なんやかんやで赤龍帝 作:黒鬼
クリスマス以来でしょうか?新年明けるどころか新学期始まっちゃったよ…。
これはさすがに「更新遅すぎだろ」と苦言を呈されても仕方ありません、非常に申し訳ありません。
もうほんと愚図でのろまですいません…。
しかし、しかしですよ。
帰ってきたのです。
約五か月という長いインターバルが開いたにも拘らず、
「メタすぎて読み進めるのが困難」
「ギャグ小説と言いながら何が面白いのか全く分からない」
「こんなものを書く作者は相当に頭がおかしい」
といった感想やメッセージが届く未だ根強い人気を誇るハーメルンきっての汚点、
なんやかんやで赤龍帝と頭のおかしいというどっかのアークウィザードみたいな枕詞がつく作者が帰ってきました。
もう久しぶりですしこの章はほんとどう書けばいいのかさっぱりですが、取り敢えずいつもので…。
ダラッと行きますか。
「リアス先輩、学園全体をデカイ結界?とやらで覆ってあるんで、まぁ余程のことかそこの馬鹿が無茶でもしねぇ限りは大丈夫っすよ」
件のコカなんとかさんを追って来て、学園前の正門にて匙から現状を説明されている俺達。
そこの馬鹿とは一体誰のことを言っているのか是非とも匙くんには拳を交えて問いただしたいところである。
場合によってはこちらの被害も覚悟して再び
するとなにやら嫌は予感でもしたのか、匙が怯える様な表情で俺の左手を見てきた。
良い勘してやがる。
さて、既に学園の敷地内に入って行ったらしいコカなんとかさん。
学園内で喧嘩する気満々なのでそれなら周囲に被害が無いように膜的なモノで覆っているらしい。
匙曰くその膜的なモノ、如何にも魔法陣らしき幾何学模様やらなにやらで色づけというかデコレーションというか、まぁとりあえずそんな感じの膜なので漫画や中二風に言うなれば結界というのが一番らしいとのだという。
なんでもこの結界、喧嘩の際の音や衝撃波、はたまた発生する光なんかを遮って認識阻害をしてくれるらしい。
なんて便利なものがあるのだろう、是非とも俺が昼寝中の時も使って欲しい。
学園の正門前で匙含めた生徒会役員共が結界の維持に努め、ご指名を頂いた俺達、ていうか厳密に言うとリアスちゃんなので俺は全く関係ないが、
まぁここまで連行されてきたことだし後は勢いである。
こんな夜間にまで出勤願って偉そうにご指名までしてくれたのだからチップは弾んでもらわなければ割に合わない。
それにこれは俺と魔王さんの契約にも関わるのだ。
リアスちゃんは自身が指名されたのだから自分達だけで解決を図ろうとしたが、姫島先輩が許容範囲を超過しているとのことで魔王さんに打診。
すると援軍を送るが、到着には一時間ほどかかるとのことだった。
そこで魔王さんは通信用の魔法陣を通して現場にいる俺にこう言葉を投げかけたのだ。
『
酷く楽しげな声でそうのたまった。
「いや、一部ってなに」
『まさか今回の一件だけで全ての対価を払い切れるとでも?
名家グレモリーの次期当主の身柄、そんなに安く見られては困るね、それに私の可愛い妹でもある。
それにあの時君が所望したのはリアス自身、ならば
君も私もリアスを大切に思っている者同士、問題に向かって最大限の対処をしようではないか』
ちょっと待て、それじゃまるで俺がリアスちゃんが大事で大事でたまらないみたいなんですけど。
まるで俺がリアスちゃん大好きです命賭けますって聞こえるんですけど。
「いや、あの契約は――」
『それともなにかな?他の目的があってリアスに接触したのかな君は?』
「いえありません」
金銭が目的でしたとなんて口が裂けても言えない。
徹底的に俺の言い分を潰してきやがった。
俺の思惑全部把握した上で言ってきやがっている、だって声がすごく楽しそうだもん。
年下虐めて喜ぶようじゃロクな人間にならねぇぞ。
あ、だから魔王か。
ていうかリアスちゃんの身柄だって俺のあの時の願いとは曲解されてるし、故意的に。
友達のよしみとお礼目的で婚約解消と現場からの解放を願っただけなのに、
なんか俺がリアスちゃんが欲しいから婚約解消させたみたいにとってやがる。
こちとらンなドラマチックな
マスコミ共やその他貴族の言い分丸め込むには色恋沙汰が一番手っ取り早いだろうけどさ。
でもこれじゃあリアスちゃん自身の目的である『自分のことをちゃんと見てくれる男と結婚したい』というものには発展しにくくなるんじゃないの?
ほら、俺ってば魔王さんと交わした契約は『リアスちゃんのお眼鏡に適う野郎が現れるまでの露払い』でしょうよ。
略奪覚悟の愛ってかなりのもんだよ?
『その時点で認識の齟齬があると思うんだが…』
いやいやドライグさん、んな簡単に勘違いやすれ違いなんざそうそう起こってたまるかっての。
しかし略奪愛…、世間では俺があのヤンキーお兄さんから略奪したように見られてるのか。
うわーエゴの塊みたいじゃーん、あのお兄さんみたいじゃーん。
じゃあなに、あの喧嘩はエゴVSエゴだったわけ? なんという茶番。
これでリアスちゃんから「あの後輩必死すぎて無理なんですけど」とか思われてたらさすがに凹む。
『そんなことを思う女ではないだろう、少しは信用してやれ』
信用はしてるよ?
でも女の恋愛観って男には絶対に理解不能だかんね、複雑怪奇過ぎるわ。
ただでさえざっくり分けても表面と深層心理と欲求の3層に分かれるからね、しかも一つでも一致してるとは限らない。
その上現実では周囲の環境も鑑みるので体裁や自身の立ち位置も関係するらしい。
もう怖い怖い。
男なんざ欲求100%だから単純なことこの上ないってのに。
『君にもいろいろ不満はあるだろうが……妹たちを頼むよ。今は君に頼る他ない』
彼も魔王という立場ある人だが、やはり一人の兄でもある。
妹が心配なんだろう、その中で俺へのフォローもさりげなくこなす辺り、ここで断ることは男としてあり得ない。
相手が相性の悪い光を扱う堕天使の幹部という設定を背負ったイカレたおっさん、そして獲物はエクスカリバー。
そんな奴に妹が呼び出されれば心配になるのも当然である、俺だってアーシアちゃんがそんなのに呼ばれたら闇討ちを計画する。
俺と違って立場があるから委託したってのもあるんだし、ここは素直にこちらが折れよう。
木場ちゃんや青髪メッシュちゃんも行っちゃったし、そもそも喧嘩で呼び出し。
俺の貴重な睡眠時間を奪ったクソッタレに容赦など必要ないのだ。
『そうだ!血祭りにあげろ!』
『あの小汚い羽根を一本一本毟り取ってやるんだ!』
『四肢と翼をもいで地面に這いつくばる奴に唾を吐きつけろ!そして頭を踏みつけ言ってやるんだ!』
『『『ねぇ、今どんな気持ち?』』』
キチガイ発言後に高笑いをカマし、なおかつ自分達の発言に興奮しているドS属性の変態共。
そして彼らの暴走を見聞きして『それは自分にお願いします』と名乗りを上げるドM属性の変態共。
双方ともに公序良俗に反するのでSとMである互いの立ち位置を逆にして遊ばせてやろうと思ったが結局目覚めて興奮しだしそうなので諦めた。
そんなことを思っていると変な模様で埋め尽くされている結界とやらが揺らぎ始めた。
生徒会の女の子が匙を大声で呼び、匙はすぐさま結界維持の持ち場に戻っていった。
どうしたのだろう。
「認識阻害と遮断の結界の外からでも分かるこの力、そして感じる悪寒…」
「エクスカリバーね」
リアスちゃんが冷や汗を頬に伝わせながら忌々しげに呟き、イリナがその正体を述べる。
どうやらコカ何とかさん、聖剣エクスカリバーになにかしているらしい。
「どうやら事態は急を要するもののようです、皆さまお覚悟を」
妹メイドさんがそう言うと、みんな一様に顔を引き締める。
俺は一応木場ちゃんにスマホで「エクスカリバーなう」というメッセージを送った。
よくよく考えると俺がエクスカリバーになっているみたいに読めるが、まぁ状況が状況だけに言いたいことは分かると思う。
すぐさま「どこ?」と返ってきて「学校」と返信、既読がついたので返信する間も惜しんで向かっているのだろう。
リアスちゃんにも伝えておこう。
「木場ちゃん来るって」
「分かったわ、でも待っている時間は無い…、先に行きましょう。匙くん、裕希が来たら入れてあげてちょうだい」
「了解っす」
匙にそう言うとリアスちゃんは先陣を切って結界へと入っていった、次に姫島先輩と妹メイドさん、塔城後輩、イリナが入っていく。
あー、俺も行かなきゃダメかー。
そう思ってだらだらと歩いていくと匙から声が飛んできた。
「おーい兵藤ー。ちゃっちゃとおっさんシバいて来いよー、じゃねぇと深夜にワケ分からんもん維持のために駆り出された俺の気が収まらん」
「一生そこで維持しとけ」
「なめんなボケ、お前からシバくぞ」
「もっかいゲロ吐かせてあげようか」
「それは止めろ…、おい、それあのおっさんにしてやれば一発だろ」
「考えとく」
雑談をしている俺達と結界に入っていったリアスちゃん達とを交互に見ながらおろおろしているアーシアちゃんの為にも話を切り上げて俺もアーシアちゃんを連れて結界へと入っていった。
そして俺の精神世界では俺と匙との会話を聞いた露出癖を持つド変態のお歴々がポージングのアップをし始めていた。
恐らく彼らの御登場は俺があのおっさんをシバき倒して動けなくしてからトドメという形になるだろう。
『聖書にも名を遺す歴戦の猛者コカビエル…』
ありゃ? 先輩たちが神妙な雰囲気である。
やっぱりその筋だと超がつくほど有名人である人との喧嘩は燃えるのだろうか?
『そんな男を我が奥義で辱めてやると思うと…!もう…!辛抱堪らん…!』
『興奮するよぉ!ぐいぐいキテるよぉ!』
『ぶっひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
萌えていらっしゃった。そんで興奮していらっしゃった、性的に。
キテるのは確実にお前らの頭の中です、取り敢えず俺を巻き込まないとこまで辛抱してください。
最後のお前に至ってはもうワケ分からん。
まぁ取り敢えずおっさんを速攻シバいてこの馬鹿共に人身御供として捧げれば、この溢れる劣情の権化達も少しは落ち着くだろう。
ついでに奴らお気に入りのフリーダムくんも差し出してやればご満悦だろう。
善は急げとも言うし、俺に被害が及ぶ前に即殺ろうじゃないか。
だから木場ちゃん、早く来ないと出番取っちゃうよ?
はい、いかがでしたでしょうか。
前話との間が開きすぎて今までの内容を忘れたと仰る方は是非一話から今話、そして感想約2500件を全て読み返しましょう。
きっと頭の中がすっきりクリアになること請け合いです。
常識や倫理観までクリアになる可能性がありますので、読み返す際は細心の注意を。
さらっと久々の後書きで読者の皆々様に苦行を提案するアホ作者なんて放っておいて…。
もう次の話なんてまったくもって思い浮かばない。
コカなんとかさん扱いにくいんだよねぇ…、フリーダムくん、もといフリードくんは書いてて楽しいのですけど。
この作者、本編が思い浮かばないからといって現実逃避に歴代赤龍帝達の一覧に力を入れるという暴挙に出まして…。
大体は一覧は出来ましたがそれもこの三章が終わらなければ公開できないという順序不良。
とっとと三章書けやと仰る方は感想にて是非アホ作者を叱咤してくださいまし。
感想いじりはまた次回か数がたまったらということで、ここらで失礼させていただきます。
見限らないで読んでくださった読者の皆様には深い感謝と謝辞を。
ではさようなら!