ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
先程、個人的に重要な事を
活動報告に投稿しました。
そちらの方も読んでいただければ幸いです。
さて今回で『私の望み』の回は
最後になります。
視点は海未ちゃんになります。

それではどうぞ。


第94話 目覚めと毒々しい本音・・・

私は一体どうすれば・・・

 

「悠里君・・・」

 

悠里君は未だに目を覚まさない。

私はティアに少し頭を冷やしてきたらと

言われ病室の外で佇んでいた・・・

 

「どうしてこんな・・・」

 

よくよく考えれば、

12月に入った時点で

悠里君の事を気にかけて

あげれば、こんな事にはならなかった

かもしれない・・・

でも結局、私達は・・・

 

 

 

 

 

ーーガラッ!ーー

 

 

 

 

 

 

 

「ウミ・・・」

 

するとティアが病室から

出てきた・・・

 

「ティア、悠里君は・・・」

「起きたわ」

「本当ですか!?」

 

私はティアに詰め寄ると、

ティアは深刻そうな顔をしながら・・・

 

「とりあえず、ホノカとコトリが来てから

説明するから、落ち着きなさい・・・」

 

すると花怜が穂乃果を連れて、

瑠菜が、ことりを連れてきた。

ティアが2人に連絡したのでしょうか・・・?

 

「ティアちゃん!。ゆーくんは!?」

「たった今、起きたわ・・・」

「本当!?。じゃあ穂乃果、ゆうちゃんに・・・」

 

穂乃果が病室のドアに手をかけようと

した瞬間、ティアが穂乃果の肩を抑えた。

 

「待ちなさい、私はユーリが()()()しか言ってないわ」

『ティアちゃん、まさかとは思うけど・・・』

「ええ。カレンの思ってる通りの状態よ」

「ティアちゃんから見て、ゆうくん、去年より酷い?」

「私が見た感じ、今までないケースね・・・」

 

ティア、花怜、瑠菜の3人の

話してる内容が分かりません・・・

するとティアは・・・

 

「ウミ、ホノカ、コトリ。

今から病室に入るけど、今のユーリは

廃人に近いくらい精神が弱ってるから。

マイナス思考にもなってるし、3人が聞く事に

対しても夢を壊すような毒々しい発言をすると

思うから、その辺は覚悟しなさいよ・・・」

 

ティアの言ってる事が分からなかった。

そんな悠里君を想像した事すらない・・・

 

「見るのが嫌なら帰った方がいいよ~」

『私達は見慣れてるから平気だけど、どうする?』

「ウミ達、最終予選が近いんでしょ?」

 

瑠菜は私達の顔を見ず、

見るのが嫌なら帰れと冷たく言い放ち、

花怜は心配そうな表情をしながら問いかけ、

ティアは最終予選が近いのだから

無理するなと言っているかの表情をしながら

私達3人に言ってきた・・・

 

「ティアちゃん~、もう実際に見てもらった方が早いと思う」

 

瑠菜が痺れを切らしたのか

イライラしながらティアに言った。

瑠菜の目は、()()()()()()()と同じく

血に染まったような赤い目に変色していた・・・

ティアは溜息を吐きながら・・・

 

「・・・そうね。これじゃ埒が明かないわ」

『結局、こうなるんだね』

「ああなったルナは私でも止められないわよ・・・」

 

そしてティアは

病室のドアを軽く叩くと・・・

 

「ユーリ、入るわよ?」

 

すると返ってきた言葉は・・・

 

「・・・()()()()()()()()?」

 

まるで他人を寄せ付けさせないような

冷たい答えでした・・・

私達は背筋が凍るような感覚になった・・・

 

「じゃ勝手に入るわね」

「お邪魔しま~す」

『ゆうり君、入るよー♪』

 

ティアに続き、瑠菜と花怜は

いつものペースで病室に入った・・・

私達3人は困惑しながらも

悠里君がいる病室に入った。

 

「ゆうくん~、痛いところな~い?」

「・・・強いて言えば、死に損なったくらい?」

「もう~、死ぬなら遺言くらい書いてよ~?」

「遺言?、何それ?、僕シラナイ」

 

ゆ、悠里君・・・?

 

「ゆう、ちゃん・・・?」

「ゆー、くん・・・?」

 

悠里君と瑠菜が

話している内容は聞いてて

いいものじゃなかった・・・

悠里君は笑ってはいますが、

目のハイライトは消え、生気のない瞳に

なっていた・・・

私達3人は、ただ呆然とするしかなかった。

 

「ユーリ、ルナとコトリが助けてくれたのよ?」

「ルーちゃん、面倒かけてゴメンねー・・・」

「大丈夫だよ~、気にしないで~?」

 

ティアが悠里君を

助けてあげたのは瑠菜と

ことりだと伝えると、悠里君は

瑠菜に、お礼を言っていた。

すると悠里君は、ことりの方を向き・・・

 

「ことちゃんもゴメンねー・・・」

「えっ、ううん。ゆーくんが無事で・・・」

 

良かったと

ことりが言おうとした

瞬間・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「別に放置したままでもよかったのに・・・

僕が死んだところで誰も悲しんでくれる人なんていないし?

・・・ところでさ?

最終予選で歌う曲どうなったの?

まぁ、僕には関係ないよね?

ソウダヨネ、所詮、僕なんかの意見はキイテナイヨネ・・・

他のみんなだって、そう思ってるにチガイナイヨ・・・

アハ、アハハハハハハ・・・・

今、何月だっけ・・・?

ああ。12月か・・・

リア充が爆発する季節だったけ?

リア充って言っても、2種類あるよね?

周りがよく言う、恋人関連のリア充と

現実と書いてリアルって読む方の生活が充実してる方の

リア充があるよね・・・

僕の場合・・・?

ないよ?。

あるわけないだろゲロカスが!!

って思うのが僕の主観なんだよね・・・

ああ、落ちこぼれの意見なんか聞いてねえって?

で、なに話してたんだっけ?

自殺なんて馬鹿な考えはやめろだっけ・・・?

僕さ、思うんだけど生きていれば楽しい事もあるって

綺麗事を言うヤツいるけどさ?

そんなの自分が決める事だと思うんだよね。

他人の意見を押し付けられるのは迷惑ナンダヨネ・・・

そういう人って大抵、死にたいくらい辛い目にあって

ない人なんだよね・・・

つーかさ、死のうが別に僕の勝手じゃん?

ソウダヨ、ゼッタイニソウダヨ・・・

アハハ、アハハハハハハハ・・・・!!!」

 

い、いやです・・・

こんな悠里君を見るなんて

わ、私こんなの・・・

 

「じゃユーリ、明日また来るわね?」

「・・・ウン、ワカッタ」

「わたしも時間が空いたら来るからね~?」

「・・・ワカッタヨ、死体ごっこしてマッテルネ?」

『こーら、ゆうり君?』

「オトナシクマッテル、ホントウダヨ・・・?」

 

私達6人は病室を出た。

突如、足に力が入らなくなり

私だけじゃなく、穂乃果とことりも

その場で座り込んでしまった・・・

 

「3人共、よく耐えられたわね」

 

ティアが冷静に言いますが、

私達にとっては認めたくない現実だった。

そんな私達をよそに・・

 

「そういえば最終予選の曲って~?」

『希ちゃんの提案でラブソングに・・・』

「ノゾミが?、まぁ何でそれにしたのかは予想つくけど?」

『真姫ちゃんは疑問に思ってたみたいだけどね?』

「マキなら気づくわよ。それならエリも一枚噛んでそうね・・・」

「ほえ?。なんで~?」

「ノゾミの事を一番理解してそうだから」

『納得。それでね・・・』

 

花怜は、次の日曜日に

みんなで集まって意見を出し合う予定の事を

ティアと瑠菜に話してました。

すると2人は・・・

 

「ゆうくんに内緒でか~・・・」

「ユーリの禁句でもある恋愛をテーマで、か・・・」

『何かないかな?』

「カレン、あるにはあるけど・・・」

『あ、もしかして・・・』

 

花怜の一言にティアは頷くと

自分の鞄の中から3色の本らしき物を

私達に渡してきた・・・

 

「それをヒントに最終予選の曲でも作りなさい」

「ティア、これは・・・?」

 

ティアは私に『青い本』を、

ことりに『白い本』を、

穂乃果には『オレンジの本』を渡した。

 

()()()()()()()()()()()()・・・」

 

悠里君が・・・?

 

「でも何で、ゆうちゃんは・・・」

「ユーリは、こんな恋愛がしたいと思う事を書いている筈よ」

『それに多分、ゆうり君の初恋の人物が描かれていると思うよ』

「ゆーくんの・・・?」

「ことりちゃん達をイメージカラーにしたのも意味があると思うよ~」

 

そしてティアは私達3人に・・・

 

「とりあえず今は最終予選の事だけ考えなさい。」

 

ティアが言いたいのは

万が一、最終予選を突破できなかったら

悠里君が自分のせいだと責めるからだという事。

穂乃果が倒れた時の文化祭で

壁を殴りつけてた前例もあるので

否定できなかった。

 

「穂乃果、ことり。行きましょう・・・」

「海未ちゃん!?」

「酷いよ!!、ゆうちゃんが心配じゃないの!?」

 

ふざけないでください・・・

そんなの・・・

 

「心配に決まってるじゃないですか!!!」

 

ここが病院だというのにも

関わらず私は大声を出してしまった。

 

「穂乃果とことりだって見たでしょう!?

私だって本当だったら悠里君の傍にいたいですよ!!

もし私達が最終予選を突破できなかったら、

悠里君が自分のせいだって責めるくらい分かるでしょう!?」

 

気づけば私は、

穂乃果とことりを怒鳴っていた。

すると2人は・・・

 

「そうだよね・・・」

「一番辛いのは、ゆうちゃんだもんね・・・」

「私の方こそすみません、怒鳴るような言い方して・・・」

 

すると穂乃果は・・・

 

「うん!、とりあえず今は最終予選に向けて頑張ろう!」

「ことりも頑張る!」

 

まず帰ったら、

次の日曜日までに悠里君が書いたと言われる

恋愛小説を読んでみましょう・・・

何かヒントが分かるかもしれません。

それに・・・

 

(どうして悠里君が、ああなってしまったのかも)

 

『青い本』を

見つめながら私は

そう考えていた。

ひょっとすると私が見た夢と

関係があるのかもしれないと思いながら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回で、2期第8話は終了です。
暗い感じで終わってしまいましたが・・・
次回は、2期第9話『心のメロディ』の回です。
内容は最終予選を終えたばかりの話になってますので
よろしくお願いします。

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