ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

149 / 187
ゆるポメラです。
少し短いかもしれません。
新入生の入学式を表現するか悩みましたが
自分なりに頑張ってみました。

それではどうぞ。



第126話 新入生の入学式

4月3日。

今日は新入生の入学式。

僕は生徒会室に向かっている……

 

(今日から僕も3年生か……実感がない)

 

そう思いながら生徒会室のドアを開けると、

ほのちゃん、みーちゃんが喧嘩モドキをしていた。

何があったの……?

 

「あ。ゆーくんおはよう♪」

「おはよ…ねぇ、あの2人どうしたの?」

「実は……」

 

ことちゃんの話によると、

ほのちゃんが入学式で使う新入生への挨拶文を無くしてしまったとの事。

それを聞いた、みーちゃんがいつもの説教をしようとしたところ、

そこまで言う事ないじゃん!と、ほのちゃんが反論。

そして話の論点までもがズレて現在に至るとの事……

 

「だいたい穂乃果はいつもいつも……!」

「それは関係ないじゃん!……あ、ゆうちゃん」

 

僕がいた事に気がついたのか2人は一旦喧嘩モドキを中断した。

 

「…おはよ。ことちゃんから聞いたけど新入生の挨拶文、無くしちゃったの?」

「あ、あはは……うん……」

「笑い事じゃありません……全く……」

「まぁまぁ、みーちゃんも落ち着いて……」

 

困ったなぁ……

昨日、下書きに使った挨拶文は無いし……

そういえば……

 

「みーちゃん、入学式の開始時間ってあとどれくらい?」

「今から私達が体育館に移動して20分くらいですね。在校生も移動してる筈ですから」

 

完全に時間がなかった。

もし時間に少し余裕があれば何とかなったかもしれないがこればかりは仕方がない……

解決案はやっぱり……

 

「ほのちゃん、アドリブで頑張って……」

「えぇー!?、穂乃果できないよぉ……」

「無理そうだったら僕も手伝うから……ね?」

「うぅ……うん」

 

ほのちゃんには大変かもしれないがコレしかない。

最悪ダメそうだった場合の事も考えて……

 

「みーちゃん。悪いんだけど短い文でもいいから挨拶文を考えてもらうのをお願いしてもいい……?」

「でも悠里君、仮に出来たとしても時間が……」

「その時は書けたやつでやるしかないね……そこから先はアドリブでやるしかないから」

「分かりました。私も書けるだけ書いてみますね?」

「私も思いつくのを書いてみるね?」

 

急ごしらえの挨拶文は、

みーちゃん、ことちゃんに任せる事になった。

こういう時は助け合いだよね……

そう思いながらも僕達は入学式が始める体育館に移動する事に……

 

(正直、僕も色々と不安なんだけど……)

 

何が不安なのかって?

新入生の子達が僕を見てどう思うかだよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が過ぎるというのは、

あっという間なもので気づけば入学式が開始されていた。

ここでちょっとした疑問が……

 

「それにしても今年の新入生は多いの?」

「お母さんが言ってたけど、今年の新入生は2クラスくらいって言ってたよ?」

 

ことちゃんが言う。

そういえば3月の最後の日くらいだったかな……

偶然、廊下ですれ違った南先生に新入生の人数を聞いたら

嬉しそうにそんな事を言ってた気がする……

 

「新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます……」

 

話が逸れたけど今は南先生による理事長挨拶。

確かこの後が生徒会長による挨拶だった気がする。

 

「理事長ありがとうございました!続きまして在校生からの挨拶。在校生を代表しまして生徒会長、お願いします。」

 

ほのちゃんの出番がきたようだ。

当の本人は緊張してるせいかガッチガチである……

 

「ほのちゃん、いつも通りでいいからね?」

「う、うん……」

「とりあえず急ごしらえですが私とことりで挨拶文を書いときましたのでこれを参考にしてください」

「穂乃果ちゃん、ファイト!」

「うん、穂乃果行ってくるね!」

 

笑顔でステージに向かう

ほのちゃん。

僕達は不安ながらも見守る……

 

「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。音ノ木坂学院生徒会長……」

 

突然マイクを持ったと思ったら上に投げカッコよくキャッチした。

新入生のみんなや在校生のみんなも驚いてる……

この自己紹介って去年も見たような……?

 

「高坂穂乃果と申します!」

 

ちょっと不安に思ったので……

 

「みーちゃん、あの自己紹介…去年も見たような気がしない?」

「奇遇ですね。私も思ってました」

「確か穂乃果ちゃんが生徒会長になったばかりの時だよね……」

 

みーちゃん、ことちゃんも同じ事を思っていたみたい。

あの時は、ほのちゃんが挨拶の後の台詞を忘れちゃって

代わりに僕がやったんだっけ……

流石に今回は大丈夫だと思っていると……

 

「あれ?、穂乃果ちゃん、どうしたんだろ……?」

「「は?」」

 

ことちゃんの呟きに僕、みーちゃんは同時に声を上げてしまった。

ほのちゃんを見ると表情が硬いまま冷や汗をかいている。

 

「えっ……ほのちゃん。もしかして台詞忘れたんじゃ……」

「ゆ、悠里君そんな訳ないじゃないですか……穂乃果に限って……」

「だ、だよねー……ほのちゃんに限ってそんな事ある訳……」

 

…ないと思いたい。

まさか台詞をまた忘れてしまったなんてないと思いたい……

在校生の席を見ると凛ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃんの顔が引き攣っていた。

新入生の席を見ると雪穂ちゃん、亜里沙ちゃんが心配そうな表情をしていた……

そして再び、ほのちゃんに目を合わせると……

 

「うぅ~……ゆうちゃんー……」

「…………」

 

半分涙目になりながら助けを求める

ほのちゃんの姿がそこにはあった……

 

「みーちゃん、ことちゃん。ちょっと僕、行ってくるね……」

「すみません悠里君、穂乃果のフォローお願いします……」

「あはは……ゆーくん頑張ってね?」

「うん……行ってくるね……はぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拝啓。

絵里さん、希さん、にこさん。

新入生の入学式の挨拶、おっちょこちょいな生徒会長は

相変わらずのようです……

この先が若干不安なのでもし音ノ木坂に遊びに来た際には、

何かフォローを言ってあげてくれませんか?

僕達では限界があるみたいです……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
色々と至らない点もあると思いますが
これからもよろしくお願いします。
次回は校舎案内の話になります。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。