ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
サブタイが長くて申し訳ありません。

それではどうぞ。


第13話 ファーストライブ当日 『START:DASH!!』

ファーストライブ前日の日・・・

あれから僕達は練習を重ね続け、

気がつけばライブ前日まで来ていた・・・

 

(もう本番前日か・・・)

 

僕がそう思っていると・・・

 

「ゆうちゃん、ゆうちゃん!!」

「ほのかちゃん、どうしたの?」

「チラシ配りやるよ!!」

「あ、もう放課後なんだ・・・」

 

・・・そう。

明日は初ライブ当日なので

できるだけ宣伝しておこうと、

チラシを配っているんだ。

 

「μ's!。初ライブやりまーす。是非来てくださーい!」

「お、お願いしまーす・・・」

「ゆうちゃん声が小さいよ?」

「・・・察して。」

 

分かってるよ。自分が人見知りな性格もあって

頭では分かっているけど、いざやるとなると

なかなかできないんだよ・・・

 

(・・・でも僕なんかより)

 

隣では、みーちゃんが一生懸命チラシを配っていた・・・

 

「うみちゃん大丈夫?」

「は、はい大丈夫です」

 

手が震えてるし大丈夫ではないかも・・・

僕は、ほのちゃん達2人を見ながら

 

「・・・うみちゃん」

「悠里君?」

「・・・どうやったら、ほのかちゃんみたいにチラシ配りできるかな?」

「そう・・・ですね。」

 

ことちゃんなんかもう配り終わるみたいだし・・・

ほのちゃんも持ち前の明るさで配っていた。

正直、僕とみーちゃんの分もやって欲しい。

 

「「・・・はぁ。」」

「ちょっと海未ちゃん!!。ゆうちゃん!!。2人共配ってよ!!」

「「・・・はい。」」

「あ、あの・・・」

 

振り返ると花陽ちゃんが声をかけて来た。

 

「あ、あの。そのチラシ頂けませんか?」

「「よければ全部どうぞ!!」」

「海未ちゃん、ゆーくんダメだよ。そんな事しちゃ」

 

適材適所って、この場合使えないかな?

 

「ありがとうございます。ライブ見に行きます」

「あ、ありがと・・・」

 

そんなチラシ配りをした放課後だった・・・。

 

 

ーー神田明神ーー

 

 

「・・・じゃあ今日は、この辺で終わりにしようか」

「えぇー!?。穂乃果まだできるよ!!」

 

ほのちゃんは、そう言うが・・・

 

「・・・当日に体壊したら意味ないでしょ?」

「でもぉ・・・」

「穂乃果、悠里君の言っているのは最もなのですから。」

「そうだよ。穂乃果ちゃん。」

 

2人の説得により、ほのちゃんは納得した。

「制服に着替えてくるね?」と言い裏に行ってしまった。

 

 

「明日、大丈夫かなぁ・・・」

『不安?』

 

僕が呟くと花怜ちゃんが現れ

心配そうに尋ねてきた。

 

「ライブの事も心配だけど何より・・・」

『お客さんが来てくれるか・・・。でしょ?』

「・・・うん。」

 

そう、僕はこれが一番気がかりだった。

3人の努力は、僕や花怜ちゃんが知っているし・・・

でもやっぱり最悪の考えがよぎってしまう。

 

 

()()()()()()()()()()()()と・・・・

 

 

 

そんな思考はすぐ消した。

もしかしたらの可能性もあるし・・・

 

「とりあえず明日次第かな。」

『大丈夫だよ♪。穂乃果ちゃん達なら♪』

「そうだね。」

 

花怜ちゃんと話してたら、ほのちゃん達が

やって来た。

 

「ゆうちゃんお待たせー。何してたの?」

「願掛けだよ。明日の初ライブの」

 

そして僕達は神田明神を後にした。

帰り際に花怜ちゃんが僕に・・・

 

『頑張ってね。』

 

と言ってくれた。

・・・ありがとね。

 

 

 

 

ーーライブ当日ーー

 

 

「以上で新入生歓迎会を終わります。各部活とも体験入部を行っているので興味が

あったらどんどん覗いてみてください。」

 

 

そしてこの日が来ました・・・

僕達はすぐにチラシ配りを始めた。

しかし・・・

 

「どうしよう・・・」

 

ことちゃんが言うのも無理はない。

チラシの量が昨日と比べて圧倒的に減らない

3人が不安な顔を見せる・・・

そこで僕は。

 

「・・・3人共、ここは僕がやっておくからライブの準備してきて」

「ゆうちゃん・・・。でも」

「主役は、ほのかちゃん達なんだから早く。」

 

そう言うと3人は準備をしに行った。

僕もできる事はやらないと・・・

 

 

講堂に入るとクラスメイトの3人が機材の移動や

ライトの準備をしていた。

 

「あ、水無月君!」

「ヒデコさん、フミコさん、ミカさん?

何してるんですか?」

「μ'sのライブの準備だよ!」

「わたし達もμ'sの応援してるから。」

 

ひょっとしたら・・・

 

 

ーーファーストライブ開始まであと僅かーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「開演10分前なのに・・・。人が来ない」

 

そう、現在、講堂には僕とヒデコさん達含めて4人

しかいない。

 

(なんで・・・)

 

最悪の考えが現実になってしまう

どうか外れて欲しいとそう願った・・・

 

 

そして開始の合図が鳴った・・・

 

 

 

 

ゆっくりと幕が上がる。

 

 

静けさだけが辺りを支配していた・・・

3人の顔は凍りついていた・・・

まるで嘘であって欲しいと・・・

 

「あはは・・・」

 

静かさを破ったのは、ほのちゃんの空虚な笑いだけ

 

「穂乃果・・・」

「穂乃果ちゃん・・・」

 

みーちゃんとことちゃんが呟くように言う

だけど2人も泣き出しそうだった・・・

 

「そりゃそうだよ、世の中そんなに甘くない!」

 

無理に笑顔を作る、ほのちゃん・・・

でも僕は分かってた。今にも泣きそうだった。

 

(なんで3人がいつも辛い目にあわないといけないんだよ!!)

 

もう3人の辛い顔を見たくなかった

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

(今、僕が言えるのは・・・)

 

「・・・歌って。」

「「「・・・え?」」」

「例え誰も来なくても僕がちゃんと3人のライブ見るから!!

だから歌ってよ。」

 

僕は一体どんな表情をしてるんだろう・・・・

だけど、そう言わずにはいられなかったから。

 

 

すると・・・

 

 

 

 

 

ーーバタンッ!!ーー

 

 

 

「はぁ、はぁ・・・。あれ、ライブは?」

 

 

僅かな希望はある・・・

 

 

「やろう!!」

「「えっ?」」

「やろう。全力で!!」

「穂乃果・・・」

「穂乃果ちゃん・・・。うん!」

 

そしてライブが始まった。

 

最初は失敗もあったけど、何より3人共

楽しそうだった。

僕は周りを見て見ると、花陽ちゃん、

凛ちゃん、少し遠い場所にいるが真姫ちゃんもいた。

更に出入り口の近くには3年生らしき人もいた・・・

 

 

 

 

そしてライブが終わり・・・

一つの足音が聞こえる。

 

 

「生徒会長・・・」

「これからどうするつもり?」

 

絢瀬会長が、ほのちゃん達に問う

 

「続けます!」

「何故?これ以上続けても意味があるとは思えないけど。」

 

絢瀬会長の問いに・・・

 

「やりたいからです!。私もっともっと歌いたい、踊りたいって思ってます!。きっとことりちゃんも海未ちゃんも。」

 

そして、ほのちゃんは・・・

 

「こんな気持ち始めてなんです。やってよかったって、本気で思えたんです!今はこの気持ちを信じたい。このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない、全然応援なんてもらえないかもしれない。でも、とにかく頑張って、私達が頑張って、届けたい!今ここにいる私達の思いを!」

 

そして・・・

 

「いつか、いつか必ず、ここを満員にして見せます!!」

 

これは、ほのちゃんの嘘偽りない気持ちだ・・・

一度決めたらやるって、僕は知っているから。

 

「そう。ならそのまま続けてればいいわ」

 

そう言い残し、絢瀬会長は講堂を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

最初は失敗が多くても、いつか実るのを

僕は知っている。

だって、そう教えてくれたのは・・・

ほのちゃん達だから。

 

 

 

 




ひとまずできました。
ライブを表現するの難しいです。
頑張っていこうと思います。
次回は、1期第4話『まきりんぱな』の回を
執筆したいと思います。
これからもよろしくお願いします。
それではまた次回。

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