ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
数日振りの投稿になります。
今回で『μ's』の回は最後になります。

それではどうぞ。


第116話 μ'sの原動力

悠里です。

僕は今、ほのちゃんの家で

ある事をしています。

それは……

 

「…ほのちゃんママ、餅米の準備ができました」

「ありがと~♪、ゴメンね?、手伝ってもらっちゃって」

「いえ……」

 

そう。餅つきに使う餅米の準備をしていたのだ。

何故こうなったか説明すると……

 

 

 

 

 

 

『昨夜、ほのちゃんから電話が来る』

       ↓

『ゆうちゃん。明日、穂乃果の家に来て!』と言われる。

       ↓

『『穂むら』に着く。μ'sのみんな、花怜ちゃん達がいた。』

       ↓

『何故か餅つきに使う臼が置いてあった』

       ↓

『理由を察した僕は餅米の準備のお手伝い』←今ココ。

 

 

 

 

 

 

…とまぁザックリ説明すると、こんな感じである。

 

「悠里お兄様、こちらも準備ができました」

 

僕の隣でピョコっと出てきたのは未柚ちゃん。

餅米の準備をする際に僕1人じゃ大変と思ったのか自ら率先して

手伝ってくれたのだ。

 

「未柚ちゃん、良ければうちのお店でバイトしない?。厨房担当で♪」

「お気持ちは嬉しいのですが、未柚も喫茶店の営業があるので……」

 

ほのちゃんママが未柚ちゃんをバイトの勧誘をしていた。

未柚ちゃんが手慣れた手つきで餅米を準備していたのを

ほのちゃんママが間近で見ていたからである。

因みに、ほのちゃんパパも自分のやっていた作業を止め、

驚きの表情で未柚ちゃんを見ていた程である。

 

(未柚ちゃんって本当に13歳だよね?……多分……)

 

今まで気にしてなかったけど

そろそろ本気で未柚ちゃんが13歳という年齢の域を超えてるのを

疑った方がいいかもしれない……

 

「悠里お兄様、何か言いましたか?」

「…いや、何でもないよ」

「じー……」

「…さて、餅米を外に持っていこー」

「じー……」

 

未柚ちゃんの視線を逸らしながら

お店の外に出る。

 

「…餅米、持ってきたよー」

「出来たてですよ?」

 

そして出来たての餅米を臼に入れる。

 

「ちゃんとできるの穂乃果?」

 

ほのちゃんママが心配しそうに言う。

正直なところ、僕もである。

 

「お父さんに教わったから大丈夫だよ!」

 

祭と字が書いてある赤の法被を着ながら言う

ほのちゃん。

あの法被、どこから持ってきたんだろ?

そして杵を持ち臼に入った餅米を杵で捏ねていく…

餅つきをやる際、1回1回、手でこねる役は、

みーちゃんがやるみたい。

 

「はぁ~!ご飯がキラキラしてきたね!お餅だね~」

「食べる気満々じゃない……」

 

花陽ちゃんは既にお皿と箸を準備していた。

それを呆れながら突っ込む、にこさん。

…あの花陽ちゃん、涎が出てるよ?。

 

「凛ちゃんと瑠菜ちゃんもやってみる?」

「やるにゃ~」

「わたしもやりたい~♪」

 

ほのちゃんが凛ちゃんとルーちゃんに餅つきを

やるかと聞く。2人はノリノリだった。

するとティアちゃんが……

 

「ルナは止めておきなさい。臼が壊れるわ」

「酷~い!?」

「そうですね。瑠菜お姉様の場合は加減が効きませんからね」

「しゅーん……」

 

あ、ルーちゃんが落ち込んじゃった……

 

『確かに瑠菜ちゃんがやると、臼の原型がなくなっちゃうからねぇ……』

「「「「「「「「「えええっ……!?」」」」」」」」」

 

花怜ちゃんの補足にみんなが驚く。

どんな力加減をしてるのかっていうとルーちゃんの場合、

普通の女子高生が握力測定をすると数値が出るのに対し

ルーちゃんがやると握力測定の機械ごと破壊してしまうのだ。

本人はいつも『えへへ~、力入り過ぎちゃった~』と言うので

月ノ丘高では名物になってしまっている。

 

「真姫ちゃんは?」

「私はいいわよ、それより何で餅つきなのよ?」

 

ほのちゃんが真姫ちゃんを誘うも遠慮する真姫ちゃん。

それよりも何故、餅つきをする事になったのかを聞く。

 

「在庫処分?」

 

希さんが在庫処分でもするのかと聞く。

すると、ほのちゃんは……

 

「違うよ。なんか考えてみたら学校のみんなに何のお礼もしてないなって」

「お礼?」

 

絵里さんが、どういう事かと首を傾げる。

 

「うん、最終予選を突破出来たのってみんなのおかげでしょ?でも、あのまま冬休みに入っちゃってお正月になって…」

 

ほのちゃんが一瞬…いや正確には、ほのちゃん、みーちゃん、ことちゃん

の3人が僕の方を見てきた気がした……

…気のせいかな?

 

『でも、お餅にする必要はなかったんじゃ…?』

「いや~、それ以外に思いつかなかったというか……」

 

花怜ちゃんの呟きに苦笑い気味に

答える、ほのちゃん。

 

「それに学校のみんなに会えば、キャッチフレーズが思いつきそうだなって」

「思いつく?」

 

ほのちゃんの言葉に反応する花陽ちゃん。

 

「お餅つきだけに!」

 

あれ?

いつの間にか、ほのちゃんとことちゃんが僕の背後にいる。

どうしたんだろ?

…あっ、もしかして、にこさんが今言った事?

 

「にこちゃん寒いにゃ……」

「悪かったわよ!ついよ!つい!!」

 

にこさん、自覚はあったんですね……

 

『き、気を取り直して餅つきの続きやろ?、凛ちゃん?』

「分かったにゃ~」

 

気を取り直して凛ちゃんが杵を振り上げた瞬間……

 

「危な~い」

 

すると後ろから亜里沙ちゃんが走ってきて

みーちゃんを庇うようにして倒れた。

突然の事にみんなも驚いている。

……一体どうしたというの?

 

「μ'sが怪我したら大変!!」

 

どうやら何か勘違いをしているので

凛ちゃんが……

 

「叩こうとしてたわけじゃないにゃ」

「???」

 

未だに首を傾げている亜里沙ちゃんを

説明する為、花陽ちゃんが先程のお餅をお皿に盛り付けて

亜里沙ちゃんに渡す。

 

「お餅?スライム?」

「食べてみて?頬っぺた落ちるから!」

 

花陽ちゃんがお餅の事を説明すると

不思議そうに見ていた亜里沙ちゃんは箸を使ってお餅を食べるとに笑顔になった。

 

「美味しい!」

「おおっ!本格的ね!」

 

すると音ノ木坂のみんながやって来た。

 

「へい!いらっしゃい!」

 

ほのちゃんが八百屋さんみたいなノリで

客寄せみたいな事をしていた。

 

「…さてと、お餅を配る準備をしなきゃ……」

「悠里お兄様、未柚も手伝います。」

「あ。わたしも~手伝う~♪」

「ユーリ、手伝うわ」

『あ、じゃあ私も……』

 

僕達5人はお餅を配る準備をする事にした。

あ、勿論お餅も食べたよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方になり僕達は餅つきに使った臼や杵を片付けていた。

使った物は、ちゃんと片付けしないとね。

 

「みんな来てくれて良かったですね」

「…まさか完売になるとは」

 

結構、多めにお餅用意したのに

凄い売れ行きだった。

 

「そんなにみんなお餅好きだったのかにゃ?」

「好きだよ。美味しいもん」

 

凛ちゃんの一言に花陽ちゃんが言う。

そういえば花陽ちゃん、けっこう食べてたよね。

 

「きっと…みんな一緒だからだよ……」

 

ほのちゃんの一言に驚くμ'sのみんな。

 

「みんながいて私達がいて…だからだと思う!」

「なんか分かるような……」

「分からないような……」

 

ほのちゃんの言葉に首を傾げる凛ちゃんと花陽ちゃん。

他のみんなも首を傾げていた。

 

「それがキャッチフレーズ?」

 

ことちゃんの聞くと、ほのちゃんは右手の人差し指で自分の喉元を指差す。

 

「う~ん…ここまで出てる…」

『穂乃果ちゃん、あとちょっとってところ?』

「うん~……」

 

この様子だと気づくのは、

もうちょっとかなと僕は思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー神田明神ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神田明神で練習した後、

みんなが休憩してる間、

僕は絵馬が飾られてるところにいた。

 

(随分、たくさんあるなぁ……)

 

お正月明けなのか

去年よりも多かった……

そんな事を考えていたら、ほのちゃん達がやって来た。

 

「ゆうちゃん、どうしたの?」

「ん?、絵馬がたくさんあるなーって思って……」

『あれ?、これ音ノ木坂の生徒が書いたやつじゃないかな?』

 

花怜ちゃんが1つの絵馬を指差す。

そこに書かれていたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【μ'sが最高のパフォーマンスができますように】

 

 

 

 

 

 

 

 

と書いてあった。

隣には雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんが

書いてくれた絵馬もあった。

どんな内容かというと……

 

 

 

 

【μ'sが本大会で遅刻しませんように】、【大会の日、晴れますように】

 

 

 

 

 

と、ほのちゃん達μ'sを応援してくれてる事が

書いてあった。

なので僕は、ほのちゃんに向かって……

 

「…ほのちゃん、これを見て何か分からない?」

「あっ……」

 

すると何かに気づいた表情をした

ほのちゃん……

 

「そうだよ!、これだよ!!」

「ど、どうしたのですか!?」

 

突然の事に驚く

みーちゃん達……

 

「一生懸命頑張って、それをみんなが応援してくれて、一緒に成長していける。それが全てなんだよ!みんなが同じ気持ちで頑張って、前に進んで少しずつ夢を叶えていく…。それがスクールアイドル、μ'sなんだよ!」

 

ほのちゃんの言葉に

気づいたのか納得する、みーちゃん達……

 

 

(…気づいてくれて良かった)

 

そう思った僕だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー翌日ーー

 

 

 

 

 

翌日、各チームの紹介に僕達はUTXに来ていた。

何故かというと、各出場チームのキャッチフレーズが

スクリーンに流れるからだ。

 

『まだかな……まだかな……』

「μ'sのキャッチフレーズまだ流れないの~?」

「カレン、ルナ少し落ち着きなさい……」

 

μ'sのキャッチフレーズがまだ流れない事に

落ち着かない様子の花怜ちゃんとルーちゃんを宥めるティアちゃん……

 

「あ、皆さん。流れたみたいです……」

 

未柚ちゃんの声にスクリーンを

一斉に見るみんな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

μ'sのキャッチフレーズ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『エントリーNo.11 μ's みんなで叶える物語』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただいてありがとうございます。
今回で、2期第10話は終了です。
次回は、2期第11話『私たちが決めたこと』の回です。
頑張って執筆しますので、よろしくお願いします。

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