なんやかんやで赤龍帝   作:黒鬼

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どうもです。
はい、ギャグ回に戻りますよー。
いつものノリを若干忘れ気味ですが、多分大丈夫……。

そして助っ人の人が発覚。


それではダラっといこうねー。


※最新話は番外編の所にあります「なんやかんやでクリスマス」です。
紛らわしくてすいません。




『なんやかんやで山篭り』

 

 

 

 

 

 

読者の皆さん、元気にお過しでしょうか。

俺こと兵藤一誠は絶賛元気でいつも通り眠たいです。

 

 

サンサンと気持ちの良い日差しが照る中、俺達オカルト研究部は山に来ています。

なにやらリアスちゃん家の別荘があるらしく、

みんな仲良くそこに行こうという事で、俺も朝早くから拉致られ――、

いやいや誘われて来たのです。

必要な荷物もいっぱい持ってみんなでテクテク登山をし、

高級な食材を豪快に使ったお弁当に釣られ――、

いえいえ想いを馳せながらお屋敷に向かって歩きました。

 

ええ、別荘に着いたらみんな楽な服装に着替えて外に出ています。

 

 

「ハァ!」

 

「もっと魔力を圧縮して放ってください」

 

――ドォォン!――

 

 

ええ、そうです。

のどかな時間を過ごしていますとも。

俺はテラスの椅子に座って日向ぼっこの最中です。

チラッと姫島先輩に目を向けると、目に映るのは爆ぜる岩石、轟く雷。

世の中の落雷は多分半分以上は彼女のせいだと思う。

 

 

「ヤァ!」

 

「もっと神経と感覚を研ぎ澄ませてください」

 

――ズパァン!――

 

 

いやいや、平和ですとも。

おかしな事なんてございませんよ?

金髪ちゃんの声のする方へ目をやると、視界に入るのは増える丸太、飛び散る火花。

森林伐採を意気揚々と行う彼女は地球温暖化という言葉をよく調べてみて欲しい。

 

 

「…フッ!」

 

「もっと腰を入れて、当たる瞬間のインパクトを考えてください」

 

――ズゴォォン!――

 

 

はい? 変な音が聞こえる?

気のせい気のせい、気にしない気にしない。

塔城後輩のいる方から聞こえる、風を切る拳の音、岩石が砕け散る様。

彼女の天職は壁殴り代行だと感じざるを得ない。

 

 

「イッセー、あなたも強いんだから私達にアドバイスを頂戴!

 私達に足りないモノ、悪いところは何処!?」

 

 

強いて言うならお行儀が悪いと思います。

足りないモノはモラルか常識です。

そうです、もう誤魔化しきれないんでぶっちゃけよう。

俺はリアスちゃん達に拉致られ、山の中で修行に付き合わされていた。

 

 

何故こうなったのか、ご覧いただこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回のゲームでグレモリー眷属に助っ人として配属されました、

 アルフィニア・ルキフグスと申します。 以後お見知りおきを」

 

 

交渉の末、リアスちゃん達の助っ人として急遽メンバー加入したグレモリー家の使用人さん。

なんと驚く事に、あのメイドさんの妹さんらしい。

メイドさんより少し長めの綺麗な銀髪、瞳の色も銀色だ。

うん、似合ってるけどね?

人間に有り得ない髪の色だよねコレ、白銀とか脱色(ブリーチ)しても無理だぞ。

メイドさんとよく似てクールな雰囲気、無表情で淡々と言葉を機械的に話す。

 

 

強さ的にはリアスちゃんと同等以上かな?

いや、実際に殺りあったら確実にリアスちゃんが負けるだろう。

甘さとか一切無さそうだもん。

この人、なんでもリアスちゃんと、

リアスちゃんの旦那さんになる人の専属メイドになる人らしい。

やっぱりそんな重要なポストを任されているだけあり、能力的には凄いそうな。

流石はあのメイドさんの妹さん。

 

 

旧校舎の教室の一つ、オカルト研究部の部室で顔合わせをしている俺達。

ていうかホントに俺はいつの間にオカ研に入ったのだろうか?

入部届けとかは全てリアスちゃんが用意し、手続きも済ませたらしい。

じゃないとソーナちゃんが俺を生徒会に入れていたかもしれないとの事。

生徒会って柄じゃないもんね俺、自分でも思うよ。

 

 

「まずは……、私達は何をすればいいのかしら?」

 

 

リアスちゃんがそう言うと、メイドさんの妹さんが反応する。

メイドさんの妹さんって長いよ、面倒だね。

妹メイドさんでいいや。

 

 

「そうですね、修行するのは前提として、問題は何処でするかです。

 いっそ山篭りはどうでしょう、お嬢様」

 

「ああ、そういえば近くに別荘がある山をグレモリーが所有していたわね。

 そこならどうかしら?」

 

「十分かと」

 

 

わぁ、山篭りですって、聞きました奥さん?

やーねー、最近の若い子ったらすーぐ山篭りだの引き篭りだのって。

もうイッセーくんはついていけません。

だから山篭りでも引き篭りでも頑張っておいで、

俺はベッドで寝ながら夢の中で応援するから。

今日はどの枕コレクションで寝ようかと悩んでいると拉致られたのですよ。

はい、理不尽。

 

 

山ではゲームに出るメンバーで恐らく一番強いであろう妹メイドさん監修の下、

修行するという事らしい。

ていうか俺絶対いらないと思う、だってゲーム参加しないし。

なんでも俺の輝かしき中学時代を徹底的に調べたらしく、

喧嘩三昧イタズラしまくりだった日々も既に暴露されている。

対人戦は俺の方が一日の長があるからアドバイスでもあればいいとかなんとか。

故事付けも甚だしい。

 

 

いやいや、確かに対人戦らしきモノは毎日父としてるけどね?

昨日も俺の風呂上がりに用意したアイスを食われたから殺しにかかって負けちゃったけどね?

負けた腹いせに父がこの前魚釣りに行くと言い、

女を釣りに行っていた事を母に内部告発し、

まさに生き地獄とも言える光景をこの目でしかと見届けたけどね?

 

あの人達は完全に超えちゃいけない、

人間の大事な何かを失っちゃってるから()()()とは言い辛いんだけど。

「軽くウォーキングしてくる」と言って、

音を置き去りにしながら姿を消す奴が人間とは言えない。

ウォークじゃねぇよ、ワープだよアレ。

流石我が父、イカレてやがる。

ちなみに母なら光が捻じ曲がる速度で移動するので、俺でも見えない捉えられない。

あの人はもう取り返しがつかないほど色んなモノがぶっちぎりでイカレてるから今更である。

 

 

ヤンデレちゃんとの一件で俺もそこそこ強いんじゃないかと思ったらしいリアスちゃんが、

俺にも修行に参加しながらアドバイスをして欲しいと言う。

いやね、俺の喧嘩の仕方は真似出来ないというか、して欲しくないというか。

女の子がしていい絵面じゃなくなるからね?

例えば――。

 

 

「木場ちゃん、相手がしゃべり始めたら?」

 

「え? 聞くんじゃないの?」

 

「その隙にまず頭カチ割らなきゃ」

 

「……え…」

 

 

がっつりドン引きされた。

もしくは顎を蹴り上げるでもOK、舌を自分で噛み切ってくれれば御の字である。

適当に(おだ)てて、油断した隙にガツンというのがセオリーだ。

そして動けなくなったところでフィーバータイム突入、後は一方的に殺るだけである。

ちなみに呼び方は流石に一人だけ特徴で呼ぶのは可哀想だったので、木場ちゃんになった。

他にも――。

 

 

「塔城後輩、相手が接近戦で打撃じゃなく寝技絞め技が得意な奴なら?」

 

「……掴ませずに打撃を打ち込みます」

 

「四肢をへし折る方が効果的、敢えて寝技に持ち込ませて関節を逆方向に曲げてやればいい」

 

「……最低です」

 

 

とんでもなく冷たい目で見られた。

え、なんでお前みたいなゲスが生きてるの?的な視線だった。

俺の中の歴代赤龍帝(テロリスト)達が『もっと罵って!』と歓喜している程の嫌悪の視線。

オマケに――。

 

 

「姫島先輩、相手が武器持ってたら?」

 

「その武器が苦手とする距離で戦いますわ」

 

「相手がこっちに気付く前に超遠距離暗殺した方が楽。 武器も無力化出来るし」

 

「……正気ですか?」

 

 

気が狂ってないか心配された。

割と本気で憐憫の視線を向けられたのにはちょっと傷心イッセーくん。

おいその可哀想な感じで俺を見るな、ふて寝するぞ。

いやね、勝ちたいんなら今までの常識に囚われちゃダメだよ。

何が何でも勝ちを取りに行かなきゃ。

卑怯だの姑息だの言う奴は現実の辛さを知らない箱入りっ子だよ。

そう言う奴はホントに負けちゃいけないモノでに負けた時の悲惨さを知らない奴なのだ。

苦汁の味は、真の敗者にしか分からない。

分からないなら分からないなりに、

それすらも想定して物事に挑むのが強者である為の基本姿勢だろう。

試合前の相手に毒仕込むくらいの気概で行かないと。

 

 

『……クズ過ぎる…』

 

 

でもウチの父みたいに毒が効かなかったら諦めて正々堂々で行くっきゃない。

 

 

『実の父に毒を盛ったのか!?』

 

 

青酸カリだのヒ素だのトリカブトだの、

化学系から生物系から何から色々試したけどダメでした。

VXガスとかもダメだった、あの人どういう身体構造してんの?

 

みんなの酷い扱いに拗ねて、

テラスで何故だか顔を赤くしているアーシアちゃんを抱き締めて一緒にお昼寝していたら、

急に木場ちゃんに話しかけられた。

一体何だというんだろうか?

 

 

「兵藤くん、ちょっと僕と手合わせしてくれないかな?」

 

 

すっごい爽やかながらも可愛い笑顔で木刀を渡された。

俺が木刀を受け取ると満足げに頷き、俺に背を向けテクテクと広い場所まで歩いていく。

 

 

手合わせである。

喧嘩ではなく手合わせ、つまりは実戦ではなく練習。

もし「喧嘩しよう」と言われていたら、木刀を渡された時点で殴るか、

背を向けた瞬間に木刀で頭に向かってフルスイングしていたところだ。

喧嘩とはルール無用のド突き合いだ。

しかし手合わせは違う、練習で模擬で偽物なのだ。

木場ちゃんはイイ言葉を選んだもんだ、勘がいいというか運がいいというか。

日本語って難しいね。

 

 

『相棒の言葉の捉え方が極端過ぎるんだろう……』

 

 

おい、それだと俺がまるで血の気が多くて喧嘩っ早い奴だと思われちゃうだろ。

俺ほど温厚で落ち着きのある男もそういない。

どのくらい温厚かというと、

ガンを飛ばされたら目玉抉り出してやろうかとガチで思っちゃうくらい。

実行しようか本気で悩みはするが、実際にしてないのだからなんと平和的な人間だろうか。

これが父なら眼球抉り出した後、

代わりにスーパーボールかピン球でも眼孔に入れるくらいは平気でする。

ちなみに母なら即死刑。

それに比べて俺ときたら、なんて優しい男だろう。

もう聖人として奉りあげられてもおかしくないレベル。

 

 

「じゃあ、行くよ!」

 

 

木場ちゃんが木刀を構えて俺の背後に回る。

一般人としてはかなり速い、結構な速度だ。

しかし、完全に光速を超えて移動してくる我が両親と17年間も共に生活しているのだ。

このくらいの速度なら寝てても対処出来ちゃう。

てゆうか出来ないと何回死ぬ事になっていただろうと疑問に思う様な日常を過ごしている。

なんとなくだが木場ちゃんの位置は見なくても分かるので、

右手に持っている木刀を木場ちゃんがいるであろう背後に向かって横スイング。

木場ちゃんの持っている木刀と交差し、

双方の木刀が砕け散ったので、空いている左手で逆突き。

女の子の顔面にパンチなんかカマしたらとんでもない事になりそうなので一応は寸止め。

突きの風圧で綺麗な金髪がパタパタと風になびく。

 

 

キョトンとした表情でその場に女の子座りする木場ちゃん。

ポケーと口を小さく開いたまま俺を見ている、ちょっと可愛い。

いつの間にか野次馬をしているオカ研部員+αもポケーとしていた。

え、なに?

みんなが見てる前で俺を叩きのめしたかったの?

リンチですか、そうですか。

それならば俺にも考えがありますよ?

俺がどういう復讐をしてやろうか悩んでいると、リアスちゃんが木場ちゃんに近寄っていく。

 

 

「ね? 部長、兵藤くんホントに強いでしょう?」

 

「…ええ、そうみたいね。 さすが私の見込んだ子だわ」

 

 

後から聞いた話では、

ホントに俺がリアスちゃん達と一緒にいれるだけの強い人間なのかを知りたかったそうだ。

リアスちゃんと木場ちゃんは大丈夫だと思っていたらしいが、

姫島先輩と塔城後輩が俺に対して色々思うことがある様で。

俺、勝手に試されるとか好きじゃないんだけどなー。

なになに、お前が言うなって?

固い事は言いっこ無しで行こうよ、疲れちゃうし。

 

 

 

 

 

 




ええどうも、作者です。
「おお○○おはよう! 今日もおっぱい育ってるか?」
と朗らかな笑顔で兄にセクハラされたあの作者です。
……どの作者だよ……、私だよ!(泣)

前回の話は批判有り、賛同有りの賛否両論な回でした。
登場人物のほとんどが一度は批判される作品ってなんだコレ。
どうやってみなさんはキャラを魅力的に書いてるの?
特にヒロイン。
どうすればあんなに可愛く書けるのさ、さっぱりわからんちん。
ただ純粋に作者は文章力表現力が無いだけですね分かります。

前回はシリアスな話だからさすがに変態は出な―――。
【一言】
変態は滅びない!古い変態が消えようとも、また新しい変態が生まれ落ちる!
まるで輪廻転生をしているように何度でも現れるだろう!ちなみに、自分は変態だけど大丈夫だぜ!
だって、背が低くて胸が小さい例えるならば小猫のような女の子が好みだからね♪
分かりやすく言うと、ロリコンだ!!ところで黒鬼さん?あなたの身長とバストサイズはどれくらいですか?もしかしたら貴女となら、新世界に行ける気がする!

【一言】

変態は滅びぬゥゥゥゥウウ!!!!!!何度でも蘇るさァァァァァァアアアア!!!!! 


で、出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
引かぬ媚びぬ省みぬじゃなくて消えぬ滅びぬ現れるなの?
感染力が半端ないのか、潜在的な変態共が覚醒してきているのか……。
どうなのだろうか、怖い。

えー、この後書きで紹介してきた数々の猛者たちの中でもトップクラスに位置していた彼。
そんな彼からの前回の感想がコレ。
【一言】
どうも前回の感想リアルで悲しい出来事があったので書けなかった者です
さて、今回一誠きゅんは柄にもなくリアスさんを心配して自分らしくないといってるけど、それは善行でもなく、偽善でもなく、ましてや悪行でもない。見知らぬ赤の他人を心配するのは兎も角
子供を心配する親のように、恋人を心配するように、親しい友を心配するようにそこには確かな『繋がり』があるからこそ、心配するんだよ。
リアスさん達を心配し助けたのは少なからず『繋がり』を感じたから自分らしくない行動をしたんだと思う。だって一誠きゅんは赤の他人は助けないし、面倒事も嫌いなのに
自分でそう言ってるのに、行動してるんだもん。
もし、リアスさんと『繋がり』を感じなかったら、そういう気も起きないでしょ?
結論、人間は矛盾して生きているその矛盾を恥じなくていいんだよ
一変態の穴だらけな感想です


………深い!
いやもう………、なんかこうジーンと来たよ!
もう作者よりイッセーくんの事理解してんじゃないの!?
今まで変態だの何だの言ってゴメンなさい!
この作品書いてる作者よりも我らの主人公を理解してくださっている読者様に感謝感激です。
正直主人公目線で一緒に考えて共感したりしてくださっていると思うと、
やっぱり嬉しいですよね。


はい、最後になりますが、この人で締めましょう。

【一言】
更新お疲れ様です。この作品は何度見ても飽きない、名作だと思います。
一誠君が原作とは違い、良い味出してますね。こういう一誠君もアリだと思います。
最近ご主人様に、(ピー)にクリップを付けて(ピー)させられるんですけど・・・感じてしまうんです///私ってMなんでしょうか?前まで足でご主人様の(自主規制)、攻めていたのに・・・。
如何にか為りませんか?


おい、後半後半!
後半からもうなんかアウトだよ! とんでもない事カミングアウトしちゃってるよ!
はい、作者の判断で伏せている部分もあります。
なんなの、この作品の感想欄って変態相談所なの?
作者は読者さんたちにどういう風に見られてんのコレ。
疑問に思いつつ若干怖いよ。

次回はサラっと進めます。
そして新展開風な?
ではではさようならです。


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