ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
花陽ちゃん、誕生日おめでとう。
今回の内容ですが、
家庭科の授業になっています。

それではどうぞ。



特別編 花陽の誕生日

こ、こんにちは……

小泉花陽です。

今日は学校の午後の授業の話をしますね?

って私、誰に向かって話してるんだろう…?

 

「それでは皆さん。調理室に移動しますよ~」

 

先生の合図で調理室に向かう私達1年生。

実は今日の午後の授業は家庭科なんです。

 

「調理実習なんて、中学以来だにゃー」

「私は正直、どうでもいいんだけど……」

 

凛ちゃん、調理実習をするの楽しみにしてたもんね♪

真姫ちゃんはどうでもいいって言ってるけど、

その割には……

 

「よく言うにゃ!、真姫ちゃんが一番楽しみにしてた癖に」

「うるさい!///」

「あはは……」

 

凛ちゃんの言う通り実は真姫ちゃんが

楽しみにしてたりするの。

昨日の夜に私に色々と聞いてきたくらいだし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー調理室ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

調理室に着くと

何故か穂乃果ちゃん達2年生がいた。

あれ?

 

「あ、凛ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん。」

 

私達3人に気づいた穂乃果ちゃんが

こっちに来た。

 

「穂乃果、これどういう事?」

「えっとね、穂乃果達のクラスも家庭科で調理実習をする事になったの」

「あれ、そうなのかにゃ?」

 

すると先生が……

 

「はーい、それでは昨日決めた班ごとに分かれてください~」

 

あ、ちなみに私は凛ちゃんと真姫ちゃんと同じ班なんだ。

周りを見てみると2年生と同じテーブルに移動するみたい……

そう思ったら穂乃果ちゃんが……

 

「ねぇねぇ穂乃果達の班で一緒にやらない?、海未ちゃん達も一緒なんだ!」

「いいの?」

「うん。その方が楽しいし!」

「面白そうにゃー」

「まぁ、良いけど……」

 

そんなこんなで私達3人は

穂乃果ちゃん達の班で一緒にやる事になりました。

テーブルに着くと、海未ちゃん、ことりちゃん、悠里さんがいた。

 

「それでは今から1年生と2年生との合同授業を始めますー」

 

全員テーブルに着いたのを確認した後、

先生がそう言った。

合同授業?

どうゆう事なんだろ…?

 

「1年生の皆さんには2年生と何か作ってもらいまーす。尚、作る物については

テーマは問いません。強いて言うなら『自分達が食べたい物』になります。

ちなみに先生は『辛い物』が食べたいなー♪。」

 

じゃあ今日の授業は1年生と2年生で先輩後輩の境界線を

抜きにしてやるって事なのかな?

何だか夏合宿の時みたい……

それにしても先生、さり気なく自分の分も作って欲しいなんて言ってたよね。

ちなみに先生はユーモアがあって私達のクラスでは

お姉さん的存在なんです。

 

「何か質問ある人はいますかー?」

「…はい。」

 

先生が質問はないかと言うと

悠里さんが手を挙げた。

 

「はい!、音ノ木坂の唯一の男子2年2組の水無月君、何か質問?」

「…先生って辛い物、平気なんですか?」

「ん?、平気ですよー、辛い物ならバッチコーイ!」

「…分かりました」

 

悠里さんは先生にそれだけ聞くと

何やらメモ帳のようなものを取り出しました。

そして何やら考えているようです。

 

「それでは時間も惜しいし、怪我だけはしないように気をつけてくださいね。

時間はたっぷりあるからねー♪、それでは各自開始ー♪」

 

先生が合図をすると、

みんな料理を始めました。

 

「よーし、じゃあ私達も作ろー♪」

「にゃー!」

 

穂乃果ちゃんと凛ちゃん、

張り切ってるなぁ……

 

「ところで穂乃果、一体何を作るんですか?」

 

海未ちゃんが何気なく聞く。

あっ、そうだよね。

具体的に何を作るか私も知らないし……

 

「え”っ……?」

 

表情が固まる穂乃果ちゃん。

それを見た真姫ちゃんは……

 

「まさか決めてないって言うんじゃないでしょうね……?」

「あ、あははは……、ことりちゃん?」

「えっ?。穂乃果ちゃんが決めてきたんじゃないの?」

 

首を傾げることりちゃん。

もしかして本当に決めてなかったのぉ!?

 

「どうするんですか!!、他の人達はもう始めてるんですよ!?」

「そうよ!、どうすんのよ!」

「海未ちゃんと真姫ちゃんも怒らないでよ!?」

 

海未ちゃんと真姫ちゃんに怒られる穂乃果ちゃん。

ほ、本当にどうしよう…?

 

「…この際、なんか適当な物でも作る?」

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

そう言い出したのは悠里さん。

でも適当な物って一体…?

 

「…自分が食べたい物を作ればいいんだよ。玉子焼きでもいいし、野菜炒めでもいいし、ちょっと手間をかけてラーメンでもいいし、ハンバーグでもいいわけだし。」

 

適当な物って自分が食べたい物の事だったんだ……

確かに何を作るか決めてないよりは良いかもしれません。

 

「…という訳で、花陽ちゃん?」

「あ、はい?」

「ここに米があるんだけど、ご飯作るのを担当してもらってもいい?」

「是非やらせてください!!」

 

ご飯を炊いたりアレンジしたりするのは

花陽の専売特許なので悠里さんに頼まれた事をすぐに引き受けました。

 

「…さてと。僕も何か作るか」

 

そう言うと悠里さんは、

材料を見ながら考えていました。

何を作るんでしょう……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー調理中の光景ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽は今、ご飯が炊けるまでの間、

付け合わせの料理を作っています。

他のみんなは何を作っているのかな…?

 

「かよちん、かよちん!」

「どうしたの凛ちゃん?」

「凛、ラーメン作っちゃったにゃ」

 

そこには凛ちゃんが作ったであろう

ラーメンがあった。

た、食べきれるかな…?

 

「海未ちゃんとことりちゃんは?」

「私は玉子焼きを……」

「私は肉じゃがだよ~♪」

 

海未ちゃんは玉子焼き、

ことりちゃんは肉じゃがを作っていた。

 

「真姫ちゃんと穂乃果ちゃんは?」

「私はトマトスープ」

「穂乃果は揚げ饅頭だよ!」

 

真姫ちゃんってトマトが好きなんだよね……

なんか美味しそう……

穂乃果ちゃんは家が和菓子屋さんなのか揚げ饅頭を

作っていました。

そういえば悠里さんは何を作ってるのかな?

 

「…………」

 

そこには無心になりながらハンバーグの種を手でこねて

凄い速さで焼き崩れ防止をしている悠里さんの姿が……

 

「は、速過ぎだにゃ……」

「ゆうちゃん、それって何か意味あるの?」

「…焼き崩れとひび割れ防止」

 

あ、なるほど。

焼き崩れだけじゃなくハンバーグの型のひび割れを防ぐ事も

できるんですね……

 

「……後は20分くらい焼いて、その間に……」

 

すると悠里さんはフライパン等が入ってる棚から、

『たこ焼き器』を取り出しました。

なんで入ってるんだろ……

他の高校ではない筈だよね?

音ノ木坂の卒業生の中で誰か、たこ焼き好きな人でもいたのかな?

 

「ゆーくん。たこ焼きでも作るの?」

「…うん、先生の分ね。辛い物が好きって言ってたでしょ?」

「でもなんで、たこ焼きなんですか?。辛い物なら他にもあるんじゃ……」

 

真姫ちゃんの言う通り、

辛い物を使った料理なら他のでもいいんじゃないかと

私も思ってました。

例えば、キムチチャーハンとか、

おにぎりだと山葵を使ったもの等があります。

後者の食べ物は作った事がありますよ?

ピリッとして美味しいんですよ?

 

「…知り合いに作り方を教えてもらったんだ。コレに勝る辛い食べ物はないと思う

それに未柚ちゃんの喫茶店でも、夏と冬の限定メニューとして扱ってるんだ。

まぁ完成してからのお楽しみという事で……、っとその前にハンバーグをお皿に盛りつけないと……」

 

悠里さんの作ったハンバーグ美味しそう……

でもむしろ悠里さん曰くの辛い料理が気になるなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー料理開始から1時間30分後……ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無事に料理が完成しました。

あ、作った料理はですね……

 

花陽:拘りのご飯、付け合わせ

 

凛:ラーメン

 

真姫:トマトスープ

 

ことり:肉じゃが

 

海未:玉子焼き

 

穂乃果:揚げ饅頭

 

 

 

 

 

なんかこうして見ると

凄い数になってしまった気がします。

 

「…はい。豆腐ハンバーグ完成」

 

なんと悠里さんが作ってたのは

ハンバーグじゃなく()()()()()()()だったのです!

これには穂乃果ちゃん達も驚いていました。

花陽は、てっきり普通のハンバーグかなと思ったんですけど……

 

「それじゃあ料理が完成した班から食べてねー♪」

 

先生が言ったので

私達も食べようとしたら……

 

「…あ、先に食べてて?。僕、先生に作った料理を渡してくるから」

 

そう言うと悠里さんは先生のところへ……

 

「悠里君、結局何を作ったのでしょう?」

「辛い料理だけな事は確かね……」

 

海未ちゃんと真姫ちゃんが

そんな事を話していると……

 

「かっら~いっ!!?、けど美味しい!!」

 

声がした方を見てみると

先生が凄い汗をかきながら何やら()()()()()()

美味しそうに食べていました。

 

「…先生、これレシピなので良ければどうぞ」

「作り方も簡単なのね!、早速帰ったら試してみるわ♪」

 

レシピを先生に渡した後、

悠里さんが戻ってきました。

 

「ゆうちゃん、結局どんな辛い料理を渡してきたの?」

「…食べる?」

「食べたいにゃー」

「…その前にちょっと待っててね?」

 

すると悠里さんは氷が4つ程入った牛乳を私達6人に

渡してきました。

 

「…辛かったらそれを飲んでね?。水だと余計に辛く感じるから」

 

なんか聞いた事があります。

辛口のカレーを食べた時に辛くて水を飲むと

余計に辛く感じるって聞きます。

 

「…で、辛い料理がコレ」

 

テーブルに置かれたのは、

やはり黒いたこ焼きでした。

 

「ゆーくん、どうして生地が黒いの?」

「…イカ墨を使ってるから」

 

あぁ。だから生地の部分が黒いんですね……

納得です。

 

「…試しに食べてみて。残してもいいから」

「「「「「「い、いただきます……」」」」」」

 

悠里さんが作った黒いたこ焼きを私達6人は

口に入れた瞬間……

 

「「「「「「っ!!??」」」」」」

 

強烈な辛さが口の中を支配してきました。

あまりの辛さに悠里さんが渡してくれた牛乳を

すぐに飲みました。

 

「ゆうちゃん、コレ辛いよ!!」

「…だから言ったじゃん。辛いって」

 

穂乃果ちゃんが涙目になりながら

悠里さんに訴えていました。

 

「か、辛いにゃ~……」

「こ、これは嫌でも目が覚めます…か、辛いですけど……」

「海未。その意見には私も同じ……」

 

凛ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんも

涙目になっていた。

すると今度は、ことりちゃんが……

 

「ゆーくん、たこ焼きなのに()()が入ってないよ~……」

 

あまりにも辛くて花陽も忘れてましたが

確かに肝心の()()が入っていませんでした……

 

「…まぁ、たこの代わりに大量のタバスコをこれでもかってくらい入れたからね」

「「「「「「それ最早、たこ焼きじゃない!?」」」」」」

「…ちなみに料理名は『堕天使の涙』と言うんだってさ」

 

だ、堕天使の涙……

これを考案した悠里さんの知り合いは凄いですね……

よっぽどの辛い物好きなんでしょうか?

うぅ、まだ口の中がヒリヒリします……

 

「…やっぱり本人が作ってくれたのが美味しいな。堕天使の涙」

「ゆうちゃん平気なの!?」

「…ちょっと辛いけどね?」

「ちょっとじゃないにゃ!?、凄く辛かったにゃ!!」

 

未だに平然と『堕天使の涙』を食べる悠里さん。

この後はみんなで作った料理の交換等をしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(みんなで料理を作るのって楽しいな♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もし機会があれば今度は

μ'sのみんなで作りたいなと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は花陽ちゃん視点で
執筆してみました。
誕生日記念に間に合って良かったです。
次回もよろしくお願いします。

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