蒼明記 ~廻り巡る運命の輪~   作:雷電p

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第67話


【凛 生誕祭】あたらしい1日だにゃ!

【プロローグ】

 

 

 

「ん~~~! 今日もいい天気だにゃぁ~♪」

 

 

凛の毎日はとっても早くから始まるの! 目が覚めたらそのまま布団を剥がして、着替えて、そのまま洗面所へ直行だよ! そこで歯磨きをして、うがいをして、そして、つめた~い水で顔を洗い終わった頃には、お目目はパッチリだにゃ♪ 今日も気持ちのいい朝が迎えられたよー!!!

 

 

あ! そうだったにゃ、自己紹介が遅れてたにゃ。 私は星空 凛、この家の3姉妹の末っ子の高校1年生だにゃ。 凛は近くの音ノ木坂学院って言う学校に通っていてね、そこでスクールアイドルをやっているんだ~。 本当はあまりやる気はなかったんだけど、私の大好きな友達のかよちんが一緒にやってくれるっていうから凛も一緒にやろうって決めたの! そしたら毎日がとぉぉぉっても楽しくなっちゃってね、μ’sのみんなと顔を合わせるのがとっても楽しみにしているの!

もう、学校での勉強する時間をみんな活動時間にしちゃいたいくらいだよ~。 でも、学校は勉強する場所だからちゃんと勉強するようにって、絵里ちゃんから言われちゃったんだにゃぁ………

うぅ……凛は勉強したくないにゃぁ………………

 

 

 

ハッ………!! いけない、いけない!! 朝からこんなにテンションが低いのはダメにゃ! もっと、もぉぉぉっと、元気な状態で練習をしていきたいんだもんね。

 

 

「よぉぉし、テンションあげるにゃぁぁぁ~~~~~!」

 

 

朝早くだから御近所さんたちにも気を付けながらの少し小さめの元気1発を入れてみました!

 

 

 

 

 

 

 

「………う~~~…………そこにいるのり~ん~?」

「あっ! 茜お姉ちゃん!」

 

 

2階から下りてきたのは私の一番上のお姉ちゃん、茜(あかね)お姉ちゃんだよ。 凛にいろんなことを教えてくれたり、休みの日に一緒に遊んでくれたりと、とっても優しいお姉ちゃんなんだ~

 

 

「もしかして、起こしちゃったかにゃ?」

「ん~……んにゃあ、そうじゃないよ。 ちょっと頭が痛くって起きただけ~……凛はこれからどっかに行くの~?」

「うん、これから走りに行くんだ~」

「こんな朝早くに? まだ、5時くらいじゃないの……もう少し、寝たらどうなの?」

「いいの、いいの♪ いつもやっていることだし平気だよ♪」

「う~ん……元気なのはいいけど、あまり無理しちゃだめよ?」

「だいじょーぶ、平気だって。 それじゃあ、行ってきまーす!」

「は~い、いってらっしゃ~い………あー、頭いてぇ……」

 

 

 

音を立てずに廊下をシュシュッと走り抜けて、玄関の扉を開け外に出かけて行きまーす!!

まだ、お日様の顔が見えない朝だけど、これから凛の1日が始まるんだ!

 

 

 

 

「今日も1日はりきっていっくぞーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

―― 

――― 

―――― 

 

 

 

 

「ハッ……ハッ………ハッ………ハッ…………!!」

 

 

 

家からアキバまで続く道、凛は毎日、この道を走り続けているからどこに何があるのかもよく知っているんだ。 毎日と言っても私が走り始めたのは、4月の終わりくらいからかな? 凛がμ’sに入り始めたその次の日から走ることを決めたんだ。

 

凛は元々、中学の時に陸上部に入っていたから体力には自信があったんだけど、入学してから全然運動をしていなかったから体がなまっちゃったんだよ~。 それにダンスや歌って結構体力を使うんだよね。 それでこうやって毎日走ることで体力をつけて、たっくさん踊って、たっくさん歌えるようにしたいんだ!

 

そして、いつかμ’sの中でも、いっちばん上手になれるようにしたいんだ~♪

 

 

てへへ、ちょっと言い過ぎたかにゃ?

 

 

 

 

よく考えてみればそうかもしれないなぁ。 ダンスだったら自信はあったけど、絵里ちゃんの踊りを見た時、キレイだなぁ~って見とれちゃったんだもん!

むむむ…凛は絵里ちゃんみたいには踊れないよぉ………ガックシ・・・・・・

 

それに、歌はそんなにうまいなんて思えないなぁ。 蒼くんは上手になったじゃないか! って、言ってくれているけど、真姫ちゃんや蒼くん、明弘さんの歌を思い出すと、はぁ……やっぱり凛の歌じゃダメなのかもしれないよぉ………ショボン………

 

 

 

 

いろいろと考えちゃうとテンションが下がっちゃうにゃぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

(タッ…………タッ!………タッ!!……タッ!!!)

 

 

 

そんな凛の後ろから早く走ってくる足音が聞こえたにゃ。 凛もちょっとだけ早く走っているつもりなのに、それよりも早く走ってくるなんて!

 

 

凛は思わず後ろを振り返ってしまったにゃ!

 

 

 

 

 

「いょお!! 凛!! グッドモーニングゥゥゥ!!!!!」

 

 

ランニングウェアを着て、すっごい笑顔で挨拶をしてきたのは明弘さんでした!!

 

 

「わぁ!! 明弘さん!!! グッドモーニングだにゃ!!!!」

「おうよ! 今日もいい返事がもらえて、最ッ高にハイッな状態だぜ!!!」

「にゃあ!! 凛もテンションが高くなったにゃあ!!!!」

 

 

えへへ、明弘さんがいると、どんなに暗い気持ちになっても明るくなっちゃうにゃ! 一緒にいるととっても楽しくなるにゃ♪

 

あっ、そうだ!この人はね、明弘さんって言うんだ。 穂乃果ちゃんたちのお友達で蒼くんと一緒にμ’sの講師として活動しているんだよ。 でね、明弘さんはダンスがとっても上手でね、凛は明弘さんからいろいろな踊り方を直接教わったりしているんだ。

 

 

そしてね!毎日、蒼くんと一緒に走っているんだ~♪ その時に、2人からいろんなお話しを聞いたり、凛のお話しを聞いてくれたり、凛にとって、かよちんと一緒にいる時やμ’sと一緒にいる時と同じくらい大切に思っているんだ!

 

 

かよちんと同じことなのかもしれないけど、凛にとっては、まるでお兄ちゃんが一気に2人できたような気持ちになれるの! 2人のお姉ちゃんに2人のお兄ちゃん♪ うふふ、考えただけで、とぉっても賑やかな家族になった気がするんだよ!!

 

 

家族はたっくさんいた方が楽しいもんね♪

 

 

 

 

 

そう言えば、いつもは明弘さんと一緒に蒼くんもいたのに……あれ? どうしたんだろう? どうして今日はいないんだろう? 考えれば考えるほど、分からなくなってきちゃって………なんだか心配になってきちゃったよ………

 

 

 

「蒼一は、今日はちょっと疲れたから走るのはパスだってよ。 なぁ~に、心配するようなことじゃねぇさ、だからそんな顔をするんじゃないよ!」

「!!」

 

 

 

明弘さんは、凛の気持ちをすべてわかっているかのように、知りたいと思っていたことをズバリと言ってくれた! すご~い! どうしてわかったんだろう?

凛が心配そうな顔をしていたからなのかな? それだけで、わかっちゃうなんてすごいよ!!

 

 

 

凛は目をキラキラと輝かせて、前を走る明弘さんのことをじっと見ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

――

――― 

―――― 

 

 

 

アキバのとあるところを通りかかった時のこと、いつも走っている道路が使えなくなっていて、仕方が無く違うところを走ることになった凛たちは、そのまま、街中に入り込んで行きました。

 

 

いつも、賑やかなこの場所も朝早く来ると誰もいなくってちょっぴり寂しい。 でも、そんなアキバの街を見ることができるだなんてラッキーだにゃ♪

 

 

ちょっぴり、走るスピードを落として街の中をじっくりと見てみる。

 

 

 

 

シャッターで閉じられた入口が立ち並ぶお店屋さん―――――

 

 

凛が大好きなラーメン屋さんや―――――――

 

 

かよちんが大好きなアイドルショップや――――――――

 

 

μ’sのみんなで食べに行ったクレープ屋さん――――――――

 

 

 

どれもお店の中は真っ暗で何にも見えないにゃ。

 

 

でも、聞こえるんだ。 かよちんと……みんなと行った時のことを思い出すと、はしゃいで、楽しんで、笑い合った時のことをしっかりと聞こえるような気がするんだ。

 

 

また、みんなとどこかで遊びたいなぁ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ………」

 

 

走っている途中に足がもつれちゃって、そのまま地面に転んじゃった………

 

 

 

痛い!!――――――――

 

 

 

膝に痛みを感じたからそこを見てみると、擦りむいちゃって血が流れ出していた。

 

 

 

「凛!!?」

 

 

明弘さんは凛の様子に気が付いて近寄ってきた。

 

 

「こんなに擦りむいちゃって………痛くないか?」

「い、痛いにゃぁ…………」

「足は動かせそうか?」

「ううん、ちょっと難しいかも………」

「そうか………」

 

 

転んだ拍子に膝を道路に打ち付けちゃっていたようで、その痛みのせいで足が動きそうもなかったの。 どうしよう…………このままじゃ、歩くことができないよぉ………

 

 

 

「よし、わかった!!!」

 

 

明弘さんが力強い声で言うと、ポケットの中からタオルを出してそれを凛の膝に巻き付けたの! 急にされたから今とってもびっくりしているの!!

 

 

「だ、だめだよ!! そんなことをしたら明弘さんのタオルが凛の血で汚くなっちゃうよ?!」

 

 

そう言って凛が声をかけると、明弘さんは真剣な顔で言ってきたの。

 

 

「だからなんなのさ? 血で汚くなるって? んなこと、今の状況じゃ知ったこっちゃないね。 今あるのは、目の前で凛がケガをして悲しい顔をしていやがるんだ。 このタオル1枚が犠牲になったからって、凛が元気になりゃあ俺は問題ねぇのさ!」

「明弘さん………」

 

 

そして、明弘さんは凛の膝に巻き付けたタオルの様子を見て問題ないと判断すると、今度はしゃがみこんで背中を凛に向けてきたの!

 

 

「さあ、背中に乗りな。 これからアイツん家に行ってちゃんと治療してやるからさ!」

「え、えええ!? そ、そんな! い、いいよ、凛は大丈夫だよ!!?」

「強がるもんじゃないよ! まだ、痛みが消えていなくって歩けない状態なんだろ?」

「う…うん………」

「だったら、今は俺の背中に乗って良くなるのを待たないといけないじゃないか! さすがに俺は、こんな人気のない場所にケガした女の子を置き去りにするなんてことはしたくないんでね。 さあ、早く乗った、乗った!!」

「……うん……!」

 

 

明弘さんの必死の凛のために呼びかけてくれている……! そう心で感じると、凛はそれに応えようと思ったの! よろめきながらも立ちあがって、明弘さんの背中に向かって倒れ込んだの。 すると、それを待っていたかのように両足を持ち上げて、凛をおんぶしたの!

 

 

 

「ちょっと、早く走るから俺の首に腕を回して落ちないようにしろよ?」

「うん!」

 

 

凛は言葉通りに明弘さんの首に腕を回して、落ちないようにしっかりと掴んだの。

 

 

 

「よし! それじゃあ、出発するぞ!!」

 

 

明弘さんは勢いよく走りだすと、風が強く吹き付けてくるように感じたの。 その風に当たっていると、なんだか痛みが消えていっちゃうような気がしたの。

 

 

それに……

 

 

 

明弘さんの背中から温もりを感じたの。

 

 

これがとっても気持ち良くって……

 

 

心地よくって………

 

 

 

眠く…………

 

 

 

 

 

 

―― 

――― 

―――― 

 

 

 

「―――――――」

 

 

 

「―――――――」

 

 

 

…………ん?

 

 

 

「――――――」

 

 

 

誰かが凛のことを呼んでいるような…………

 

 

 

「――――ん」

 

 

「凛」

 

 

「………あぁ……あっ、明弘さん?」

「よく眠れたか、お寝坊さん」

 

 

まぶたがまだ、重く感じながらも目をこすって開いてみる。

 

すると、そこには明弘さんの顔が見えたの。 そして、周りを見回してようやく凛が眠っちゃっていたことがわかったの。

 

 

………そういえば、ここはどこなんだろう?

 

 

まったく見たこともない光景が凛の目の前にあって、もう一度、部屋をぐるりと見回してみても全然知らないところにいるということがわかったの。

 

 

「明弘さん、ここはどこなの?」

「ここは蒼一の家だ。 俺ん家で治療したかったけど、親がうるさくするかと思ってさ、こっちに来たってわけさ。 おかげで、じっくりと治療することができたってわけさ!」

「………そのかわり、俺はとんだ迷惑を被ったわけだよ…………」

 

 

部屋のドアを開けて入ってきたのは、蒼くんだったの。 ……って、ええっ!? ここは蒼くんの家だったの!? そ、そんな……! わ、わるいよぉ………

 

 

 

「いいじゃねぇか、兄弟。 こうやって、ケガを治すことができたんだし、ゆっくりさせることができたんだし、それに女の子のかわいい寝顔もバッチリ見ることができた!!」

「にゃにゃっ!?」

 

 

か、か、かわいいって……り、凛の寝顔を見てかわいい!? ……にゃ…にゃぁ…………

そう目の前で言われちゃうと、何だかとっても恥ずかしい気持ちになってきたよ………

うぅ………か、顔があつくなってきたにゃぁ……………

 

 

「はぁ………もしかして、お前は最後のが目的で来たわけじゃなかろうな?」

「にひひひ、さぁ~てどうかなぁ~?」

「気をつけろ、凛。 ソイツが襲って来そうになったら躊躇なく顔面を殴れ」

「ええっ!??」

「ちょ?! なに物騒な事を言っちゃってるのぉ!?」

「変態野郎には制裁を、という言葉があってだな……」

「ウソをつけぇ!! そんな言葉聞いたこともないぞ!!?」

「そりゃあそうだ、俺が今考えたんだから!」

「このヤロー!!!!」

 

 

 

………ふふっ、なんだか2人の会話を聞いていると、楽しくなってきちゃったな。 凛のお姉ちゃんたちもこうやって言い合っていたっけ? ケンカしているのに、こっちから見ると楽しくお話しをしているように聞こえてくるの。

 

 

凛にお兄ちゃんがいたらこんな感じだったのかなぁ~?

 

 

 

 

「それじゃあ、俺はなんか飲み物を用意して来るからな」

「お~、サンキュー♪」

「あ、ありがとうにゃ」

「それと、凛に手を出すなよ? 出したらすぐに制裁を加えるからな?」

「そんな理不尽な!?」

 

 

蒼くんはそう言い残して、部屋を後にしたの。 明弘さんは困ったような顔をしながら頭を悩ませているようだったの。

 

 

 

「か、勘違いするなよ……お、俺は凛に手は出さないからね? 決して、いやらしいとか、かわいいから触りたいなぁ、なんて思いはこれっぽっちもないからな?」

 

「…………ぷふっ、明弘さんの欲望が駄々漏れだにゃぁ~♪」

「あっ……げげっ!? い、いや! そ、そう言うことじゃないぞ! これは……その………あれだ! もう1人の俺が叫んでいるのさ!! し、静まれぇぇぇ! 第二の俺ぇぇぇ!!」

「明弘さん、それは自分で言ってて恥ずかしくないのかにゃ?」

「………すんごい恥ずかしいです…………指摘されると、もっと恥ずかしいです…………」

 

 

 

ふふっ♪ 明弘さんを見ていると、なんだかとっても楽しくなってきたにゃ。 やっぱり、明弘さんはいい人なんだにゃ!!

 

 

凛はそのまま立ちあがって、明弘さんに向かって飛びかかったにゃ! 凛は嬉しくなると、誰かに抱きつきたくなっちゃうんだ♪ そして、一緒に嬉しい気持ちになるんだにゃ!!

 

 

 

「うぉお!? り、凛!!? ま、まずいぞ! この状況を蒼一に見られたらどんなことをされるか知れたもんじゃないぞ!! だから、は、早く離れてくれないか?」

 

 

ふふっ♪ 明弘さんがとっても困った声を出しているにゃ♪ そう言われても、凛は離したくないにゃ!! このまま、ぎゅぅぅぅって抱きしめちゃうにゃ!!

 

 

「う、うぉおおおぉぉぉおお!!!?? ぎゅって、おま!? あ、あぁぁぁ……なんか、いいにおいがするぅぅぅ……これが女の子の匂いってヤツなのかぁぁぁ………?」

「えへへ♪ そう言ってもらえると、もぉぉぉっとぎゅうぅぅぅってしたくなちゃうにゃあ♪」

「むむっ?! それは俺の理性がブッ飛ぶ5秒前なのかぁ?!」

「ふっふっふ、いつまで耐えられるのかやってみるにゃぁ~♪ ぎゅうぅぅぅぅぅ………」

「うごごごごごごggggggggg……………………!!!!!!!」

 

 

 

明弘さんは顔を真っ赤にしながら5秒が経ってもずっと耐えていたよ。

結局、蒼くんがやってくるまでずっとぎゅっと抱きしめていたよ♪

 

 

 

 

 

 

――

――― 

―――― 

 

 

 

 

蒼くんの家を出て、凛と明弘さんは凛の家に向かって歩いていたの。

 

 

 

「いてぇよ………マジでいてぇよ……………」

「明弘さん、ごめんね………もう少し早く抱きしめるのをやめておけばよかったよ………」

「いや、いいんだ………おかげでいい体験をしたんだから…………」

 

 

 

蒼くんがやってきた時、すぐに凛と明弘さんは引き離されてアームロックをかけていたにゃ…… 明弘さんがそれにかかってとっても痛そうにしていたから、それ以上はいけないにゃ! と言って、やめさせたんだにゃ。 うぅ……ちょっと、明弘さんに悪いことをしちゃったにゃぁ………

 

 

 

そう考えていると、ポンッと、凛の頭に明弘さんが手をおいてなでてくれたにゃあ!

 

 

「そんな顔をしないでくれよ~? これでも、嬉しいと思っているんだぜ? 凛が俺に抱きついてくれるだなんてありえねぇと思っていたんだからよ。 それが現実に起こってくれて………俺は猛烈に感動しているんだッ!!」

「そ、そんなぁ……大げさだよぉ………」

「いいや、大げさにやりたくなっちゃうものさ! こんなにかわいい女の子からのアプローチをもらえるだなんて、俺は幸せ者だね!!」

 

 

また、凛のことをかわいいって言ってくれた……………こんなに、たっくさんかわいいって言ってくれたのは、明弘さんくらいかな? 凛はずっと男の子みたいだねって言われてきたから、女の子らしくできないのかなぁって思っていたんだ。

でも、こうやって、凛のことをかわいいって言ってくれると、とぉぉぉぉぉっても嬉しいの!!! 凛が女の子でいることがなんだかうれしくなるの。 だからね、凛は明弘さんに抱きついて、この嬉しい気持ちを伝えたいんだって思うの!

 

 

 

「ねえ、明弘さん」

「なんだい、凛?」

「凛って…………そんなにかわいいかな……………?」

「めっちゃかわいい! 異論は認めない!!!」

「~~~~~/////////////」

 

 

凛が聞いた瞬間に答えてくるなんて………うぅ………なんだかこっちが恥ずかしくなってきちゃったよぉ……… 明弘さんのことを見れなくなってきちゃったよ…………

 

 

凛の顔が茹でだこみたいに真っ赤になっていると、明弘さんがこんなことを言ってきたにゃ。

 

 

 

「そうだな! 凛のこのかわいさをもっと知ってもらうために、撮影会とかやってみるか!! それと、ちょいと機会があったら凛がメインのライブでもやってみるか!!」

「にゃにゃにゃっ!!!?」

 

 

 

り、凛がメインのライブ!!? そ、それって、凛がセンターに立つってこと!?

 

 

 

「む、無理だよ~~~!!! 凛にはできないよぉ~~!!!」

「大丈夫だって! 俺たちに任せときゃぁなんとかなるさ~♪」

「で、でも~~~………」

「凛!」

 

 

 

明弘さんはこっちに顔を向けて、凛の手を握ってきたの!

そして、とってもいい笑顔でこう言ってきたの。

 

 

 

「凛は十分にかわいいと思うぜ! 胸を張りな、数多くの女性を見てきたこの俺が保障するって言ってんだ! 凛はかわいいんだ! そんなかわいい女の子がこんなところで暗い顔をしてしゃがみこんでいたらもったいない!! 明るい顔をして、シャキッと立って、堂々としていればいいんだよ! そうしときゃあ、あとは何とかなるもんさ!」

「明弘さん…………!」

 

 

 

明弘さんの言葉が凛の心にずっしりと重く突き刺さったような感じがしたの! それと一緒に、それまで女の子であることに悩んでいたことが、軽くなったような気がしたの! とってもスッキリしたような気分を今、味わっているの。

 

 

 

嬉しい………とっても嬉しいよ!!!!!!

 

 

「にゃぁ~~~~~~!!!!」

「ええっ!!!!!?」

 

 

 

そう感じると体がウズウズしちゃって、また、明弘さんに飛びついちゃったの! こんなに嬉しい気持ちを抑えられなかったんだもん! 仕方ないもん!! だって、嬉しいんだもん!!!

 

 

 

 

「嬉しいよ! 明弘さん! 凛は今とっても嬉しいんだよ!!!!!」

「ああ、よくわかった。 俺も凛の気持ちがわかるようになってきたぜ」

「えへへ♪ 凛ね、頑張るよ。 もっと頑張って、明弘さんが用意してくれるステージに立てるように頑張るよ!!」

「おう! それじゃあ、一緒に頑張るか!!」

「うん♪」

 

 

 

 

そうして、凛たちの新しい1日が始まろうとしていたんだにゃ!!

 

 

 

 

(次回へ続く)

 




ドウモ、視聴者サン、うp主です。


何とか間に合ったァァァァ!!!!
予定よりも結構遅れてごめんなさい。もっと、早く書ければよかったのですが………難しかったです。


うぐぐ…………早く書けるようになりたい!!!!


さて、今回は蒼一ではなく、明弘をサブとして展開させてみました。 こんなのも悪くないと思うでしょう? いいよね? たまにはいいよね?
明弘もいい思いをしたようですし、まあ、この先も報われるような展開があればいいのですがね…………


そこは今後の展開に任せるしかないな!


さて、残り時間も少なくなってきましたがまだまだ生誕祭は終わらないよ!!
そういえば、まだスクフェスを起動してなかったよ!!
やべぇ!! 壁紙を手に入れなくては!!!


それでは、次回お会いしましょう! アディオス!

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