陰の王と閃光   作:アルスDQ

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どうもアルスDQです!
今回からユウキ登場!
ではどうぞー!


少女の名前はユウキ!そして第1層攻略会議

俺たちが村に帰って半日少女はまだ起きていない。

 

アスナ「まだ起きないね。」

 

ハチマン「まあ疲れも出ているんだろう。」

 

俺とアスナは寝ている少女を見ながら話していた。ちなみにキリトは隣の部屋で寝ている。少女が起きたら起こしてくれと言っていた。と、そのとき

 

?「……ん」

 

アスナ「ハチマン君、起きたよ!」

 

?「ここは?」

 

ハチマン「ここは俺たちが泊まっている宿屋だ。」

 

?「ボクは生きてるの?」

 

少女がぼうっとしながら聞いてきた。

 

ハチマン「ああ生きてる。」

 

?「本当に?」

 

アスナ「そうだよ!生きてるよ!」

 

そうアスナが言うと少女は泣き出してしまった。あれだけのことがあったんだ、無理もあるまい。俺は黙って少女を撫でていた。

 

・・・

 

その後泣き止んだところでアスナにキリトを呼びにいってもらって全員そろった。

 

ユウキ「ボクはユウキ!助けてくれてありがとう!」

 

ハチマン「俺はハチマンだ。」

 

キリト「俺はキリト。」

 

アスナ「アスナよ。よろしくねユウキ。」

 

そこでキリトはユウキに聞いてきた。

 

キリト「そういえばユウキどうしてああなったのか教えてくれないか?」

 

ユウキ「実はね…」

 

それからユウキは話してくれた。

話によると1人であのクエストを受けていたがその途中で出会ったプレイヤーが一緒にやろうと持ちかけてきたらしい。それでしばらく一緒にやっていたがいきなりその人が実を割って…

その後は俺たちが見たとおりだ。

 

ユウキ「ボク、死んぢゃうんかと思った…」ポロポロ

 

そこまで言うとユウキはポロポロと泣き出した。俺は無意識でユウキの頭を撫でていた。

 

ユウキ「え?」ポロポロ

 

ハチマン「大丈夫だ。お前は今生きてるんだ。だから大丈夫だ。」

 

ユウキ「うん、うん。」ポロポロ

 

しばらくするとユウキは落ち着いた。

 

ユウキ「えへへ、ありがとう。なんかハチマンお兄ちゃんみたいだね!ハチ兄って呼んでいいかな?」

 

ハチマン「お、おう。構わないが…」

 

ユウキ「うん!じゃあこれからよろしくねハチ兄!」

 

キリト「まあとりあえず胚珠もあるしクエストをクリアしにいくか。ほらユウキの分とあるぞ。」

 

ユウキ「本当!?」

 

キリト「いいよなハチマン。」

 

ハチマン「特に使わないしな。」

 

キリト「相変わらず捻くれてるな。」

 

ハチマン「ほっとけ。」

 

こうして俺たちは無事アニールブレードのクエストはクリアした。

 

キリト「これからはユウキはどうする?俺たちと一緒に来るか?」

 

ユウキ「いいの!?アスナもハチ兄もボクが一緒にいっていいのかな?」

 

ハチマン「俺は別にいいぞ。」

 

アスナ「私もいいよ!これからよろしくねユウキ。」

 

ユウキ「うん!」

 

こうして俺たちのパーティにユウキが加わった。

 

・・・・

 

その後俺たちはアスナの細剣のクエストをクリアした。そんなこんなで1ヶ月が経っていた。ユウキは初心者らしいがセンスが良くβテスターに負けないくらいの腕だった。1人でやっていたのでスイッチは教えたが…。

 

俺とアスナ、キリト、ユウキの4人は現在トールバーナの広場にいる。なぜならこれからここで第一層のボス攻略会議が行われるからである。

 

このデスゲームが始まり1ヶ月。ようやく第一層のボス部屋が発見された。ボス部屋が発見されるまでに死んでいったプレイヤーの数は約2000人。この中の大半は現状に絶望した自殺者だと聞いている(アルゴ情報)。2000人の中の2割程度はβテスターらしい。おそらくβ時代の情報を過信して正規版での変更点に対処できずに死んだってところだろう。

 

ユウキ「結構いっぱいいるね。もっと少ないと思ってた。」

 

ユウキは広場に集まった人々を見て感想を述べた。

 

ハチマン「あー、アレだろ。どうせここにいる奴らの大半は置いていかれるのが怖いだけだろ。」

 

2人「「どーゆーこと?」」

 

コテンと首を傾げて聞いてくる2人可愛い。

 

ハチマン「ここにいる奴らの大半は自分の知らない間にボスが倒されて現状に置いていかれるのが怖いんだ。だから死ぬかもしれないのに覚悟もなくここに集まってるんだ。ほら、証拠に周りを見てみろ。お遊び気分で談笑してる奴らがほとんどだ。そういう奴は自分が死ぬかもしれないなんてこれっぽっちも思っちゃいない。」

 

俺にそう言われて3人は周りを見渡し、なるほど、といって納得した。

 

そんな話をしていると周囲のざわめきが少し強くなった。

 

?「はーい!それじゃあ、5分遅れだけど始めさせてもらいます!」

 

何事かと思い耳を傾けていると水色の髪色をした片手剣使いだと思われるイケメンが声を発した。イケメン死ね。

 

ディアベル「今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう!先ずは自己紹介だ!俺の名前はディアベル!気持ち的に《ナイト》やってます!」

 

ディアベルと名乗ったイケメンがそう言うと周囲の観客が沸いた。

 

え?今の笑うところ?何が面白かったの?

そう思って隣のアスナを見ると苦笑いしていた。その隣のキリトも苦笑いだ。ユウキに至っては頭に?を出している。

 

ディアベル「先日、俺達のパーティーが第一層のボス部屋を発見した!ボス部屋を発見した俺達はボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームもいつかきっとクリア出来る事を、はじまりの街で待っている皆に伝えなきゃならない!それが、今この場所にいる俺達の義務なんだ!そうだろ、皆!」

 

ディアベルのその発言に周囲の観客は沸き上がる。

義務。義務ねえ……。ボス討伐なんて強制されてやる事じゃねえだろうに。ああ、働きたくないな。

 

ディアベル「それじゃあ最初に6人パーティーを組んでくれ!」

 

なん……だと…………⁉︎そんなものぼっちの俺には無理だ!と1ヶ月前の俺なら言っていただろう。

だがしかし!今の俺には愛すべき幼馴染アスナがいる!さらに!キリトとユウキもいる!そう!今の俺にはパーティーを組む"仲間"がいるのだ!だけど自分から誘うなんて恥ずかしくて出来ない!だからキリト君頼んだ!!

 

キリト「ハチマン、アスナ、ユウキ。パーティー組もうぜ。」

 

さすがキリト。ナイスタイミングだ。

 

ハチマン「いいぜ。」

 

アスナ「いいよ!」

 

ユウキ「うん!」

 

キリト「他はどうする?」

 

ハチマン「別にこの4人でいいだろ。ここには46人集まってんだから4人パーティーが一つ出来ちまうんだからちょうどいいだろ。」

 

キリト「そうだな。」

 

俺たちのパーティーリーダーはキリトがやる事になった。最初は俺がやらなきゃいけないみたいな空気になっていたがなんとか回避した。

 

ディアベル「パーティーも組めたようだしそろそろ会議にうつろうか。」

 

?「ちょお待ってんか!」

 

ディアベルが会議を始めようとしたがそれをモヤットボールのような奇抜な髪型をした小さいおっさんが遮った。

 

ディアベル「えーっと。なにかな?」

 

キバオウ「ワイはキバオウってもんや!こん中にこれまで死んでいった2000人に謝らなあかん奴がおるはずや!」

 

はあ、あのモヤットボール。なにを言い出すかと思ったらそんな事か。バカなの?アホなの?

 

ディアベル「キバオウさん。その人たちってのはどんな人たちだい?」

 

キバオウ「決まってるやろが!β上がりのクソどもや!βテスターどもはこんクソゲームが始まってからビギナー達見捨ててうまいクエストや狩場を独占しとったんや!そんなβテスター達から謝罪と独占しとったクエストなんかで稼いだ金やらアイテムやらをもらわな納得いかへん!」

 

キバオウの発言を聞いて観客の中に何人か顔をしかめたり青ざめさせたりしているものがいる。おそらく元βテスター達だろう。隣にいるキリトも顔を俯かせていた。クラインのことを思い出しているのだろう。

 

しかしこの状況はまずいな。βテスター達はこの中で主力となる力を持っているだろう。俺とキリトがいい例だ。アルゴ状況によると俺とキリトのレベルは全プレイヤートップらしい。そんなテスター達がこのレイドから抜ければ攻略の成功率は格段に下がる。そうなるとアスナとユウキの死亡率も上がりかねない。それにβテスターである俺とキリトにも実害が出る。働きたくないのに…

 

ハチマン「発言いいか?」

 

キバオウ「なんや!」

 

ハチマン「俺の名前はハチマンだ。そこのキバオウって奴にちょっと言いたいことがある。……お前バカなの?アホなの?そんなに死にたいの?」

 

キバオウ「なっ⁉︎そんなわけあらへんやろ!」

 

ハチマン「いいや、お前は現状が全く理解できてない死にたがりの大バカだな。お前の嫌うβテスター達は現状、貴重な戦力だろ。そんな主力達から装備とアイテムを奪って、わざわざ戦力を落としてこれから始まるボス戦に挑むっていうのか?そんなのただの自殺だろ。そんなものは他所でやってくれ。」

 

キバオウ「ぐっ……。」

 

ハチマン「それに仮にお前がβテスターだったとして、お前は自分の命がかかっている状況で1人で9人ものビギナーの面倒を見れたのか?俺は無理だ。耐え切れない。そこまで責任持てない。」

 

キバオウ「……無理や。」

 

ですよね。

 

ハチマン「自分で出来ないような事を他人に求めるな。もうちょい考えてからものを言え。」

 

ハチマン「そして最後に言わせてもらうが狩場やクエストの独占をしていたのはβテスターだけじゃないだろ?この中にもビギナーでそういう事をやっていた奴はいるはずだ。βテスターの肩を持つ訳じゃないがテスター全てが悪だと決めつけるな。中にはこんな風に攻略本を出してくれるようないい奴もいるんだ。集団としてではなく、個を見て判断しろ。」

 

キバオウ「ぐっ、ぐぅ……。……わかったわ。」

 

キバオウは俺の事を恨めしそうに睨みながら席に戻り、それを見たディアベルは会議を進め始めた。

はぁー疲れた。働きたくなくないのに。

 

キリト「ハチマン、助かったよ。ありがとな。」

 

ハチマン「おう。」

 

アスナ「ハチマン君かっこよかったよ///」

 

ユウキ「さすがハチ兄だね!」

 

その後の会議は滞りなく進行された。

俺たちの班の役割としては他隊が取り零したボスの取り巻き潰しだ。やったね、あんまり働かなくて済むよ!

 

その後に俺たちは数時間狩った後宿屋に向かった。部屋割りは俺とアスナ、キリト、ユウキだ。なんか一緒に寝て以降それが普通になりつつある。まあ嬉しいからいいんだけどね。

 

この宿屋はアルゴが教えてくれて風呂があるらしい。アスナとユウキは風呂と聞いて盛り上がっていた。女子だし風呂は入りたいのかな。

 

今俺たちは4人でまったりしていた。

そのときコンコンとノックの音が聞こえていた。

 

アスナ「誰だろうハチマン君?」

 

ハチマン「一応警戒していてくれ。」

 

アスナ「わかった。」

 

俺はゆっくりとドアを引き開けた。

 

ハチマン「なんだアルゴか。どうした?」

 

とりあえず俺は5つのグラスにミルクを注ぐ。

 

アルゴ「ハチ公にしては気が利くナ。熱でもあるのカ? 」

 

ハチマン「気まぐれだ。」

 

キリト「で、本題はなんだ?」

 

キリトがアルゴに聞いた。

 

アルゴ「クライアントが、キー坊の片手剣『アニールブレード+6』を買いたいそうダ」

 

キリト「……いくらだ」

 

アルゴ「3万9千8百、だそうダ」

 

キリト「微妙な金額だな、おい! 今の『アニールブレード』の相場は1万5千、2万あれば強化に必要な材料買えるぞ。 だから俺と同じ+6までは、安全に出来るはずだ。 まぁ、鍛冶料金もプラスされるが」

 

アルゴ「オレッちも、これならあんまりかわらないゾト。 何回も言ったんダゾ」

 

キリト「クライアントの名前って教えてくれるのか?」

 

アルゴ「教えて構わないそーダ」

 

キリト「誰だ?」

 

アルゴ「キー坊もよく知っていル人サ……。 今日の攻略会議で暴れたやつサ」

 

キリト「まっまさか……。 キバオウ、か?」

 

アルゴ「どうすル。 キー坊?」

 

ハチマン「やめとけキリト。あんなやつに売る価値がない。」

 

アスナ「そうだよ!」

 

ユウキ「ボクもそう思う。」

 

キリト「だな。」

 

アルゴ「 不成立でいいんダナ?」

 

キリト「ああ。」

 

アルゴ「わかっタ。」

 

ハチマン「てかキリトの戦闘力を落とす事が目的だろ。」

 

キリト「そうかもな」

 

そもそもあいつがキリトの戦闘力を落としてなんの得になる?まさか…

 

ハチマン「もしかしたらキバオウは誰かに依頼されてるかもしれん。」

 

アスナ「どういうこと?」

 

ハチマン「誰かがキバオウに頼んでキリトの剣を買おうとしているってことだ。まあたぶんあいつたげどな。」

 

キリト「誰かわかるのかハチマン!?」

 

ハチマン「ああ、たぶんディアベルだ。あいつもたぶんβテスターだ。」

 

4人「「「「え?」」」」

 

俺以外の4人が言った。

 

ハチマン「だってビギナーがあんな指揮とれるか?いや取れない。キリトの武器を買って戦力を落としLAを取るつもりだろう。」

 

キリト「なるほどな。」

 

ハチマン「だからディアベルには注意してくれ。」

 

4人「「「「ああ!(うん!)」」」」

 

その後アルゴは帰っていきキリトとユウキはそれぞれの部屋にかえっていた。

 

そして俺たちはベッドで寝た。

 

そういえばアスナが風呂に入るときに

 

アスナ「覗かないでね?でもハチマン君ならいいかな///」

 

ハチマン「バカなこと言ってないで早く入ってこい///」

 

こんなやりとりをしていた。

 

 

 

 


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