ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回が海未ちゃん回
でしたので今回は、
ことりちゃん視点に
なります。

それではどうぞ。


第102話 ことりの悩み

あなたは誰なの?

 

「ねぇ、本気なの!?」

 

目の前の子に叫んでいるのは

ことり自身だというのは

すぐに分かった……

 

「これ以上は、もう見てられないから……」

 

その子の表情は、

大切な人が傷つくのを

見るのは嫌だ……

そんな顔だった……

 

「そんな事したら、()()()()

この先どうなるか分かってるでしょ!!」

「……」

 

どうして、ゆーくんの事を

言ったのか分からなかった……

その言葉を聞いた瞬間、

その子は……

 

「……じゃあ悠里君が、

このまま死ぬのを黙って見てろって言うの!?

ふざけないで!!!」

 

ことりを睨みつけながら

怒鳴ってきた……

 

「今日まで見てきたけど何よ…

悠里君の事を散々バカにして、

挙げ句の果てには嬲り殺し……?

……冗談じゃないわ!!」

 

そう言い

立ち去ろうとした…

だけど……

 

「……何のつもり?」

「行かせないわよ……」

 

何故か、ことりは

その子の前に立ちはだかり

道を塞いでいた。

一体どうして……?

 

璃夢(リム)ちゃん、1つ聞いていいかしら?」

「何よ……」

 

ことりが問いかけている女の子の

名前は璃夢というらしい。

 

「……()()しないの?」

 

どうして

その言葉を言ったのか

理解出来なかった……

そして返ってきた言葉は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悠里君の傍にずっといるって約束したのよ。

出会った頃から、ずっとね……

私が昔、アイドルをしてた辛い時だって

悠里君は私の傍にいてくれたから……

後悔も何も、()()()が決めた事なのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉に嘘は

全く無いように聞こえた……

 

「なら敢えて試させてもらうわ。

私だって、みすみす行かせないわよ……」

 

すると璃夢ちゃんは

不敵に笑いながら……

 

「私、悠里君の事になると加減が効かないわよ?」

「奇遇ね?、私もよ。」

「今日はやけに素直ね、()()()?」

「目が笑ってないわよ?」

 

そして璃夢ちゃんは、

懐からパン切り包丁を2本取り出し

構え始めた……

 

「私の邪魔をするなら、

ことりでも容赦しないわよ……」

 

その言葉を最後に

ことりの視界は暗くなった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーピピピッ!、ピピピッ!ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆ、夢……?」

 

気づけば朝になってた。

隣で未だに鳴っている

目覚まし時計を止める。

 

(でも、なんで……)

 

あんな夢を見たんだろう……

 

「ことり~?、朝ご飯出来たわよ~?」

「あっ、はーい!」

 

お母さんに呼ばれたので

私は着替えて下に降りました。

 

「お、おはよう。お母さん……」

「おはよう。珍しいわね、寝坊するなんて……」

「そ、そうかな……?」

 

いつもだったら

もう少し早めに起きてるんだけど、

今日は何でか寝過ごしてたみたい。

 

「ことり、何かあったの……?」

「えっ?」

「ここ最近、顔色が悪いわよ?」

「そ、それは……」

 

お母さんは心配した表情で、

聞いてくるけど、これは話していい内容なのかな……

実際、今日見た夢だって……

 

「……ううん、何でもないよ」

「そう……」

 

多分、お母さんは

ことりが何か隠してるのは分かってるから

敢えて追及しないんだろうな……

ことりも頑固だよね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーことりの部屋ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に戻って、

今日は何をするか考えたけど

ティアちゃんから渡された

『白い本』を読む事にした……

 

「これって私の事、だよね……」

 

この『白い本』の内容は、

中学1年生の時に起きた出来事だった。

1人の女の子の治療費を払う為に

頑張る男の子の1年間の物語。

その女の子は、ことり自身だという事は

分かった。

更にその男の子は、

ゆーくんだという事も……

 

「なんで、なんで……」

 

読み続けて段々分かったのが

最初は明るかった内容が、

徐々に暗くなっていく。

ゆーくんの視点で書かれているので

読むのが辛くなってきた。

不意に、もう1人の私が出てきた事を

思い出した……

私はゆーくんの事を

本当に考えているのかって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「分からないよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えても、

答えは見つからなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




少し暗い感じに
なってしまいましたが、
これからもよろしくお願いします。
次回の視点は未定になってます。
近い内、穂乃果ちゃん視点も
執筆します。

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