ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
本編の続きになります。
本編の投稿、何日ぶりになるんだろ……?

それではどうぞ。


第119話 どうしたいの?

グラウンドに練習の準備をしていた後も

ほのちゃんは元気がなかった。

部室であんな空気になった後だからね……

 

「何かあったんですか?」

「えっ?」

「顔を見たら分かるよ」

 

みーちゃんとことちゃんが、

ほのちゃんに話しかけた。

2人も様子が変だと気がついたみたい。

すると観念したのか……

 

「雪穂に言われたんだ、3年生が卒業したら……」

「…μ'sはどうするのって言われたの?」

「うん…って、なんで分かったの!?」

 

ほのちゃん…そんなに驚く事?

話の流れで予想がつくよ?

って、みーちゃんとことちゃんは何で苦笑いしてるの?

僕、おかしい事言ったかな……?

 

「それじゃあみんな行くわよ~!」

 

絵里さんの合図で練習を開始する。

今からやる練習はグラウンドを走る事だ。

過度なトレーニングは避けようというやつだ。

当然ながら僕も走る。

 

 

 

 

 

 

 

走ってる途中で気になった事があったのか

みーちゃんが……

 

「穂乃果はどう思うんですか?」

「スクールアイドルは続けていくよ。歌は好きだし…でも……」

「μ'sのままでいいって事……?」

 

ことちゃんが代弁した。

図星だったのか、ほのちゃんは静かに頷いた。

 

「私も同じです。3年生が抜けたのをμ'sと言っていいのかと……」

「そうだよね……」

 

みーちゃん、ことちゃんが言った。

考えてる事は、ほのちゃんと一緒だった……

 

「なんで卒業なんてあるんだろう……」

「…いや、そんな事を言われてもねぇ……」

 

ほのちゃんの言う事にちょっと戸惑った。

確かに言い分は分からなくはないけどこればっかりはそれを作った人に

聞いてくれと言いたかったけど敢えて僕は言わなかった。

 

「続けなさいよ?」

 

僕達4人の前を走ってたにこさんが話し出した。

聞こえてたんですね……

 

「メンバーの卒業や脱退があっても名前は変えずに続けていく。それがアイドルよ!」

「アイドル……」

 

そう言われても割り切れないものがあるのは僕が一番知ってる……

同じ事が昔もあったから尚更だ。

 

「そうやって名前を残していってもらう方が卒業していく私達も嬉しいの。だから…」

 

そこから先を言おうとした、にこさんは希さんの胸の辺りにぶつかって尻餅をついてしまった。……というか希さんも今の話を聞いてたんですか?

 

「その話はラブライブが終わるまでは話さないって約束やろ?」

「分かってるわよ…」

 

目線を逸らしながら答えるにこさん。

 

「本当にそれでいいのかな…?」

 

花陽ちゃんが今のやり取りを聞いて思ったのか

そんな事を言った。その表情は疑問を抱いているような感じだった。

 

「だって亜里沙ちゃんと雪穂ちゃんもμ'sに入るつもりでいるんでしょ?ちゃんと…答えてあげなくてもいいのかな……もし私が同じ立場なら辛いと思う」

 

アイドルが好きな花陽ちゃんだからこそ、

思うところがあるのだろうと僕は思った。

 

「なに遠慮してるの?続けなさいよ。メンバー全員が入れ替わるならともかく、あなたたち6人は残るんだから……」

 

花陽ちゃんが遠慮しているように感じたのか、

にこさんが言う。すると花陽ちゃんは……

 

「遠慮してるわけじゃないよ。ただ私にとってのμ'sはこの9人で誰か1人でも欠けても違うんじゃないかって……」

「私も花陽と同じ。にこちゃんの言う事も分かる。μ'sの名前を消すのは辛い。だから続けていった方がいいんじゃないかって…」

 

花陽ちゃんが言った事に同意する真姫ちゃん。

 

「でしょ?それでいいのよ…」

「えりちはどう思うん……?」

 

希さんの問いかけに無言で立ち尽くしている絵里さん。

しばらく下に俯いてしばらく考えた後に、こう話す……

 

「私は決められない。それを決めるのは穂乃果達なんじゃないかって……」

 

その言葉に、ほのちゃん達2年生と凛ちゃん達1年生も驚いていた。

 

「私達は必ず卒業するの。スクールアイドルを続ける事はできない。だからその後の事も口にすることも出来ない。私はそう思ってる。決めるの穂乃果達。それが私の考え…」

 

絵里さんの言葉に希さんとにこさんも同意していた。

これが3年生の答えか……

 

「…今日の練習はここまでにしよ?。みんな考えたい事もあるだろうし」

 

僕の合図で今日の練習は終わりにする事にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

side海未

 

 

 

 

 

 

3年生が先に帰った後、

私達7人も帰る事になりました。

 

「結局、話し合う事になっちゃったね……」

「仕方ないと思います。曖昧な気持ちで大会に臨むのは良くないと思います」

「…遅かれ早かれ、この事は話さなきゃいけなかったと僕は思うけどさ」

 

悠里君の言う通り遅かれ早かれ

いずれは話さなければならない問題でした。

私の後ろにいた真姫は……

 

「どうするつもり?」

「私達で決めなきゃならないんだよね……」

「難しすぎるよ……」

 

続くように花陽と凛が話した。

すると悠里君が……

 

「…今回の件、僕は何も言わないし関わらないから」

「「「「「「えっ!?」」」」」」

 

ここにいる全員が驚いた。

悠里君の言い方を変えれば自分には関係ないから

そっちで勝手にやってと言ってるように聞こえたからです。

私達が次に言う事が分かったのか小さく溜息を吐きながら……

 

「…勘違いしてるようだから念の為に言うけど、別に僕は見捨てるという意味で言ったんじゃないからね?」

「じゃあどういう意味なんですか?」

 

花陽の問いかけに悠里君は私達の目を真っ直ぐ見ながら……

 

「絵里さん達3年生が卒業したら来年いるのは、ほのちゃん達6人なんだから、その6人でどうしたいか決めなきゃダメだよ。それに歌うのはμ'sのメンバーである6人なんだから僕は関係ないよ。厳しい事を言うようだけどμ'sの今後の事も解決できないようで迷いがあるような…そんな状態じゃラブライブ優勝なんて絶対にできないよ」

 

その言葉は私達に重く深く突き刺さった……

どうしてそんな事を言うの?と彼に言いたがったが何故か言えない。

そして私達に向かって……

 

「…敢えて聞くね?、μ'sを()()()()()()()

 

悠里君の問いかけに

答える事ができなかった。

その理由を考えても答えが出なかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1年生組3人と別れ、

ことりとも別れたあと私達は家に向かっていた……

 

「ほのちゃん」

「ゆうちゃん……?」

 

穂乃果の家に着き家に入ろうとした時、

悠里君が呼び止めた。

 

「自分に正直に本心で考えてみるといいよ。そうすれば答えが見つかるから…」

「うん、ありがと……」

「…答えが出たらμ'sのみんなで休日を利用してみるといいよ」

「「えっ?」」

 

それは一体どういう意味なんでしょうか……?

 

「僕から言える事はこれだけ。ほのちゃん、また明日ね」

「穂乃果、それではまた。」

「うん、また明日ね。ゆうちゃん、海未ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果と別れたあと私と悠里君だけになった。

うぅ…、なんだか少しだけ気まずいです……

 

「あの、聞いてもいいですか……?」

「…なにを?」

「悠里君があの時、私達6人に言った意味って経験則だからですか?」

 

すると悠里君は少しだけ驚いた表情をしながら……

 

「…みーちゃんってエスパー?」

 

どうやら本当のようです。

帰る道中ずっと考えていたんですが、どうにも腑に落ちない点がありました。

あの意味を深く考えると悠里君自身が体験した言い方になるんです。

そう考えていた時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………璃夢ちゃんも同じだったから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、悠里君が何かを

呟いていた事に私は気づかなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただいてありがとうございます。
次回で2期第11話、最後の回になります。
構成は浮かんでいますので早く投稿できると思います。
次回もよろしくお願いします。

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