蒼明記 ~廻り巡る運命の輪~   作:雷電p

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第一章 始まり、出会い、再び……
始まり方ってのは、嵐のような展開だと決まっている


――

―――

――――

 

201×年 4月○日

 

俺、宗方 蒼一は晴れて、大学生として新たな生活を始めようとしていた。

今日から通う大学は俺の家がある千代田区にある中堅クラスの私立大だ。

俺の実力だったらもっと上の大学に行けると思っていたのだが、親の奨めでこの大学になった。

だが、その親は今日も出張で家にいない。

俺の親は一体何を考えているのやら、全くわからん。

親が出張などで家を留守にすることはしょっちゅうあったが、それが高校時代から続いており、家事の一切を覚えたり、料理のレパートリーが増えていったりと、現在の一般高校生が持たないだろうスキルを嫌でも身に付けることとなったわけだ。

今となっては、もうどうでもいいことだが。

 

さて、さっさと大学に行かないと。

そう考え朝食で使った食器を洗い方付け、新調したスーツに袖を通して身だしなみを整えていた。

 

そんなときである………

 

 

(ピンポーン)

 

 

家のベルの音が鳴り響く。

 

「こんな朝に誰だよ・・・」

 

そう言って、玄関の戸をあける。

 

「いよう!グッドモーニングだな!!」

 

……朝からうるせぇ………腹立つわ……

 

コイツは、滝 明弘、俺と同い年で幼稚園からの腐れ縁である。

まさか、今年もコイツと学校に行かなければならないと思うと……気が休まらん………

 

「朝から大声を出すなよ、近所迷惑だ」

「挨拶は大きい声で、って言うじゃねぇか、そう堅いこと言うなよ~」

「お前は小学生か!」

「初心に戻った気持ちでやってみました!」(キリッ)

「お前は毎日挨拶のために小学生に戻るつもりか?」

「見た目は大学生、頭脳は高校生、心は小学生!ん~いい響きだねぇ、それ使わせてもらうぜ!」

「………やれやれ………」

 

いつも思うがこいつの楽天ぶりには、毎度毎度、感心させられるぜ。

どんなに悪い状況に立たせても、「平気、平気」の二言でやり遂げてしまうのだから。

それに関して言えば、俺は尊敬に値するだろうと思っている・・・それだけはな・・・。

 

 

やべぇ!そうこうしているうちに、もう出かける時間になっちまった!

 

「明弘、先に行け!俺は荷物を採ってきたらすぐに行く!」

「おう!んじゃ、先に言ってるぜぇ!」

 

そう言って明弘は、玄関のドアを全開にしたまま、走っていきやがった。

 

「ドアを閉めろぉぉぉぉぉ!!!!」

 

――

―――

 

 

 

 

 

「はぁ……息が………はぁ………辛い………」

 

あの後すぐに荷物を取り、家の戸締りをした後、明弘に追い付くように走ったのだが・・・

 

「お前……どんだけ………早く走ってんだよ………」

「何言ってんだよ、早く行かねぇとダメじゃないか!」

「………時間は十分あるだろ………」

 

時計を見ると、まだ入学式が始まるまで一時間以上もあった。

いくら大学が俺ん家に近いからって、そんなに走る必要はあったのだろうか?

 

「………まさか………」

 

俺の脳裏にとある考えが走った。

忘れていた、コイツの性格を………!

 

「お前……ナンパする気か………?」

「おうよ!流石だなぁ兄弟!!よくぞ、俺の考えを見破った!!!」

「………だろうと思ったぜ………」

「へっへっへ、んじゃ、早速観察といきますか~☆」

 

そう言うと、明弘の目が急に輝きだして、走っていった。

ありゃぁ学内の女子という女子に声をかける気だな………

相変わらず、アイツの女好きには呆れてしまうぜ。

俺も女子たちを観察することは好きだが、明弘ほどではない。

さらに付け加えるなら、ナンパなんてのもする気はない。

 

「さて………どうしたものか………」

 

明弘もいなくなったことだし、学内を探索するとしますか………

 

 

――

――― 

 

 

 

入学式も終わり、学内にはサークル勧誘のために大勢の学生らがありとあらゆるところに出てきた。

 

 

『野球をやりませんか~』

 

 

野球は好きだが、今はいいや。

 

 

『アメフトに入りたい奴はいるかぁー!!』

 

 

俺はそこまでの体格になりたいとは思わない……

 

 

『ミントンミントンミントン!!!』

 

 

あれは!? 銀魂の山崎!! どうしてここに……!?

 

 

『漫研に来ませんかぁ~』

 

 

おぉ!上手な絵だなぁ、声が小さいけど勧誘ガンバレ!

 

 

『ダンスをやってみない?今なら初心者も大歓迎だよ!!』

 

 

初心者じゃないが………入ったら入ったらで面倒なことになりそう………

 

 

『(カチカチカタカタカタカタガッガッガッ!!!)』

 

 

あっ、これはゲーム研究同好会だな。

ストファ風の格ゲーかぁ、プレイヤー2人がすごい動きをしているぞ……!

 

 

 

………だめだ、入りたいところが一つもない………ッ!!!

 

それぞれいいんだけど、なんかこう………心に来るものが無いんだよ……

どうしよう………俺の4年間は何もしないで終わっちまうのか……!

それだけはマズイ……何かないか!なんかいいところは無いか……!

 

 

(~~♪~~~♪~~~~~♪)

 

 

「……ん?電話か?」

 

 

そう言って、携帯をカバンから取り出す。

 

 

「誰からだ………ん?」

 

 

発信主の名前を見ると、俺がよく知る彼女からだった。

 

 

(ピッ)

 

 

「もしもし、穂乃果か?」

 

 

発信主は幼馴染の『高坂 穂乃果』からだった。

そういえば、アイツも今日が始業式なんだっけ?

ということは、一緒に帰ろうか、という話なんだろう………そう思っていた。

 

 

 

 

………だが、この電話が俺の運命を大きく変えようとしていた………

 

 

 

 

 

 

『蒼君!!!どうしよう!!!音ノ木坂学院がなくなっちゃうよ!!!!!』

 

 

 

 

「………えっ………?」

 

 

 

 

俺、いや俺たちの長い嵐のような一年が始まろうとしていた――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ジ――――ザッ!〉

 

 

 

(次回へ)

 




はい、ようやく一話を投稿することができました。
私にとって初の連載(妄想)小説ですので、いろいろと文章がおかしいんじゃねぇ?
と思えるところがあるかもしれません・・・ぐぬぬ・・・
そういった、思ったことを感想にして私の方に送って頂けると嬉しいです。

次回はの投稿は来週のどこかに入れる予定です。


皆さんファイナルライブには行きましたか?
私は初日に参加させていただきまして、全力全開の声援を送らせていただきました。
今後のμ'sの活動が気になるところですが、今のところは待っていようと思います。
だって、[解散]するなんて一言も言ってませんからね。

いつかまた会えると、信じております。

皆さんはどうでしょうか?

更新速度は早い方が助かりますか?

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