蒼明記 ~廻り巡る運命の輪~   作:雷電p

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事実上、第2話です。

やっと、ヒロインが登場だよ~





話をするときもそうだが、まず、落ち着け。

<前回までのあらすじ!!!>

 

大学生活をスタートし始めた、俺、宗方 蒼一は大学の始業式を終え、今後の大学生活をどのように過ごしていこうかと悩んでいた時、幼馴染の高坂 穂乃果から電話がきた。

その内容は・・・・

 

 

『蒼君!!!どうしよう!!!音ノ木坂学院がなくなっちゃうよ!!!!!』

 

 

急に言われた言葉に戸惑いを隠せない蒼一。

 

なぜそうなったのか、時は蒼一たちが入学するその日の朝に遡る・・・

 

 

――

―――

――――

 

「穂乃果ぁ~、忘れ物はなぁい~?」

「大丈夫だよ、おかあさん。忘れ物はしてないよ。」

「そう、じゃあ気を付けてね。」

「うん!いってきま~す!」

 

 

私、高坂 穂乃果、16歳。

今日から音ノ木坂学院の高校2年生になりました。イェイ☆

春休みが終わっちゃうのは名残惜しいけど、新学期になれば学校のみんなと会えるし、楽しいことがいっぱいあるに違いないよ。うーん、待ち遠しいなぁ。

 

 

あ!この道の向こうにいるのは、ことりちゃんに海未ちゃんだ!

 

 

「おーい! ことりちゃん、海未ちゃん!」

 

 

「おはよう、穂乃果ちゃん」

「おはようございます、穂乃果」

「2人ともおはよう!」

 

 

ことりちゃんと海未ちゃんは幼稚園の頃から一緒に遊んでいる私の大の親友で、同じ音ノ木坂の生徒なんだよ!

朝から2人の顔を見られるなんてうれしいな。

 

 

「穂乃果、今日は寝坊せずに来られましたね」

「む~、私だって早く起きる時だってあるんだよ」

「では、毎日早く起きれるようにしてください」

「も~海未ちゃんの意地悪~」

「まあまあ、来れたんだからよかったよ」

「ことりちゃーん、ありがとう」

「えへへ、どういたしまして」

 

 

ことりちゃんはいつも穂乃果にやさしくしてくれるんだよ。

私はそんなことりちゃんが大好きだよ!

ちょっと意地悪だけど海未ちゃんのことも大好きだよ!

だってだって、友達なんだもん!

 

 

「さあ、早く学校に行きますよ」

「そうだね、早くいかないとね」

 

 

えっ! もうそんな時間なの!?

私の腕時計を見たら、ホントだ!もうこんな時間だ!早くいかないと遅刻しちゃうよ。

 

そう思ってたら、ことりちゃんと海未ちゃんは先に行っちゃってるよ!

 

 

「あぁ、待ってよ、おいてかないでよ~!」

 

 

こうやって、大好きな友達と楽しいお話をしながら学校に登校していくのが、私の1日の始まり。

そんな日常がずっと続けばいいのに・・・

 

 

よーし、今日も1日、ファイトだよ!

 

 

 

 

――

――― 

―――― 

 

ふ、ふぅ・・・間に合ったぁ・・・・

時計の時刻は遅刻になるちょうど1分前を指していた。危なかったよぉ。

遅刻すると、生活指導の先生にうるさく言われちゃうんだよね。しかも、大きい声で長々と話すから私は嫌いなんだよ、ぶー。でも、そうならずに済んでよかったー。

 

 

「穂乃果、体育館に行きますよ」

 

あっ、海未ちゃん。今年も同じクラスなんだね!やったね!

それにもう廊下にいるよ、早いなぁ。

 

 

「待ってて、すぐ行くから」

 

 

カバンを机の横に置いて、今必要のないものを机の中に入れて・・・と、さあ行こう。

 

 

「お待たせ。早く行こ」

「はい、行きましょう」

 

 

あれ、そういえばことりちゃんの姿が見えないよ?どこに行ったんだろう・・・?

そう思って、あたりをきょろきょろと見回してたら

 

 

「ことりなら先に行きましたよ」

「えっ、そうなの?」

 

 

すごいな、海未ちゃん。私の考えていることを当てるなんて・・・

 

 

「もしかして、海未ちゃんはエスパーなの!?」

「どうしてそうなるのですか!?」

「だって、私が考えていることが分かったんでしょ?」

「それは見て分かりますよ、穂乃果のことは分かっているつもりなんですから」

「へぇ~」

 

 

エスパーじゃないのかぁ、ちょっと残念だけど、私のことを分かってくれてるんだね!うれしい!

 

 

「じゃあ、海未ちゃん一緒に行こう」

「はい、行きましょう」

 

 

 

――

―――

―――― 

 

体育館に行くと全校生徒が列に並んでいて式が始まるのを今か今かと待ち望んでいるみたい。

さてさて、私のクラスの列は・・・あっ、ことりちゃんだ!ということはここね!ことりちゃんも今年も同じクラスなんだよ。やったぁ、今日はいいことが立て続けにやってくるよ。ということは、今日はもっといいことが起こるかもしれない!

 

 

 

 

 

・・・そう思ってたんだけどね・・・

 

 

 

 

 

ことりちゃんのおかあさんのあいさつになった時、重大発表があるからということで耳を澄ませていたら、音ノ木坂が廃校になるかもしれないんだって!!

えっ、どういうことなの? どうしてはなくなっちゃうの?私には分からないよ!!

あとで、ことりちゃんと海未ちゃんとで話し合ったんだけど、来年度に入学する人数が足りなくなっちゃって廃校にせざるおえなくなっちゃうんだって・・・。そんな・・・廃校だなんて・・・・。

 

 

 

私が小さい頃から見てきた音ノ木坂学院の制服姿のお姉さんたち、それは私にとって憧れの存在でもあった。そんな憧れを持って、1年前にこの学校に入学したの。1年という短い間だったけど、私にとってはとても長く感じられた。だって、この音ノ木坂学院での毎日の生活がこんなに楽しかったんだもん!クラスのみんなと面白い話をしたり、休みの時間に中庭でお昼寝をしたり、運動会で走り回ったり、学院祭でクラスの皆で考えた催し物が楽しかったり、そんな毎日の学校生活が私の思い出となり、私の一部みたいなものだと、そう思っているの!

だから、私はこの学校がなくならないようにしたいの!

 

・・・でも、どうすればいいんだろう?

 

 

「ことりちゃん、何かいい方法は無いかな?」

「う~ん・・・チラシとか配ってみたら?」

「おお!!」

「そんなので集まりますかね?」

「うぅ・・・それは・・・」

「穂乃果、直感的にこうしたい、と考えてもうまくいくとは限らないのですよ」

「で、でもやってみないとわからないじゃない!」

「私はそうは思いません!」

「まあまあ、2人とも落ち着いて」

「むう~」

 

 

確かに、海未ちゃんの言うとおりだけど・・・

でも、何もせずに終わっちゃうなんて私は嫌だよ!

あぁ、どうしよう・・・・

 

 

「穂乃果、あなたがしたいことは何ですか?」

「私がしたいこと?」

「そうです。あなたがしたいと思っていることです。ことりの意見を聞く前にまず自分が何がしたいのかを考えたのですか?」

「それは・・・」

 

 

正直言って、何も考えてなかったよ。廃校を阻止する、それだけしか考えていなかったからどういったことをするのかとか、私がこうしたいと思うことは無かったんだよ。

う~~~~~~~ん・・・・・

 

 

「ないよぉ・・・どうしよぉ・・・・」

「はぁ・・・やっぱりそうでしたか・・・」

 

 

ごめんね、海未ちゃん。できることなら考えておきたかったんだけど、何も考えつかなかったんだよ・・・

もう・・・私にはわからないよ・・・・

 

 

 

 

「そうだ!ねえ、穂乃果ちゃん」

「なぁに?ことりちゃん」

 

 

ことりちゃんが何かを思いついたような顔をしてこちらを向いてきた。何を思いついたんだろう?

 

 

「こういうときは、蒼くんに聞いてみたらいいんじゃない?」

 

「それだ!」

 

 

そうだよ!どうして思いつかなかったんだろう。蒼君だったら何かいい方法を見つけてくれるんじゃないかなぁ?いつも私が困った時もいい方法で助けてくれるもんね!今回も何かいい方法を教えてくれるんじゃないかなぁ!

 

 

「それじゃ、さっそく連絡しなくちゃ!」

「ちょっと、穂乃果。蒼一が今出られるかどうか分からないでしょう?大丈夫なんですか?」

「大丈夫だよ、蒼君のところも入学式で、多分、今の時間にはとっくに式が終わっただろうし、その後には何もすることが無いって、昨日言ってたから今かけても大丈夫だと思うよ!」

「そう・・・ですか・・・」

「それじゃあ、早くかけようよっ!早めに話しておいたら今じゃなくても後でいい方法を教えてくれるかもしれないよ!」

「ことりちゃんの言うとおりだよ!ちょっとまってて、今、蒼君の番号を探してるから・・・・」

 

 

そう言って、携帯を取り出し、蒼くんの電話番号を探した。

 

 

えっと・・・・蒼君・・・蒼君・・・蒼君・・・・んと!見つけた!!

 

 

「それじゃあ、早速かけるね!」

「えっ?ちょっとまってください!どういうことを話すつもりなんですか!?」

「あっ・・・」

 

 

そういえば、何も考えていなかったよ・・・

何から話せばいいのかなぁ・・・普通に今の状況を話せばいいのかなぁ・・・

あっ!でも具体的にどうするのかってことも話さないと・・・

う~ん、悩むなぁ・・・

 

そんな私が考えている横で海未ちゃんが呆れた顔をして、ため息をついている。

ことりちゃんは少し困ったような顔をしているよ。

いや~思いつきで行動しちゃうと、実際に何をすればいいのかが分かんなくなっちゃうもんね、反省します・・・

 

あぁ・・・何を話せばいいのか分からないよ!!!

 

 

 

(ピッ)

 

 

 

「えっ?」

 

「「あっ・・・」」

 

 

(TLLLLLLLLLL、TLLLLLLLLL)

 

 

「ああああああああああああ!!!!!しまったあああああああああああああ!!!!間違って、通話ボタンを押しちゃったよ!!!!どうしよう!!!!まだ何を話せばいいのか考えてないよぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「ほ、ほのか・・・お、落ち着くのです!!」

「そ、そうだよ。まずは深呼吸だよ!」

 

すぅーはぁー・・・ふぅ・・・少しは落ち着いたかな?

 

「穂乃果、話すことはわかってますね?」

「蒼くんにどうすればいいのか聞くんだよ?」

 

「・・・うん!」

 

 

そう、私が伝えなければいけないこと・・・・

どうすれば、この状況を変えることができるのか・・・・

 

 

それを伝えなくちゃ・・・・!

 

 

 

(TLLLLLLLL、ガチャッ・・・)

 

 

 

『もしもし、穂乃果か?』

 

 

 

あっ!蒼君だ!よぉ~し・・・・!

 

 

すぅ~っと息を吸ってから、私が今思っていることを蒼くんに話すよ!!

 

 

 

「蒼君!!!どうしよう!!!音ノ木坂学院がなくなっちゃうよ!!!!!」

 

 

 

そう私が言った後、海未ちゃんたちの方を見たら

(ノo`)←こんな感じの顔をしてたよ!?

 

 

 

・・・・あれ?何か間違ったのかな?

 

 

 

 

(次回へ)

 

 




よし!無事に2話目も投稿できたぞ~♪


今回の話もそうなんですが、全体的にアニメでは描かれなかったことを自分なりに付け加えてみたりしています。
それと物語の基本方針としては、アニメ版を主軸にするつもりなんですが、所々で、自分なりの解釈が入って、『ここアニメと違うぞ!!何やってんの!!!』と言われることがあるかもしれません。いえいえ、アニメ版とは違うのですよ。

まあ、自分視点でこの作品を見ていますからアニメ版を重視する人にとっては色々と言われそうな気もしますが、そういった物語なので大目に見てください。(・・;)


今回から自分の独断と偏見で、うp主がいいね!と思った曲を紹介しま~す。

物語との関連性があるかって?それは自分の耳で確かめてみてください。


記念すべき第1回は、やっぱりこれ!

μ's『僕らは今のなかで』

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