ラブライブ!~忘れられた月の彼方~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回の続きになります。
今回は2年生組の視点が多くなります。
かなり暗い雰囲気になります。

それではどうぞ。


第93話 眠りにつく悠里・・・

私と瑠菜ちゃんが

展望台に着くと、

ティアちゃんが所有していると

思われるヘリコプターが待機していた。

 

「早くユーリを乗せて!」

 

そこから先の行動は

覚えていない・・・

ただ、無我夢中だった。

そして気づけば私達6人は

病院の集中治療室にいた・・・

 

「「・・・・」」

 

穂乃果ちゃん、海未ちゃんは

ただ下を向き俯きながら

黙ってるだけだった・・・

 

『他のみんなには黙ってた方がいいよね』

「とりあえず南先生だけに連絡しておきましょ」

 

花怜ちゃんとティアちゃんは

他のμ'sメンバーには話さず

お母さんだけに連絡しておこうと判断していた。

 

(ゆーくん・・・)

 

ゆーくんが集中治療室に運ばれてから

既に4時間が経過した・・・

私は最悪の考えをしてしまう・・・

ゆーくんが死ぬんじゃないかって・・・

そんなのはイヤよ!!

だけど表の私は、まだこの事を知らない・・・

元に戻るタイミングは今かしらね。

 

「瑠菜ちゃん、後の説明は任せたわ・・・」

「うん。分かった・・・」

 

そして私は

穂乃果ちゃん、海未ちゃんの元に行き・・・

 

「2人共、泣いてる暇があるなら

少しでも、ゆーくんが助かる事を祈りなさいよ!」

 

私が言っても反応がない。

それだけショックが強すぎたとしか

言いようがないわね・・・

よく分かったわ・・・

所詮3人共・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく分かったわ!!

結局3人共、ゆーくんの事なんて

これっぽっちも考えてないって事がね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は怒鳴りつけながらも

それだけを言い残し消える事にした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side海未

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と穂乃果は

ことりに怒鳴られた後、

ただ黙るしかなかった・・・

 

「あ、あれ?。ことり、何で・・・」

 

すると、

さっきまでの雰囲気とは

うって変わり、私達の知っている

ことりが辺りを見回していました・・・

 

「ことりちゃん、実はね・・・」

 

瑠菜が、ことりに

さっきまでの出来事

そして何故、私達6人が病院の

集中治療室前にいるのかを話していました。

 

「じゃ、じゃあ・・・」

 

ことりは自分の両手を見ながら

震えていました・・・

 

 

 

 

ーーポーン!ーー

 

 

 

 

手術室のドアが開き

先生が出てきた・・・

 

「先生、ユーリは・・・」

「治療自体は成功しました、ですが・・・」

 

私達は嫌な予感しか

しなかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「そ、そんな・・・」」」

 

私達は愕然とするしかなかった・・・

 

「今は病室で眠ってます。これが彼の病室番号です」

「分かりました・・・」

 

ティアは病室番号が書かれている紙を

受け取ると私達に・・・

 

「とりあえずユーリに会いに行きましょう・・・」

「ティアちゃん大丈夫・・・?」

『瑠菜ちゃんも顔色悪いよ・・・?』

「正確には、ここにいる全員でしょ・・・」

 

私達は重い足取りを

辿りながらも悠里君がいる

病室に向かった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー13号室ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病室のドアを開けると

痛々しい姿の悠里君が

眠っていた・・・

 

「ゆ、うちゃん・・・」

「ゆー、くん・・・」

 

穂乃果とことりは

泣きながら悠里君を何度も

呼びかけていた。

 

「私のせ、いです・・・」

 

あの場にいたのは

紛れもない私なのだから・・・

私が、悠里君を止めていれば

こんな大怪我なんて・・・

 

「違うよ。ことりが悪いんだよ・・・」

 

どうして、

ことりは自分が悪いなんて思うんですか?

だって止めれなかった私が悪いんですよ・・・

 

「ゆーくんを保健室に連れて行った時に

私は、ゆーくんが恐くて逃げだした!

だから私が悪いんだよ!!」

 

それだけ言うと

ことりは病室から飛び出して行った・・・

私は眠っている悠里君に・・・

 

「悠、里君ご、ごめんなさい・・・」

 

泣きながら

謝る事しかできなかった。

 

 

 

 

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideことり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、どう、して・・・」

 

ことりが気がついた時には

病院の集中治療室前にいた事・・・

さっきまで展望台にいたのになぜ

病院にいるのか状況が読めなかった・・・

そして瑠菜ちゃんから説明された事。

それは、()()1()()の私が

瑠菜ちゃんと2人で血まみれになっていた、

ゆーくんを助けて病院まで運んできた事だった・・・

 

「ゆー、くん・・・」

 

今でも生々しい感覚が残っている。

それは、ゆーくんを運んだ感覚だった・・・

恐らく()()1()()()()が血まみれの

状態だった、ゆーくんを運んだ感覚・・・

つまり私達は感覚などを共有してしまっている。

 

「ゆー、くん死んじゃイヤだよぉ・・・」

 

ことりは

ただ泣きながら

その場で座り込むしか

できなかった・・・

 

 

 

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

side穂乃果

 

 

 

 

 

 

穂乃果は病院の廊下を

歩いていた・・・

ただ何処へ向かっているかも分からない・・・

 

「こんなの、嘘だよ・・・」

 

ことりちゃんと瑠菜ちゃんが

天使のような翼を羽ばたかせながら

戻ってきた時は言葉が出なかったけど、

何より、ゆうちゃんが血まみれの姿に

なってるのを見た時は夢だと思いたかった・・・

そして穂乃果と海未ちゃんが知らない、

ことりちゃんに言われた言葉・・・

 

『結局3人共、ゆーくんの事なんて

これっぽっちも考えてないって事がね!!』

 

反論したかったけど

何も言えなかった・・・

実際に穂乃果達は、ゆうちゃんの事を

分かっていたつもりだった。

だけど・・・

 

「ゴ、メンね・・・

本、当にゴメンね、ゆ、うちゃん・・・」

 

穂乃果は、

自分が本当にどうしたいのか

分からなくなってきた・・・

 

 

 

 

 

 

 




今回は穂乃果達3人の視点を
主に表現してみました。
次回で2期第8話は最後の予定です。
もう少しだけお付き合いください。

それから近いうちに、
個人的に重要な事を活動報告に
書こうと思ってますので
よろしくお願いします。

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