ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回から『冬休み編』になります。
この章は、2期が終わった後の
話の重要な内容にしております。
今回の視点は海未ちゃんになります。

それではどうぞ。




第100話 海未が見た夢・・・

こんばんは。

園田海未です。

私は悠里君と歩いています。

 

「…今日は楽しかった?」

「はい。4人で遊べて楽しかったです」

「ほのちゃんが迷子になったのは驚いた……」

 

余談なんですが、

実は私と悠里君、ことりが

ちょっと目を離した隙に

穂乃果が迷子になってしまった珍事件が

起きました……

結果的に穂乃果はフードコーナーの方で

見つかったので良かったのですが……

 

「クレープの匂いに誘われたってのがまた……」

「みーちゃん、呆れてたよね…」

「中学の時も同じ事が何回かあったんです」

「…納得」

 

そんな事を

話していると家に着きました。

もうちょっとだけ悠里君と

話したかったです……

 

「家まで送ってくれて、ありがとうございます」

「…ううん、気にしないで?」

「悠里君、明日は何するんですか?」

「明日は特に予定は……」

 

冬休み中に悠里君が何をするか

気になったので私が何気なく

明日の予定を聞いてみた。

最初は考えてた悠里君ですが

私を見て…

 

「みーちゃんは明日、何か予定ある?」

「特に予定はありませんが……?」

「えっと、あのね……?」

 

悠里君は言いにくそうな

表情をしていました。

どうしたんでしょう……?

 

「みーちゃんが良ければだけど、

明日、みーちゃんの家に遊びに行っても

いいかな……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…え?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠里君が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の家に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日、遊びに来る……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ダメならいいんだけど……」

「そんな事ありません!!」

「え、でも……」

「お母様とお父様には私から説明します!」

 

悠里君は消極的なところが

あるので、私から説得しなければ……!!

 

「じゃ、じゃあ明日お邪魔させてもらいます…」

「はい♪」

「じゃあ僕は帰るね…?」

「あ、あの///。悠里君……」

 

帰ろうとする

悠里君に私は声をかけ……

 

「明日、待ってますね?」

「うん……、僕も明日楽しみにしてるから……」

 

微笑みながら

そう言うと悠里君は

帰って行きました…

 

(私も家に入りましょうか……)

 

綺麗な冬の夜空を

見上げながら私は玄関に向かった。

 

「ただいま帰りました」

「お帰りなさい。海未」

 

出迎えてくれたのは

お母様でした。

 

「あら?、海未。今朝着てた洋服と違うけど…」

「へっ?、あっ……///」

 

わ、忘れてました!?

お母様に言われるまで全然気づきませんでしたが

悠里君に選んでもらった服を着たままでした……

多分、穂乃果とことりも……

 

「そ、その。悠里君に選んでもらったんです……///」

「まぁ♪、私から見ても凄く似合ってるわよ♪」

「は、はいぃ……///」

 

この後も

お母様に散々からかわれました。

夕食の時に明日、悠里君が遊びに来る事を

お母様とお父様に話したら

凄く喜んでました。

特に、お母様がですが……

その様子を見た私とお父様は

苦笑いをするしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー海未の部屋ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻は、21時30分。

私はティアから渡された『青い本』を

手に取り読んでいました……

 

「やっぱり…」

 

悠里君が書いたと言われる

恋愛小説の本を読んでみて、

いくつか分かった事があるんですが

この本の内容は、()()に近いんです。

更に言うなら悠里君の今までの体験談その物が

記されていた……

私は一通り読み終わり、

読んで思った事をメモに書く……

 

「読み解くのが難しいです……」

 

まるで推理小説でも

やってる感覚に近かった…

 

「悠里君の誕生日も近いですね……」

 

そう言えば12月12日は

悠里君の誕生日です。

私が何を送ろうか考えていると

不意に、さっきまで読んでいた

本の目次に目がいく……

 

「…えっ」

 

私は、ある部分に注目した。

さっきまでは気にしてませんでしたが

何故か気にしてしまう理由……

それは最終話のタイトルだった……

そのタイトルは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『12月12日。12歳の誕生日』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私には、ある出来事を思い出す。

それは悠里君の家族…

つまり藍里さんの事だった…

前に花怜から聞いたのは悠里君の事

をよく思ってないという理由だけで

家ごと燃やされたという事……

 

「確か、このページに…!」

 

私は急いで最終回の気になった

文章を探す。

そして、もう一度読み直す……

 

「ど、どうして……」

 

言葉が見つからなかった……

何故なら、この本の主人公の家も

()()()()()()だったからだ……

更にヒロインは幼馴染みで

アイドルをしており

主人公の事を想う余りの

極度のヤンデレであり、

最終的に主人公を守って目の前で

死んでしまうという悲しい結末を迎える…

 

「ページの続き…?」

 

バッドエンドに近い終わり方だと

いうのに、まだあるのでしょうか…?

私は最後のページをめくる……

書かれていたのは、たった一行……

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そして僕は恋愛をやめました……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は鈍器で殴られた感覚に陥った。

真実を確かめたい為、

携帯電話を取りティアに電話を

かけた……

 

『どうしたのウミ?』

「ティ、ティア。あの本って真実なんですか…?」

『ユーリが書いた物だしね。読む人によるけど…』

 

ティアは読む人によると言った。

ですが私には生々しく感じた……

何故なら……

 

「悠里君の過去の真実を聞いてるみたいでした…」

『ウミは、そう感じたの?』

「は、はい。前に花怜に聞いた内容と全く同じで…」

『分かったわ。ウミ、今日はもう寝なさい』

 

ティアは恐らく

これ以上この本を読むと

私自身がどうかしてしまうから

止めなさいと警告してるのが分かったので

私は従う事にした……

 

『ウミ。あなたが読んだ本の内容を理解したなら

恐らく夢で映像化で見る筈よ。

鮮明に残るから……』

「それもティアが経験した事なんですか…?」

『そうよ』

 

ティアの声は低かった。

 

『じゃあ私は寝るわね?』

「すみません、夜分遅くに……」

『親友が困ってるのを聞くのは当たり前じゃない…』

「ティア、ありがとう」

『どういたしまして♪、おやすみウミ』

「はい、おやすみなさい……」

 

携帯電話を通話ボタンを切り、

私も寝る事にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは何処なんでしょう……?

空中に浮いているので、

これは夢なんだなと理解出来た。

 

「…えっ?」

 

私の目に映ったのは

激しく燃え盛った家だった……

そして燃えている家から出てきたのは…

 

「はぁ、はぁ……」

 

息を切らした

藍里さんでした…

しかも体中が血まみれだった……

 

「あんた、悠里に何したのよ…」

 

藍里さんが

睨み付けた先にいたのは、

フードで顔を隠した男だった…

 

「あのガキが目障りだからな。

それより、自分の心配したらどうだ?

一応、即効性の毒なんだが……」

 

その言葉を聞いた

藍里さんは不敵な笑みをしながら…

 

「こんなんで死ぬもんですか……

それに、その言葉そっくり返させてもらうわ……」

「なんだと?」

「…(ぜつ)

 

藍里さんが、

そう呟いた途端、

男は見えない刃で切り裂かれた……

 

「がぁ……!?」

「言いなさい。悠里が狙い?、それとも()()()?」

「あんな落ちこぼれ、死んで当然だ……」

「残念ね。()()()は悠里の事しか見てないから、

あんた達には眼中にないわよ……」

 

藍里さんが言う()()()とは

恐らく悠里君の……

 

「仮に私が死んでも、

()()()は悠里の事を見捨てないし

ずっと傍にいるって私に約束したわ……

バカにするなら容赦しないわよ…」

「ざまぁ…み…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーザシュ!!ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行か、なくちゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして急に

視界が暗くなった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後半を少し暗くして
みました。
今回は悠里の初恋の人物らしき
人を海未が見つけた形で終わらせました。
この人物は重要キャラですので
よろしくお願いします。
次回も海未ちゃん視点になります。

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