喜ぶところだが何故か本人がそんな表情じゃなかった。

考えられる内容としては1つ……

 

「…お見合いかなんかしたの?」

「いえ……してません」

 

これは予想外だった。

話の流れ的にお見合いの話での上かと思ったから。

そうなると……みーちゃんの両親かな?

けどその考えはすぐに捨てた。

何故なら、みーちゃんの両親は彼女の合意なしで

強行したりする人ではないのは僕がよく知ってる。

 

「相手側になんか言われたの?」

 

そう聞くと彼女は黙って頷いた。

考えたくなかったけどそんな事だろうと思った。

 

「…披露宴はいつなの?」

「………()()です」

 

よりによって明日か……

ほのちゃん達がこの場にいたら何で言ってくれなかったのとか言いそうだ。

みーちゃんの事だから、せっかくのゴールデンウイークを最後に思い出作りにするつもりだったのだろう……

 

「…この事は穂乃果とことりには黙っててください」

「それはいいけど……みーちゃんはそれでいいの?」

「…………」

 

その質問には答えなかった。

心配させたくない、その思いが強いのだろう。

誰よりも責任感が強い彼女なら尚更だ……

 

「先に戻ってますね………」

 

みーちゃんは僕にそれだけ言うと、

その場を後にし別荘に戻って行った……

けど僕は見逃さなかった。

彼女がしてた表情を………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(明日の朝……みーちゃんの家に行こう)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで何があったか原因を聞けばいい。

もし荒事になっちゃったら……その時はその時だ。

そう決めた僕はその場を後にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますのでよろしくお願いします。

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