なんやかんやで赤龍帝   作:黒鬼

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はい、バレンタインの話は番外編の章のところにありますよ。
紛らわしい感じに更新されちゃいますが、すいません。
ああいうイベントのお話は番外編の最新の所に載せます、そうします。

それじゃ、久々のギャグ回です。
常套句は――、彼に任せましょう。




『なんやかんやで決心』

 

 

 

 

 

さて、この小説において柄でもないシリアスをブッ込み過ぎて、

ギャグの書き方が分からなくなってきた作者と、

アホみたいな悩み抱えてイッチョ前にセンチメンタル気取っちゃってて、

今更恥ずかしくなった俺。

 

いつもの調子に戻そうじゃないか。

 

 

さて、さてさてさて。

婚約披露宴は今日、時間としてはまもなくである。

招待状にそう記してあるのだから間違いない。

リアスちゃんはもちろん、

アーシアちゃんをはじめとした部員達ももう既に行っている事だろう。

場所は冥界のフェニックス領らしい、つまりはお兄さんの実家。

まぁ、婿になる方の領地にしたか。

それともゲームで勝ったからこそその権利も得たか。

どちらでもいい、関係無い。

だってグレモリー領だろうがフェニックス領だろうが、どっちも俺知らないもん。

何処だよそれ、またあの空が紫色の変な所か。

 

 

「冥界の地理なら知ってるにゃん」

 

 

褒めて褒めてとばかりに俺に頭を差し出してくる黒歌。

なるほど、それなら大丈夫か。

うりうりと黒歌の頭を撫で回し、冥界に行くにはやはりアレかと思い出す。

リアスちゃん、ソーナちゃんと初めて会った時にもアレだったね、懐かしい。

 

 

『ああ、そうだったな。 まさか魔力を込めただけで次元を超えるとは思わなかった。

 本当に懐かしいな』

 

 

いやいや、でもさ、前回は上手くグレモリー領に行けたけど、

今回も行けるとは限らないんじゃない?

ましてや今から行くのはフェニックス領、何処だか知らないんだってば。

うんうんと唸っていると、黒歌が言う。

 

 

「どうやって行くつもり?」

 

「前にどこ○もドア制作実験でそこのドアに魔力込めたら冥界に繋がったから、

 今回もソレで行こうかと」

 

「………魔力込めただけで? でもイッセーだからと思うと不思議と納得出来るものねぇ。

 ちなみにいつ頃だったの?」

 

「五歳の時」

 

「その頃からブッ飛んでたんだ……」

 

 

うにゃー、と呆れかえる黒歌。

いやいや、一種の夢じゃんどこ○もドア。

欲しかったんだもん、アレがあると登下校とか歩かなくて済むし。

 

しかし行くと決めた以上、行くっきゃない。

まぁやっぱりね、気に入らないんだったらぶっ壊すしかないよね。

俺ってば超自己中さんだもん、他人の事情なんて知るもんか。

ていうかお兄さんがにやにやといやらしい笑み浮かべてると思うと……。

うん、全部ぶっ壊したいよね。

他人の不幸は蜜の味、ならば他人の幸福は?

言うまでもなくゲロマズである、ならばその幸せを壊すしかあるまい。

我が両親の立派な教育により、完全に性格がひん曲がってしまっている俺。

あの親にしてこの子ありという奴なのである。

そう思っていると、黒歌が招待状を見ながら俺に問う。

 

 

「ねぇ、これって転移魔法が組み込まれてる。 披露宴会場まで行けるんじゃない?」

 

「でもソレ使いたくない。 招待客として行くんじゃないし」

 

「確かに。 行ってする事って、ある意味テロだもんね」

 

 

ケラケラと笑われる。

確かにドラマみたいな花嫁かっ攫う様なロマンチックなもんじゃない。

完全に無理やりイチャモンこじつけて、泥沼の最中奪い取るみたいな?

ドラマはドラマでも昼ドラ的である。

ドッロドロだー。

 

 

「じゃあしょうがない、お姉ちゃんがなんとかしてあげよう!」

 

 

そう言った黒歌は大量の魔法陣を展開し、色々と計算し始める。

 

 

「お姉ちゃんが冥界のフェニックス領の座標情報をドアに組み込んで、安定させる。

 だからイッセーは大量の魔力をドアに流して」

 

「ねぇ、それもし成功したとしても、帰りは?」

 

「………自力?」

 

「おい」

 

 

でも実質それしか思いつかない。

時間も無いし、取り敢えずはその方法しかない様だ。

そして俺は一人で行くしかないらしい。

どうも魔力を過剰に込めた事による次元歪曲移動に耐えうるには、並大抵の生物では不可能。

次元を無理やり移動する事に肉体が耐え切れず、下手すればバラバラとかになっちゃうそうな。

おい何で俺大丈夫だったんだよ、超危ない橋渡ってたんだ。

黒歌ですら魔力と仙術とやらで練り上げた気を纏ってもヤバイらしい。

え、俺何にもせずに普通に通っちゃったんだけど。

 

 

『無意識下で垂れ流している魔力で次元移動の影響を防いでたんだろうな。

 改めてよくよく考えても相棒はイカレてる』

 

 

おうおうおうおう、久々にお前から毒舌貰っちゃったよおうコラ。

俺もさぁ、最近シリアスだかシリアルだかクソめんどくさい事になっちゃって、

ストレスもドンドン溜まってきてるわけだ、うん。

だから久しぶりで手加減忘れてグッチャグチャにしちゃってもゴメンね、アハハ。

 

 

そう、思えばこの時俺は忘れていた。

奴らの…………、変態の脅威を。

 

 

『フォォォォォォォォォォォォォォォォォォ! イジメて! 僕をイジメてぇぇぇ!!!』

 

『来いよ! 俺を虐げてみろよ! 俺を気持ちよくしてくれよぉォォォォ!』

 

『もうボクちんをグチャグチャにしちゃってくだちゃいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』

 

『ブヒッ! ブヒブヒィ! ブヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!』

 

 

展開は真面目、雰囲気はシリアス、考えは小難しいというのが数話に渡って続き、

俺の心に住み着く変態共は一旦ナリを潜めていた。

しかし彼らは普通ではない。

そう、変態なのだ。 一般人とは一線を画した変態なのである。

日に日にフラストレーションが溜まっていき、そして今俺の先程の発言でタガが外れたらしい。

精神内で全裸になりながら慟哭する者、自らをスパンキングしている者、

何処にそのアイテムを持っていたのかと思うが目隠しと猿轡を装着し、三角木馬に跨る者。

ボルテージは皆一様にフルスロットルである。

 

うん、完全に頭イカレてる。

 

後で全員シバき倒してやるから、黒歌がやってる座標の設定とかを俺自身に魔法で掛けて、

黒歌のサポートをしなさい。

 

 

『聞いたか野郎共! 我らが王からのご勅命であらせられる!

 HEチームは冥界の地理に関する情報を洗い出せ! フェニックス領をピックアップしろ!

 Nチームは我らが王の魔力に座標設定が自然循環する様に回路を敷け!

 TAチームは洗い出された情報を回路に流し込め!

 Iチームは全体を見てバランスを整え、回路を安定させろ! 

 褒美(ムチ)が欲しけりゃ馬車馬の如く働きやがれ蛆虫共! 行動開始!』

 

『『『『『『『了解!!!』』』』』』』

 

 

このイカレポンチ共、頭はヤバイが実力は超一流である。

俺自身魔力操作には自信が無く、下手すれば暴発するほど危険だが、

俺の途方も無い量である魔力?をイイ感じに馴染ませたりして、

陰ながら俺の日常生活をサポートしている彼らだったりする。

もちろん喧嘩などで彼らの手を煩わせた事など一度も無いが。

そんな彼らは卓越した手腕と完璧なチームワークにより恐ろしい速度で俺の言った事を遂行する。

そしてそんな凄い事をしてくれて、彼らの望むモノは俺からのご褒美(暴力)である。

世も末である。

 

猫又の中でも最上位に位置する猫魈であり、魔法と仙術を極めながらも主を殺し、

SS級はぐれ悪魔に認定された自称俺のペット兼姉、黒歌と、

神器の中でも最上位に位置する神をも殺す神滅具、

赤き龍の帝王の魂が宿された力の塊に取り憑かれ、相反する白との戦いに魂と命を捧げ、

その強大なる力を持って各神話の神々から恐れられたという、

歴代の赤龍帝オールスターとの夢のコラボレーションが今ここに、陰ながら実現していた。

 

黒歌はまだしも、各神話の神々から恐れられるって……。

変態だから? 変態だから恐れられたの? ある意味手に負えないって思われたの?

ヤバ過ぎでしょうよ、帰って来ても精神的に疲労するのは確実じゃん。

 

 

「出来たにゃん」

 

 

ぷるんと揺れる胸を張り、俺にすりすりと頬ずりしてくる黒歌。

いい子いい子と頭を抱きしめ、ナデナデ。

撫でるのはされるのもするのも好きである。

 

 

「気を付けてね、万が一にも貴方が負ける事は考えられないけど、それ以外の不測の事態とか。

 悪魔はクセが強い奴が多いから見た目に騙されちゃダメよ?

 ちゃんと納得するまでやりきって、帰ってきて。 お姉ちゃんとの約束ね」

 

「ん」

 

 

俺の服装をキチンと整え、俺の唇に軽くキスをした後、心配そうな声音で言う。

日常生活では黒歌のお世話になりっぱなしである。

ホント、出来のイイ姉と出来の悪い弟みたい。

 

両の拳を二度ほど握り、調子を確かめる。

不備はない、むしろストレスもイイ感じで溜まって絶好調だ。

 

 

『さて相棒、感覚は鈍ってないだろうな。 久々の殴り込みだ、派手に行こう!』

 

 

うん、思いっきり暴れて、思いっきり楽しんでやる。

俺は魔力を込め、薄く光が灯っているドアを開けながら呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――じゃあ、ダラっと行こうか」

 

 

 





ギャグの書き方が分からない……!!!
どうやって考えてたっけ!? ギャグを書くのにブランクがあったらこんな感じになるの!?
畜生、絶対に勘を取り戻してやる。
いやー、バレンタインのお話はいかがでしたでしょうか。
感想はかなり新規の読者様が感想を送ってくださっておりました。
変態に汚染されてないか、精神は安定しているかとご心配をかけていただきましたが、
作者の心は純金の如し。腐食はされにくいのです、脆いけど。

しかし驚きましたよ作者は。
険しくやらしい変態道を極めんと愚直なまでに突き進む我が兄を紹介してくれという、
完全に脳の処理能力及び判断能力が異次元にブッ飛びあそばされている読者がいました。
いやいやいやいや、いやいやいやいやいや、失礼なのは百も承知ですが言わせていただきます。
頭のおかしい変態が好みなのですか、そうですか。
作者としましてもあのド変態から解放されると思うと心が軽くなるというモノです。
なのでカッコの中に作者もとか書かないでください(泣)

【一言】
おおう………とうとう次回からギャグ再開か…………
エロリムエッサイムエロリムエッサイム。我はロリを求め訴えたり。我はその身を幼女にささげし者。我はその魂を幼女に尽くせし者。ロリの前には20代も30代も40代もみな等しく灰塵に同じ。上は12。下は10。ロリはロリに、塵は塵に。我は今ここに、生贄を以てロリ神への供物とする。ロリ神よ。すべてのロリを超越せし偉大なるロリの神よ。御身の力と我が心を以て、ここにその秘術の一端を開放したまえ。機は熟した。場は整った。いざ、我が手に与えたまえ。―――――作者ロリ化の術を。というわけで、一緒にロリ化してにゃんにゃんしません?黒鬼さん?

あなたは何処に向かってるんですか。
怖いよ、勝手に作者にロリの呪いをかけるんじゃありません! めっ!

【一言】
父さんカッケー でもシリアス長いナー まてよ、シリアス しり あす 尻 明日 まさか!!シリアスが終わったその明日作者さんの尻がでてくるのか!!画面から!!

テメェ思考回路どうなってやがる……!
なんで一部分だけ空間超越果たすんだよ作者、おかしいでしょうが! 頭が!

そしてこのお方、感想欄の中でも屈指の変態力を誇り、この後書きの登場回数もトップクラス。
変態慣れしている作者ですら後書きに載せて良いものかと悩むことすらあった程の実力者。
その人の感想はこちら。
【一言】
更新お疲れ様です。一誠がまた一つ成長しましたね。こうして見守っている者としては嬉しい限りです。そうやって一歩一歩俺好みの子に......。ウヘヘヘへ。おっとヨダレが。そしてその成長を促している作者さんも同じように成長しているはず。それはつまり一誠と同じように俺好みになっているということ。一誠と作者さんが成熟して俺の前に来てくれるのが楽しみで仕方がないぜ。こっちはいつでも二人を迎えられるよう準備万端です。いつでもウェルカムですよ。では二人が今日にでも来ることを妄想しながらさようなら。

うーん、安定の変態感。
さすがとしか言い様が無いのであるが、作者はイッセーくんと一緒に逃げます。

はい、長々となりましたね。
この小説、二巻の内容もここからというのにもう49話。
………もう嫌になっちゃうなぁ。 一話の内容が少ないのか、話の進行が遅いのか。
どっちもだね、うん。 もっとサクッと進めるように頑張ります。
さて、二巻が終わったら番外編、いりますか? いるとしたらどんなのにしましょうか?
全然決まってません、はい。

次回はリアスちゃんの近況を、と思っております。
ではまたさようなら。


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