俺ガイル短編SS集in炊飯器   作:EX=ZERO

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雪乃「比企谷君、あなたの座る椅子はもう無いわよ」

雪乃「あなたが座るのはここよ」ポンポン

 

八幡「…は?」

 

雪乃「あら、目が腐りすぎて見えていないのかしら?

   あなたの座る場所はここよ」ポンポン

 

八幡「いやお前なにいって「座りなさい」…」

 

▼雪乃の膝の上に座る

 

 

 

八幡「……お、重くないか?」

 

八幡(いやその前になんだこの状況…膝の上?ほーん?What??)

 

雪乃「冗談はやめて頂戴、あなたの存在に重みがあるとでも思っているのかしら?

   吹けば飛んでしまいそうな癖に、生意気よ?」

 

八幡(こいつ…いつにもまして罵倒が…)

 

雪乃「……」ナデナデ

 

八幡「うひぇあ!?(裏声)」

 

 

 

雪乃「比企谷君、存在価値は低いくせに思ったより身長が高いわね

   これでは満足に撫でられないわ、どうにかして頂戴」サワサワ

 

八幡「ゆっ…雪ノ下!今日のお前なんか変だぞ!?」ガタッ

 

雪乃「あらどうしたのかしら?目が腐ってるのだから当然頭も腐っているんでしょう?

   私が撫でて治療してあげてるのだから感謝しなさい」ナデナデ

 

八幡(いやそんな『何わけのわからないこと言ってるのかしらこの男は』って顔されても…)

 

雪乃「ではこうしましょう、比企谷君 椅子に座りなさい」

 

八幡「おいおい…今度はなにをっ…!?」▼雪乃が膝の上に乗る

 

 

雪乃「この体勢なら無理なく撫でられるわね」ナデナデ

 

八幡(ちょっと…?ホント今日の雪ノ下さんどうしちゃったんですかね?)

 

雪乃「………」ナデナデ

 

八幡(ヤバイ、雪ノ下さん超いい匂いするんだけど

   何食べたらこんな匂いすんの?洗剤?)

 

雪乃「ねえ比企谷君」

 

八幡「な、なんだよ」

 

雪乃「あなたは撫でてくれないのかしら?」チラッ

 

八幡「」

 

 

雪乃「ごめんなさい、耳まで腐っていたなんで知らなかったわ

   もう一度言うわよ?私の頭を撫でなさい 部長としての命令よ」ナデナデ

 

八幡(なんでそんな冷たい目で可愛くおねだりできるんですかね…)

 

八幡(というかおかしいでしょ…言動と行動が全く噛み合ってねえ)

 

雪乃「比企谷君?」ナデナデ

 

八幡「……」

 

雪乃「……」ナデナデ

 

八幡「……はぁ」ナデナデ

 

雪乃「そう、それでいいのよ」フフン

 

 

八幡「……」ナデナデ

 

雪乃「……」ナデナデ

 

雪乃「ところで比企谷君、随分手つきがなれているようだけど

   私があなたを通報せざる負えないような事をして経験でも積んだのかしら?」ナデナデ

 

八幡「さりげなく110番打ち込むのやめてくれませんかね?小町だよ小町」ナデナデ

 

雪乃「あら、あなたまさか妹にそんな邪な感情をぶつけてしまったの?尚更通報せざる負えないわ」ナデナデ

 

八幡「お前千葉の兄妹がみんなそんなんだと思ったら大間違いだぞ?」ナデナデ

 

雪乃「そう、よくわからないけど」

 

 

 

八幡(雪ノ下にこの手のネタは伝わらないか…というかいままでスルーしてたんだが……)

 

八幡「なあ、今更このタイミングで聞くのはおかしいと思ってるんだけどさ」

 

雪乃「あらなにかしら?」

 

八幡「なんであれずっと黙ってこっち見てんの?」

 

由比ヶ浜「……」ジー

 

雪乃「比企谷君、あれは置物なの。気にすることはないわ」

 

 

由比ヶ浜「……」ゴクゴク

 

八幡「その置物とやらがお茶飲み始めたぞ?」

 

雪乃「あれは妖精さんよ比企谷君、置物はそっちじゃないわ」

 

八幡「ほーん、随分デカい妖精さんがいたもんだな」

 

八幡(どこが、とは言わないが)

 

由比ヶ浜「……」ジー

 

 

 

雪乃「さ、そんなことはいいからもう一度撫でて頂戴?」ナデナデ

 

八幡「いやそんなことってお前この状況何一つ理解でき」

 

ヤッハロー!ヤッハロー! ▼由比ヶ浜の携帯アラームが鳴る

 

雪乃「っ……」

 

八幡「ん?」(何そのアラーム、自分の声入れてんの?)

 

 

由比ヶ浜「ゆきのーん次はあたしの番だよー!」

 

雪乃「はぁ…この男にもう少し甲斐性というものがあれば…」スクッ

 

八幡「あの、ちょっと?」

 

由比ヶ浜「えへへ~…ヒッキー!」

 

八幡「そろそろ説明の方おっ!?」▼由比ヶ浜が膝の上に乗る

 

由比ヶ浜「ヒッキー!あたしも撫でてー♪」

 

八幡「」

 

 

由比ヶ浜「なーでーでー♪」

 

八幡「いやいやおかしいから、今日のお前らホントなんなの?」

 

由比ヶ浜「ヒッキーっ…あたしのこと撫でるの…いや?」ウルッ

 

八幡「ぐっ…」

 

由比ヶ浜「ヒッキ~…」ウルウル

 

八幡「わかったよ…」ナデナデ

 

由比ヶ浜「わーい♪」ナデナデ

 

八幡(で、やはりあなたも撫でてくる…と)

 

 

八幡「……」ナデナデ

 

由比ヶ浜「……♪」ナデナデ

 

雪乃「…」ジー

 

八幡(今度はあなたがだんまりですかそうですか

   というかなんでずっとそんな冷たい目をしてらっしゃるの?

   俺の腐った目に対抗した凍てつく瞳なの?なにそれ超かっこいいんだけど)

 

由比ヶ浜「ヒッキ~気持ちいい?」ナデナデ

 

八幡「お、おう…」

 

 

 

八幡(そして俺の頭を撫でる振動でどこまでも揺れるその)

 

雪乃「……」ギロッ

 

八幡(ふえぇ…女王様の凍てつく視線が怖いよぅ補助効果全部剥がれちゃいそうだよぅ)

 

由比ヶ浜「えへへ~//」ナデナデ

 

八幡(やばいなこれ…俺の理性が……)

 

ニャーン♪ニャーン♪ ▼雪ノ下の携帯アラームが鳴る

 

由比ヶ浜「えー…もう終わりー?」

 

雪乃「あらいいじゃない、本当は嫌だったんでしょう?」

 

由比ヶ浜「っ!!い、嫌じゃないよ!っというかもっと撫でたい…」

 

八幡(OKOKクールに行こうぜ八幡 これは幻聴だ、空耳だ、受信してはいけない怪電波だ

   もしこれが真実なら今にでも告白して振られようじゃないか、振られちゃうのかよ)

 

八幡「で、お前ら結局何がしたかったんだ?永遠と頭撫でられ続けて禿げちまうかと思ったぞ」

 

雪乃「あらむしろ私たちが撫でてあげたおかげで髪の毛が伸びるはずよ?薄毛谷君」ニコニコ

 

八幡「人をさりげなく禿扱いするのやめてね」

 

八幡(え、大丈夫だよね?この歳で禿げとかないよね?ストレス?

   原因は……Oh…いくらでも思い浮かぶぞ)

 

 

 

雪乃「さて、じゃあまた私の番ね」

 

八幡「え?」

 

雪乃「え?」

 

 

八幡「いや待って、なんでもっかい繰り返そうとすんの?」

 

雪乃「あら最初にいったはずよ、部長命令とね」ニコニコ

 

八幡(んでなんでずっと目が冷たいままなの?ニコニコとか擬音付けて誤魔化そうとすんじゃねえよ)

 

 

 

 

 

葉山「ねえあのさ、ここに俺たちがいるの忘れてないかな?

   できれば無視しないで欲しいんだけど…」

 

戸部「……」ッベー

 

由比ヶ浜「さっきヒッキーになんて言ったっけ?」ギロッ

 

「「っ…!?」」ビクッ

 

雪乃「可哀想な比企谷君…人間どころか置物にまで馬鹿にされちゃうなんてね」ナデナデ

 

由比ヶ浜「ヒッキー可哀想っ…あんな酷いこと言われたんだから落ち込んでるよね…」

 

八幡「いや、あのっ…俺は別に」

 

八幡(というかこいつらまだいたのか、俺が信用できないから相談できないのはわかるが)

 

雪乃「いい、よく聞いて この腐った目の男は物凄く打たれ弱いのよ

   嫌な事があったらすぐに撫でてあげないと死んでしまうのよ」ナデナデ

 

八幡「俺のメンタルそんなに弱いわけないだろ」

 

八幡(弱かったらあなたの罵倒でメンタル死んじゃうよ?

   なんならその眼力だけで殺せちゃうまである)

 

由比ヶ浜「ヒッキーは弱いの!あたしたちが撫でてないと死んじゃうの!」

 

八幡(じゃあ俺が撫でる意味あるんですかね?)

 

戸部「あの、ちょっーと」

 

由比ヶ浜「うるさいっ!」

 

戸部「」

 

葉山「僕たちが悪かった、だから話」

 

雪乃「黙りなさい、置物の分際で言葉を話そうとしないで」

 

葉山「っ…!」

 

八幡(えげつねえ・・・つーかなんなの?

   今日の二人何があったのマジで、)

 

 

その後葉山達が相談を始めようとするものの

部室に海老名さんがやってきて結局お流れとなった。

 

END


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