ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回から、2期第9話『心のメロディ』の回です。
穂乃果達が最終予選を歌い終わった
次の日の話になります。
サブタイ通り今回は、
ことりちゃん視点になります。

それではどうぞ。


第95話 ことり、お見舞いに行く

南ことりです。

最終予選が終わった

次の日、ことりは

お見舞いに病院に来ています。

 

「ゆーくん、大丈夫かな・・・」

 

今日は、ことり1人で

ゆーくんのお見舞いに来ています。

最初は、3人で行こうって穂乃果ちゃんが

提案したんだけど海未ちゃんが・・・

 

『私達3人で行くと、他のみんなが怪しいと

疑問に思われるので今日は、ことり1人で

悠里君に会ってきてあげてください』

 

言われた時は驚いたけど

海未ちゃんの言う事は尤もだった・・・

μ'sのみんなは、ゆーくんが来なくなった時は

疑問に感じていたけど、花怜ちゃんが上手く

フォローしてくれた。

だから今日は用事があると偽って

1人で来ていた。

 

「13号室だったよね。ゆーくんがいる病室・・・」

 

思えば、ことり自身が

病院に来るのは何年振りになるのだろう・・・

あの時は眠っていたから

覚えてなかったけど、

ゆーくんは別れの言葉を伝えに

ことりの病室に来てくれたくらい・・・

 

「どんな顔して入ればいいんだろう・・・」

 

正直、ゆーくんに

どんな顔をして病室に入ればいいか

分からなかった。

そんな事を考えていたら

病室に着いてしまった・・・

 

「いつも通りでいいよね・・・」

 

不安な顔をすると

ゆーくんが落ち込むと考えたので

いつも通りに入ることに決めた。

ことりは病室のドアを軽く叩く・・・

 

「どうぞ・・・」

 

聞こえてきたのは

ゆーくんの弱々しい声だった。

ことりが入ると・・・

 

「ぁ、ことちゃん・・・」

「ゆーくん大丈夫・・・?」

「一応・・・」

 

ゆーくんは、

ことりの事を気遣って

言ってるのか無理していた・・・

その証拠に口数が異常に少ない。

すると・・・

 

「ライブ凄かった・・・」

「えっ?」

「あの曲なら最終予選を突破できると思うよ」

「突破できるかな・・・」

 

ど、どうしよう・・・

ゆーくんに不安にさせちゃうような事を

言っちゃった気が・・・

 

()()()()()()()()()()()・・・」

 

えっ・・・?

確かに歌っている時に

ゆーくんらしき人が見えた気がするけど

も、もしかして・・・

 

「ゆーくん、病院を抜け出して観に来てくれたの?」

「・・・痛覚がないのも便利だね。こういう時は」

「バカッ!!!、どうしてそんな無茶するの!?」

 

つまり、

ゆーくんは怪我が完治してないにも

関わらず私達のライブを観に来てくれたという

事になる。

ライブが終わった後も

穂乃果ちゃんと海未ちゃんの3人で話してた。

もしかしたら、ゆーくんなんじゃないのかって・・・

でも病院にいるから考えすぎなんじゃないかって

今日まで思ってたけど・・・

 

「まぁ、いいじゃん・・・」

「よくないよ!!、倒れたらどうするの!?」

「病室に戻った時に吐血したくらいだから平気だよ」

「と、吐血!?。なんで!?」

 

ことりが驚きながら聞くと

ゆーくんは何事もなかったような表情を

しながら・・・

 

「ちょうどね?、ことちゃん達のライブが終わった時間が

病院の消灯時間が残り2時間だったから、これは流石に戻らなきゃ

ヤバイかなーって思って走ったの。

そしたら偶然、南先生がお見舞いに来てくれて

手痛いお説教をもらってたの。吐血しながら・・・」

 

だから、お母さん

ゆーくんのお見舞いから帰ってきた時に

頭を抱えながら溜息を吐いてたんだ・・・

 

「・・・今日は外出禁止って酷いと思わない?」

「ゆーくんが心配させるのが悪いんです!」

「えぇー・・・」

 

でも何より、

ゆーくんがライブに観に来てくれた事が

嬉しかった・・・

あんな大怪我をしてまで・・・

本当、ことりもワガママだよね・・・

 

「じゃあ、ことり帰るね?」

「もうそんな時間・・・。時の流れが早い」

 

本当は、ゆーくんと

もう少し話したかったけど

面会時間が限られているので

今日は帰らなきゃいけない・・・

 

「ゆーくん、また来るね?」

 

ことりが

名残惜しそうな表情をしていたのが

分かったのか、

ゆーくんは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん、今日はありがとね、ことちゃん・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優しい笑顔で

言ってくれた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ことりちゃんが
悠里のお見舞いに行く話でした。
次回は海未ちゃん視点に
なります。
こんな感じですが
次回もよろしくお願いします。

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