ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回で『私たちが決めたこと』の回は最後になります。
主に悠里の心情です。
尚、穂乃果達は、あまり出ません(土下座)
期待していた皆様、申し訳ございません……

それではどうぞ。



第120話 決めた事

今日は日曜日。

この日、僕は1人で出かける事にしていた。

ほのちゃん達μ'sは一緒じゃないのかって……?

朝、μ'sのみんなで遊びに行こうと連絡があったんだけど丁寧に断った。

 

「こういう事に関しては僕は関わっちゃいけないし……」

 

別に僕が歌う訳じゃないからね……

そもそも僕は落ちこぼれなりにμ'sを手伝ってただけだし……

ここ最近、ずっと思ってた。

僕がいてもいなくてもμ'sはやってけたんじゃないかって……

 

「…だから1人で出かけてるんだけどね」

 

1人で出かけるなんて何年振りだろ……?

あぁ…思い出した。中学1年の頃以来だったなぁ……

 

「…気ままに歩こうかな」

 

適当に歩いていれば行きたい場所に着く。

1人の時はずっとそうだった……

そう思った僕は何も考えずにただ歩く事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に足を止めた場所はアイドルショップだった。

暇だし寄ろうかな……?

何の目的もないけど……

少し苦笑いしながら中に入る事に……

 

「…μ'sのグッズが置いてある」

 

ポスターやら何やら色々置いてあるし。

みーちゃんが見たら恥ずかしがりそうだ。

ちょうどその時だった。

 

「『伝伝伝』ブルーレイの完全版の予約特典は……」

 

やっば……

今の声、完全に花陽ちゃんじゃん……

僕は見つからないようにアイドルショップを後にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかμ'sのみんなが来てるとは思わなかった……」

 

なんとか見つからずに済んだのはいいけど

これからどうしよう……?

携帯の画面を見ると時刻は12時30分だった。

 

「…そうだ。『月見屋』に行こう」

 

結果、未柚ちゃんが営む喫茶店に行く事になった。

この時間帯なら混んでない筈だし……

少し遠回りして行こうかな。

さっきみたいに遭遇したら気まずいからね。

という訳で移動する事に……

 

 

 

 

 

 

ーー月見屋ーー

 

 

 

 

「…という訳なんだよ」

「だから悠里お兄様1人だったんですね……」

 

予想通り喫茶店の中は空いていた。

お客は僕1人だけ。

で、今は何をしているかっていうと未柚ちゃんに最近の事を説明しています。

μ'sの今後。今日1日、僕が1人でお出かけしている理由も含めてね?

 

「本当に良かったんですか?、穂乃果先輩達と遊びに行かなくて……」

「…いいよ。僕はμ'sの関係者でもないから」

「お手伝いとかでも……ですか?」

()()()()()()()()()()でもないんじゃない?…僕がいる意味って」

「まだ気にしてるんですか?」

「割と……ね」

 

主役はあくまで、

ほのちゃん達μ'sだ。

だから僕は今回の件に関しては口出しをするつもりは無かった……。3年生が卒業した後に残るのは、ほのちゃん達2年生と凛ちゃん達1年生だからその6人で決めなきゃダメだと思ったからだ……

じゃあ僕は?

…僕は何かしてあげたか?答えは『NO』だ。

結局、僕は誰にも気づかれず隅っこがお似合いな人間だから……

 

「…未柚ちゃんコーヒーもう1杯」

「未柚はバーテンダーじゃありませんよ?」

「…違うの?」

「悠里お兄様は未柚の事を何だと思ってるんですか……」

「…最年少の喫茶店のマスター」

「合ってますけど……否定できないです」

 

そう言うと未柚ちゃんはコーヒーの準備をしてくれた。

暗い話が続いてしまったので話題を変えてみる事にする……

 

「そういえば、心結は学校だっけ……?」

「えぇ。確かティナさんに頼まれた事があると言ってましたね」

「…代休とかどうするんだろ?」

「その辺はティナさんが理事長権限でなんとかしちゃうのでは?」

「…やりそうだね、ティナさんなら」

 

心結と未柚ちゃんは同じ学校に通っている。

僕も花怜ちゃん、ルーちゃん、ティアちゃんと遊びに行った事がある。

ちなみに理事長はティアちゃんのお母さんのティナさんだったりする。

すると未柚ちゃんが……

 

「ところで悠里お兄様、穂乃果先輩達からチョコレートを貰いましたか?」

「…僕も渡したし、なんか分かんないけど貰ったよ?」

「悠里お兄様も心結と同じ事を言いますか……お、恐るべしです……」

「…あれ?、心結も誰かから貰ったの?」

 

誰かは予想はつくけど一応聞いてみる……

 

「梨子ですよ」

「だと思った。心結に対して梨子ちゃん純粋だもんね?」

「あの手作りチョコを純粋だと思っていいのか未柚は不安です……」

「未柚ちゃん、どうしたの?」

「いえ。何も……」

 

この後も最近の事とか未柚ちゃんの愚痴を聞いたりと

夕方まで喫茶店で僕は過ごしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻は16時30分。

帰る途中で携帯電話が鳴った。

画面を見ると1通のメールが来ていた……

 

「…そっか。」

 

送り主は、ほのちゃんからだった。

内容はμ'sの今後についてだった。

書かれていたのは、たったの一行……

それは……

 

 

 

 

 

 

『大会が終わったらμ'sは、おしまいにします』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たった一行の言葉だけど僕にはその意味が分かった。

誰かが抜けて…誰かが入って、それが普通…けどμ'sの場合は違う。

1人でも欠けたらμ'sじゃない……かと言ってメンバーが増えてもμ'sじゃない。

ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん、絵里さん、希さん、にこさんの9人がいてのμ'sなんだろう……

 

「……僕も大会が終わったら考えようかな」

 

そう思いながら

僕は自宅に向かって足を運んだ。

帰る時、夕日が綺麗だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー翌日の放課後……ーー

 

 

 

 

 

 

部室に着くと、

ほのちゃんがホワイトボードに何かを書いていた。

 

「ほのちゃん、何を書いてるの?」

「あ、ゆうちゃん!、これだよ♪」

 

そこに書かれていたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

『ファイトだよっ!ラストライブまであと1週間!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

…とデカデカと書いてあった。

真ん中にはμ'sの9人で撮ったと思われる写真が貼ってあった。

写真というよりは証明写真を撮る機械で撮った写真のようだけど……

 

「…みんな凄い顔してるね?」

「あー!?、ゆうちゃんが笑ったー!!」

 

そう言うと、ほのちゃんは僕の腕に抱きつきながら頬を膨らませる。

 

「「あー!?」」

 

なんだと思い振り返ると、

みーちゃん、ことちゃんがいた。

あれ?、この状況って誤解とか招かないかな?

そう思った矢先……

 

「穂乃果!!、どうして悠里君に抱きついているんですか!!」

「穂乃果ちゃんズルイ!!、ことりも抱きつく!!」

「ことりも抜け駆けとかズルいじゃないですか!!、わ、私も……///」

 

そう言った後、

みーちゃんは左腕に、ことちゃんは背中に抱きついてきた。

何なのコレ……?

 

「…3人共さ、今から練習なんだよ?。離れてくれると嬉しいんだけど……」

「「「イヤだ!!」」」

 

この後、20分くらいこの状態が続き、

僕達4人は絵里さん達に手痛いお説教をもらいました……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただいてありがとうございます。
今回で、2期第11話は終了です。
連載開始の頃から2期第11話の後半は違った形で
執筆したかったので今回のような形にしました。
次回は、2期第12話『ラストライブ』の回です。
頑張って執筆しますので、よろしくお願いします。

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