八幡「(はぁ、やっちまったつい声を荒げちまった。)」
俺、比企谷八幡はついさっきまで奉仕部部室に居たがちょっと聞きたくない名前を聞いて部活を抜けて来たのだ。その名前は━キセキの世代━と言って十年に一人の存在と言われる人間が六人いる世代の事だ。しかも六人全員が同じチームにいた。
"なんやそれ!ただのチートやん!チーターやん!"
何かのラノベアニメで誰かが言ってたがこっちの方がその台詞あうと思う。
だってさぁ、何?未来が視える眼や、どんな距離からでも体制さえ崩れなきゃ100%入るシュート、どんなフォームでもシュート決めたりあの異常なスピードだったり、シュートを一本も入れさせなかったりダンクをしてゴール壊したり、人がした技を完璧に模倣したりだとか、影の薄さを利用してパスのコースを変えるって正直に言おう。
八幡「あれはキモいな。」ボソッ
俺は一人呟いて家に帰りついた。
八幡「(ああ何かちょっと3日くらい動いてねぇしバスケしてくっかな。)」
八幡「ただいま~、小町。」
小町「お兄ちゃんお帰り~、今日は速かったね。」
八幡「ああ、それでちょっとお兄ちゃん今からストリート行ってくるわ。」
小町「分かった~、でもあんまり遅くならないでね?まだ暗くなるの速くて危ないから。あっ、兄の事わ心配する妹みたいで小町的にポイント高い♪」
八幡「あぁ高い、高い最後のがなければ尚高かった。じゃあストリートで誰か居たら肩慣らしにちょっと潰してくるわ。」
小町「うわぁ、肩慣らしで人を潰すとか鬼畜だぁ。」
八幡「大丈夫、大丈夫潰すって言っても相手のリズムを読んでそのリズムを潰して、ストレスを与えて単調になったプレーから点を奪い取っていけば勝手にいつも通り自滅するだけさ。」
小町うわぁ、お兄ちゃんどんだけ性格悪いの。」ドン引き
八幡「そんな!小町お願いだ!そんなお兄ちゃんから距離取らないで!」
小町「まぁいいからさっさと行ってきて。」
八幡「分かったよ、行ってくるわ。」
小町「ホイホーイ、行ってらっしゃい」
八幡「(そんじゃまぁ、蹂躙しますかね。)」
~ストリート到着~
おい、誰だよ"蹂躙しますかね。"とか思った馬鹿はよ。って俺でした。誰も居ねぇじゃんかよ。いやまぁちょっと前までは何人かはバスケしてたんだけど、何か俺が来たとたんに何か驚愕と恐怖が混じった様な蒼白い顔になって物凄い速さで逃げて行ったんだよね、えー、俺の目ってそこまで恐いの?八幡ちょっとショック( ノД`)…
八幡「(はぁ、それにしてもキセキの世代かぁ。嫌なこと思いだしたなぁ、結局この前のWCは黒子の居る誠凜高校が赤司の居る洛山高校を倒して優勝したんだよな。まぁもう過ぎた事だ。あいつらとはもう二度と関わらないだろうしな。)」
比企谷八幡は心の中で呟いた。その後は10分程ストレッチを軽く行った。普通なら運動をしている高校生でも腕立てや腹筋を休まずしても良くて200回行けばいい方だろう、だが彼はせいぜい運動は多くても週に三回で大体は週に一回ととても少ないのになんと運動をしている高校生の約3倍の六百数十回と驚愕の回数を息を上げる事もなくあっさりとやった後ボールの感覚を身体に思い出させるためゆっくりとドリブルをついた。だがそのドリブルはあまりに速すぎて動体視力が良くないとただ単にボールを適当についている様にしか見えない程である。
俺は一人でドリブルをした後ゴール下から順に徐々に距離を遠くしながらシュートを決めて次にフリースロー、ダンク型のないシュートを放りまくったりした。そうやって軽く運動してると変な男五人組がやって来た。
男A「おうおう、な~にガキが一人で遊んでんだ?」
男B「おうおうガキが邪魔なんだよ、さっさとお家に帰りやがれ。」
男C「そうだぞ~、早く帰ってママのお乳でも吸っときな。」
八幡「はっ?何で帰らないと行けないの?別に俺が何処でバスケしようがあんたらには関係ないでしょ?だから黙って此処で遊ぶか、帰って下さい。」
男D「ああ!おい糞餓鬼てめえ何生いってんだ!?ぶっ殺すぞ‼」
男E「まぁまぁ落ち着け、おいガキ、そこまで言われたらさすがにこっちも黙ってられねぇなぁ。そこでだ、此処はストリートだよな?だからここはバスケで勝負して負けた方が出ていくって事で手を打たないか?」
八幡「分かりました、それでいいでしょう。それで勝負方法はどうします?フリースロー勝負?スリーポイント勝負?1対1?2対1?···それとも"5対1"?」
男D「ああ!てめえ馬鹿にしてんのか?!5対1だと?おちょくっとんのか?殺すぞ‼」
八幡「いやいや馬鹿にしてませんよ。単純にそれでも勝てるだけですよ。」
男B「よし分かった、それでお前が負けても文句は聞かんからな!後悔してもしらんぞ。」
八幡「それはこっちのセリフですよ、負けても殴らないで下さいね。」
男BCD「「「上等じゃぁ!!!」」」
八幡「じゃあやりましょうか。」
~10分後~
八幡「はぁ、こんなもんですか。あれだけ啖呵切ってたのに情けないですね。」
男A「なっ、なんなんだよ?ハァ、ハァ、てめえ、化け物かよ、この野郎。」ハァハァ
男B「本当気持ち悪いんだよ、化け物がよ。」ハァハァ
化け物··か、確かにそうかも知れないな。相手はがたいのいい男五人なのにそれをたった一人で倒したんだからな。まぁでも約束は約束だ。
八幡「いいから早く出てください、貴方達は負けたんですから。」
男C「ガキが、なめるのも大概にしろよ!殺すぞ‼」
男が一人そう叫ぶとサバイバルナイフを懐から取り出して襲い掛かってきた、って何でそんなもの持ってるの?!危ないでしょうが!なんて少し脳内でふざけた事を思いながら相手のナイフを無駄の無い動きでギリギリのタイミングで避けた。
男C「クソッ、何で掠りもしねぇんだよ‼」
男がナイフが掠りもしない事に徐々に苛立ち始めて動きが単調になった瞬間俺は避けた瞬間バランスを崩した振りをした、すると相手は簡単に引っ掛かりナイフを大きく振りかぶった。だが、それこそが八幡の狙いであった。その瞬間俺は勢い良く男の右前に踏み込んで回転して回し蹴りを相手の背中に撃ち込んだ。すると相手はあっけなく気絶して倒れた。
男ABD「「「ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!た、頼む俺達が悪かった!だから許してくれ‼」」」
八幡「なら、今すぐこいつ連れて此処から消えてくれ。」
男ABD「「「は、はいぃぃ!」」」
男達が叫びながら退散しようとするとそこに新たな男が現れた。
??「おい、お前ら何してんだよ!遅いぞ!」
男達はその男の声を聞いた瞬間「俺達が勝った」と言いたそうな顔をして男に何かを話始めた。話を聞いた男は俺の方にがんをとばしながら歩いてきた。
八幡「(?この人の顔何か見た事あるような?)」
??「?···!おい、もしかしてお前八幡か?!」
八幡「(ん?この人は俺の名前を知っているって事は、やっぱり会った事があるようだ。だがやはり名前が出てこない。でも知っているって事は高校より前の知り合いだろう。)すいません、どこかでお会いしましたか?」
??「おいおい、八幡お前それは無ぇだろ、中学の頃に散々1on1で俺の事ぼこぼこにしてきやがった癖によぉ。」
八幡「(1on1でぼこぼこ?···まさか‼)もしかして、灰崎先輩ですか!?」
灰崎「たく、やっと思い出したか。てめぇ幾らなんでも先輩の顔ぐらい覚えてろよな。...それと、おいお前ら!さっきはよくも嘘つきやがったな?八幡はバスケでそんな事しないんだよ、今回はまぁ知らなかったから多目に見るがこれからはあんまし関わるなよ?分かったか?」
灰崎が睨みを効かして言うと男達は走って去っていった。一人を除いて...
八幡「あの、まだ何か用ですか?」
男E「いや、まだしてないことがあるからな。」
してないこと?一体何の事だ?バスケは俺の勝ちだからもう出てもらった。ケンカ?的なのも簡単に潰した。なら後はなんだ?
男E「頼みます、俺にバスケを教えて下さい。」
ん?この人今なんて言った?"バスケを教えて"だって?いきなり何言い出してんの?さっきまで散々バスケを舐めてた癖によ、ふざけるなよ。断るに決まっている。
八幡「こry「八幡こいつは真剣だ、それはお前が一番分かるだろ?教えてやれ。」
俺が断ろうとした瞬間灰崎先輩が声を被せて俺の言葉を遮った。
八幡「はぁ、分かりました。良いぞ、俺が教えれる事なら教えてやる。その代わり、容赦はしないからな。」
男E「はい、お願いします。」
八幡「なら今日の所はもう帰りな。」
男E「うす、じゃあ失礼しました。」
灰崎「じゃあ、俺も帰るわ。元気でな。」フリフリ
灰崎先輩は手を降りながら帰って行った。その後も軽くバスケをしていると後ろから「比企谷」等ととても懐かしい声が聞こえて俺は後ろを見た、そこには中学3年以来一度も直接顔を会わせることなく二度と会う事も無いだろうと思っていた者達の顔があった。
八幡「お前ら、何で此処に?」
次回は八幡と青峰、赤司の勝負と桃井を出したいと思っています。それと前回の話に誤字があったので書き直しました、誤字脱字等があれば感想にて教えて下さい。