比企谷八幡のバスケ   作:艦艇大好き高校生

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今回で赤司達を出します
前回より頑張って書きます


比企谷八幡の過去2

比企谷八幡が奉仕部部室を出てから少しして奉仕部の二人は話をしていた。

 

由比ヶ浜「どうしたんだろ?ヒッキー、突然出ていって、凄い怖い顔してたけど。」

 

雪ノ下「そうね、"キセキの世代"にもの凄い反応していたわね。何か関係しているのかしら?」

 

二人はどうして比企谷八幡が出ていったのか、あれこれ考えていた、だがそこに訪問者が現れる、そうたった今比企谷が出ていった原因となると思われる人間が五人...いや、正確には六人が。

 

 

コンコンッ

 

雪ノ下「どうぞ」

 

雪ノ下の返答に背が高い人が四人、そして中位の人が二人。そのメンバーを見て雪ノ下達は絶句した。そこにいたのは去年の"IH" "WC "で大活躍したそう━━キセキの世代━が並んでいるのだ。

 

赤司「突然済まない、少し聞きたいのだがここに比企谷八幡という人はいないだろうか?」

 

由比ヶ浜「えっ?!えっ?!何で此処にキセキの世代が?!」

 

雪ノ下「そうね、それに今貴方は"比企谷八幡"と言ったかしら?」

 

赤司「はい、比企谷八幡はいますか?」

 

雪ノ下「いったいどうして貴方達のような人が彼に会いに来たのかしら?それと彼ならついさっき帰ったわ。」

 

赤司「そry「それは俺達があいつに謝らないといけないからだ。」」

 

赤司が此処に来たわけを言おうとしたとき、青峰がそれに被せる様に訳を教えた。

 

緑間「そういう事なのだよ、俺達はあいつの事を思いを踏みにじった、だから遅くなったが謝罪に来たのだよ。」

 

黄瀬「それで比企谷っちが何処にいるか探してもらって此処に来たんす、だけど帰ったんすか。一足遅かったすね。」

 

黒子「では、比企谷君の家を知らないでしょうか?家に直接行こうと思いますので。」

 

紫原「そうだね~、そっちの方がいいかもね~。」

 

黒子「それと、比企谷君について校内で聞いて回ったらほとんどの人が彼の悪口を言って来たのですが何でですか?」

 

黒子のその言葉を聞いた他の五人はとてつもないオーラを発した、その背中には鬼が見える程だった。そのプレッシャーに雪ノ下達は小さい悲鳴を上げた。それに気付いた赤司は二人に謝った。

 

赤司「済まない、怖がらせてしまって。それでその事について何か知ってるなら教えてくれないか?」

 

雪ノ下達は目をあわせてどうするか考えた。そして、

 

雪ノ下「分かったわ、理由を教えましょう。」

 

そして雪ノ下は文化祭での出来事を教えて言った。

彼が文実をやらされ、馬鹿な委員長とそれについていった文実の人達を挑発したことや、委員長が文化祭最後の発表があるのに最後の最後まで周りに迷惑を掛けて、文化祭が失敗するかもしれないかった所をボロクソに言うことで自分を悪役にして、委員長を悲劇のヒロインにし学校全体から嫌われる存在になった事を、そのせいで比企谷が悪口を言われていると。

 

それを聞いた赤司達は、途中でこそ切れそうな顔をしたが、最後まで聞いてとても懐かしそうな顔をしていた。

 

赤司「やはり比企谷は変わってないな、やり方はまた一段と捻くれているが、人を助けるという所は前と変わらないんだな。」

 

雪ノ下「そうね、彼は確かに捻くれているわね。それよりも人を助けていたとはどういう事?」

 

赤司「あぁ、それは中学の頃も困っている人がいたら相談に乗ったりしていたんだ、まぁ何故か女子の割合が8:2と多かったため非常にモテていて···「って、赤司っち!」なんだ?黄瀬?」

 

黄瀬「比企谷っちの事で盛上がるのはいいっすけど、本来の目的忘れてるっすよ!」

 

赤司「あぁ済まない、それで比企谷の家を知ってるなら教えてもらえないだろうか?」

 

平塚「話は聞かせてもらった。比企谷の家を知りたいのならこれを持って行くといい。」

 

突如現れた平塚先生はある1枚の紙を赤司達に手渡した。それは比企谷の家までの道が書かれた地図であった。それを見て雪ノ下達はあることを思った。

 

雪由「(あぁ、絶対最初から聞いてて急いでコピー用紙を作ってきたな)」

 

赤司「どなたかは知りませんがありがとうございます。お二人もありがとうございました。では僕達はこれで失礼します。」

 

雪ノ下「待ってちょうだい。出来れば私達も行っていいかしら?」

 

赤司「どうしてだい?言っておくが、面白そうだからとかの理由は認めないよ?」

 

雪ノ下「違うわ、確かに私達には貴方達と比企谷君の問題に首を突っ込む事は出来ないわ。」

 

緑間「ならば、何故行こうと?」

 

雪ノ下「私達は、今の彼を知っている。今の彼を知る私達には彼がどう貴方達と向き合うのか知らないといけないの。そうよね?由比ヶ浜さん。」

 

雪ノ下は行こうと思った理由を六人に伝えると由比ヶ浜に視線を送った。それにつられて六人も由比ヶ浜の方を見た。すると由比ヶ浜は首を縦に大きく振った。

 

由比ヶ浜「確かにその通りだよゆきのん!お願いします!私達も一緒にヒッキーの所に行かせて下さい!」

 

由比ヶ浜はそう言い切ると頭を下げてお願いした、雪ノ下も一緒に頭を下げてお願いした。赤司達六人はこの二人を見て驚いた、だがそれと同時に嬉しくも思った。

━━あぁ、此処にも比企谷の事をきちんと理解してくれている人はいたんだな...━━

赤司達は二人の行動がとても嬉しかった、自分達以外とはあまり関わらなかった古き友人がここまで人に想われていたことが。

 

青峰「赤司、ここまであいつの事を思ってくれてるんだ連れて行かせようぜ?」

 

赤司「分かっている、二人とも頭を上げて下さい。わかりました貴方達の思いは、そこまで思っているのに駄目とは言いません。一緒に行きましょう。」

 

雪ノ下「ありがとうございます。では私はこの部屋の鍵を返して来るので。」

 

緑間「ならば校門前で待っておくのだよ。」

 

雪ノ下「わかりました、ではすぐ戻って来ますので。」

 

そして別れて九分後に雪ノ下は合流すると、そこには沢山の女子生徒に囲まれているキセキの世代と女子生徒に睨まれている由比ヶ浜がいた。

 

雪ノ下「ごめんなさい、遅くなって。」

 

赤司「大丈夫さ。じゃあ比企谷の所に行こうか。」

 

赤司がそう言って立ち去ろうとしたとき一人の女子生徒が赤司達の逆鱗に触れた。

 

女子A 「黄瀬君、今ヒキタニって言った?やめといた方がいいよ?あんな屑。」

 

この言葉を聞いた瞬間、六人はついにぶちギレた。

そのオーラにある生徒達は涙を流したり、しりもちをついたり、失禁したり、立ったまま気を失ったりと人それぞれだが恐怖した。

 

赤司「おい、そこの牝豚。貴様今比企谷の事を侮辱したな?···殺すぞ?···」ゴゴゴゴ

 

青峰「てめぇ、あいつの事何も知らない癖にふざけんなよ?潰すぞ?」ゴゴゴゴ

 

緑間「貴様らは、あいつの事を何も知らない癖に噂ごときであいつの事を侮辱するのか?ふざけているのか?」ゴゴゴゴ

 

紫原「お前らさ~、ちょっと調子乗りすぎ~。何比企ちんの事を馬鹿にしてんの?捻り潰すよ?」ゴゴゴゴ

 

黄瀬「君達みたいな人、嫌なんだよね。関わらないでくれる?」ゴゴゴゴ

 

黒子「比企谷君の事を屑呼ばわりしていましたけど、何も知らないでグチグチ言ってる貴女達の方が屑ですよ。」ゴゴゴゴ

 

 

 

キセキの世代「「「「「「分かったら、今すぐ此処から全員消え失せろ。」」」」」」ゴゴゴゴ

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間女子生徒達は涙を流しながら気を失ったり、立てない生徒を担いで一目散に逃げていった。

雪ノ下達も赤司達のオーラに恐怖したが、比企谷を侮辱された方が頭に来ていた為に気絶はしなかった。

 

赤司「それにしても、君達は凄いね。僕達のプレッシャーに何も起きなかったのは。」

 

雪ノ下「いえ、確かに最初は怖かったけど、彼"比企谷君"を侮辱されたのが許せなくて。」

 

赤司「そうか、そこまで比企谷の事が好きなのか君達は。」

 

比企谷の所に向かっている最中、赤司の爆弾発言に雪ノ下達は一瞬目を点にしたが、次の瞬間顔から湯気が出るかというと程に顔を真っ赤にして抗議した。

 

雪ノ下「赤司君何を言ってるのかしら?私があんな目が腐った腐り目谷君を好き?ふざけているのかしら?あんなのと付き合うくらいなら一生独身の方が良いわ。」///

 

由比ヶ浜「ちょっ!赤司君何言ってんの?!私がヒッキーを好きな訳ないじゃん!キモイ事言わないで‼」///

 

雪ノ下達はものすごい早口で否定した、だがこれが逆に失敗した。

 

赤司「そうか、君達は別に比企谷の事は好きではないんだね?ならば比企谷には是が非でもきちんと桃井と付き合ってもらうか。」

 

青峰「本当だぜ、さつきの奴ずっと比企谷の事ばかりで煩いんだよな。」

 

赤司「ありがとう、君達のおかげでこちらの問題が解決したよ。」

 

黒子「(あっ、赤司君と青峰君絶対楽しんでるな。)」

 

由比ヶ浜「えっ?何まさかヒッキー誰かと付き合ちゃうの?」オロオロ

 

雪ノ下「赤司君"桃井"という人はまさか比企谷君の事が好きなの?その人と付き合わせるの?」ビクビク

 

赤司「そうだよ、だが君達は別に比企谷の事は好きではないのだろ?ならば関係はないだろう?」

 

由比ヶ浜「嫌だよ、ヒッキーが他の人と付き合うなんて。私はヒッキーの事好きなんだもん」ポロポロ

 

赤司「そうか、君はそんなにも比企谷の事が好きなんだね?ならば頑張るといいよ。」

 

雪ノ下「(由比ヶ浜さんは自分の気持ちをはっきりと伝えた。なら私も正直にならなきゃ。)」

 

雪ノ下「私も比企谷君の事が好き、大好き...だからそんな簡単に諦めたくない、誰かと付き合うなんて認めたくない。」ポロポロ

 

紫黄黒「(あ~あ、どうすんの?こんなに泣かして。)」

 

赤青「(まずい、ちょっとからかい過ぎた。)」

 

緑間「二人は比企谷の事が好きだったのか、頑張るのだよ。」

 

赤司「(青峰、頼む悪ふざけが過ぎたと伝えたてくれ。)」

 

青峰「(はぁ?ふざけんな、お前が言い出したんだろが。)」

 

黒子「はぁ、お二人とも顔を上げて下さい。」

 

赤青「(ナイスだ!黒子(テツ)!)」

 

黒子「いいですか?今のは赤司君達の悪ふざけですよ。比企谷君と桃井さんを付き合わせる予定はありません。」

 

由比ヶ浜「じゃあさっきのは、全部嘘なの?」ポロポロ

 

黒子「いいえ、桃井さんが比企谷君の事を好きなのは本当です。」

 

雪ノ下「そうだったのね、よくも嘘をついてくれたわね。」

 

黄瀬「まぁでも良かったじゃないっすか!自分の気持ちに正直になれたんだし。」

 

雪ノ下「そうね、それに関しては感謝するわ。だけど、由比ヶ浜さん。」

 

由比ヶ浜「うん分かっているよ、ゆきのん。」

 

雪由「誰が選ばれても恨みっこなし‼」

 

こうして二人の少女は新たな一歩を踏み出したのである。

 

それから15分後ようやく彼らは比企谷の家にたどり着いた。

 

赤司「やっとたどり着いたか、じゃあ覚悟はいいな?」

 

赤司が確認すると五人は全員頷いた。

 

━ピンポーン━

インターホンを押して少しするとドタドタと足音がし、玄関が開けられた。だがそこには比企谷八幡ではなくその妹の"比企谷小町"がいた。

 

赤司「すいませんが、比企谷八幡は居ますか?」

 

小町「居ませんが、今さらお兄ちゃんに何の用ですか?帰って下さい。」

 

赤司「頼む、比企谷に合わせてくれ。今更ながらだがあの頃の謝罪がしたいんだ。頼む‼」

 

小町「本当に今さらですね。人生で初めて信用し、信頼した貴方達にその思いを必要ない、邪魔な物と言われ心を踏みにじられ、打ち砕かれたお兄ちゃんの気持ちが分かりますか?貴方達に。それでお兄ちゃんはバスケ部を辞めた。その後親の都合で千葉に来ました。だけどそこからはもう小町の知っていたお兄ちゃんは居なくなってしまった、誰も人を信用も、信頼もしなくなった。そのせいでもっと心を閉ざして捻くれていった。"また裏切られるんじゃないのか?"お兄ちゃんはいつも多分そう思っていた。その結果お兄ちゃんが導き出した答えが、人を信じない。人と関わらない。一人でずっといる。こうなってからは速かったです。新しい中学校では誰とも関わらなかった為、それまで以上のいじめにあってきた。そして最後には完全に"眼が死んでいました"よく目が腐っていると言いますが意味がもう全然違います。今でも目にあまり光はありませんがあの頃はただ単に眼は遠目に見ても闇しか映しませんでした。覗き込んだならもうそこには"自分の死"が感じられるだけでした。だけど、それを桃井さんがたまに来て桃井さんの優しさでどうにか今の状態までに治してくれたんです。そこからは何とか家族と桃井さんだけは信用し、信頼してくれる様になり、雪乃さん達に出会い今にいたるんです。ある意味雪乃さん達には感謝しているんです、私たち以外を信用も、信頼もしなかったお兄ちゃんが多くの人と関わっているのは奉仕部のおかげなんです。だから貴方達は帰って下さい。」

 

私━雪ノ下雪乃━は驚いた。比企谷君が昔は今以上に危険な状態だった事に。そしてそれを救ったのが"桃井さつき"という人の事に。だけどそれと同時に私は桃井さんに少なからず嫉妬した、今の所桃井さんが一番比企谷君への好感度が高いと思う。だからこそそこで救ったのが自分だったら比企谷君への好感度が高かったかもしれないのに···と。だからこそ私はそう思う自分が嫌でもあった、比企谷君を救ってくれた人に嫉妬するなんて。私がそんな複雑な思いで由比ヶ浜さんの方を見ると由比ヶ浜さんも複雑そうな顔でこちらを見ていた。やはり由比ヶ浜さんも私と気持ちは同じなんだ、と私はそう思った。

 

赤司「だからこそ、俺達は比企谷に今までの事に対してきちんと謝らないといけないんだ、それが俺達の比企谷に対する···そして過去の比企谷を裏切った俺達自身へのケジメなんだ、だから頼む‼比企谷のいる場所を教えてくれ!···いや、教えて下さい‼」土下座

 

他のキセキの世代「「「「「教えて下さい‼」」」」」土下座

 

小町「はぁ、分かりました。場所を教えます、その代わりお兄ちゃんときちんと仲直りして来て下さい。」

 

赤司「分かった。」

 

小町「お兄ちゃんは直ぐ近くのストリートにバスケの練習に行ってます。」

 

赤司「何?!比企谷はバスケをまだしているのか?」

 

小町「いいえ、バスケはあれ以来してはいません。たまに気分転換にしたり、ストレス解消の為に行っているのと、運動として、そしてバスケを嫌いになりたくないから、やっているそうです。」

 

赤司「ありがとう、本当にありがとう。」

 

そう告げて俺達はストリートへと比企谷を探しに向かった。

ストリートに着くとそこにはバスケットボールをゴールにダンクしている懐かしい後ろ姿が見えた。

俺達は直ぐにその後ろ姿の元へ駆けていった、そしてその後ろ姿の人物の名前を呼んだ。

 

赤司「比企谷。」

 

青峰「八幡。」

 

緑間「比企谷。」

 

紫原「比企ちん。」

 

黄瀬「比企谷っち。」

 

黒子「比企谷君。」

 

すると名前を呼ばれた後ろ姿の彼はこちらを見て驚愕の顔をして呟いた。

 

比企谷「お前ら、何で此処に。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




疲れた~何回か書いてたのが消えたりして時間が掛かりすぎました。

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