蒼明記 ~廻り巡る運命の輪~   作:雷電p

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第10話


挨拶は取材の基礎の基礎ですぅ~♪

<前回までのあらすじ>

 

 

 

ハ~イ♪ドーモ、ドクシャ=サン。シマダ=デス。

この音ノ木坂学院2年生にして、広報部部長をやらせていただいておりますぅ♪

以後、お見知りおきを。

 

さてさて、この音ノ木坂にも遂に男子がッ!!!・・・と思ったのですが、講師としてですか。

う~ん、ちょっとだけ残念な気もしますが・・・まあ、とりあえずいいでしょう。

私としては、おもしろいネタが増えたようなものですし。

御二方の活動の様子はこのカメラで収めさせていただきますよ~♪

 

 

あっ!!

不定期ですが私が書いているこの『音ノ木坂学院新聞』も見てみてくださいね~♪

 

 

 

 

 

――

――― 

―――― 

 

 

なんかテンションが高いやつだなぁ・・・・(上のあらすじを見ながら)

 

 

俺たちの目の前に現れた少女は、島田 洋子という穂乃果たちと同学年の生徒らしい。身長は穂乃果たちとさほど変わらないようで、髪を後ろで束ねてポニーテールにしている。そして、何より目を引くのが、首からぶら下げて片手に持つ少し大きめで黒光りしている一眼レフカメラだ。見た目からしていい値段だろう。それをまるでおもちゃのように扱っているのを見ると手慣れているのがわかる。

 

 

 

「島田って言ったか?俺たちに何か用かい?」

「そりゃあ、ありまくりですよぉ~。新学期早々、新たに講師が雇われるなんて前代未聞ですし、なんせその講師が男性2人であるなんて、もはや大事件ものですよ!!」

「そ、そうなのか・・・」

「へへっ、結構おもしろいことになってんじゃねぇか♪」

「そうなんですよ!校内ではその話で持ち切りなんですから、こんな美味しい話をこの広報部部長である私が見過ごすわけにはいかないじゃないですか!!」

「いやいや、しらんがな・・・」

「と、言うわけで密着取材させてくださいねぇ~♪」

「要するにそういうことなのね・・・」

「いや~、かわいい女子から取材なんてありがてぇなぁ♪お兄さん頑張っちゃうぞ~♪」

「またまたぁ~、お世辞がうまいですねぇ~。そう言われても、何も出ませんよ~♪」

「「ふふふふふふふふふふふ・・・・・」」

 

 

 

おまえら・・・なんか変なオーラが出てるぞ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

あっ!そうだ!!

 

 

 

 

 

「なあ、島田。ちょっといいか?」

「はい!何でしょうか?」

「俺らここに来るのは初めてでな、どこに何があるのかわからないんだ。それで済まないんだが、取材を受ける代わりに学校を案内してくれないか?」

「お安いご用ですよ~♪取材を受けてくれるならば、やってやりますよ!」

「そいつはありがたい。それじゃあ、早速案内を頼む」

「はいは~い!それでは行きますよ~!!あっ!そういえば、お名前を聞いてませんでしたね」

「そうだったな、俺は宗方 蒼一だ」

「俺は滝 明弘!よろしくな!!」

「宗方さんに滝さんですね。メモメモ・・・はい、こちらこそよろしくおねがいします!!」

 

 

 

互いに挨拶をし終え、廊下を歩き始めた。

島田は校内にある各教室や施設を案内しながら、俺らに色々なことを訪ねてきた。

年齢。在学校名。特技。趣味。何故、音ノ木坂に来たのか。音ノ木坂とどんな関係にあるのか・・・ その他諸々の質問を次から次へと話してきた。

島田が質問してきたことは全て答えたのだが、この子はそんなに喋ってて疲れないのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに俺たちは校内のすべてを廻り終えていた。

 

 

 

「ありがとな島田。どこに何があるのか一応だが把握することができた」

「いえいえ、とんでもない。こちらもいい話が聞けて良かったですよ~♪・・・しかし御二方、校内の女子の視線を釘付けしてましたねぇ~♪やはり、イケメンが校内をうろうろしていると群がっちゃいますよねぇ~♪」

「えっ!マジで!!俺そんなにイケメンなの!!!」

「そうですよ、自分では気づかないんですか?」

「うおおお!!!ようやく俺に春が訪れるようだな!!!絶好調であるうううう!!!!!」

「明弘、うるさい」

「あはは・・・滝さんはかなりの女好きなんですね」

「ああ、しかも超が付くほどの野郎だ」

 

 

 

あー・・・ここに女子がいなくてよかった・・・あっ、島田がいたか・・・

 

 

 

「宗方さんはこの後どうするのですか?」

「ん~、そうだな・・・」

 

 

 

さっき、いずみさんから言われた屋上には行ったからな。

これと言って、他に行くところなんて・・・・あっ!

 

 

 

「そうだ、ちょっと音楽室の方に行ってみるわ」

「先ほど案内しましたけど、何かあるのですか?」

「そこにピアノを弾くことができる1年生がいるって聞いてな、俺たちの活動に協力してくれるのか聞いてみるんだ」

「ピアノが上手な1年生・・・?ああ!新入生の西木野さんですね」

 

 

「西木野・・・・うぐっ?!!」

 

 

「どうしたんです!?」

「いや、なんでもない・・・少し痛みが走っただけだ・・・」

「そうですか・・・?」

 

 

 

なんだったんだ、今の痛みは!?また、急に痛み出したぞ!だが、今回は背中の古傷が痛んだのか?

 

 

ぐっ!!・・・なぜなんだ?・・・・西木野・・・俺はこの名前を・・・知っている・・・?

だが、いつだ。俺はいつこの名前を聞いたんだ?

 

 

いつなんだ・・・・?

 

 

 

 

「・・・蒼一さん!大丈夫ですか!?」

「ハッ!・・・あ、ああ悪い。なんだって?」

「もう、どうしたんですか急に黙り込んじゃって?」

「悪い、少し考え事をしていたんだ」

 

 

 

西木野・・・この子に会えば何かわかるかもしれない・・・!!

 

 

 

「それじゃあ、明弘、島田。俺は音楽室の方に行ってくるから、明弘は穂乃果たちと合流して屋上に行って練習をし始めてくれ」

「ん?あぁ、わかったぜ!!!」

「島田、案内ありがとな。俺たちに用事が無いのなら、もう帰った方がいいんじゃないか?」

「いや~まだまだ見てみようかと思ってましてね、明弘さんと一緒に練習風景を眺めてますよ。それに、穂乃果ちゃんは私のクラスメイトでして。行って呼んできましょうか?」

「おお!それはありがたい。では、お願いしてもいいか?」

「へへっ!わかりました~♪それじゃあ、早速行ってきますねぇ~♪」

「頼んだぞー!!」

 

 

 

島田は猛スピードで廊下を走りぬけてゆき、自分の教室の方に向かっていった。

 

 

 

 

 

「そんじゃあ、兄弟。俺も屋上の方に一足早く行ってるわ。ちゃっちゃと終わらせて来いよー」

「ああ、わかってる」

 

 

 

 

明弘も同じくこの学校の屋上に向かって走っていった。

 

 

 

 

 

「さて、俺も行くとしますか」

 

 

 

 

 

俺はアイツらと違って、歩いて音楽室の方に向かっていった。

俺たちの活動を協力してくれる子なのか見極めるためだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、この背中の傷が痛みだした理由も探しに行くためだ。

 

 

 

(次回へ続く)

 





ドーモ、ドクシャ=サン。雷電p=デス。


いやぁ~、あらすじの使い方が色々と楽しくって仕方ない今日この頃です。(笑)

洋子と明弘の相性は抜群なようです。
性格面でも趣味の面でも一緒だったり・・・?

次回以降、この2人について掘り下げた話を書いてみたいと思ってはいますが、いつになるかなぁー(棒)


そして、とうとう次回に真姫ちゃんがッ・・・!





今回の一曲は、

せんせぇーーー!!!ありがとぉございましたああああ!!!!
いいお話でしたよおおお!!!!!



喜多村英梨/『Happy Girl』

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