ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今日から5月に入りましたね。
サブタイですが今回はシンプルにしてみました。
前回の予告通り、ことりちゃん視点になります。

それではどうぞ。


第131話 妹

「んぅ……」

「あ、ことちゃん起きた?」

「ゆーくん……?」

 

未だに重い瞼を開くと、

ゆーくんがいた。

そっかもう朝なんだ……

 

「朝ご飯できてるから着替えたらリビングに来てね?」

「うん……」

 

そう言うと部屋から出て行った。

まだ頭がボーっとするなぁ……

 

(そういえば私、ゆーくんを抱き枕にしながら一緒に寝て…………っ!?)

 

昨夜の出来事を思い出す。

ゆーくんが寝静まったのを見て背中に抱きつきながら寝てしまった事……

自分からやった事とはいえ思い出したら余計に恥ずかしくなった。

 

(ど、どど、どうしよう……ゆーくんに変な女の子って思われてないかな///)

 

とりあえず着替えなきゃ!

私服に着替え終えリビングに向かうと……

 

「朝ご飯、ホットケーキだけど大丈夫?」

「う、うん。大丈夫……///」

「なら良かった」

 

朝ご飯を食べてる最中でも、

ゆーくんの顔を見る事ができなかった……

うぅ……///

 

 

 

 

 

 

朝ご飯を食べ終えた後、

すぐに出かけるとの事で私達2人は現在、

街中を歩いていた。

 

「ゆーくん、今から何処に行くの?」

「簡単に言うと知り合いの両親が経営してる()()()だよ」

 

孤児院ってテレビで見るけど、

私が住んでいる町にもあったんだ……

 

「でも世間では知られてない場所にあるからこの町に孤児院がある事を知ってる人は、ごく一部の人だけなんだ」

「どうして?」

「都合の悪い事は隠す。要はそういう事だよ」

 

それだけ言うと、

ゆーくんは何も言わなかった。

そして30分くらい歩いた後……

 

「着いたっと……」

「ここがそうなの?」

 

着いた場所は自然に囲まれた場所だった。

ログハウスが建てられており、孤児院というよりは

家族で来るキャンプ場に近かった……

ゆーくんは門に備えてあるインターホンを押す。

するとすぐに若い女の人の声がした。

 

「朝からすみません。悠里です」

『はーい、今開けるからちょっと待っててね』

 

インターホンが切れると門が開いた。

なんだろう……設備とか凄い気がする。

 

「美柚樹さん、お久しぶりです」

「1年振りね。悠里くん♪」

 

出迎えてくれたのは綺麗なお姉さんでした。

なんだろう……雰囲気が誰かに似ている気がする……

 

「もしかして隣の子が、南ことりちゃん?」

「あの、どうして私の事を……」

「娘から話は聞いてるわ、友達思いの優しい先輩だって」

「……娘?」

「ことちゃん、美柚樹さんは未柚ちゃんのお母さんなんだよ」

「えええぇぇぇ!!?」

「そういう事♪、改めまして神無月美柚樹(かんなづきみゆき)です。娘の未柚がお世話になっています。」

「こ、こちらこそ!」

 

未柚ちゃんのお母さんだったの!?

でも髪の色とか独特な雰囲気が未柚ちゃんに似てる気がする……

どうして私の周りのお母さんは美人な人が多いんだろう?

 

「それにしても珍しいわね。この時期に来るなんて」

「昨日が音ノ木坂の新入生の入学式で今日は代休なんです」

「あら入学式だったの!?、それにしても代休なんて羨ましいわ」

 

私の時も代休であって欲しかったわと呟く美柚樹さん。

そういえば美柚樹さんも音ノ木坂だって、お母さんが言ってた気がする。

 

「あの、妹は今……」

「さっきまでここにいたんだけど今は庭で遊んでるわ」

「迎えに行った方がいいですかね?」

「ちょうど私も迎えに行くところだったし3人で行きましょ?」

「ことちゃんもそれでいい?」

「うん、私は大丈夫だよ♪」

 

美柚樹さんの引率の元、

私達は、ゆーくんの妹が遊んでるといわれる

庭まで案内してもらう事になった。

 

「最近、妹の様子はどうですか?」

「ふふ♪、1日に1回は悠里くんは今度いつ会いに来てくれるのしか言わないわよ」

「平常運転なんですね」

「ゆーくん、好かれてるんですね♪」

「好かれてるっていうより完全にブラコンよ?、だから悠里くんがまさか今日来ている事を知ったら驚くんじゃないかしら♪」

 

そんな事を話してると、

庭に着いた。

ブランコや砂場、すべり台まである。

どっちかというと庭というよりも公園に近かった。

すると1人で砂場で黙々と遊んでいる女の子を見つけた。

 

「涼香ちゃん~、お客さんですよ~」

 

美柚樹さんの声に反応し、

こっちに振り向くと……

 

「…ぁっ、お兄…ちゃん…お兄ちゃーん!!」

 

ゆーくんの姿を見つけるなり、

泣きながら抱きついてきた。

 

「ほら涼香、泣かないの。」

「だって……だってぇ……」

「今日は涼香の知ってる人も連れてきたんだよ」

「知ってる人?、だぁれ……?」

 

ゆーくんの足元にくっつきながら

小首を傾げる妹ちゃん。

か、可愛い……///

 

「ほら涼香。ご挨拶は?」

「ぅにゅ……は、初めまして……水無月涼香(みなづきすずか)です……8歳です……」

「南ことりです♪、よろしくね涼香ちゃん♪」

「ぅにゅ……」

「ゴメンね、涼香って恥ずかしがり屋なとこもあるからさ……」

 

苦笑いしながら私に謝る。

でもなんでだろう……?

私、涼香ちゃんの事どこかで見た事があるような気が……

 

「ことちゃんはあんまり覚えてないかもしれないけど小さい頃にルーちゃん達と一緒に遊んだ時にいつも僕に引っ付いていた女の子、覚えてない?」

 

そう言われて思い出す。

ゆーくんと瑠菜ちゃんに初めて会って数日の頃に、

一度だけ、ゆーくんの傍から離れなかった女の子と遊んだ事があった。

もしかして……

 

「あの時の女の子って涼香ちゃん?」

「そういう事。1度しか遊んだ事がないから、ことちゃんも覚えてないから仕方ないけど……」

 

確かにその日以降、

涼香ちゃんを見かける事はなかった。

…でも、どうして……?

すると私の様子を見かねた美柚樹さんが……

 

「まぁ積もる話は中でしましょう。私も最近の悠里くんの事を聞きたいし♪」

「僕の話を聞いてもつまんないですよ……?」

「お兄ちゃんのお話聞きたい!」

「なんで涼香まで!?、ことちゃん助けて!」

「じゃあ私が、ゆーくんの話をしてあげるね?」

「わーい♪」

「…僕に味方はいないのかな?、かな?」

 

ゆーくんゴメンね♪

私も最初はフォローしてあげたかったんだけど、

涼香ちゃんの純粋な目を見たら話してあげたくなっちゃった♪

も、もし…ゆーくんとけ、結婚とかしたら義理の妹になるって事だよね?

キャー///、まだそういうのは早いのにー///

 

(でも……ゆーくんと結婚……えへへ~///)

 

移動してる間も、

自分の顔がにやけているのが止まりませんでした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
悠里の妹の涼香です。
こちらがプロフィールになります。

容姿イメージ:『D.C.Ⅲ』の瑠川さら

誕生日:12月(何日生まれなのかは本人も分からない)

血液型:A型、いて座

一人称:私




次回の投稿はシナリオが纏め終え次第になりますので
少し遅れたりするかもしれません。
次回もよろしくお願いします。

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