蒼明記 ~廻り巡る運命の輪~   作:雷電p

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第40話





脆く儚き少女よ……

 

 

【前回までのあらすじ!!】

 

 

 

「アイドル研究部部長・矢澤 にこをμ’sのメンバーにしようとしたんだけど、無理でした」

「しゃあないね、ここは蒼一に任せとこか」

「ああ、アイツならなんとかしてくれそうな気がするな」

「ねえねえ、蒼君は本当にあの中に居るの?」

「そうやで、蒼一はあそこにおるんよ」

「さっきの矢澤の悲鳴が何よりの証拠だ。また、とんでもないところから現れたに違いないさ」

「蒼一ならしそうな気がするわ。私も同じようなことがあったし……」

「確かに、今思えばありえなくもない話ですね………」

「そうかも……」

 

 

 

 

「それで、にこっちのところに行ったものの追い返されてもうたって?」

「いやぁ~面目ない」

「にこっちは前からあんな感じやったからね、追い返されることは分かっとったんよ」

「ふぅ~ん……なんか知っているのかい?」

「聞きたい?にこっちの昔話?」

「是非ともな誘いだぜ。ちょうど、気になるところがあったからよ、照らし合わせたいのさ」

「ええよ、それじゃあ、あっちで話そか?」

 

 

 

 

「ちょっと!私たちもその話を聞きたいよぉ!!」

「だったら、早く来いよ!おいて行っちゃうぜ?」

 

 

 

「「「「「「ま、待ってぇ!!!!!」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 

――― 

―――― 

 

 

 

 

「にこ、どうする?」

 

 

 

――――ドクンッ!

 

 

 

蒼一の言葉に私の心臓が大きく揺れた。

 

それはまるで、人生の分岐点に立っているかのような、そんな気がした。

 

 

 

 

 

 

選択肢は、2つ。

 

 

 

【はい】か【いいえ】

 

 

 

どちらかを選べば、どちらかの未来が無くなる。

けど、どちらの未来が正しいのかなんてわからない。

 

 

 

 

私は息を呑んだ。

 

 

重大な決断ゆえに私の心は揺れ動いている。

握った拳の中に汗が溜まりつつあった。

 

 

 

たった…………たった、二言、三言で私の人生が決まってしまうなんて………

 

 

 

 

 

 

 

「………答えられないわ」

 

 

 

 

 

さっきの滝って言う人には、簡単に入らない、と言うことは出来た。だけど、今は違う。さっきとは全く条件が違う。蒼一の燃え盛る炎のようで、透き通ったその瞳が私に問いかけているのだ。

そんなの……答えられるわけがないじゃない。私は、どちらにも答えない方を選んだのだ。

 

 

 

 

 

「にこ、ズルはいけない。問題は2択なんだ、どちらか1つしか答えることができないのだ」

「わ、わかってる!!………でも、答えられないわよ、そんなこと………第一、私のことをあんまり知らないのに答えを急かさせないでよ!!」

 

 

 

蒼一は知らない。私の過去を………この2年間に何があったのかなんて何にも知らないんだから………

 

 

 

 

 

 

 

「………知っているさ、にこが過去にどんなことをしていたのか、何があったのか全部だ」

「!!!ど、どうして知っているの?!」

「お前のやさしい友達が話してくれたのさ」

「……希ね……余計なことをしてくれちゃって………」

「その余計なことのおかげで、俺はこうやってにこと真剣に話ができるんだ」

「私は別に蒼一とは、話したk…」

「にこは…この部を立ち上げたことを後悔しているか?」

「!!!(ビクッ!)」

 

 

 

あまり、触れてほしくないことだ。それこそ、今、蒼一と話すようなことじゃない。

 

 

 

「にこは真剣にアイドルになろうと思って、この部を立ち上げた」

 

 

やめて……聞きたくないわ……

 

 

「それに導かれるように部員が集まり、スクールアイドルとして何度かライブを行うことができるようになった」

 

 

やだ………これ以上は、何も…………

 

 

「……だが、真剣にスクールアイドルになろうと思っていたのは、にこただ1人だけだった」

 

 

…聞きたくない………聞きたくない………………

 

 

「それ以外の部員は、ただ好きなだけであって、自分がスクールアイドルとして活動することを目的としていなかった」

 

 

……忘れ去りたい………このまま、葬り去りたい……

 

 

「次第に、他の部員は練習を休みがちになり、にこだけが1人で練習をしていく日が増えていった」

 

 

…………やめて…………………やめて………………

 

 

 

「………そして、にこのやり方について行くことができず、全員退部してしまう」

 

 

 

 

 

 

 

 

「やめてえええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

私は無我夢中で蒼一をこの部屋から出ていかせようとした。

私の触れられたくない過去………忘れ去りたかった辛い過去…………

 

 

そんなものが、また、私の前に立ち塞がっている。

 

 

私を苦しめるのであれば………例え、それが蒼一であろうが容赦はしなかった………

いまわしい過去を語るその口を閉ざしたかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ガシッ!)

 

 

 

両手が蒼一の胴体に触れる前に、手首を掴み、止められてしまった。

 

私の両腕は蒼一の力で高らかと上げられ、その場から動くことができなかった。

 

 

 

「放しなさい……放しなさいよ、蒼一!!!!!!」

 

 

 

 

多分、私はキレているんだわ。声を荒げて叫び、憎い相手を倒してやりたいくらいの鋭い眼光で睨んでいる。自分でも分かっているつもり。だけど、理性よりも感情の方が最優先に動き出してしまって、蒼一に飛びかかったのだ!しかし、これこそ間違った行動なのだ。過去を思い出しても見なさいよ、理性よりも感情が表に出てきてしまった時のあの一部始終を…………

 

 

 

何も変わっていなかったのよ、私はこの2年間、何にも変わっていなかったのよ…………

川の水がひたすら山から海へと流れ行くように、私が過ごした歳月は意味もないものだったのかもしれない。

 

 

 

………いや、良くなるどころか、悪くなっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はあの子たちがアイドル活動をやり始めたことに嫉妬した。

 

 

始めはすぐにダメになるのだろうと思った。

 

 

けど、あの子たちは諦めなかった。

 

 

 

自分たちで作った歌を歌い、踊っている。そんな姿をあのライブで見た時、私は驚愕した。観客が誰もいないと言っていいほどの講堂であの子たちは何の戸惑いもなくやりきったのだ。そして、生徒会長からの忠告を受けてもなお、やり続けると決めたあの子の表情がとても強く輝いて見えた。私には、その輝きがまぶしすぎて見ていられず、あの場から立ち去った。そして、思ったのだ……あの子たちは私とは全く違う道に進もうとしているのだと………

 

 

 

そのことを思うと、とても悔しい気持ちに襲われた。歯ぎしりをして、地団太を踏み、気が付いたら、たった1人で泣いていた。

私だって………私だって…………!!あんな顔をして、やり続けたかった!!そうなるために、私は努力を惜しまなかった………

 

 

なのに…………なのにどうして……………私は報われないの?………何が違うの?

何度も何度も考えてもその答えは見つからないし、その答えを教えてくれる人はすでにここにはいなかった…………

 

 

 

 

それに比べてあの子たちには、蒼一や滝という人がいる………

 

 

 

 

 

…………それがとても羨ましかった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蒼一!!!!放しなさい!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ダメ…………絶対に放さないで…………今の私は蒼一を傷つけてしまう………

………いや………嫌よ………蒼一を傷つけるなんてしたくない!!蒼一は私にとっての……!!

 

 

 

 

 

 

………お願い!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、その願いは聞き届けられなかった………

 

 

蒼一は私の腕を掴んでいた手を放し、私が口にした通りにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

………どう……して………?

 

……どうして……手を放したのよ………!!!

 

そんなことをしたら………私は……!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の体は蒼一からの束縛から解かれると、腕をそのまま蒼一の胴体に目掛けて振り降ろした……

 

 

 

 

 

 

 

(ドコッ!!)

 

 

 

 

私の拳が蒼一の胸部に当たり、その鈍い音が部屋中に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

蒼一は眉1つ動かすことなく、その打撃を受けた。避ける素振りなどまったく見せず、私の攻撃を受けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

私の体は蒼一を攻撃することを止めなかった………

それから、何度も何度も、拳を挙げては振り降ろし、挙げては振り降ろし、挙げては振り降ろし………それを何度も(…やめて…)何度も(…やめて…)何度も(…やめて…)何度も(……やめて……)何度も(……やめて……)何度も(………やめて………)何度も(………やめて………)何度も(………やめて………)…何度も(………やめて………)……何度も(………やめ………て……)………何度も(……や…め………て………)…………何度も(…………や…………め………………て……………)……………何度も(…………………………)……………………なん…………ども………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(やめてえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の腕が疲れ果てるまで、蒼一の体を叩きに叩き続けた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

蒼一はさっきと変わらず、ただ、じっと私の攻撃を受け続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………はぁ……………はぁ…………………はぁ…………………………」

 

 

 

 

感情が収まり、理性が体に戻った時には、もうすべてが終わっていた。

 

 

 

蒼一の服には私が与えた打撃の跡が至る所に残っており、叩いたことで服がヨレヨレになり、破れたような跡も見えた。

 

 

 

「……あ…………あっ……………あああっ……………」

 

 

 

私は自分がやってしまったことに深く後悔した。

怒りによって感情を高ぶらせてしまっていたものの、制御できなかったわけではなかった。止めることができた……止めることができたのに………私はそれを許してしまっていた………

 

 

長年の感情・嫉妬・恨み・悶え・傲慢・理想………それらが理性に降りかかってきた時、私は感情を止める術を忘れてしまった。

 

 

 

 

 

私は何て事をしてしまったのだろう………取り返しのつかないことをしてしまったんだろう…………これでまた、私の大事に思う人がいなくなってしまう…………ばかだわ………ほんと、私ってばかなのね………

 

 

 

私は蒼一から数歩下がって距離を置いた。

それは、蒼一から来るだろうやり返しを受けとめるために距離をとり、やり返しやすいようにした。

 

 

自分がやってしまったことに弁解する必要はないと思った。

これ以上の事をやって、弁解する人なんているの?私にはできない……そんなことをすれば、私は人として最低な人間になってしまう。今ですら、最低だと思っているのだから、本当にそうならないために、私は受けとめることを選んだ。

 

 

 

 

 

 

さあ、蒼一……………この愚かな私にその拳をぶつけて……………………

 

 

 

 

 

 

私の心はもう整ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(たんっ)

 

 

 

蒼一が一歩前に踏み出した。

 

 

私はいつ拳が当たるのかが恐ろしくなり、目をつぶってしまった。

 

 

ここに来て、私は恐怖した。

 

 

叱られて叩かれたことが無かったわけではない、ただ、男の人で……しかも、私よりも数十センチも高く、力の強そうな男の人から叱られて叩かれることはまったく無かった。だから、どういうものが私の体に入ってくるのか見当も付かないために恐怖した。

 

 

 

 

 

足が震えてきた……どこからともなく汗が流れ出てきた………心臓の鼓動がとてつもなく早く打ち当てていた………

 

 

 

出来ることならば、一瞬で終わらせてほしい……そう祈った……

 

 

 

(たんっ……たんっ……)

 

 

蒼一はまた数歩前に進んだらしい……

 

もうどのくらいの距離にいるのかすら分からず、私は今か今かと恐怖しながら待った。

 

 

 

(たんっ……たんっ…………)

 

 

 

歩みが止まった。もう、場所を決めたのね………さあ、早く来て…………

 

 

 

私の心が整ったその瞬間、その時は訪れた……………!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ぎゅっ)

 

 

 

 

 

「えっ……?」

 

 

 

予想もしなかった行動に戸惑う私。

 

蒼一は、拳を振り降ろしたのではなく………その腕で私を優しく抱きしめてくれた。

 

 

 

 

「どう………して………?」

 

 

 

私はこの読み込むことができない状況に驚き、この言葉が口からこぼれ出てきた。

ずっと、蒼一の怒りがぶつけられるのだろうと思っていたから………

でも、どうして私にやさしくしてくれるの?

 

 

 

「にこ…………俺は女の子を殴り飛ばすようなことはしたくないんだ。例え、それが俺を傷つけるようなヤツでもだ。それに、にこは俺のことを必要としているんだろう?昨日、にこの家から帰って来て思い出したんだ。昔、にこが俺に言ったことを………あれは俺に、こころちゃんやここあちゃん、虎太郎くんの面倒を見てほしいって言う意味だったんだろう?だから、俺を家の中に躊躇なく入れたんだ。そうでなかったら、俺に食事を提供して持て成してはくれないだろう?」

「蒼一…………」

 

 

蒼一は私の考えを的確に言い当ててきた。そう、3年前、私は高校受験などで忙しくなり、妹たちの面倒はおろか、日常での家事などに手が回ることができなかった。そんな時、妹たちと戯れていた蒼一に出会った。妹たちからも好評で、施設からのお墨付きまであった。その上、家事全般ができると言う万能性を見込んでお願いしたのだ。だが、その時は断られてしまい、結果的には、高校受験は成功したものの、とても忙しい日々を送ったのだった。

 

そして、今年も高校卒業後のことも考えて忙しくなるのだろうと言う時に、蒼一が現れてくれた。私の願いが叶ってくれた瞬間で、これほど嬉しく思ったことは無かった。昨日のあの一時は忘れることができないものとなった。

 

 

 

「俺をそんなに大切に思ってくれたのに、どうして、俺はにこにそんなことができるだろうか?こんなに嘆き、苦しみ、悲しんでいる姿をしているにこにどうして、怒りをぶつけなければいけないのだろうか?俺にはそんなことは出来ない、俺が今のにこにできることは、ただ一つ…………」

 

 

 

 

蒼一は一呼吸おいて、さっきよりも強く抱きしめてくれた。

心臓の鼓動が聞こえてくる………一定の間隔で打たれるその音が悲嘆の内にいる私を安心させてくれた。

 

 

 

そして、蒼一はこう言ってくれた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「辛かったな…………………我慢したな……………………よく耐えたな…………………この2年間、よく1人でここまで頑張ったな…………………えらいぞ……………………だが、もう1人で抱え込まなくていいぞ…………………俺がその哀しみを背負ってやる…………だから、もうその重荷を下ろしな………………」

 

 

「ああぁ……………あ……………あぁぁ…………」

 

 

 

私の中で、何かが崩れ落ちていこうとしていた。それは、この2年間のうちで出来上がってしまった重荷、それが今、崩れ落ちそうとしていた……………

 

 

 

 

 

 

 

 

「にこが俺に放った拳、そのすべてを赦そう………にこが今、抱いている罪悪感をすべて吐き出しな…………それもすべて、俺が引き受けよう………」

 

 

 

「う…………ううう…………うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!………………………………うあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

私の重荷が完全に崩れ落ちた。私の中にあった負の感情がこの時すべて解き放たれた。

涙と叫びがそのすべてを包み込んで吐き出ていった。

 

 

その涙は流れ続け、その叫びは響き渡った…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼一は目をつぶり悲しい表情で抱き締めていた。

 

 

 

ただ、その時に、その瞳から一筋の涙がこぼれ出ていたのを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 

――― 

―――― 

 

 

 

 

 

「……蒼一…」

「ん、なんだ?」

「さっきの質問の答え、明日まで待っていてくれる?」

「もちろん、じっくり考えてから結論を出してくれよ?」

「うん……わかった…………」

 

 

 

にこは俺の胸の中に埋めながら小さな声で応答した。

 

 

 

思えば、希からにこのことを聞かされた時、俺は驚いた。まさか、にこにそんな過去があったなんて思いもよらなかったからだ。だが、その過去の事からいろいろと推測してゆけば、俺がにこに何をしなければいけないのかを自ずと理解することができた。

にこが俺たちのことをあまりよく思わなかったのは、そうした過去が負担となっていたからだろう。理想を追い求めた結果が、今のアイドル研究部の現状なのだと………

現在、順調に進みつつあるμ’sが羨ましいと思ったのかもしれないな………

 

 

だからこそ、俺はにこが俺たちと一緒に活動してもらいたいと望んでいる。にこの理想と言うのは、俺が想像している以上に高い壁なのかもしれない。だが、今の穂乃果たちに足りないものを持っているにこがそれを伝えていくことができたのなら、()()()()()()()()()()()()にまた一歩近づくことになるからな。

 

 

 

いい返事を待っているぜ、にこ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あっ、やべぇ……例の発作が出そうだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にこ……悪いがもう離れてくれない?」

「もう少し……もう少し、こうさせて………」

「いやぁー、何というか……さすがにこの状態でい続けるのはどうかと?」

「いや、もう少し甘えさせて………」

 

 

 

にこさんんんんん!!!!もしかして、バブってます!?おいおい、こんな時に幼児化しているの?か、勘弁してくれぇぇぇ………いくら自分が蒔いた種だからって、ここで刈り取らなければいけないなんてことは無いだろう?………うぐぐ!!やばい、もう少しで出てきてしまう!!!

 

 

 

「にこ、頼むからどいてくれぇぇぇ!!!」

「やだ(ギュッ)」

 

 

 

Noooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

んぐぅっ!?………あっ、もうダメです………………

 

 

 

 

 

 

 

「サ…………サヨナラァァァァァァァ…………ぶふぉああああああぁあぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

 

「えっ?!そ、蒼一!!!大丈夫!!?」

 

 

 

俺は口から勢いよく血が飛び出ていった。つまりは吐血だ。これは俺が元々持っていた発作で、その発作理由と言うのが、こりゃまた酷いものなんだ。

 

 

 

「ぐおぉぉ………だ、だから言ったのにぃぃぃ……………」

「ねぇ!!どうして、吐血しちゃったのよ!!どこか悪いの?!」

「い、いや、これは発作みたいなものでな……お、女に急接近したり、長時間触れているとこうなるんだよ………」

「いやいやいや、だからと言ってこんなのはありえないでしょ?!」

「発作が出る条件は他にもあってだな………あまり馴染みのない人や美人やカワイイ子が対象となると、吐血しやすくなるんだ…………」

「ええっ!?そ、そんなことを今、言われても……こ、困っちゃうな///////」

「あっ、でも絶対に死なないから………作者曰く、ギャグ補正がかかっているんだってよ…」

「め、メタいわね……」

 

 

 

 

「(だから、何も問題ない……何も怖くないんだよ………)」

「頭の中に直接語りかけちゃっているのぉ!!?そして、そのセリフはどう聞いても死亡フラグにしかならないんだけど!!!………って、蒼一!!何か出ちゃいけないものが、口から出ているんだけど!?……蒼一?そ、蒼一ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔※蒼一はその後でちゃんと復活しました。〕

 

 

 

(次回へ続く)

 




ドーモ、うp主です。


にこ編、第6話が終わりこの話も次回で終わりになりそうです。


しかし、何でしょうか…………
書いていて、いろいろと後ろめたくなってしまうようなことばかりが沸々と沸き上がってしまっている自分がいる……………

私の中では、前編扱いとしている、真姫編(11話~21話)もなのですが、あぁ~やっちまったなぁ~、と思いつつ書いていました。
だってぇ………結構、重い話やん………全体通して見ても重かったって言えるのさ。(自慢にならねぇな…)
真姫ちゃんファンの方々、にこちゃんファンの方々……


すんませんでしたァァァァァァァァ!!!!!!


え?この後も、重い話を書くのかって?
………そ、そ、そ、そ、そのようなことは、、、………




書きます。

というか、次回からの新編でも、その後でも、重くしちゃうかも………



こ、個人的には……ギャグを……無理っぽいな(諦め)


多分、こんな感じで進んでいくのでしょうね。




今回の曲は、

PCゲーム『車輪の国、向日葵の少女』より

片霧烈火/『そらの隙間 』

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