なんやかんやで赤龍帝 作:黒鬼
お久しぶりです…、遅くなって本当に申し訳ありません。
もう「ぐず!のろま!」と罵ってください…。
話の内容が浮かばない浮かばない、ギャグってどう書いてたっけ?
無期限のスランプにどっぷり浸かってしまっているダメ作者でありますが、
久々の更新なので頑張ってちょっと長めに書きました。
話の進みも遅いのでもう端折る感じで…(←おい)
と、とりあえずは読んでくださる読者さんがまだいることを祈りつつ。
では、久々にダラッといきますか。
さて、なぜ俺達の行動がリアスちゃんやソーナちゃんにバレたのかを解説しよう。
俺達の行動がバレたのにはいくつもの要因があった。
近頃一緒に帰れないどころか俺の帰りが遅いなぁと思っていたアーシアちゃんは、
母にこの前買ってもらったスマートフォンを慣れない手付きで使い、リアスちゃんに連絡してみたらしい。
俺の帰りが遅いのは部活でなにかしているからなのか、自分も手伝えるなら手伝いたい、と。
アーシアちゃんにそう言われてよくよく考えてみると最近俺と木場ちゃん、そして塔城後輩がよく話すのを見かけ、一緒にどこかへ出掛けるのを見たと姫島先輩が言っていたのを思い出したらしいリアスちゃん。
念のためソーナちゃんにも連絡を取ってみると俺とよくつるむ匙も早めに生徒会の仕事を終わらせて帰っている。
そして確信したらしい、絶対良からぬことをしていると。
アーシアちゃんの優しさに泣けばいいのか俺と匙の信頼の無さに泣けばいいのか、実に悩ましいところである。
リアスちゃんとソーナちゃんは取り敢えず俺と匙を公園で一先ず正座させお説教開始。
その間にリアスちゃんに呼ばれていた妹メイドさんが公園に到着し、いつもと変わらぬ無表情で正座中の俺達を見下ろしリアスちゃんの命令を待っていた。正直俺達もいままで数えるのが億劫になるほどいろんな人からお説教を受けている。故に内心では上の空か半寝状態でも、とても反省してそうに見せる術を身に付けている。この程度で一々反省して改心などしていれば今頃俺たちは怒られすぎて修行僧レベルに自らを律しているだろう。
そんな見せかけだけの反省に気付いたのか、リアスちゃんは衝撃の一言を放った。
「この件のお仕置きはアルフィに任せるわ」
「お任せくださいお嬢様。お嬢様のご命令を完遂することこそ至上の喜びとして生き望まれればお嬢様の靴を舌で綺麗にしながら奉仕の喜びで達するほどの絶対服従マゾ豚野郎に仕上げて見せます」
――人はそれを人格破壊と呼ぶ――。
もはやお仕置きではなく拷問の域だった。
他の何を差し置いてでもそれだけは逃げねばならない。
俺の本能がそう警鐘を鳴らしている。どうする…、匙を生贄に逃げるか。
『何故第一に友を身代わりにする案が浮かぶんだ…』
彼は友達思いの男だ、ここで俺の代わりに度し難いマゾ豚野郎に落ちぶれても本望というところだろう。なんていい奴なのだろう匙元士郎、俺の分もお仕置きを請け負って自らを窮地に曝そうというのか。
持つべきものは
という訳で俺は自分だけが助かろうとせんために行動を開始した。
「「こいつが全部悪い」」
まったく同じセリフが隣から聞こえてきた。
声の方向を見てみると俺が指を差している匙が、俺を指差していた。
このゴミ野郎、まさか俺を身代わりにテメェだけ助かろうと考えやがったのか。
なんて思いやりの無い男なのだろう、この男に人の心は無いのか。
『すべての言葉が自分に帰ってきていることに気付いているか?』
そんなもの全部バットで打ち返します、目指せサヨナラホームラン。
「こいつがそもそもの発案者だ、だからこいつが悪い」
「奴さんが現れたらいの一番に相手を触手で拘束して逃げれないようにしたこいつが悪い」
「木場だけでなくエクスカリバー使い二人を抱き込んだのもこいつだ」
「敵が目の前にいるのに俺に攻撃してきて仲間割れを引き起こしたのはこいつ」
「どうしましょう、そんなにお口を開くのがお好きでしたら閉じれないようにギャグボールでもお付けいたしましょうか?」
しーん、俺達二人は即黙った。
今僕のお口はミ○フィーちゃんなのでそんなものはいりません。
げに恐ろしきは妹メイドさん、この俺と匙を一瞬にして黙らせるとは。
この街にはほんと数人しかいないよそんな奴、匙なんて妹メイドさんとまともに会話するのはこれが初めてなので動揺して目が泳いでいる。
このメイドさん黙ってれば眼も覚めるほどのものすごい美人なのに、口開けば切れ味抜群の歩く下ネタ爆撃機だもんね。
しかしこの分だとリアルに恐ろしいお仕置きが敢行されてしまうかもしれない。
この人に温情を求めても無駄である、なので俺は涙目になりながらリアスちゃんにいっぱいいっぱいごめんなさいした。
匙もソーナちゃんにめちゃくちゃ綺麗な土下座してる、俺も土下座した方がいいのかな。
するとリアスちゃんとソーナちゃん、お互いを苦笑しながらアイコンタクトを交わし、なんとか許してくれた。木場ちゃんとアーシアちゃんのためだったと供述したことが情状酌量の余地ありと判断した要因だろうか。
まぁ実際そうだけどね、ていうかむしろ全日本国民とイタリア国民のためでもあったわけだし。
世界を滅ぼすラスボスと裏ボスが両親とか笑えないもの。
とりあえず今日はもう家に帰ることになった。
匙は日頃の生徒会の仕事ぶりを評価され、普通に家に帰っておやすみなさいなわけだが、俺は違った。
また新たになにかやらかさないか不安なので俺を見張るべくリアスちゃんと妹メイドさんが家に泊まることになったのだ。
ちょっと待って信用無さ過ぎるにもほどがある。なんで匙のゴミクズ野郎が良くて俺はダメなの?この差はなに?
裁判で言うと匙は厳重注意、俺は執行猶予判決だそうだ、実刑でないだけマシと思えってか。「お嬢様、私はいつでも(お仕置きの)準備は整っております」といつもの無表情ながらも少し顔を赤らめながら、興奮気味に
リアスちゃんは顔を赤くしながら俺から目を逸らして「……ばか」とつぶやいた。
怒ったのだろうか?確実に怒っているのは俺のほっぺを引っ張っているアーシアちゃん。
こういう時のアーシアちゃん対処法は同じことをしてあげてぎゅーってハグしてあげたらなんとかなる。
ということで同じことをするとアーシアちゃんの機嫌は直ったがリアスちゃんの機嫌が悪くなった。またもや「……ばか」と呟いた、今度は結構冷やかに言われた。
なにこれどうすりゃいいのさ、どっちに転んでも怒られるのか。
「私はこちらにお願い致します」とさも当たり前だと言わんばかりに足を差しだしてキスを催促した恍惚とした表情の妹メイドさんには言い知れぬ敗北感を味わった。
ちょっと腹が立ったので足の甲じゃなくて差し出された脚のふとももにキスしてやった。
上流階級のメイドさんなだけあって服装はメイド服、ロングなスカートであるので下着が見えない程度にスカートをスッとあげて、ニーハイの届かぬ生肌の出たふとももの内側である、ただ言うこと聞くだけの犬にはなり下がらないという反抗の意思表示なのだ。
また罵詈雑言を浴びせられるかと思って顔を上げたら、顔を真っ赤にして口をきゅっと閉じているしてる妹メイドさんがいた。
なにこの人可愛い。
こんな妹メイドさん初めて見たのか、リアスちゃんとソーナちゃんはびっくりしていた。
とりあえず荷物を持って俺の家に来ることにしたリアスちゃんと妹メイドさん。
ついでに俺が嘔吐してた時に面倒を見てくれたイリナも何処かに宿泊するだけの金銭は無いようなのでウチに泊まらせてあげることになった。えらく急なことなのでどうなるかと思っていたが、両親にお泊まりだと言ってみると意外とすんなり許可が下りた。
しかし黒歌は三人に会うのは都合が悪いそうで、俺の部屋に仙術?と魔術?とやらを組み合わせた認識阻害の結界を幾重にも張っていた。それに悪乗りしだした我らが先輩達が俺の魔力を勝手に使い、その結界をより高度かつ巧妙にグレードアップしやがった。
天の名を冠する二体の龍、その魂を宿し全勢力からもっとも警戒されているという設定である世界最高峰の実力者達歴代赤龍帝。そいつらが揃いも揃って自身の持つ技術をふんだんに使い、魔王レベルですら突破できない前代未聞の完成度での結界を組み上げた。
しかしそこまで技術を費やして完成させたのは引きこもり隠蔽工作結界である。
まぁ黒歌にはお世話になっているので望むようにしてやる、だって俺には実害もないし。
泊まる身であるリアスちゃんと妹メイドさんが晩御飯を作ってくれることになり、ウチの両親、特に母は大いに喜んだ。家事はやはり面倒なものなのだろう。
中学の時、家庭科の調理実習の際に意識不明者続出、調理器具の消滅、家庭科室爆破の大惨事を引き起こして以来、台所に立たせてもらえない俺には分かりかねる。
まぁご飯はあとで黒歌にも部屋に持って行ってあげよう。
全員がお風呂にも入り、リアスちゃんと妹メイドさんは客室で、イリナは母の部屋でという寝室配当も決まり、
黒歌を抱っこしながらベッドで夢の中へ旅立とうとした瞬間に事は起きた。
そう、かなり強烈な殺気である。
俺、アーシアちゃん、リアスちゃん、イリナが各々のいる部屋の窓を開けて外を見ると、月をバックに背中になんだかいっぱい黒い翼を生やしたおっさんが空に浮かびながらこちらを見て不敵に笑っていた。
いい年こいてこんな時間になにやってんだあのおっさん。
もういい大人がワイヤーアクションで宙に浮いてジャ○ーズごっこか。
「はじめましてかな、グレモリー家の娘。紅髪が実に麗しいものだ、忌まわしい兄君を思い出して反吐が出そうだ」
お知り合いですかリアスちゃん。
「ごきげんよう、堕天使の幹部さん。それと私の名前はリアス・グレモリー、以後お見知りおきを」
いいとこのお嬢様である筈のリアスちゃんだが、あの燃えるお兄さんといい目の前のコスプレジ○ニーズ気取りのおっさんといい、交友関係に些か問題があると思わざるを得ない。
海外の人は色々文化が違うと言うけれど、日本に来たからにはお友達は選んだほうがいいと後で教えてあげよう。
アーシアちゃんが真似しても困る。
そしてこの痛々しいおっさんが件のコカなんとかという人らしい。
そら各勢力も問題視したくなるレベルの中二具合である、ぶっちゃけとっととお帰り願いたい。
ここでリアスちゃんは何故接触してきたのかを問うと、戦争の引き金にしたいのだという。
平和は退屈だ、故に一勢力のトップの身内であるリアスちゃんを殺せば魔王さんが出てくると考えたそうな。
なんて迷惑な輩だろう、曰く戦闘狂という奴か。
自分の為だけに周りまで巻き込むなど、まるでウチの父みたいなクソ野郎である。
「さぁ、リアス・グレモリー! 戦争をしよう! はははブベっ!」
「うるせぇ!今何時だと思ってだクソが!」
高笑いの中、突如一階の窓が勢いよく開いたと思ったら噂の
ぶち当たった灰皿は粉々に砕けて辺りに破片が散らばったが、よく見てみると破片が真っ赤に光っている。
あまりの速度で投げられたため空気との摩擦で高熱になり、少し溶けているのだ。
コカなんとかさんはあの一撃で脳が揺れたのか、空中でふらふらとしながら血の滴る顎を放って右手で頭を押さえている。あれは痛いだろう。
父はというと言うこと言って一撃カマしたら気が済んだのか、窓を閉めて自室に戻っていった。
あまりにもあんまりな状況に誰もが言葉を失っていると、やはりコカなんとかさんマジギレである。
額に血管を浮かび上がらせ、ゴゴゴゴゴゴッという効果音を醸し出しながら俺達にその怒りの丈をぶつけた。
「……クッ!人間ごときが…人間ごときがこの俺に刃向かうか!身の程をブゲラッ!」
「騒ぐんなら余所でしな」
またもや口上の途中で一階の窓が開いたと思ったら今度は
俺にも残像がほんの僅かにしか見えなかったが、なにやらオタマらしきものが視認できない速度でコカなんとかさんのおでこに炸裂した。
比喩表現ではない、文字通り炸裂である。
直撃したオタマは物理法則を超越した力で投合されたせいか、炸裂後は木っ端微塵になった。
聖書にも名を残す歴戦の猛者と言われていたコカなんとかさんだが、さすがに今回のダメージは耐えきれなかったのであろう、ボテッという音と共に地に落ちた。
突然夜遅くに人様の家の前で喧嘩売ったとはいえ、コカなんとかさん今日は散々である。
予想だにしない緊急事態に動揺したのか、おでこからおびただしい量の血を垂れ流すコカなんとかさんは、焦点があまり定まらない目をしながら「…戦争だ、貴様らの根城、駒王学園でな」と言い残してフラフラと姿を消した。
もしあの時母の投げたものがおたまなどではなく、もっと頑丈で殺傷性の高いものだったならばあの場でコカなんとかさんの人生はジ・エンドだったであろう。
リアスちゃんもさすがにこれは飲み込めない事態なのか、ウチの母のあまりの凶悪さに震えていると俺の部屋まで両親がやって来た。
「おいイッセー、あの変なのはお前の友達か?」
父の質問に勘弁してくれという意味を込めて俺は必至で首を横に振った。
すると今度は母が少し心配そうな声音で俺を見ながらこう言った。
「ならあんなのと関わるのは止めときなさいな、変なのうつるわよ?」
「そうだそうだ、どっかで待ってるとか抜かしてたろアイツ。もう二度とナマ言えねぇようにきちっとカタはめてケジメつけてこい」
善は急げだと言わんばかりに俺の背中を押して「さぁ行けすぐ行け早く行け」とコカなんとかさんの元へ向かわせようとする両親。
正直眠たいので明日でもいいだろうかと問うたところ「いいわけないじゃない!」とリアスちゃんに怒られた。
ほかの部員達にも連絡し、ずーるずーるとリアスちゃんに引き摺られながら俺は妹メイドさん、アーシアちゃん、そしてイリナはコカなんとかさんの待つ駒王学園へと向かうのであった。
コカなんとかさん、本当に散々である。
しかし彼は歴戦の猛者、めちゃくちゃ強いです、みんな大好きフリードくんもいますし、これは苦戦は免れまい。
さぁさぁどうするイッセーくん、作者はなんにも考えてないぞ。
ほんとどうしよう…。
とりあえず前話はエリックさんが大人気でした。
主な感想の内容はといいますとですね。
主人公がくず。
主人公が外道。
エリックさんすげぇ。
作者頭大丈夫か?
といった感じでした、ええもう作者泡となって消えたい。
そりゃこんな小説書いてたら心荒むわ。
ま、まぁ皆さんが面白いと思ってくださればいいんですけどね?
笑えもしない変態的文章書き出したらもうそれは自首するしかありません。
今回も感想は少なかったので感想いじりは止めときます。
次回にでもまとめてやろうかななんて思ってますので乞うご期待。
ではまた次回、さようなら!