第32話
【うp主の部屋】
どうも皆さんこんにちは、うp主です。
さて、今回のメインを張ってくれるのは、今作品の期待のお兄ちゃん子・小泉 花陽ちゃんです。
「はわわわわ・・・・どうしてこんなところに私が?!」
さて、花陽ちゃんはかなりのブラコンだと聞いていますがその辺はどうなんでしょう?
「ええええ!!!そ、そんなの無理だよぉ~・・・恥ずかしいよぉ~・・・」
いいじゃないですか、ここでのアピールでファンの心をゲットできるかもしれないんですよ?
「そ、そんなこと言われても~・・・」
では、質問を変えます。花陽ちゃんのお兄ちゃんってどんな人?
「それはですね、まず、身長がとても高くって、スポーツをやっていたからしっかりとした体で、その上、カッコよくって、まさに、スポ根漫画に出てくる主人公のような人なんです!!!それに、花陽に優しくしてくれるし、私がピンチな時にはすぐに駆けつけてくれる、私の自慢のおにいちゃんなんです!!!!」
はい、わかりました。花陽ちゃんのお兄ちゃんに対する熱ぅ~~~~~~~~~~い思いは、このネット上のファンのみんなに届いたと思いますよ。
「ええええ!!!こ、これって、ネット上で見られているんですか!!!?」
はい、そうです。ネット上のおっきなお兄ちゃんたちが大いに喜んでいると思います。
「はわわわわ・・・・だ、誰か助けてぇ!!!!!」
―
――
―――
――――
『花陽』
私のおにいちゃん
『花陽、大丈夫か?』
私が危ない時にいつも助けてくれる、おにいちゃん
『よく頑張ったな、花陽』
頑張った私を褒めてくれる、おにいちゃん
『大丈夫、花陽ならできるさ』
私の・・・大好きなおにいちゃん
でも・・・・・
『じゃあな、花陽』
今はおにいちゃんとは離れ離れ・・・・
私を置いていかないで・・・・
「おにいちゃん!!!」
私は布団を勢いよくはがして起き上った。そして、それまで見ていたものが、みんな夢だったことを知ってとても悲しくなっちゃいました・・・。
おにいちゃんが1人暮らしを始めるためにこの家を出ていったのが、多分、2カ月くらいが経ったのだと思います。
その日から、私は1人で家にいることが多くなりました。
おにいちゃんのいない生活は花陽にとって、とても寂しいです・・・・
―
――
―――
――――
朝の登校の時間、いつもの待ち合わせの場所で、私は凛ちゃんが来るのを待っています。
「か~よちん、おはよ♪」
「あ!おはよう凛ちゃん♪」
ふふふ、今日も凛ちゃんは寝坊しないで来ることができたんだね。
あっ!凛ちゃんはね、私の昔からの幼馴染で、おにいちゃんと一緒にいられない時はいつも一緒に遊んでくれたり、助けてくれたりと私にとっての大切な……大切なお友達なんです♪
「今日のかよちんはとてもうれしそうだにゃぁ~」
「えへへ、そ、そうかなぁ?」
「かよちんはこの前のライブを見て楽しんでたにゃぁ~。凛もね、見ててとぉぉぉっても楽しかったにゃ~♪」
「そうだね、私もすっごく楽しかったよ♪」
そう、先週の金曜に行われた音ノ木坂学院でのライブ。
それまで全然知らなかった私の学校のスクールアイドルがライブを行ってくれたのです。宗方さんからライブがあるって話を聞いたときは飛び上がるほどうれしくって、すぐ近くで見ることができるんだって、ワクワクしちゃった。
実際に見てみると、とても感動しちゃった。それに、私が今まで見てきたどのスクールアイドルよりも強く輝いて見えた気がしたんだ。それが何故なのかは分からないけど、歌や踊りから何かを伝えたいんだって思いを感じられたからかもしれない。もしかしたら、それが理由なのかもしれないね。
「よかったね、かよちん!これならかよちんの夢が叶うかも知れないにゃぁ~」
「えっ?私の夢って・・・」
「えっ?かよちんはアイドルになるっていう夢があったんじゃないかなぁ?あれれ、凛、何か間違ったこと言ったかにゃ~???」
「ええええ!!い、いや、凛ちゃんは間違ってないよ!で、でも、私がアイドルになるって・・・そんなの無理だよぉ~!!」
「ええ~、かよちんならできるにゃ~!だったら、だったら、凛がお願いして来るにゃ~!!」
「ま、待ってよぉ~!!!」
凛ちゃんは通学路を一気に駆け走って学校に行っちゃった。
ま、待ってぇ~・・・・ま、まだ、私はやるって決めてないよぉ~・・・・・
―
――
―――
――――
「ふぅ~・・・」
さっきは大変だったよぉ・・・・
なんとか凛ちゃんに追い付いて、まだ、心の準備ができてないことを話したら諦めてくれたよ・・・。私には無理なことなんだよ・・・。
凛ちゃんだったらアイドルになれるかもって思ったんだけど、その凛ちゃんも無理だって言って断っちゃった。
まだ、気にしてるのかな、男の子みたいだってからかわれたことを・・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
授業と授業の合間に、この学校で飼われてるアルパカさんにお水と餌をやるようにって、先生に言われちゃって、今、その作業を行うところです。
お水を入れる容器にたっぷりとお水を入れて・・・・っと、これを持って行かなくちゃ!
「あれ?アルパカさんの小屋に誰かいるの?」
よく見ると、3人の生徒がアルパカさんとじゃれあっているように見える・・・のかなぁ?
「シャアアアアアアア!!!!」
「しゃあああああああ!!!!」
あれって、威嚇・・・しているのかなぁ?対抗・・・しているのかなぁ?
「もう!どうすればいいのよぉ!!」
「あまり、刺激させてはダメですよ?」
私は持っている水容器を素早く交換してあげた。すると、アルパカさんは早速、その水を飲み始めたようです。
「ただ、のどが渇いていたようですね。悪気は無いようですから、心配しないでください」
「へぇ~、アルパカ使いだねぇ」
はわわ・・・!!アルパカさんに威嚇し合っていた人が、ぬっと出てきて語りかけてきました。
「わ、私、飼育委員なので・・・・」
ちょ、ちょっと恥ずかしくなってきちゃったな・・・
そ、それに知らない人に話しかけられると、き、緊張しちゃいます!!
は、早く作業を終わらせないと・・・・
「ん?お、おおお!!よく見たら、この前のライブに来てくれた花陽ちゃんじゃない!」
「ふ、ふえぇっ!?」
あっ!も、もしかして、この3人はあの時、ライブを行っていたスクールアイドルさんたちなんですか!!?
「あぁ~!蒼くんが言っていた一年生の!」
「は、はい・・・」
はわわわわ・・・そ、そう考えると、ま、また緊張してきましたぁ~・・・
「ねぇ、あなた!!アイドルやりませんか?」
私の肩を掴んでそう言ってきました。
・・・・って、あ、アイドル!!?わ、私が?!!
「穂乃果ちゃん・・・あまり無理はしない方が・・・」
「キミは光ってる!大丈夫!悪いようにはしないから!!!」
「え、えええぇぇぇぇぇ!!!!???」
「・・・なんかすごい悪人に見えます・・・」
ど、どうしよう・・・わ、私なんかがアイドルなんて・・・・
「す、すみません!わ、私には無理です!!し、失礼します!!!」
私はその人の手を振り払って、すぐに校舎に向かって行っちゃいました。
だって・・・私は・・・・・
―
――
―――
――――
「はぁ・・・どうしよう・・・」
強引に誘いを断っちゃったのは、まずかったかなぁ・・・・でも、そうしないとアイドルに・・・・で、でも、嫌ってわけじゃないんだけど・・・・・ただ、恥ずかしいというか、自信が無いというか・・・・
「か~よ~ちん!部活何にするか決まったかにゃ?」
「わっ!凛ちゃん。ううん、まだ決まってないの。凛ちゃんはどうするの?」
「凛は陸上部かな?体を動かすの大好きだし!」
「そ、そうなんだ・・・・」
凛ちゃんはいいなぁ、自分がやりたいことをはっきりと言えて。
私も凛ちゃんみたいになれたらよかったのになぁ・・・・
「かよちんはアイドルをやるんでしょ?」
「ふぇ?!ま、まだ、決まってないよぉ~・・・」
「そうなの?かよちんならきっとできるにゃ~」
「か、考えてみるね・・・そ、それじゃあ、ちょっと用事があるから先に帰るね」
「わかったにゃ!決まったら教えてにゃ!」
私は荷物を持って教室から出て行きました。
ごめん、凛ちゃん。私、嘘ついちゃった。本当はね、この後は何もすることが無いんだ・・・・
ただ、その場にいることが辛かったんだ・・・・
私は何もすること無く、校舎内を歩き回ることにした。
―
――
―――
――――
それから、校舎内のあちこちを回っていった。
3階の廊下から校庭の方を見てみると、凛ちゃんが楽しそうに走っているのを見つけた。うふふ、いいなぁ~私もあんな風に楽しく部活をやっていきたいなぁ。
でも、自分に合うような部活動なんて美術部くらいかなぁ?絵を描くことは嫌いじゃないし、
ゆっくりと落ち着いて出来るだろうし・・・・
4階に上がると屋上から声が聞こえてきた。よく聞いてみると、宗方さんの声が聞こえてくる。
たしか、μ’sの講師をしているんだっけ?宗方さんがあの人たちを導いて、ライブをしてくれていたんだ。
あの時は、本当に楽しかったなぁ・・・・
私もやってみたいな・・・・・
あのライブを見た後から、胸の中がモヤモヤとしている気がするんだ。なんだろう?今までは、アイドルのライブを見た後は、楽しかったって言う気持ちだけしか湧き起こらなかったのに・・・・
どうしてだろう?私もやってみようかなって、思うようになってきちゃったの。それが何なのかはわからないけど、私が小さかった頃に思っていたアイドルになりたいっていう気持ちとまったく同じ感情が湧きあがってきちゃうんだ。
・・・でも、やっぱり私には無理だよ・・・
私は歩きだして、4階の教室を見て回り始めた。
この階には、部活動を行っているところもなく、ほとんどが誰もいないからの状態だったため、とても静かでした。
そう思っていると、どこからか音楽が流れてきました。
屋上からかなぁ?でも、外から聞こえてくる音じゃないような・・・?そうなると・・・・
私は廊下の奥の方に歩いてゆき、目的の場所に着いた。
音楽室
(~~~~~♪~~~~♪)
間違いない、ここから音楽が流れ出ているんだ。
扉の窓からのぞきこんでみると、ピアノを弾いている生徒がいるのを見つけちゃいました。
確か、あの人は・・・西木野さんだよね?同じ教室にいるからすぐにわかっちゃった。
(~~~~~♪~~~~~~♪)
いい曲だなぁ~・・・・
これが何て言う曲なのかはわからないけど、聞いててすごく落ち着く気持ちになれちゃう。
いいなぁ~、あんなに上手にピアノを弾くことができるなんて・・・・
「はぁ・・・・聴きたいなら中に入った方がいいわよ?」
「ふぇっ?!」
に、西木野さん?!ば、ばれちゃったのかな?
「し、失礼します・・・」
「どこにでも座って聴いてていいわよ」
私は空いている席に座って、西木野さんの演奏を聴いていた。
(~~~~♪~~~~~~♪)
ふわぁ~~!近くで聴いてみると曲がこんなに違うんだ!!やっぱり、西木野さんはすごいなぁ~
私はそのまま、西木野さんの演奏をずっと聴き続けていた。
―
――
―――
――――
「それで、私に何か用があるのかしら?」
「い、いえ・・・ただ、西木野さんの弾いている曲が聴きたかっただけ・・・なんだよね」
「そ、そうなの・・・ありがとね」
「「・・・・・・」」
き、気まずい・・・・
同じクラスの人だと言っても、まったく話したことが無いからどんなことから話したらいいのかわからないや・・・ど、どうしよう・・・・
「ねぇ、あなた」
「は、はいっ!!!!」
「ヴェェ!そ、そんなに驚かなくても・・・」
「あ、ごめんなさい」
「それで、あなたはこの前のライブにいた子よね?」
「は、はい!そうですが・・・もしかして、西木野さんも見ていたんですか?」
「わ、私はたまたま通りかかって見ていただけよ!」
「そ、そうなんですか・・・」
「あなた、アイドルやりたいんじゃないの?」
「!!ど、どうしてそれを?!」
「そう感じただけよ。あそこで見ていた人はあなたくらいしかいなかったし、余程、興味があるんだろうなって感じただけよ」
「う、うん・・・興味はあるかも・・・」
「だったら、やってみればいいじゃない。やりたいことをやるのは悪いことじゃないんだし。
私からも蒼一に伝えておくわ」
「え?西木野さんは宗方さんの知り合いだったんですか?」
「い、いや!そんなんじゃないから!!よく、ここに来て私の演奏を聴きに来るだけの人だから」
「そ、そうなんですか?と言うことは、常連さんかなぁ?」
「ち、違うのー!!蒼一とはそういう仲じゃないの!!」
「そんなにキッパリと否定されると、お兄さん、泣いちゃうよ?」
「「えっ!!?」」
出入り口の方を見ると、そこには、宗方さんの姿が!
「やあ、花陽ちゃん。元気にしてたかい?」
「は、はい!・・・あ、あれ?練習をしていたんじゃないんですか?」
「練習内容を変えて、今は明弘が指導しているところさ。俺は、真姫に用事があってここに来たってわけさ」
「わ、私に?!」
「西木野さんに?」
「ああ、真姫、またお願いしてもいいか?」
宗方さんが取り出したのは、1枚の紙切れだった。なんなんだろう?あれは??
「ヴェェ、もしかして、
「ああ
「は、早すぎない?!ライブが終わってまだ、2日、3日しか経ってないのにそんなに急いでどうするの?」
「早すぎることは無いぞ、むしろ、遅い方だと思うぞ。なあ、花陽ちゃん?」
「えええ!!ここで私に振るんですか?!」
「アイドル評論家の解説が欲しいかなぁって思ってな。ライブが終わったら、次の事を考えないといけないよな?」
「そ、そうですね。確かに、今のスクールアイドル界には数多くのグループがありますし、一つが終わったら次へと繋げていくことをしないといけないですからね。だから、今の状況は決して早いというものではなく、遅いといってもおかしくないかもなんです!」
「「・・・・・・」」
あ、あれ?2人ともどうしたのかな?何か変なことでも言っちゃったのかな?
「やっぱり、花陽ちゃんはいい考えを持っているよ。先の事をちゃんと考慮しながら意見してくれるのは本当に助かるんだよな」
「なんだ、やっぱりあなたはアイドルになりたいんじゃないの?そんなにアイドルのことが大好きなのにどうしてやろうとしないの?」
「なに?花陽ちゃんはアイドルに興味があるのかい?」
「い、いや・・・その・・・・」
「蒼一、この子をアイドル活動に参加させてあげて。この子ならきっとうまくやれると思うわ」
「ま、待って西木野さん。まだ、私はやるって決めてないんだよ・・・・」
「でも、今やっておかないと後悔するわよ。いいから、やりなさい!」
「ふぇ、ふぇぇぇぇぇ・・・・・」
「真姫、少し言い過ぎだぞ。花陽ちゃんにまだやるって言う意志が無いんじゃ俺からはどうこうしようもないぞ?」
「ですってよ。さあ、早く決めちゃいなさい!蒼一が困っているでしょ?」
「いやいや、困っているのは花陽ちゃんの方だから・・・」
「蒼一は黙ってて!!」
「えええ・・・・・」
ど、どうしよう・・・まだ、心の準備も何も出来てないよ・・・私はそうすればいいんだろう・・・?
「だ、誰か助けぇぇぇぇ・・・・・」
(ドンッ!!!!!)
「かよちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!!!!!!!!」
「「「!!!?!??!」」」
教室の扉を強く開けて入ってきたのは凛ちゃんでした。
って、あれっ?凛ちゃん?!?!
凛ちゃんはさっきまで校庭で走ってたんじゃなかったっけ?どうして、ここにいるんだろう???
「あれ?凛ちゃん?どうしてここにいるんだ??」
「あっ!宗方さんだにゃ~!!かよちんのピンチを感じ取ってすぐに来たんだにゃ!」
「マジかよ。何その究極の召喚魔法、俺も欲しい!」
「それでかよちん、どうしたんだにゃ?」
「凛ちゃん・・・あ、あのね・・・」
「その子がアイドル活動をしたさそうだったから勧誘していただけよ」
に、西木野さん!!私はまだ、そうときまったわけじゃ・・・・
「そうなの、かよちん?」
「えっと・・・その・・・」
「そうだから、こうして誘っているんでしょ」
「凛はかよちんに聞いているんだにゃ!」
「な、何よ!!」
「「ぐぬぬぬぬぬ・・・・・」」
はわわ・・・何故かだかわからないけど、凛ちゃんと西木野さんがケンカしちゃってるよ・・・・ど、どうしよう・・・
「まあ、待てよお前たち」
「蒼一・・・」
「宗方さん・・・」
宗方さんが2人の頭に手を置いて仲裁に入ってくれた。
「お前たちが言い争っても、花陽ちゃんはすぐに決めることは出来ないぞ?」
「「それは・・・」」
「花陽、そんなに焦る必要は無いさ。キミが本当にやりたいって思った時に言ってくれ。その時は、大いに歓迎するつもりだよ」
「宗方さん・・・・」
「これはキミたちにも言えることだぞ?」
「「えっ?」」
「真姫や凛ちゃんもまだ、何をしようかって決まってないんだろ?ウチはそんな子たちのために枠を空けているつもりだからやりたい時はいつでも言ってくれよな?」
「私はそんなことは思ってないわよ!」
「そうか?ウチに来れば歌は歌い放題、曲は作り放題で真姫にとっては万々歳だと思うんだけどな?」
えっ?それってもしかして、西木野さんがμ’sの曲を作っていたの?!す、すごいです・・・!
「そ、それは!!・・・・・悪くないかも・・・・」
「ほらぁ~、凛ちゃんはどう思うんだい?」
「凛はあんまりそういうのは苦手かなぁ、第一、凛にはかわいいものが似合わないにゃぁ・・・」
「そんなことは無い。凛ちゃんは十分にかわいい女の子だ。こんなに可愛いのにかわいくないって言う方がおかしいと思うぞ。もっと自信を持ちな、凛ちゃんはかわいいんだよ」
「そ、そうかにゃぁ~・・・・でも、凛はかよちんが入らなきゃ嫌だよ」
「凛ちゃん・・・・」
「凛はかよちんのことが大好きだから・・・凛はかよちんと一緒じゃなきゃ嫌だよぉ・・・」
凛ちゃん・・・・そこまで、私の事を思っていてくれたんだね・・・ありがとう・・・
「ありがとう、凛ちゃん。私もね、凛ちゃんと一緒にいたいと思っているよ」
「か、かよちん・・・!」
「私もあなたと一緒に頑張れるように応援するわ。だから、自信を持って」
「西木野さん・・・・」
西木野さんも私のために・・・・ありがとう・・・・
私、頑張ってみる・・・!
「凛ちゃん、西木野さん、もう大丈夫だよ。だから、安心して・・・・」
「どうやら、気持ちが整ったようだね。・・・・さあ、どうするんだい、小泉 花陽ちゃん?」
「わ、私は・・・・」
(とんっ)
私の背中を凛ちゃんと西木野さんの2人が押してくれた。
2人の手から流れてくる思いが私に伝わってくる。頑張れって、言ってくれている!
私は勇気を振り絞って・・・・
今、思っていることをすべて宗方さんにぶつけようと思う・・・
「私、一年生で背も小さくて、声も小さくて、人見知りで、得意なものは何もないです・・・」
「でも・・・・でも・・・・・・」
言葉に詰まる。緊張と一緒に感情も表に出てきそうになって何を伝えればいいのか、わからなくなってきた・・・どうしよう・・・誰か助けてぇ・・・・・
(とんっ)
『大丈夫、花陽ならできるさ』
おにい・・・・ちゃん・・・・?
今、おにいちゃんが私の背中を押してくれたような気がした。
そっか、おにいちゃんが私を支えてくれているんだ・・・!!
うん!私はもう諦めたりしないよ!
「・・・・でも、アイドルへの思いだけは誰にも負けないつもりです!!
だから、μ’sのメンバーにしてください!!!!」
「ちゃんと言えたな・・・・」
宗方さんが右手を差しのべてきてくれた。
私はその右手をしっかりと掴みとった。
「これからよろしくな、花陽ちゃん」
「は、はい!!」
やったよ、おにいちゃん。私、今日からアイドルになるよ!
頑張って、頑張っておにいちゃんを驚かせて見せるからね!
「んで?キミたちはどうするんだ?」
凛ちゃんと西木野さんの方を向いてみると、とても喜んでいる表情で私を見ていた。どうやら、私が入るって言った時には、もうすでに決めていたらしいんだ。
2人とも二つ返事で了承してくれたよ。
「「「「「うおぁああああああ!!!!」」」」」
「「「「!!!??」」」」
教室の扉から何人かが倒れ込むように入ってきた。
あっ!この人たちは・・・・・!
「はぁ・・・盗み聞きしないで普通に入ってくれればいいのに・・・」
「だ、だってぇ・・・いい雰囲気だったから邪魔しちゃ悪いかなって」
「穂乃果、その言い方では勘違いされるので訂正してください!破廉恥です!」
「そうだよ!蒼くんはことりのだよ!!」
「蒼一ェ・・・・またしても、裏山な状況を作りやがってぇ・・・俺だって、おんにゃの子たちとウハウハしたいわー!!」
「これはスクープのニオイがします!!題名は『男性講師、1年女子3人を我がモノに!!』と
いうのはどうでしょう!!!」
「おめぇら、言わせておけば何勝手なことをぬかし取るんじゃぁ!!!!特に、後半の3人!!お前らからは犯罪のニオイしかしねぇぞぉ!!!」
「「「きゃー!!!逃げろ―!!!!(棒)」」」
「「「・・・・・・ぷっ、あはははははははは!!!!」」」
私たち3人はこの状況を大いに笑い飛ばしました。
いろいろと大変なことになりそうだということを思いながらも、同時に楽しい日々が続くのだろうと言うことを実感することができました。
おにいちゃん、花陽、頑張るね!
(次回へ続く)
どーも、うp主です。
夏も本番になってきたようで、屋根裏で作業を行う身にはとても辛い時期になりました。
さて、TVアニメ版、第4話がたった一話で終わらせることが出来たという衝撃の事実に驚きを隠せない自分ですが、一体、これを書いた奴は誰だー!!御上を呼べぇー!!
・・・あっ、俺か。
室温35℃以上の密室にいると頭がどうにかなりそうだぜ!?これは・・・真夏のせいだよ!!
今回は一応、原作通りにしましたが、次回はオリジナルで行きます。
設定とかは、原作通りですが、内容は・・・・・(お察しください)
では、また次回に!!
今回の曲は、
TVアニメ『シスタープリンセス』より
堀江由衣/『Love Destiny』
更新速度は早い方が助かりますか?
-
ちょうどいい
-
もっと早くっ!
-
遅くても問題ない